国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2010/02/18


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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成22年(2010年)2月18日(木曜日)貳
       通巻2880号  
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 世界のハッカー帝国は言わずとしれた中国、マカフィー報告書
  汚染されたコンピュータは世界120ヶ国で一億台
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 シリコンバレーにあるコンピュータ・セキュリティ専門会社『マカフィー』社の報告では、09年度第四四半期にウィルスに汚染されたり、ハッカー攻撃で損害・損傷をうけたコンピュータ被害は、じつは中国が一番ということが分かった(ワシントンポスト、2月15日付け)。

 これらは「劣化コンピュータ群」(またはBOTNETS)といわれる。通称“ゾンビ・コンピュータ”。

 過去三ヶ月だけでもハッカー攻撃で被害をうけたコンピュータは中国で109万五千台、米国で105万7000台。僅差で米国の被害より、中国のほうが多い。ハッカー攻撃軍を保持する国が、しかけた国より被害が多いとは、これぞ因果応報?

 中国のゾンビ・コンピュータ大量発生の原因を調べると、結末は『爆笑問題』の類いだが、偽のソフトウエアをつかうことが一番の原因、ついで中国のユーザー等はセキュリティ・ソフトのグレードアップを怠るからだろう、という。

 民間はともかく米国はペンタゴンのネットワークさえときおりハッカーの襲撃を受ける。企業のHPでは星条旗が五星紅旗にすり替えられるいたずら程度ならまだしも、新薬の使用法のなかみが改竄されたりの悪質ないたずらがあとを絶たず、その多くが中国からのハッカーに拠ることも判明した。
 
 CIA前長官のヘイデンが言っている。『アメリカの情報、諜報能力の劣化とCIAの機能低下が、この状態を招いた』と同上のマカフィー報告書のなかで明示している。
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(読者の声1) 昨夕は「正論を聞く会」で宮!)さんの講演をうかがえました。ありがとうございました。
会場で寝ている方がいらっしゃったのは貴メルマガを追体験しているうちに気持ち良くなっただけと思います(私は起きていましたが)。
お話の終盤で、中国の一人っ子政策に関して質問させて頂ければよかったのですが、急速な高齢化並びに男女比のアンバランスは、ウイグル・チベット含む中華圏だけの人口移動で解消しそうなものでしょうか?
それともそれ以外の海外に対する移民の大加速化につながるのでしょうか?
この時期の「外国人参政権」中国婚期適齢男性の日本大移住につながらねば良いのですが。。。
  (HK生 東京)


(宮崎正弘のコメント)一人っ子政策が社会を変えるのはエマニエル・トッドがいう人口動態変化と世代間戦争による崩壊論です。詳しくは拙著『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ)の10p以後ならびに第五章をご参照いただけると幸いです。



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(読者の声2)詐欺師、孫文を助けた宮崎滔天ですが浪漫にみちた愛国者でした。
大連に「中山大路」ってのがあった。タクシーのウンちゃんが、“ジュンサン”と言ってたと思う。HOMER・LEA AND SAN・YATSEN という古本(1911年、英文だけども、文体が古い)が書棚にある。当時の本は装丁がゴッツイ。せむしのHOMER・LEAが、「孫文は詐欺師」と書いているが、どうも会った様子はないですね。
RICHARD・FAULKENBERGというユダヤ詐欺師を、LEAは見抜いて、逆に騙してカネを出させている。ロサンゼルスでアメリカ人義勇軍を挙げて、重装備でダウンタウンを行進してびっくりさせた。
反・捕鯨シー・シェパードのワトソンよりはスケールは大きい。LEAの最期は哀れです。33歳ぐらいで、ロスアンゼルスで病死。妻子はホームを失う。後に日記が出て来て、それが出版社に売れたということです。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)孫文にまつわる逸話(逸仙だから?)たくさんありますが、日本に亡命したおりに日本女性の側室がふたりいて、子供を産ませています。そのことを追求した作家の西木正明氏だったかが書いていますね。
 宮!)滔天(正確には宮崎三兄弟)は、内田良平が孫文支援をやめても、最後の最後まで、私財をなげうって面倒をみた、根っからのお人好し。頭山満翁もそうでしたね。袁世凱が亡命中の孫文へ送り込んだ刺客から孫文を守るためにボディガードもつけて、そのひとりが中村天風でした。
 ですから孫文は一銭も損をしていない。だって孫逸仙(そん・いっせん=そんせん)が雅号ですから。日本から取るだけ取って、あとは日本を裏切りソ連に走ったのでした。
 余談。中山を「ジュンサン」と耳で聞こえたのは正しいと思います。発音はZHUN―SHAN。しかし北京語訛りはチョンサンのほうが多いです。もうひとつ、ちなみに革命後、中国はどんな田舎町へ行っても真ん中の道路は中山路、解放路です。



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(読者の声3)貴誌2879号に関連して。朝鮮の歴史記録は最古のものでも12世紀の鎌倉時代頃の「三国史記」、「三国遺事」だけです。ですから百済など古代の資料は皆無です。
朝鮮人は外国の支那や日本の古代の記録を使って古代史を想像しているのです。古代に資料がないので実質的に古代朝鮮語は存在しません。
万葉集が朝鮮語と似ているというのは、現代の朝鮮語と古代の万葉集を比較して居るのであり、方法論としてまったく不合理です。
人類学では、民族は神話と言語によって区別されます。日本と朝鮮は神話が全く違い(朝鮮は動物(熊)神)、言語も全く違いますので別の民族です。
  (東海子)


(宮崎正弘のコメント)話は飛びますが『魏志倭人伝』にしても、うわさ話を元に書き連ねて倭人などと蔑称を用いていますが、こんなものを有り難がって論争しているのは日本だけでしょうね。歴史考証に耐えないものです。
 あれは信用できない古文書として片付ければ良いのです。



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(読者の声4)貴誌2879号の(読者の声3)で、MM生さんが江上波夫氏の説を斬ってらっしゃいましたが、それについて、私事的なつまらない話を一つ。
私は、「日本は、大陸の騎馬民族の造った国である」という主旨の説を、手塚治氏の「火の鳥・黎明編」というマンガ作品で初めて知りました。
ただし、それが江上波夫氏による説だということまでは知りませんでしたが(マンガの中には記されていなかったので…。)
とはいえ、このマンガ作品を読んだ人たちには、この説の信者が少なくないのではないかと思いますよ。何しろ、肯定的に扱われていましたから。
それに、マンガ好きな人たちの間では結構有名な作品ですし…。マンガ好きな麻生前総理がどう思っているのか、個人的には興味深いところです。
  (T.T)


(宮崎正弘のコメント)「生まれは良いが、育ちは悪い」と自らのたもうた前首相の愛読書は『ゴルゴ13』。すくなくとも打倒手塚を言ってデビューしたさいとうたかお氏は、すこしはマシでは? 冗談はおくにして、騎馬民族説は成り立ちません。戦後の混乱期は桑原武夫が『俳句は役に立たない』と第二芸術論を言ったり、志賀直哉が「国語を止めてフランス語に」と唱えたり、価値紊乱の時代。デタラメ歴史観もまかり通りましたが、冷静な熟慮がなされるようになって正しい歴史が広まりつつある過渡期に、わたしたちは今、あるのでは? 西尾幹二さんの『国民の歴史』が70万部をこえるベストセラーになったり、『古事記』の現代語訳が静かに、しかし十数万部も売れていたりするのも、時代の変わり目を象徴していると思います。
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  ○樋泉克夫のコラム  ○樋泉克夫のコラム  ○樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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   ――現実政治は国際関係論の枠を遥かに超えてしまうようだ
     『世界の中の中国』(衛藤瀋吉・岡部達味 読売新聞社 昭和44年)



アメリカナイズされた国際関係論的視点に立った現代中国研究の大御所といえば、多々異論があることは百も承知だが、かつては衛藤、いまや岡部といったところだろうか。
この2人が二人三脚で本書を著した当時、衛藤は水を得た魚のようにマスコミを通じて時務情勢論、時に警世の発言を盛んに行い、岡部は「人民日報」の記事に現れる語彙の数量的分析に基づく共産党の内外政策の変遷を追いかけるなど地味な研究に精を出していたはず。

本書は文革勃発直前から文革で毛沢東が勝利を収め、国を挙げての大混乱が一先ず収拾しかけた1969(昭和44)年までの数年間に発表された8本の論文を収めている。
付け加えるなら、当時の中国の人口は7億。国連の安保理常任理事国のポストは依然として台湾の中華民国が占め、中ソ両国は軍事衝突にエスカレートするほどに激しく対立していた。

このような緊張した時代にあって、著者は「できうるかぎり偏見を排し、自戒自制しつつ、何物にもとらわれない態度で虚心に現実を把握する努力をしないかぎり、イデオロギー的、政治的、感情的立場をこえて、これだけは誤りのない基本的事実だという共通の認識を生み出すことはできないであろう」と、論文執筆の基本姿勢を示す。

こういった著者の“真摯な態度”は解らないわけではない。だが、最初から「これだけは誤りのない基本的事実だという共通の認識」を持とうなどと全く考えない相手に、いったい、どうすれば「これだけは誤りのない基本的事実だという共通の認識」を持たせることができるのか。

たとえば「『中華帝国』復活の野望?」なる論考をみると、「現在も中華帝国の復活をひそかに企図しているのだが、それを公然と主張することは、かえってこの目的の実現にとっては不利だとしてかくしているにすぎないという見方」に対し、著者は!)周辺諸地域の人民を反中国の側に追いやることは、短期的にも長期的にも不利。!)「その地域の人民が反米闘争に努力している時に、この地域を中国の版図におさめたいなどと考える必要は全くない」。!)これらの地域は「すでに人口は稠密であり、中国人が進出したところで、それに伴う犠牲をつぐなうほどの『利益』を保証されることは不可能である」

二人の著者にとっての「誤りのない基本的事実だという共通の認識」を提示した後、「政治的にいっても経済的にいっても、中国の南方への領土拡張はひきあわない仕事である」と結論づけた。

だが、巻末に収められた「中国革命の底流」では、「これからも“富国強兵”の課題を追い続けるであろうことについては全く疑いないだろうと私は考えております」とも。

はたして富国強兵は「『中華帝国』復活の野望」に結びつかないとでも、著者は考えていたのだろうか。本書が出版されてから40数年後の今日、「中国の南方への領土拡張」は着実に、しかも深刻に進行している。ミャンマー、インドシナ、タイの現状が、それを物語る。

国際情勢の変化といえばそうだろうが、当時と現在の大きな違いは、衛藤が好んで用いた「無告の民」が手前勝手にモノをいい、溜まりに溜まったフラストレーションを吐き出すことの快感を知ってしまった。「無告の民」が自ら忍従の頸木を解こうとしていることだろう。

だから共産党が既得権益を守り一党独裁の継続させるためには「『中華帝国』復活の野望」を掲げ富国強兵の道を突っ走り、モノいう「無告の民」の口封じを狙うしかない。
 いかな碩学であれ時代の制約からは逃れられないことを、本書が教えてくれる。
《QED》
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 『シナ人とは何か―内田良平の「支那観」を読む』発刊記念シンポジウム
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 本日です! 大雪でも雨でも予定通りです!

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<鳩山内閣・小沢民主党による対中叩頭・朝貢外交といった売国政策は何故行われるのか? その原因に日本人の「シナ観」の不徹底さがある。 今こそシナ人の正体を暴き、中共の実体を明かす必要がある>
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『シナ人とは何か―内田良平の「支那観」を読む』発刊記念シンポジウム
       記
【日時】  2月18日(木)午後6時45分開会(6時30分開場)
【場所】  文京シビックセンター小ホール(文京区役所内/定員400名/予約不要)
      http://www.b-academy.jp/b-civichall/access/access.html

【登壇者】 〔コーディネーター〕藤井厳喜
〔パネリスト〕宮崎正弘、高木桂蔵、森田忠明、小田内陽太、永山英樹
【協力費】 1000円
【主催】  「平成の大演説会」実行委員会
【事務局】 展転社 03-3815-0721
 http://www.tendensha.co.jp/
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  み宮崎正弘や宮崎正弘ざ宮崎正弘き宮崎正弘ま宮崎正弘さ宮崎正弘ひ宮崎正弘ろ
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宮崎正弘最新刊 
『中国のひとり勝ちと日本のひとり負けはなぜ起きたか』(徳間書店)
アマゾンから注文できます。送料無料
http://www.amazon.co.jp/dp/4198629013/
  上製256p。定価1680円

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宮崎正弘 v 西部邁『日米安保、五十年』(海竜社)
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<宮崎正弘のロングセラーズ>
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『朝日新聞がなくなる日』(ワック、945円)
『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『絶望の大国、中国の真実』(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
 http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
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◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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