国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2010/02/11

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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成22年(2010年)2月11日(木曜日、建国記念の日)
        通巻2871号 
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 ドバイの次は「ギリシア・ショック」だった
  労組がゼネスト、大混乱のギリシアにIMFとEUは助け船を出せるか?
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 昨年末からギリシア危機が囁かれた。
 賃下げ、増税、そして年金改革(減額)と矢継ぎ早やの措置をとっても追いつかず、政府の管轄管理能力の限界を超えた。

ダボス会議でも問題化し、おりからスイスのスキー・リゾートの国際会議に出席していたジョージ・ソロスが「ギリシア国債を買うか?」との質問に「わたしは他のことを考える」と答えたそうな。

 ギリシアの累積赤字国債残高はGDP比135%。日本と比べてたいした数字ではない?

 日本は対外債務がない。日本の国債は国内の機関投資家と個人が購入しており、外国人は、こんな金利の薄い商品を買わない。サウジなどが日本の国債を買いだめているのは、近未来の円高への投機である。したがって日本とギリシアの赤字国債を同列に比較するのは愚である。

 ギリシアは国債購入の三分の二が外国勢なのである。
万一、デフォルトとなると、その悪影響は同様な危機に喘ぐポルトガル、スペイン、イタリアへ波及し、ひいては欧州全体の問題となる。

 いやすでに欧州全体の問題なのだ。 
 理由はギリシアもEU統一通貨「ユーロ」の加盟国であり、ユーロに加盟するすべての国々がどかんと経済的悪影響を受ける。 

 ブラッセルでは11日、緊急の会議が開かれ打開策が検討されるが、頼みの綱のドイツも、メルケル政権は「なぜドイツの納税者のカネをギリシア救済の資金としなければいかないか」という国内の不満が高く、拠金の目途が立っていない。

 ドバイの次は「上海ショック」が予測されたが、その前に「ギリシア・ショック」が世界を襲った。
  
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◎読者の声 ◇どくしゃのこえ☆ ☆ DOKUSHANOKOE ◇読者の声◎
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(読者の声1)映画「アバター」を見ましたが、日本の神道の影響を強く受けた作品だと思います。
ジェームズ・キャメロン監督は宮崎駿の影響を強く受けており、その宮崎の作品はすべて見ていると述べています。宮崎駿の作品にはご案内のとおり、神道の影響が色濃く出ていますから、アバターにその影響がでることも頷けます。
私としては「民主主義」対「独裁政治」と感じたというよりは、「公民」対「利己主義」の戦いと思え、日本人としての誇りを感じたしだいです。
中国人にそうした道徳観が染み込むことは民主主義が広がるよりも怖いかもしれません。
(横浜HK)


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(読者の声2) 「アバター」を見に行ってきました。すばらしかったです。
この映画はアメリカの原罪、アメリカの原住民から土地や資源を奪って虐殺したことを描いていると思います。
地球人が侵出した惑星パンドラ、そこに住む原住民たちは自然を崇拝し、その自然とともに生きている人たちです。これは、ネイティブ・アメリカンの姿と重なります。
この映画はアメリカ人にとっての、反米映画なんじゃないのかなと思いました。
映像の美しさは圧倒的で、宮崎アニメの影響も感じました。
(京都市、一主婦)


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(読者の声3) 「アバター」を観ました。3Dの画像はさすが、タイタニックの監督のキャメロンだけあって素晴らしく美しいです。
3Dは本当に、今までの映画と違って、目の前に風景がでてくる、目の前に手がでてくるといった感じです。内容は、ある平和な星に人類が侵略者としてやってきて、星の住民と戦う物語です。近代兵器の人類に対し、星の住民は、槍とか弓ですから、圧倒されていくのですが、星の生物が、動物も植物も、人類に戦いだして形勢逆転して人類が敗退するという物語です。
自然が文明に勝つというメッセージでしょうか。
チベット侵略を思わせるような感じです。近代兵器もその土地の文化を破壊でないというのは中国にとって許せないのでしょうか。  
   (天地人)


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(読者の声4)「アバター」は凄いですよ。いま、もうひとつ、映画で評判なのがクリント・イーストウッドが、アパルトヘイトによる人種差別や経済格差が残る南アフリカ共和国を舞台に、ネルソン・マンデラ大統領と南アフリカのラグビー・ナショナルチームのキャプテンの感動的な実話を映画化した『インビクタス/負けざる者たち』です。
宮崎先生の名文「それでも日本は復活する」の一助になるような映画でした。こどもに話したら前から観にいきたいと想っていたと。
こういう映画をどんどん若者に見て欲しい
   (FF子、小平)


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(読者の声5) 「アバター」見ました。CGの極みか、画面の技巧は大変なもの、しかし所詮は絵空事。アメリカらしい技術主義を背景にしての、汎神論世界へのミーハーな思い入れ。監督の政治的意図があからさまなところもつまらない。
ファンタジーとしては「ポニョ」の足元にも及ばず、です。
シナ共産党がなぜ、民主主義を宣伝している映画とは、どうも見えないこの映画を嫌忌するのか?
彼ら自身が、美しい星(チベット、モンゴル、トルキスタン、アフリカ、、、)を侵略する勢力の同類である事を感じているからではありませんかね。
それにしても、対抗するに「孔子」とは。
かの津田左右吉、喝破していわく、
「強者が弱者を思いのままに圧服し、権力あり勢威あり地位あるものがそれの無いものを隷属視するに憚らぬのが、古今を通じてのシナ人の最も著しい性癖である」(儒教の実践道徳)。
  (石川県、三猫匹)


(宮崎正弘のコメント)アバターの鑑賞後感、たくさん頂きました。有り難う御座います。賛否両論あるとはいえ、映画ファンがこんなに多いということも分かりました。映画を殆ど見ない小生としては、まるで別世界ですが。。。。
 華字誌から「阿凡達」と教わり、何のことだか調べるとハリウッド映画だということがわかりました。



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(読者の声6)貴誌2869号「TM生」様のコメントを拝読いたしました。欧米で注目されている電磁波問題は、なぜか日本ではほとんど報道されませんが、ただいま国際社会が注視しているトヨタのハイブリッド車の問題も、電磁波干渉が疑われています。
2009年10月、韓国では電磁波対策製品関連株が急騰しました。
海外市場への韓国メーカーの躍進が伝えられていますが、電磁波干渉、そして人体への電磁波対策の情報が日本より比較的正確に報道され、対策が進んでいることもあると思います。
中国も同じく2006年にはすでに「電磁波汚染源であるTVタワーやラジオ電波塔などを北京市から移設する」ことを政府が公式発表していますし、たとえば900MHzの、健康を守るための電波密度の規制値も日本の約100分の1です。日本は遅れていると思います。
Beijing to move polluting radio, TV masts from downtown
http://www.gov.cn/english/2006-11/30/content_457618.htm
上海のリニア延伸が一向に進展しないのも、地元住民の電磁波の影響を懸念しての反対運動が盛んだからです。
中国の報道ではドイツのリニアモーターカーは沿線の電磁波の害を防ぐために、線路から600mの緑地帯を設けている、とありました。
そのような状況の中で、世界の状況を知り得る日本の識者だけが、電磁波問題に対し、誰も触れないでいる異常さを感じております。
宮崎さまのメルマガは、国際ニュースの早読みですから、世界中で問題提起され、社会問題となっている、この問題について多少なりとも、触れていただくことをぜひ、お願いしたいです。
昨年9月の米国上院議会では、「携帯と脳腫瘍」に関する公聴会が行われ、「ケータイと同程度の電磁波でDNAを損傷する研究の公表を産業界が妨害した」などという、看過できない告発証言がなされましたし、イスラエル研究者による10年以上の携帯使用者の耳下線腫瘍が増加しているという結論の研究について証言もありました。
電磁波問題が国家的な問題となっているフランスでは、韓国のサムソンの携帯が日本製のケータイを抜いて販売台数1位になったそうです。
米国の消費者団体が発表した「ケータイの電磁波放出値(SAR)ランキング」でサムソンの機種が一番低電磁波であることが発表されましたが、それも理由の一つではないでしょうか?
欧米では大人気の医療番組や健康雑誌はおろか、ファッション誌でさえ携帯の電磁波の安全性の懸念を訴え、”!身につけず”スピーカーフォンなどを使用し、体から離して使用するよう”などと呼び掛けている状況がありながら、日本では一般市民が、何の知識も与えられず、子どもにさえ、無防備に”楽しいオモチャ”として与えられている現状を憂えています。
どのくらいの親御さんがこのニュースをご存じかはわかりませんが、日本では今現在、進行形で、一万人の子供を対象に、「携帯を使用する子どもが、がんや白血病にかかりやすくないか」疫学調査中だそうです。
同時代、昨年の5月の話ですが、フランスでは「癌などの懸念」から、「12歳以下の通話できる携帯販売を禁止」など法律で規定したそうです。
国際ニュース早読みでは、国民の多くが、もはや肌身離さず持っている携帯電話などの安全性や、時代の最先端の電磁波干渉問題に関しても、ぜひお伝えいただけましたら幸いです。
  (MT子)


(宮崎正弘のコメント)ご指摘のトヨタとの関連、事実であるとすればゆゆしきことになりますね。
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(編集後記)(編集後記)(編集後記)(編集後記)(編集後記)(編集後記)
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 <某月某日>作家の立松和平さんが急逝した。享年62歳。若い。
立松さんは「三島由紀夫」に関して少ない文章しか残していないが、次の文章がとくに印象的だった。
 「三島由紀夫は好きだ。私は三島作品で最高傑作は『憂国』だと思っている。改めて読み直して、美への強い憧憬に圧倒された。『憂国』は二・二六事件で新婚のため親友たちから蹶起に誘われなかった青年将校が、自分の美を守るために妻と心中といってよい自決をする話である。いままた読み、かつては気にならなかったところに、改めて目がとまった。
 『この世はすべて厳粛な神威に守られ、しかもすみずみまで身も慄えるような快楽に溢れていた』。新婚生活をこのように描くところに、三島由紀夫という作家の才能を感じる。
 『厳粛な神威』と『身も慄えるような快楽』がはからずも三島由紀夫の才能をあらわしているのだが、彼の自死の後の三十年は、この二つを社会から失ってきた歳月ではなかっただろうか」。
 そして立松氏はこう続けた。
 「『憂国』を読む限り、『厳粛な神威』とは国家神道にもどづく天皇制のことだが、視点をそこで止めてしまったのでは、三島由紀夫はとうてい理解できないのである。それは山川草木に宿る歴史性のことで、生き生きとした森羅万象のなかに『身も慄えるような快楽』が宿るのだ。(中略)
 美、エロス、生命の対極にあるのが、経済という物資活動であろう。美やエロスを捨て、生命を圧殺してきたからこそ、日本は経済活動で成功したのだ。結局、三島由紀夫は時期を機敏にとらえてこの時代から去っていったのだ」(『新潮』 臨時増刊「三島由紀夫没後三十年」より。平成十二年十一月一日発行)。

 立松和平氏とは一度だけ会ったことがある。茫洋として訥弁の印象どおり、木訥な人である。小生とは旅行が好きなところが似ていた。「憂国忌」の発起人に加わっていただいたが、「公開講座」の講師をお願いすると、必ず「旅行中」ということで、とうとう実現しないまま冥界へ旅立たれた。まだ氏の「道元」を読んでいない。 
合掌。
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 &%&%&  宮 $$$  崎 @@@  正 %$%$% 弘 @@@@@
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  • 名無しさん2010/02/11

    映画「アバター」の感想を興味深く読みました。3Dは小生の若かりし頃日本映画でも上映していました。当時としては評判がいまいちでしたが・・。3D技法は今に始まった技術では

    無いとおもいます。

    でも当時より技術が進化しているのは確かです。これが定着するかどうか疑問です。

              (神奈川 後期高齢者) 

  • まつ2010/02/11

    電磁場についての投稿がありましたが、この種の議論は問題とする電磁場とは何かを定義せず、被害とやらの実態と問題とする電磁場との関係も明らかにせず、むやみと恐怖をあおる典型的なジャンク科学の一つです。電磁波は電界、磁界を伴ない伝搬しますが、地球も強大な磁場を放射し、可視光も電磁波の一つです。もちろんマイクロ波の送信アンテナの前にたてば有害ですが、強度が強烈ですから、比較する方がむちゃというものでしょう。米ではジャンク科学は弁護士の金儲けの有力な手段であり、度々訴訟が提起されその都度敗退しています。金融恐慌により不安にかられる庶民を扇動し、夢よもう一度という連中がまたしゃしゃり出てきただけではないでしょうか。