国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/12/25

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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)12月25日(金曜日)
         通巻2818号 
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 米国、赤字国債上限発行額を上乗せ
  1930年代の大恐慌以来、最悪の12兆1000億ドル
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 米上院議会は22日、赤字国債発行限度額を2900億ドル上乗せし、12兆1000億ドルとした。
 60vs39の評決で共和党が反対に回った。59の民主党が賛成、38人の共和党が反対し、各党一人ずつが党議決定に反対票を投じた。

 2001年までの赤字増加ペースの二倍のスピードで債務が積み上がっているのは、イラク、アフガニスタン戦争が主因。昨年度の追加赤字は1兆4000億ドルだった。
 議会はオバマヘルスケア法案を、24日にようやく可決しており、戦費いがいの赤字国債発行が余儀なくされる。
 このペースで進めば2010年末に15兆ドルの上限設定になるだろう。
    ◎
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宮崎正弘のホームページ更新
   
(書評)佐藤優著『日本国家の神髄』
http://miyazaki.xii.jp/column/index.html

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□読者の声▲□どくしゃのこえ◎◆DOKUSHA―NO―KOE◆◎読者の声◆
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(読者の声1)貴誌2817号のキルギスですが、家人はトルコのインスリック・アダナNATO空軍基地からそのマナス・ビシュケクへ兵員輸送で行きます。
ロシアにはプーティンの暗殺団ネットワークがある。
プーティンを映像で観察していると、その声を殺した話し方や怒りを含まない目から優しい性格に思える。この今様大帝は、小沢のような恫喝はやらない。すぐ殺すだけですね。
信長と同じで、時間の無駄と思っている。
プーティンは近代ロシア人だが、中世の精神状態にある。
「プーティンのロシア(銃殺されたポリツスカヤ)」を読むと、ロシア陸軍の下士官による兵へのリンチは凄いですよ。圧制を批判した人権派のメドべージェフに、「おまえには分からない」と一言です。
兵も国民もアル中〜麻薬グループ〜契約殺人〜兵器密売〜少年少女売春〜官吏の賄賂当り前〜裁判官はマフィア〜警察もマフィア、、。だからプーティンが大帝でなければ、暗黒のロシア大陸は治まらないのです。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)お説、一理ありますね。逆に言えば、戦場で毎年80名から100名が死ぬ欧米ジャーナリスト、政治生命をかけて闘うロシアや旧ソ連圏のジャーナリスト、投獄されても自由の言論をもとめる劉暁波のような中国の知識人に比べると、我が国のなにはぬるま湯に浸りきっているわけですか。だから擬似独裁がはびこる?



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(読者の声2)貴誌通巻2817号(読者の声5)で東海子氏が貴誌2816号に乗せていただいた読者の声での「御一新」「維新」の説明に関して、「明治維新の動乱では、長州藩では高杉晋作が奇兵隊を組織して、武士以外の青年が参加したといいますが、それは農工商出身という意味であり、特に被差別部落の民だけが活躍したという歴史情報は知りません」
と書かれました。
私が記述したのは、第二次長州征伐における長州側被正規軍で維新会、一新組が活躍したという地理的にも時間的にも非常に限定した事象です。
第一次長州征伐で長州では武士階級と藩財政だけでなく、一般大衆も疲弊していました。したがって、その際、局外者であった長州の被差別部落民が比較的に余裕がありました。その彼らを鼓舞し、動員したのは高杉晋作の天才です。
また晩年、被差別部落民の差別撤廃に尽力した吉田松陰の遺志にもかなっていました。
   (ST生、千葉)



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(読者の声3)貴著『朝日新聞がなくなる日』(ワック)を手にとって、本当に面白く一日で読了しました。
「新聞は遠からずつぶれる」と小生も言ってきましたが、その次はテレビが破産する筈です。各地で教科書をつくる会の教科書採択が相次ぐのも、多くが新聞の論調を信じていないからです。ジャーナリズムの扇動に乗らなかったのです。その亜流になりかけている小鳩政権には日々うんざりです。
   (YO生、杉並)


(宮崎正弘のコメント)新聞の部数激減はまだ続いており、広告収入も激減、大手新聞は苦戦につぐ苦戦中。テレビも活気がありませんね。
 某社は関連子会社を売却したり。社内には後ろ向きの社内情報話ばっかり。



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(読者の声4)ボルボが中国の自動車メーカーに買収されたそうです。
最近、ハマーというブランドも買収されていますし、IBMのパソコン部門も買収されています。
素人の目から見ると中国が金に物を言わせてブランドを買い漁っているように見えるのですが、これは中国の強かさで手に入れたものなのか、それとも単にババを掴まされているだけなのでしょうか?
  (TM生)


(宮崎正弘のコメント)ハマーはGMの部門売却ですが、買おうとしたのは四川省あたりの機械メーカーで自動車の部品は作れるかも知れないが、あまりに背伸びした買収プランで中国の当局が反対してきた筈です。
 IBMは粗大ゴミ(パソコン部門が経営の足を引っ張ってきた)を中国に売り抜けた、という感覚です。
 ボルボの買収とて技術者とノウハウをごっそり継承できれば成功ですが、さて?
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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    ――新たな台湾統一工作に注目せよ


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11月20日、22の国と地区から3000人を超える華人企業家がマニラに集まり、世界華商大会が開かれた。この大会はシンガポールのリー・クワンユーの呼び掛けで発足し、香港(93年)、バンコク(95年)、バンクーバー(97年)、メルボルン(99年)、南京(01年)、クアラルンプール(03年)、ソウル(05年)、神戸・大阪(07年)と各地の中華総商会の主催によって隔年で開催されている。

第1回大会が開かれた当時は欧米諸国から「成長のアジア」と賞賛され、ASEANの華人企業家は世界経済の牽引車と自他共に認めド派手なパフォーマンスを展開する一方、中国は天安門事件の後遺症に悩まされ、何とか動き出した改革・開放路線も頓挫しかねない情況だった。

第1回大会の基調演説でリー・クワンユーは、「倹約、刻苦勉励、教育重視、仲間の信頼と相互扶助を軸とする中華文化の中核的価値観」を共有する華人企業家こそが「中国発展の強力な牽引車」であり、「中国における混乱回避の手助けができる」と語りかけた。

だが、華人資本の中国投資が中国の経済発展を呼び、軍事力の増大を招き、結果として旧くて新しい《この地域における中国の存在感》という問題が浮上されることを恐れたASEAN諸国政府は、この大会に対し嫌悪感を隠すことはなかった。

たとえばインドネシアでは、国軍のハルノト参謀長(政治・社会問題担当)が「彼ら(華人企業家)が持ち続けたいという民族の団結とはなんなのか」「大会の宣言や声明がどのようなものであったにせよ、華人以外からしてみれば不安を引き起こすものなのだ」と、インドネシアの華人企業家に“警告”を与えるほどだった。

そこで機を見るに敏なリー・クワンユーは大会とは一定の距離を取り始める。97年に予定されていた第4回ジャカルタ大会はキャンセルされ、大会はアジアから遠く離れたバンクーバー、メルボルンで開かれている。ASEAN諸国政府からの非難を避けようとしたのだ。

だが97年7月の香港返還直後にアジア危機が勃発したことから、大会をめぐる情況が一変する。ASEAN各国は深刻な経済危機に見舞われ、インドネシアではスハルト長期政権が崩壊し、IMFの管理下に置かれるほどの被害を受けた。

アジア危機の波を被ることの少なかった中国は、唯一の“勝ち組”となった。以後、中国経済の快進撃は続き、各国は経済再建の道を華人企業家と中国とに求めることとなる。インドネシアでは第4代ワヒド大統領(99年から01年)ですら、「我が祖先は中国人」と“リップサービス”に努めたほど。

かくて中国政府は大手を振って大会に乗り込むこととなった。第9回の神戸・大阪大会に次いで今回の第10回マニラ大会にも、No.4の全国政治協商会議主席の賈慶林を送り込む。かくて賈は参加者を前にして、「中国の経済・社会の発展は輝かしい成果を上げ、数千万海外同胞の示す卓越した貢献は明々白々であり、中国の政府と人民になり代わって感謝したい」と華人企業家を如才なくヨイショした後、「愛国愛郷の伝統を継承し、中国の近代化建設に積極的に参与せよ。両岸の交流を推進し、中国の平和統一という大業を促進するよう努力せよ」と、台湾統一工作について傲岸不遜な“上から目線”で訓戒を垂れる。

さて第11回大会は2011年10月にシンガポールで開催されるとか。清朝を崩壊に導いた辛亥革命の勃発は1911年10月。
シンガポールでは華人企業家に国共両党関係者も加わり、辛亥革命100周年を記念し、中華民族万歳の祝典が盛大に行われることだろう。
《QED》
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