国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/12/26

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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)12月27日(日曜日)
         通巻2820号  (12月26日発行)
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 ロシアも狼狽する中国の武器輸出本格化
  ジェット戦闘機の輸出もはじめ、ロシアが異様なる関心
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 中国が本格的に武器市場に参入してきた。
これまでにも通常兵器、ミサイルや機関銃などを産油国、アフリカ諸国に売却して外貨を稼ぎ、外交の道具として露骨に活用してきたが、いよいよ高性能武器の輸出戦線に躍り出てきたのだ。
本格化が軌道に乗れば、いずれ欧米をも脅かすだろう。

 1990年代から中国はロシアから大量の武器を購入し、装備の近代化に努めてきたが、わけても原潜、ミサイル駆逐艦、ジェット戦争機、スパイ衛星。。。そして建造中の空母も旧ソ連の技術である。
 近年の装備近代化はそれほど著しかった。

 2007年、ロシアは中国への武器輸出をぴたりと止めた。
 理由はライセンス生産だった筈のスホイ機が中国で生産され、外国へ輸出され始めたからだ。中国が武器生産を自国に切り替えたことは将来の武器市場を掻き荒らす要素であり、ロシアが警戒するのは当然、これで中国はロシアと正面からの競合者となり、モスクワの神経を逆なでする。

 マオイストをなのるチャベス大統領率いるベネズエラに売却される予定のジェット戦争機、練習機などはロシア製の中国版複製だという。
中南米のエクアドルは5200万ドルで中国製ジェット戦争機を購入するほか、6000万ドルで中国製のレーダーを輸入する契約を交わしている(米ジェイムズタウン財団発行『チャイナ・ブリーフ』、09年12月16日号)。

 イランはモスクワからのS300ミサイル輸入が成立しない場合、中国から類似のミサイル(HQ9,地対空ミサイル。米国製パトリオットもまねた防御ミサイルで、FD2000とも呼ばれ、射程高度7キロから125キロ。誤差25メートル)を輸入すると言明し、ロシアを怒らせた。
 エジプトとトルコとも北京との間にミサイル商談が進んでいる。

 とりわけロシアが注目しているのはスホイ27改良型の「殲11」ジェット戦闘機だ。
中国はこれを150機をパキスタンへ配備する計画があるとしている。
アフガニスタンに隣接するパキスタンは半世紀にわたる中国の軍事同盟国家であり、北京は最近のパキスタンの対米傾斜を不快としていることも手伝った高性能武器の市場開拓のテストケースにしたいという思惑もある。
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●◎ブックレビュー◎●BOOK REVIEW◎●書評◎●ブックレビュー◎●
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 聞け地獄に落とされた人間の魂の叫びを! 
北朝鮮の奴隷にされ粛正された数万の日本人の声を!

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鄭龍男・植田剛彦監修『拉致と朝鮮総連』(日新報道)
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 すでに拉致問題は人数に関しての政府認定問題は別として、日本のマスコミも多少は報じているから周知の事実だが、戦争終結直後から北朝鮮に連れ去られて、奴隷のようにこき使われ、やがて粛正された人々が夥しくいる。
 歴史上、殆ど明らかにされず闇の中に消えた。
 北に帰って貢献しようという嘘宣伝に乗せられて「地上の楽園」に帰国し、それについていった日本人妻らも、韓国から拉致された知識人らも、そこでみたのは「この世の地獄」だった。
 めぐみさんも田口八重子さんも、それらの犠牲の象徴である。
 本書はこれまでの「客観的史実」をのべた多くの書が奥歯にものがはさまったように曖昧な表現でしか綴らなかった事実を羅列している。
 行間から人間の呻吟が伝わってくる。
 犠牲者の哀しみの詩がある。
 「三ヶ月前私の妹は、この世でいちばん美味しいものは、
   暖かいトウモロコシだと言っていた。
    二ヶ月前私の妹は、この世でいちばん美味しいものは、
     火であぶったイナゴだと言っていた
      一ヶ月前私の妹は、この世でいちばん美味しいものは、
       昨日の夜食べた夢だと言っていた  

   いま、私の妹が生きていたなら、この世でいちばん美味しいものは、
    今月には、今月には何んだと言っていただろうか」

(日新報道刊、定価1800円税別)
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□読者の声▲□どくしゃのこえ◎◆DOKUSHA―NO―KOE◆◎読者の声◆
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(読者の声1)仮定の話ですが、現実にありうるのではと考えています。
それは膨大な米国債券の買い手が中国で、最大の債権者になります。その中共が突然崩壊した場合、債権の行方はどうなるんでしょうか?
所有者消滅でお流れ、またはウヤムヤになるのでしょうか?
混乱の大陸の中でいくつかの独立国が成立したとして、その背景にアメリカの援助で成り立つ国があった場合は当然チャラになると思います。
 中共の崩壊を念頭に米国債を買わせているのなら大したもんです。都合が悪けりゃ自国の大統領さえ殺す国ですから、それぐらいの工作はしていると思います。
中国に擦り寄るアメリカ外交。宮崎先生どう思われますか?
(naka)


(宮崎正弘のコメント)中国がつぶれることはありません。国破れて山河あり、城春にして草木深し。
 で、崩壊するのは中国共産党です。或いは七つに分裂したりすることもあり、チベット、ウィグル、蒙古の独立も考えられますが(詳しくは拙著「中国分裂 七つの理由」(阪急コミュニケーションズ参照)、たとえ中華人民共和国がつぶれても、それは王朝の易姓革命であり、後継政権が登場し、その後継政権は前政権がつくった債務と債権を継承するというのが国債金融のしきたり。
 ただし、「ナンデモアリ」の国ですから、つぶれそうになれば権力者は、国家財産の私物化、略奪を得意としますから、保有する米国債を個人名義に移したりしての横領を図ろうとするでしょうね。
 また後継政権は前政権の債務は引き継がず、債権だけを主張するでしょう。米国は両方のバランスをとる決済をしますから、たとえばベトナムでの債権を回復するに三十年という歳月を費やしました。旧満州や台湾、朝鮮反騰における債券を全部あきらめたのは日本だけでしょう。



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(読者の声2)私の中国経済についての認識です。日本のエコノミストが2010年の相場を語るにおいて、中国13億の民が購買力を持てばとかいって中国を中心にした新興国経済の発展を夢のように語ります。
世界経済の牽引車であるがごとく。
しかし私の計算によると失業率逆算から見て生産労働者の数は3億程度かと見ております。輸出は減少傾向でそれを補うために膨大な政府支出をもって内需を支え結果GDPを作り上げております。
仮に日本が中国並みの政府支出をしたなら高度成長国になってしまいます。
リーマン・ショック以降、世界各国は財政支出・政府支出によってGDPを支えてきました。2010年はこれがもう出来ないと見ております。
中国も実弾切れが起きるのではないですか。いつまでも巨額の財政支出ができるのですか。それが分かっているから金融を引き締めてきますね。
結果、膨大な不良債権でリーマン・ショック以上の騒ぎになります。日本のメディアは中国経済に対する妄想的信仰が強すぎます。
結論として日本以外の世界は沈没。日本はLショック以降大型財政支出してないので余力ありと見ています。
後は、欧州の環境賭博ですらないようにというのが願いです。
欧州勢など破綻寸前なので日本から富を収奪する姿勢が常にあります。
  (NORI、岐阜)


(宮崎正弘のコメント)基本の構造認識はご指摘のことで良いかと思いますが、中国の失業率は25%前後でしょう。また対外債務が少ないので赤字国債を北京が出す余裕はありますが、国際金融システムが未整備なので、香港いがいでの起債・資金調達は無理でしょう。
 リーマン・ショック、ドバイ・ショックについで2010年の中国は『上海ショック』で大揺れになるでしょう。
二月頃、これらを論じる拙著を上梓します。



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(読者の声3)ハーバード大法学部教授が、米大企業2000社のCEOの給料と株主の得る金の総合との比較研究をしたところ、CEOらの取り分は、1%であるが、ボスが多く取ればとるほど、その会社の成績は悪いと。
さて家人がこの春にアンゴラ〜ナミビアへ行く申請を出したところ、注意があった。
「あの辺りのホテルはアンゴラ政府が占有し、一晩$500ドル。ナムビア行きのフライトは不定期便(週に1便とか)で、そこで置き去りになる可能性もある」と。
なんかハンフリー・ボガードか、イブ・モンタンの映画のようでした。
それにしてもロシアの闇は深いです。
中国も同じだけど。基本的自由の権利を叫んだだけで投獄される中国は指導層が内戦を恐がっている。また大量虐殺は起きるでしょう。日本の民主党などは、中華製偽ブランド品。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)あの冷戦時代、ソ連ならびに東欧圏はボロのホテルが政府所有で外貨をふんだくる作戦上、二百ドルってホテルはザラでしたが、アンゴラで五百ドル!
 タヒチの最高級ホテルでも百ドルするか、しないかのご時世に。ドバイは金融ショックに陥落後、すごいダンピングらしいです。
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(お知らせ)年末年始はカレンダー通り、29日から1月4日を休刊します。
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 http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
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宮崎正弘+内田良平研究会編
『シナ人とは何かー内田良平の『支那観』を読む』(展転社、定価1995円)

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『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『絶望の大国、中国の真実』(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『やはりドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫、980円)
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
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◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2009 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
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  • 名無しさん2009/12/26

    宮崎先生

    CFMというジェットエンジン製造会社をご存知しょうか?中国に売ります。

    あの民間機製造のCOMACです

    Comac (Commercial Aircraft Corporation of China Ltd., or China Commercial Aircraft‎, in Chinese: 中国商用飞机有限责任公司)

    http://en.wikipedia.org/wiki/Commercial_Aircraft_Corporation_of_China



    CFMはスネクマとGEのジョイントです

    ニクソン時代に揉めた過去もあります

    J11のエンジンは遅かれ早かれ

    これをベースにした物が載るでしょう

    ボーイングへの産業スパイがあったのですから・・。だからペンタゴンがノースロップがエアバスと組んだ次期空中給油機事業を契約したがる訳です。



    Comac C919

    http://en.wikipedia.org/wiki/Comac_C919

    CFM International LEAP-X

    http://en.wikipedia.org/wiki/CFM_International_LEAP-X





    CFM International CFM56Export issues

    http://en.wikipedia.org/wiki/CFM_International_CFM56#Export_issues



    Advanced LEAP-X1C Engine Chosen as Sole Powerplant To Launch New COMAC C919 Aircraft

    http://www.cfm56.com/press/news/advanced+leap-x1c+engine+chosen+as+sole+powerplant+to+launch+new+comac+c919+aircraft/513



    確かクリントンは地対空用ミサイル用の

    物も売ってモサドに勘付かれた過去もありました。J10は確かイスラエルも関わってはずです・・。



    技術動向を知る為にあえて古い物と古いソースコードを売って調べる余地を残しておく。こういう事が出来ないのが日本の悪い点です



    以前の中国車は日本車のエンジン制御用コンピュターソースコードはソフトを作った人だけ分かるコードまでコピーをして、しかもキャリブレーションやチューニングをやらないままそのまま走らせているので排気ガスや走行性能は酷かったと聞きます。

    今はロータスエンジニアリングやAVL、

    リカルド等のエンジニアリングアウトソーシングと契約して技術を習得しています。

    金融危機以降欧米のサプライヤーも中国企業に傾きつつあります。日本は更にですが。日本は逆ですねVWと浜松の軽四屋さんはどっちが飲まれるのか・・。



    国防を強くすれば兵士が買ってくれるのに・・。アメリカ軍はデトロイト3が安く買える制度がありますが・・。やはり若い新兵が軍隊に残ってくれるにはハイブリッカーやハイテクスポーツカーを買わせておく事が良いのかれませんね。そうして管理しておくと下手な事はしませんから・・。自衛隊基地周辺にパチンコ屋や怪しい飲み屋が多いのなら税金をかけて潰して国防費をねん出する事が出来ない。

    自民や民主にパチンコ関連議員がやっぱり無理ですね_| ̄|○  









    ウキィペディアは参考ソースとして載せておきます。これを見ているが他国言語との編集差異と投稿者の記録が分かるので偏向や情報の差異が見破れます。調べる為に必要な基礎データベースです。だから中身半分で個人で調べなさいという事で・・。



    今やツイッターでも鳩の偽物が出る始末ですから。