国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(タイの赤シャツ騒動)

2010/04/04

「タイの赤シャツ騒動」下段コラム
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010年)4月5日(月曜日)
        通巻2928号 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(本号はニュース解説はありません)。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
+++++++◆++++++◇+++++++◆++++++◇+++++++
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)貴誌2926号を読んで思ったのですが、EUはそのうち空中分解してしまうのではないでしょうか?
あるいは、そこまで行かないにしても、「名ばかり」共同体になってしまう可能性があるのでは?
  多くの者(民族、国)が一つにまとまるということは、やはり容易ではないようですね。
米国も、オバマ大統領が『一つのアメリカ』という主旨のセリフをよく口にしていましたが、これは『実は米国が一つになれていない』ということを意味しているのでしょう。
 中共も、内部紛争が凄まじい。
『反日』は、実は自分たちのウケを狙ったり、相手の揚げ足取りをするためのネタでしかないようにさえ見えます(大国ではありませんが、もしかしたら韓国もそうなのでは? なにしろ、日本に併合されてようやく一つになれた過去があるくらいですし、今も北と分裂したままですから)。
そこへ行くとロシアはまとまっている? でも、イスラム過激派勢力に手を焼いていますね。KGBのオジサンも腕が鈍った?
ならば、インドは? あそこは、ガンジーが民を一つにまとめるのに大変苦労したとか。で、結局、ガンジーの没後、一部が分離してしましたが、今はどうなのでしょう?
  イラクやアフガンのような小さな単位においてさえ、なかなか一つにまとまりきれていない。まして東アジア共同体なんて、全くはかない夢にすぎないと思います。
  (T.T)


(宮崎正弘のコメント)東アジア共同体は米国がそろそろ本格妨害にでてくるでしょう。



  ♪
(読者の声2)貴誌によれば「ギリシャのパルテノン神殿の主柱の材料はコンクリート」とありますが、鉄筋が入っているのでしょうか。
石切り場から切り出した石材を加工し、積んでいる構造に見えますが。接合部部分にセメントを使っているというご意見なのでしょうか。セメントは土木技術の天才ローマ人が発見し、大量の石材をつないであの大競技場や水道橋を建設するのに使ったことで有名です。
(東海子)


(編集部より)「ST生」と連絡がとれ、次の回答を得ました。
 「御指摘のとおりギリシャのパルテノン神殿ではなくローマのパンテノンが現代のコンクリートにもまさる強度のコンクリートでした。記憶に頼って書いてしまい申し訳ありません。読んだ記事を下記に添付いたしました。
http://www.wired.com/dangerroom/2009/10/super-concrete-in-the-us-military-iran-and-the-pyramids/



  ♪
(読者の声3)人民元切り上げが米中間で話題になっていますが、勿論その原因は中国の大幅な対米貿易黒字にあります。しかし、あまり日本のマスコミは取上げていませんが、この巨大な中国の貿易黒字を吹き飛ばしてしまうかも知れない事態がじわじわと進行しています。
『エルオネス』4月号83ページにある「恐怖の『移転価格税制』到来」という記事を読んでついに来るべき物が着たかという感慨に耽りました。移転価格税制は米国が1990年代に導入した税制で(エルオネスの記事にある「十年前に米国で始まり」は間違い)、外国にある子会社に対し不当に高い値段で輸出するか不当に低い価格で輸入して、利益を付加価値をつけた国から親会社の方に移転する、あるいは税率の安い国に移転することを禁じ、不当に移したと思われる利益を税金として徴収する税制のことです。
平成21年に中国でもこの税制が導入され中国に工場を持っている外国の会社から追徴金を「5年前まで遡って請求して」(エルオネス記事)きているそうです。人件費の高騰と優秀な人材の確保の難しさに加えこの動きが進めば中国に工場をもつメリットが急速に少なくなり、何事も極端にはしる国のことですから中国の輸出の6割を占める外資による輸出が急速に減少する可能性があります。
その際、日系企業、特に司法対策を十分に行なう余裕のない中小企業が狙い撃ちされ、散々ひん剥かれてほうほうのていで逃げ出すことになりかねません。
中国の現政権は実施しないとおもいますが、中国の人民の利益を考えた場合、元の切り上げをするより、農産物価格を引き上げその結果、国内市場が拡大をするとともに、労働者の賃金を上昇させて輸出競争力を適正なレベルまで下げる方がはるかに良い方策とおもいます。
しかし国民の利益を考えるような政権ではないので、このアプローチをとることは、当面ないでしょう。
  (ST生、千葉)



  ♪
(読者の声4)「メディアのタブー」
現代社会において、根が善意であれば、タブーは存在しないはずであるが、現実にはどの国においてもタブーは存在しています。言論の自由がない独裁国家、中でも独裁者の勝手し放題国家において多くのタブーがあるのは当然だとしても、自由主義を建前とする我国においてもタブーは存在しており、そしてそのタブーを作り、守り、国民に押し付けている最大勢力が大手メディアであります。
本来、自由な発言を最大の存在意義とするはずの国会議員や大臣はては総理でさえも、下手な発言をして大手メディアの一斉攻撃に遭うと、政治生命が絶たれる恐ろしさを何度も目の当たりにしてきたため、言うべき時に言うべきことを言わない、のが当たり前である状態が長く続いてきており、現在も続いております。
逆にどれだけ失言し矛盾したことを言い、無責任な発言を繰り返しても大手メディアが大きく取り上げない限り、のほほんと安泰で居られるのも我国独自の姿であります。
 即ち、大手メディア次第でどうにでも転ぶ、言い方を変えれば実質的に大手メディアが支配しているのが我国の姿であります。鳩山薄馬鹿首相の陰に居る汚澤が陰の支配者だとして国民の嫌悪をかっておりますが、実際には更にその背後に隠れた存在である権力者がメディアと言ってもよいのが現在の姿であると思っております。
 ひところ第三の権力とか言われましたが、こと言論に関しては、第一の権力というべきだとも思っております。只、この権力は世論形成に大きな影響力がありますが、自己への利益誘導はそれほど露骨には行っていないため権力の実態が見えにくいだけであります。
 さて大手メディアがこのような権力構造を作り上げた訳を探れば、占領期に遡らなければなりません。占領期という言葉にあまり馴染がないかもしれませんので一言付け加えますと、我国を戦前・戦後と分けて論じるのが普通に行われておりますが、今の状態を検するにはこの分け方では十分に問題が浮かび上がらないことに気がついた人達によって使われるようになりました。つまり我国を戦前、占領期、戦後の3区分で考えてみようとするものです。
1951年のサンフランシスコ条約により独立が回復するまでの短い占領期でありますが、この時期に今日に尾を引く重要なことが決定されております。
極東国際軍事裁判、日本国憲法制定、教育基本法制定などであります。
それらの陰に隠れているため見過ごされがちなのですが、それらにも増して需要だと思われるものに見えざる検閲による言論統制があります。
このことについては既に各所で言われているので、ご承知と思いますが、GHQは我国に自由を回復すると言いながら、その自由の象徴である言論を秘かに検閲という手段で統制していたのであります。戦前の検閲は黒く塗りつぶすなど明らかにそれとわかるやり方で行われましたので、国民全部が承知していました。
占領軍の検閲は事前検閲という方法で行われ、発行(発信)された時点ではすでに検閲済みのものしかありませんでしたから、大部分の国民は検閲が行われていることを知らなかったのであります。現在でも多くの人はこのことを知らないと思います。
 実際にどのようにして検閲が行われたかと言いますと、占領軍の中に検閲が出来るレベルで日本語がわかる人材は居ませんから、多くの日本人が起用されました。その数5000人とも言われております。大学の教員や言論機関の働き盛りの人材がこれに携わったと思われますが、検閲をやっていたことも公表してはならないという縛りがあったため、実際には誰が検閲業務に従事していたのか明らかではありません。
いわば検閲コードを通して頭の中を検閲済みにして、その頭を通して編集等を行うという巧妙な方法で行われたのが占領期の検閲であります。
わが国民は自由が与えられたと感謝の生活でしたが、何のことはない言論検閲という生簀に囲われた中で、フィルターで浄化されたきれいごとの言論空間の中で国の独立や国民の自立に必要な情報からは隔離されて、専ら復興に励んでいたのであります。
 全く虚構の(言論の)自由でありましたが、この構造は今でも地下水脈のように見えざるところで生き残っていると考えられます。検閲の目的は一言で言えば、我国が二度と立ち上がれないようにする、と言うものでしたから、我国は悪いことをしたから、二度と同じようなことをしないように、そのような芽を事前に摘むというような方針で行われたと推定されます。具体的な検閲のコードとしては連合軍に関する動向や批判などは一切許されませんでした。連合軍の中にはシナはある意味でやむをえないとしても朝鮮も対象に含まれていました。
連合軍と称する国や人達が犯罪を犯しても滅多なことでは報道されることは無かったのです。その上でこの期間に過去の日本が侵したとされる過ちと称するものが数多く刷り込まれました。その殆どは事実無根の捏造または僅かの事実を過大に尾ひれをつけて膨らませたものでした。
まず東京裁判において、戦争の原因は我国の指導者が共同謀議を行って始めたことによるとされました。事実は大東亜戦争は蒋介石に追い詰められた毛沢東一派が起死回生の一策として、蒋介石と日本軍を戦わせるために仕組んだ盧溝橋の銃声から始まりました。また太平洋戦争は、欧州に参戦したいルーズベルトが日本を追い詰め歯向かわせることによって、裏口から参戦する大義名分を得ようとする策略に日本が嵌ったものでした。
 そして大東亜、太平洋いずれの戦争も、その背後で糸を操っていたのはスターリン率いるところのコミンテルンでありました。スターリンは主要な国には皆多くのスパイ を潜り込ませていました。我国にも、蒋介石にもルーズベルトの周辺にもです。
これらのスパイが愛国者の顔をして国民や指導者を煽り戦争に向けて国論をリードし、そのような政策を採らせたのです。戦後米国はそのことに気づき、大掛かりな所謂「赤狩り」が行われました。同様のことはほかの国でも行われましたが、我国では戦中に所謂ゾルゲ事件が発覚し、関係者が処刑されましたが、戦後、本格的にそのことが追求されることはありませんでした。尾崎秀美の仲間達は隠れて生き延びたのです。
 問題は独立を回復したときであります。
まともな日本人であれば、やむを得ず行っていた検閲の実態を明らかにし、実はこのようなことであったと国民に詫びると共に、その後のやり方を進める問題提起とするべきでした。しかしながら検閲に携わった報道機関や個人誰一人として、そのような提起は行われませんでした。国賊の非難が怖かったのか、分不相応な高給を得ていたことに対する後ろめたさのためなのか、他に理由があるのかわかりませんが、闇の検閲の実態は故江藤淳氏が「閉ざされた言語空間」として世に発表するまで、埋もれていたのであります。
 5000人とも言われる検閲従事者が何食わぬ顔をして口を拭ってきたことから考えれば、その中にはかなりの数のコミンテルンの生き残りが紛れ込んでいたと想像しても大きな間違いではないでしょう。それらの一見学識があると見られる人達が検閲終了後は何食わぬ顔で大学に戻り教鞭を取り、また、報道機関で編集等に携わったと見てよいと思います。その後の冷戦構造の中で隠れコミンテルンは我国弱体化に向けて各所で蠢いていたのです。
 大学の社会主義系の講座、日教組、官公労、大手メディア、などが活動の舞台であった(今でも)と考えられます。ソ連崩壊後はコミンテルンはなくなりましたが、その考え方を受け継いでいるのが中共であります。我国弱体化を狙う中共にとりまして、このような我国内部に居る、我国の崩壊を目指す勢力は歓迎すべきものであり、時に応じた懐柔策を行っているであろうことは想像に難くありません。講演に招いたり、取材に協力したり(その実、都合の良い脚色されたところだけを見せる)などということが随時行われていると見られます。
また検閲を行った考え方は人が代わっても着実に組織の中に残って居ると見られます。必ずしも組織化されているかどうかは判りませんが、考え方は代々受け継がれて居ると思われます。当初の検閲従事者に代わって現在思想面でリードしているのは全共闘世代だと思われます。彼らの就職先は当時の民間企業では殆ど見当たらず、かなりの数がメディア関係に就職しており、現在責任ある立場にあると考えられます。
 むしろ組織化というよりは各人の頭の中身がはっきりと染められているだけにそうとは意識しないままに今日まで連綿と続いていると見るべきかもしれません。
曰く、平和憲法を守る、個人の権利を尊重する、武力を持つのは悪いことだ、自衛隊を強くすれば必ず戦争を始める、中国は平和国家でありどれだけ軍事力が増大しても脅威ではない、過去の日本は周辺国に武力で進入し多大な迷惑をかけた、などなど彼らのプロパガンダは留まるところを知りません。
ついに有権者の気まぐれから政権を取り、子供手当を成立させ、外国人参政権や夫婦別姓法案等の我国を解体する法案を成立させるべく虎視眈々と狙うまでになってしまったのです。
占領期のタブーにしっかりと向き合い、これを一掃することに強い意志を持って取組んでいかなければならないと思っております。「自分ひとりくらい」と言って逃げてはいけません。「せめて私一人は」という気持が多くの国民に広がった時、我国は救われるでしょう。 
  (宮崎太郎)


(編集部から)御投書、もうすこし短くしていただけると読者も読みやすいと思いますが。
     ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
樋泉克夫のコラム樋泉克夫のコラム樋泉克夫のコラム樋泉克夫のコラム樋泉克夫のコラム
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
樋泉克夫のコラム
@@@@@@@@


   ――タイの赤シャツ騒動に思う


 △
 3月28日、バンコクのホテルで時間を潰していると、「改憲と国会解散を逼るタクシン支持派代表と首相との対話の実況中継が始まった」と友人から電話。直にスイッチを。双方3人の対話は和やかに、時に緊張しつつ続いたが、やはり平行線のまま。

ところが、タクシン支持派の赤シャツ3人の中央でアピシット首相を静かに問い詰めるのがウィーラ・ムシカポンだと知るや、不思議な思いに駆られた。内に滾る怒りを押さえ込む語り口の枯れた闘士の佇まいから、貴公子然と振る舞っていたかつての面影が想像できなかったからだ。

生まれは1948年。名門のタマサート大学法学部を卒業後、MWWA(首都水道局)を経てフリーのジャーナリストに。「サイアム・ラット」「タイ・ラット」「マティチョン」などの有力紙でコラム二ストとして活躍し、75年の総選挙にはバンコクで民主党から初出馬し初当選。76年に民主党党首のセニを首班とする政権が成立するや、28歳の若さで政府スポークスマンに就任している。誰もが羨む順風満帆な政治生活の船出だった。

だが、翌76年10月に発生したクーデター未遂で罪を問われたチャラート大将との共同謀議容疑で逮捕されてしまった。
同事件を機に当時の国軍主流が文民内閣から政権を奪還し、73年10月の「学生革命」を機にはじまった「タイの民主主義」は終焉を迎えたのである。

じつはチャラート大将は国軍主流には属さなかったゆえか、クーデター失敗直後に処刑されている。たとえ未遂であったにせよ、タイでクーデター関係者が処刑された例は極めて稀であり、それだけに政権奪還に成功した国軍主流にしてみれば、同大将の口を封じておく必要があったのかもしれない。

同大将によるクーデター決起については、現在でもなお解明されていない謎が多すぎる。
チャラート大将が何を企図し、それにウィーラがどのように関わっていたかは不明だが、ウィーラがクリアンサク大将とサガット海軍大将を頂点とする当時の国軍主流と敵対する立場に立っていたことだけは間違いなさそうだ。

禁固5年の判決を受けはしたものの、8ヵ月後には釈放されている。クリアンサク首相の寝首を掻くかのようにプレム陸軍司令官(現枢密院議長)が首相に就任した80年、民主党の地盤である南タイのトラン補選での下院返り咲きを果たす。

その後、プレム首相に重用され、農業・組合副大臣、運輸・通信副大臣、内務副大臣などを務めた。86年には王妃に対する不敬発言容疑で内務副大臣辞任に追い込まれているが、プレム長期政権を通じ一貫してプレム側近の民主党若手有望株として知られた存在だっただけに、そのまま順調に進んでいたなら、アピシットより早く民主党党首に就任し、首相の椅子に座っていたとしても必ずしも不思議ではなかった。

05年末から始まり5年後の現在でもなお解決の糸口が見出せそうにないタクシン対反タクシンの終わりなき闘いに、彼が反タクシン陣営の支柱でもあったプレムを批判する急先鋒として登場し、いまや赤シャツを着て反独裁民主戦線(=UDD)を率いているのだ。

いまタイは近来にない難関に差し掛かっている。
国内政治の閉塞状況に手を拱くだけで明確な打開策を打ち出せない国軍、時の流れに金縛り情況の官僚・行政機構、新興勢力への嫌悪感を露にする財閥主流、烏合の衆と化し利権を求め離合集散するだけの政治家、無策な農政に苛立ちを隠さない農民、存在感を増すばかりの中国、なによりも王国としての前途に対する国内各層のぼんやりとした不安・・・ウィーラもまた、その渦中に在る。
《QED》
    △ ◎△
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ◎宮崎正弘 ◎MIYAZAKI MASAHIRO ◎宮崎正弘◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
宮崎正弘の最新刊!
宮崎正弘 v 佐藤優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社、1575円)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<ロシア、中国、北朝鮮 猛毒国家に囲まれて日本はいかに生き延びる?『教養』『情念』『超越性への感覚』が日本を救う>
http://www.amazon.co.jp/dp/475931122X/

 はやくも増刷! 売り切れ店があります!
 宮崎正弘・佐藤優共著『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社)
 << 佐藤優「まえがき」から抜粋 >>

 「国家には、生き残り本能がある。去年(2009年)8月30日の衆議院議員選挙(総選挙)で民主党が308議席を獲得して、政権交代が実現したことも、日本国家の生き残り本能によるものだ。
 マスコミは、総選挙で民主党が圧勝したと報じたが、これは間違いだ。自民党が自壊しただけのことだ。2001年4月の自民党総裁選挙で、小泉純一郎氏は、「自民党が変わらないならば、自民党をぶっ壊す」という公約を掲げ、当選し、自民党総裁兼内閣総理大臣に就任した。自民党は変わらなかった。それに加え、新自由主義という猛毒を「改革」という名で導入してしまった。その結果、富裕層と貧困層の格差がかつてなく開いてしまった。日本の総中流社会は、崩壊しかけている。競争に敗れ、底辺に転落してしまうと、自力で這い上がることができない状態になってしまった。都市と地方の格差も開いてしまった。地方で生まれた人々は、教育や就職で不利な状況に置かれている。

 問題は、経済面だけではない。新自由主義が浸透したことによって、一人一人がばらばらに分断されてしまった。そして、同胞意識が稀薄になった。北朝鮮による日本人拉致に関しても、国民的関心が低くなっている。拉致問題は、日本人の人権に対する侵害であるとともに、日本国家の主権を北朝鮮政府の工作員が侵した複合事案だ。国権と人権に対する侵害を回復できない国家は、まともな国家ではない。
 北方領土交渉もまったく進捗していない。それどころか、法的にはわが国の領海である北方領土周辺において、日本漁船が銃撃される例が後を絶たない。(中略)

 日本は、中国、北朝鮮、韓国、ロシアという、実に面倒な諸国に囲まれている。もっとも世界のどの国を見ても、隣の国との関係は、常に難しいのだ。しかし、東西冷戦の時代、このような隣国との関係の難しさを日本人はあまり自覚しないで済んだ。日本がアメリカの傘の下に入っていたからだ。しかしそのような甘えはもはや通じない。今年2月に突然始まったトヨタ・バッシングで明らかなように、アメリカも自国の国益を第一義的に追求しているのだ。
 検察が民主党の小沢一郎幹事長に「戦争」を仕掛けた後遺症で、日本の政治エリートの関心が極端に内向きになっている。検察・小沢戦争は、「誰が日本国家を支配するか」を巡って展開されている官僚と政治家の権力闘争に過ぎない。こんなつまらない諍いを起こしている間に、日本の国際的地位が低下していく。

 このような情況を変化させ、日本の国家体制を少しでも強化させ、猛毒国家と対抗できる力をわれわれがつけなくてはならない。私は宮崎正弘氏をとても尊敬している。それは、宮崎氏が、私の言葉では親日保守で右翼、宮崎氏の言葉では真性保守だからだ。宮崎氏は中国事情に関する第一人者だ。日本人のみならず、中国人が、中国情勢に関する情報や分析について宮崎氏に尋ねる。私の外交官としての仕事は、ほとんどロシア絡みだった。いまでもときどきロシア人から、クレムリン(露大統領府)の権力闘争についての見方や、ロシアの国家戦略について意見を求められることがある。こういう質問をしてくるロシア人に、「なぜ現役を退いている僕の意見を求めるのか」と尋ねたら、「政争に絡む利害関係がなく、熱い政局から距離がある外国人の方が、政治の流れを正確にとらえることができる」という返事がかえってきた。

 この対談で、宮崎氏は主に中国について、私は主にロシアについて、特定の勢力に肩入れをすることもなく、また、日本にとって都合がよい希望的観測も入れずに、突き放して、冷静に分析することを試みた。宮崎氏と話していると、外務省国際情報局の主任分析官として、諸外国インテリジェンス機関の分析専門家と共同作業をしていたときのことを思い出した。

 猛毒国家に対抗して、日本国家と日本人が生き残っていくためには、われわれが強力な解毒剤をもつ必要がある。この解毒剤は、思想の力によってのみつけることができる。南北朝時代に南朝の忠臣であった北畠親房は、『神皇正統記』の冒頭で、われわれの思想の神髄を「大日本者神国也(おおやまとはかみのくになり)」という一文で表現した。神の国である日本にたくわえられてきた叡智によって、現在の国難を乗り切るのだ。まず、中国、ロシア、北朝鮮という危険国家に囲まれている現実を直視することだ」。
 ♪
宮崎正弘 v 佐藤優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社、1575円)
http://www.amazon.co.jp/dp/475931122X/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 AD Advertisement
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宮崎正弘新刊 
『中国ひとり勝ちと日本ひとり負けはなぜ起きたか』(徳間書店、1680円)
  ♪
宮崎正弘 v 西部邁
『日米安保、五十年』(海竜社、1680円) 増刷出来!
http://www.amazon.co.jp/dp/4759311092/
  ♪
<宮崎正弘のロングセラーズ>
http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『朝日新聞がなくなる日』(ワック、945円)
『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『絶望の大国、中国の真実』(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
     ★ ☆ ★ ☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
+++++++◆++++++◇+++++++◆++++++◇+++++++
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有)宮崎正弘事務所 2001−2010 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。