国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2010/03/04


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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成22年(2010年)3月4日(木曜日)
       通巻2896号 
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 台湾野党。この追い上げムードと番狂わせの続発はどこまで続くか?
  民進党、蘇貞昌(前首相)が、年末の台北市長選挙に立候補を表明
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 3月2日、民進党本部に蔡英文党首を訪ねた蘇貞昌(前首相)は、年末の台北市長選挙に立候補を表明し、了承を得た。
翌日、蘇は記者会見の前に市内の保安宮に参拝し、必勝を誓った。

 これで年末の五大市長選挙、最大の目玉である「台北市」の野党候補者が決まった。
 蘇貞昌は「立候補するからには当選を目指し、当選したならば任期を全うし(任期途中の2012年の)、次期総統選には挑戦しない」とした。
 また選挙公約に「市民の生活第一」「悪政一斉」「過去十二年の国民党の弊害一斉」などをあげた。

 まず野党=民進党の党内事情。
 最大派閥のボスでもある蘇貞昌は前首相(行政院院長)、台北県知事、その前は屏東県知事。
猛烈なブルドーザの印象があるのも、蘇は台北大学ラグビー部出身でガッツの塊のような人物。62歳。
 
 党内で蘇派に拮抗する多数派をかかえるのは謝長廷(前首相、08年総統選挙候補者、京都大学留学組)と理論派(台湾独立に近い)を代表する遊錫コン(元首相)、陳水扁政権で前副総統だった呂秀蓮(女性)ら三つの派閥がある。
 後者は、しかし現時点ではミニ会派。党内の影響力は少ない。

さて台北市の市長選に蘇貞昌が挑むことになったため党内のバランスに“玉突き”が起こり、隣接する新北市の市長候補は、蘇貞昌派以外からの立候補となる。
台北市と新北市は「双城戦」とも言われる。

新北市は現在の台北県が特別市に格上げされる。現在、民進党は候補者の調整に入っているが、尤清(現知事)と謝長廷の名前があがり、この列に加えて陳景峻(立法委員)が動きを見せている。


 ▲蘇貞昌を迎え撃つ国民党にも焦りが

 なにしろ四連敗、党勢が失われ、馬英九の人気が急落している国民党である。国民の急速な大陸へののめり込み姿勢に不安、不信も募っている。

 ともかく蘇を迎え撃つことになる国民党は現職の赫龍武が再選に望むのは規定の方針。
 多少の安堵感が残存する理由は前回の国民党の得票がなんと54%(当時の候補者は謝長廷だったが惨敗に終わった)。

 しかしムードは激変した、として党内からは立法委員の丁守中が立候補の動きを見せるほどに国民党は一本化しておらず、馬英九総統の不人気も加わり、ムーとが弛緩している。

 国民党は「馬赫心結」「馬赫合一」というスローガンの元に党の団結を呼びかけ、蘇の挑戦を跳ね返る姿勢。

事情通に拠れば「台北市は外省人と中華思想信奉者、退役軍人、外国企業崇拝グループらの牙城であり、いくら蘇貞昌に人気があっても、外省人らの権益や公務員システムなどで構築された国民党の鉄壁を打破するのは難しい。それより蘇貞昌が年末の台北市長選で善戦し、票を伸ばせば、次期総統へのキャスティングボードを握れることとなり、いはば政治劇の背景は党内の主導権抗争、次期総統候補獲得レースだ」という。
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(「赫龍武」の「赫」は右がこざと、「武」には文扁。「遊錫コン」の「遊」はさんずい、「コン」は「方」をふたつ並べて下に「土」)
    ◎ ○ △ □ 
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+ △ +++++ @@@@@@@ 宮 @@@@@@ +++  △ +++
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(読者の声1)トヨダの危機はアメリカの悪徳弁護士によって演出され、被害妄想的な誇大な訴えを意図的に煽ってトヨダ・バッシングの記事をキャンペーンしたのがロスアンジェルスタイムズです。
それに悪のりして日本から社長を呼びつけ、公聴会でつるしあげたのが連邦議会の反日派です。というよりミシガン州の労働組合がバックでしょうが。
 日本時間で3日も上院議会はトヨダ幹部を呼びつけて積極的な批判を繰り返し、米国でのトヨダのイメージはすっかり「悪者」です。トヨダは、リスク管理に疎いために、これほどの危機に遭遇していますが、先生のコメントは如何に?
   (JK生、名古屋)


(宮崎正弘のコメント)まず表面的に申し上げますと、当面の危機は遠のいた、と思います。
 判断材料は市場の動きです。リコール問題が底知れぬ不安を市場に運ぶ直前、1月13日、トヨダの株価は過去六ヶ月でピークだった4135円から、二月二日の最低(3195円)と23%もの下落を示しました。しかし、公聴会以後、急激に回復し昨日の終値は3・2%上がって3420円でした。
 しかし、もともとトヨダの株価は6000円台以上が適正ですから現在も不当に安く、地合が悪い。
 したがって当面の危機は遠のきましたが(株の空売りを仕掛けるほど、投機筋が狙うにはトヨダの時価発行額は大きすぎます)、PR能力の欠如、ロビィストを使う能力の欠如、記者会見のノウハウの欠如など、三河商法は田舎侍ゆえにその誠心誠意が世界の性悪者には通じないことを知らない。
その点が心配の種ですね。
 なお2月23日、24日の米下院での公聴会、米上院商業科学運輸委員会(3月2日)のトヨタ自動車のリコール問題に関する公聴会。証言内容や公聴会のビデオは、以下のサイト。
Toyota's Recalls and the Government's Response、U.S. Senate Committee on Commerce, Science, and Transportation、March 2, 2010
http://commerce.senate.gov/public/index.cfm?p=Hearings&ContentRecord_id=5a15bd95-d0c7-4171-9aee-cc8420e9265f&ContentType_id=14f995b9-dfa5-407a-9d35-56cc7152a7ed&Group_id=b06c39af-e033-4cba-9221-de668ca1978a



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(読者の声2)EU危機、ユーロ大暴落が始まるとジョージ・ソロスやらジム・ロジャースが投機的な発言を繰り返しています。ギリシア危機がどんと表面化し、心配していたのですが、なんだか収まった? のですか。
   (II子、練馬)


(宮崎正弘のコメント)まったく収まっていません。ギリシアにはついにドイツとフランスが、とうとう金融テコ入れを決意しました。ドイツの犠牲のもとに、ともかくユーロの安定が欧州の決意でしょうが、これを投機筋が放置するか、もう一稼ぎできる、絶好の鉄火場と見るかは、分かりません。



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(読者の声3)「外国人参政権」問題から、貴誌2895号での貴見「サルコジ仏大統領は選挙で訴えました。「汝はフランスを愛するか。でなければ、この国から去れ」とあります。名調子です。
しかし、サルコジは政治家として二流、女性スキャンダルが多い。
 サルコジに言って欲しくはない、とフランスの保守派のみならず、わたしも実直な感想を持ちました。いかがでしょうか。
   (HG生、京都)


(宮崎正弘のコメント)サルコジ大統領は左右両方から評判が悪いようです。
シラク前大統領も女性好き、その前のポンビドウもミッテルランも。しかしフランスの政治家が米国、英国のように、あるいは日本のように形而下のスキャンダルで騒がれることはない。イタリアもしかり。
日本も三木武吉あたりまでは「男の甲斐性」といわれた時代がありました。
 いまのサルコジの評判が低いのは、その打算、そのあまりに露骨な政治取引と相手を利用しようとする計算(策略)の高さです。
昨今、フランスを騒がせているのはノーベル文学賞に輝くアルベール・カミュを「パンテノン(偉人を奉る霊廟)」に入れようとサルコジが言い出したからです。
誰もカミュを入れることには反対はありません。しかし反体制派で売った作家がなんで保守をなのる政治家の打算と人気取りに利用されなければならないか、我慢が出来ないんです。
 シラクはアンドレ・マルローをパンテノンに入れました。ドゴール主義後継者としては順当です。「でも、サルコジは違うだろ」と保守のあいだに怒りが渦巻くのも、日本におきかえれば鳩山が西郷さんを靖国神社に合祀しようと言い出すようなものですから。
 さはさりながら、サルコジ大統領が言った「フランスを愛さないのならば、汝よ、フランスから去れ」は正論であり、小鳩政権は「日本を愛せない者よ、日本から去れ」と言うべきではありませんか。



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(読者の声4)永住外国人参政権問題、何とか潰せる情勢かなと思っているところへ、選択性夫婦別姓の法案問題と、左翼亡国政権はここぞとばかりに日本破壊法案をどんどん出してきますね。
その裏で移民法の不整備、人員不足や罰則が軽微であったり、罰則がなかったりで、 偽装結婚、成済まし日本人、日配、不法滞在などで都内を中心に中国人の人口が急増していることが各方面で伝えられ、その数100万とも200万とも言われています。  
永住権、または日本国籍を取得した彼らは、すぐに中国にのこした家族、親類などを呼び寄せ、同じプロセスを繰り返してどんどん増殖していくでしょう。これは海外の事例を見れば明らかです。
外国人参政権反対はもちろんですが、移民法の法整備をもっと厳格にしないと成済まし日本人、日配がどんどん増えて、簡単な帰化制度もふくめ、合法、非合法に日本国籍を取得する外国人、特に中国人が激増するでしょう。日本人になりますからもっと厄介です。
日本のいくつかの都市がバンクーバー、リッチモンド化するのはもう時間の問題かと危惧しております。 
高市早苗議員が仰言っていましたが、夫婦別姓などの法案を議員立法で出されたら現状では通ってしまうと危惧されておりました。他の法案も同じなのかと心配しております。

なお文中の「日配」と言う言葉は『サピオ』の不法滞在、偽装結婚などの特集に載っており関係造語として解説がありました。日本人と結婚して、(偽装にしろ、金銭を伴う契約結婚にしろ)在留資格を取り、2−3年して、永住資格を得ると。直ぐに離婚をして、永住資格(または帰化して日本人になっているか)を持って、中国にいる元の主人または妻と婚姻をして、日本に呼び寄せるような人たちを総称しているようです。
  (香港読者)



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(読者の声5) きたる3月7日(日)に三民族合同講演会を開催いたします。
「中国に侵食される世界」
 日時:3月7日(日) 13:30 開場 14:00 開始  16:30 頃 終了予定
 場所:護国会館 (栃木県護国神社) 栃木県宇都宮市陽西町1-37
 登壇者:ツェワン・ギャルポ・アリヤ(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 事務局長)
 イリハム・マハムティ(世界ウイグル会議全権代表)
 林建良(日本李登輝友の会常務理事・医学博士)
 水島総(日本文化チャンネル桜 代表)
 会費:1000円
 連絡先:028-622-3180 (護国神社)
Ch桜 栃木県支部のホームページ: http://www11.ocn.ne.jp/~chsakura
護国神社のホームページ: http://www.gokoku.gr.jp/index.html
 ◆バスでのアクセス - JR宇都宮駅よりバス15分・作新学院前下車徒歩1分。
  宇都宮駅から作新学院までの運賃は200円となります。1・2・4・6・7番のりばから作新へ行けますが、6・7番の方が本数が多めです。尚、作新学院行きバスは「作新学院経由」の表示があります。また、交通状況により乗車時間は変わりますので、余裕を持ってお越しください。東武宇都宮駅前停留所からもバスが出ております。 
◆車でのアクセス - 東北自動車道 鹿沼インターより約15分・駐車場有り。
  駐車場内での事故に関して、主催者は責任を一切負いかねます。また、違法改造車両、街宣用車両の乗り入れは、固く断り致します。(当該車両の判断は、主催者側の主観によります。)
 ※託児施設もございませんのであらかじめ御了承ください。
 当日のご来場を心よりお待ちしております。
  (TF生、栃木)



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(読者の声6)貴誌通巻2895号で中国版「生類あわれみの令」、「犬肉」、「猫肉」をメニューに書くと罰金か懲役刑という。
実は、最近中国から日本への犬肉、猫肉の輸入が急に増加しています。日本にある中華料理店、朝鮮料理店、韓国料理店が犬肉、猫肉を買って料理に使っているのです。
下手をすると、「韓流」テレビ番組がはやったように日本で流行する可能性があります。刺身で食べれば寄生虫の感染の危険性もあり、早急に日本でも「生類あわれみの令」を制定すべきです。
  (ST生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)不法滞在を含めて百万人を越えている中国人の胃袋をみたす食材がやってくるのは理の当然。そうですか。ゲテモノ食材も増えていますか。
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(お知らせ)3月6日―7日を小誌は休刊します
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宮崎正弘最新刊 
『中国のひとり勝ちと日本のひとり負けはなぜ起きたか』(徳間書店、1680円)
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宮崎正弘 v 西部邁
『日米安保、五十年』(海竜社、1680円)
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<宮崎正弘のロングセラーズ>
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『朝日新聞がなくなる日』(ワック、945円)
『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『絶望の大国、中国の真実』(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
 http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
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  ◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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  • 万葉至乃助2010/03/04

    軍事情報というメルマで最近インド料理店がやたらと増えたのではないかという記事があり、その返信にネパールあたりの軍人(元?)がいるという情報がありました。



    私たちはインド人もパキスタン人のバングラディシュ人も見分けがほとんどつきませんので、カレー料理やはインド人かと思っています。



    もしかすると何かの前触れではといささか心配してます。それは外国人地方参政権との問題です。かんぐりすぎだと良いのですが。

  • 名無しさん2010/03/04

    最近当市でもけばけばしい看板の中華食堂が増えました、余り繁盛しているようには見えません。私は中華と言うだけで入るる気も無くなって最近は現地食がメインです。先ず看板が嫌ですね。