国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2010/02/22


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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成22年(2010年)2月23日(火曜日)
通巻2886号  (2月22日発行)
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 アフガニスタン国軍兵士はどれくらいレベルアップしたのか?
  欧米の資金と血の犠牲を注ぎ込んでまだ小隊単位の作戦レベルとは
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 ヘルマンド県マルジャへの攻撃はNATO軍、米軍にアフガニスタン政府軍総勢一万五千人が加わり、およそ四日間でタリバン兵士数十名を殺害した。
 これは久しぶりの大規模作戦、アフガン政府軍との協同が、どこまで旨くいくかの試金石でもあった。

 空からもヘリコプターなどが参加し、戦車、移動式火砲などを動員したが、アフガニスタン兵士はコンビネーションの作戦遂行能力におとり、いままだ小隊がうごくレベル、効率的軍事作戦はとても無理だろう、と現場に張り付いたNYタイムズ記者が総括している(同紙、2月22日付け)。

 米軍の現場指揮官曰く。「機関銃を滅茶苦茶に撃ったりするが、しかし彼らが優れた点は索敵能力、民家に隠れているタリバンを見つけ出してきたり、村人を装う潜在的敵を嗅ぎ分ける能力がある」(でも、そんなこと当然じゃないですか?)

 オバマが公約している撤退開始は2011年夏から。
 (そのころまでにアフガニスタン政府軍も見違えるほどに戦う軍隊になっているでしょう。きっと?)。
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(読者の声1) トヨタ車のリコール問題ですが、東海地方に住む小生の親戚から、残業が無くなったという話が聞こえてきます。
高校生の就職率も東海地域はまだよい方でした。
いま米国でトヨタ非難が高まっています。これを喜んでいるのが世界中のライバル会社です。欧米もあればアジアもあり、韓国もあるでしょう。
一方、トヨタは過剰人口を抱えた不況の日本にとり、重大企業です。それは外貨を稼ぐとともに、多くの国民を社会的に組織し、働く機会を作っているからです。こうした国家的な見方でトヨタを見ないと、問題を正しく理解できないと思います。
偏向した中日新聞が民主党に加担して反トヨタ報道をすることは十分あり得ることでしょう。ただ真に受けると飛んでもないことになるのは今回の民主党政権の暴政で明らかです。 
トヨタ問題は日米政治摩擦に利用されたものと思います。
日本が米国市場に輸出できるのは権利ではなくあくまでも米国の恩恵です。いつでも締め出されることはあるのです。
国際関係では決して油断せず、最悪に備える慎重さが常に求められます。
  (東海子)


(宮崎正弘のコメント)24日、米国連邦議会公聴会に出席する豊田社長、米国での雄弁テクニックを心得ているかなぁ。



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(読者の声2)18日のシンポジウム「シナ人とは何か」では、宮崎先生や藤井厳喜氏のお話はもちろん、高木桂蔵氏や永山英樹氏のリアルなエピソードが楽しく、小田内陽太氏のよく整理された論点での演説は、とても迫力がありました。
宮崎先生の「正論を聞く会」での内容に質問があります。
米国の引き締めにより、出口を探る動きが強まってきました。これはドル・キャリーの巻き戻しを促進する恐れがあり、危機の悪化に苦しむ欧州にも強い圧力となるでしょう。
支那も同様です。
先生はご講演で支那の自動車市場は、来年はさらに成長すると指摘される一方で、上海ショックの必然性も説いておられました。先生はどういったメカニズムを見ておられるのでしょうか?
先生が想定(予測)される「上海ショック」の発生時期は、(危ないときには皆が一致協力して事に当たるため)さらに延びたのでしょうか。
それにしても独裁体制に依拠した疑似好景気の維持は、(神のみぞ知るでしょうが)どこまで可能なのでしょうか?
さらなる資本投下は可能なのでしょうか?
  
以前、先生のコメントで、台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.(奇美電子)をEMS世界最大手の台湾HonHai Precision Industry Co., Ltd.グループが吸収合併する件について、先生は支那資本による強引な買収であったとの解釈を述べておられたように思いますが、事実は異なるようです。
iPodやwiiを生産する台湾を代表するメーカーが、豊富な社内需要を想定して、液晶ディスプレイ製造の台湾2大メーカーの一角を傘下に入れるもので、許文龍氏を頂点におく奇美電子は、あくまで台湾の優良企業に身を預ける形になるものです。
液晶ディスプレイ業界は支那の特需を受けてこのところ好況を謳歌しており、奇美グループは「高く売れる」うちに売り抜けたとも言えます。なぜなら、支那資本が液晶ディスプレイ産業に雪崩を打って参入し始めているため、例によって極端なデフレに陥るのは時間の問題だと見られているからです。許文龍氏がほくそ笑んでいるというのが実情ではないでしょうか。
  (TT生、文京区)


(宮崎正弘のコメント)ご質問、前者のケースですが、「予測」と「予言」はことなり、予言の領域には小生はタッチしません。予言師ではありませんから。
予測の過程ではAシナリオが50%,Bが30%,Cは20%というようになります。詳しくは拙著『中国ひとりがち日本ひとり負けはなぜ起きたか』などをご参照いただければ幸いです。
 後者ですが、産業の角逐場面ではそうかもしれません。しかし奇美実業のケースには前段があり、台湾有数の企業がうっかり大陸へでていったために起きたどんでん返しでもあります。
すなわち奇美実業は会長でもあり、台湾独立の闘士でもある許文龍氏が、大陸の工場を拡大するまでは中国共産党からニコニコと迎えられ、これで抜き差しならないとなったときに工場長を人質に取られ、台湾独立反対の新聞広告を台湾独立派の重要なデモのその日に出せと強要された。ほとほと嫌気がさしていたおりに台湾のライバル会社に商権を売り抜けた、と見ております。



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(読者の声3)通巻2884号の読者の声を読んでいると、誰かのせいでORそのものがくだらないもののように思われるので、少々気になります。
 そもそもORは第二次大戦当時、ドイツUボートの商船破壊活動に手を焼いたイギリス海軍が、手持ち戦力の中でその効果を最大限に発揮するために考え出された手法です。この時は駆逐艦がUボートを発見して接近するまでの時間とUボートの潜行速度等から推定深度を割り出し、その破壊に大きな成果をあげたとされています。(当時、爆雷は爆発する水深を決めてから投下)。
 その後、(読者の声1)にもあるように線形計画法(LP)や待ち行列理論(QT)・動的計画法(DP)など様々な手法が編み出されました。
簡単なPERTなどはその辺の工事現場でも使われるような手軽で実用的な手法です。
「バカと鋏」の例えにもあるようにORがくだらないものではなく、単純に部分最適解を求めた小鳩さんが、おかしな結論を出すだけだと思いますのでご留意下さい。
尚、この基地問題は、日本の安全保障という全体最適解を考えれば、ORなど使わなくても答えは求められると思うのですが・・・。
蛇足となりますが、大東亜戦争当時の日本には61式酸素魚雷など優れた武器がありながら潜水艦による戦果が少なかったように愚考しております。アメリカの伸びきった補給路の遮断に注力していれば、また違う戦況になったように思うのです。
  (満福斎)


(宮崎正弘のコメント)あの文脈では決してORを過小評価しているのではなく、鳩山首相批判のコンテキスト上での比喩でしょう。

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(休刊のお知らせ)小誌は地方講演旅行などにより2月25日―27日を休刊します。
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