国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/12/12


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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成21年(2009年)12月13日(日曜日)
       通巻2801号  <12月12日発行>
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 アフガニスタン増派三万、兵站輸送ルートの一部はロシア上空を通過?
  まだクレムリンは「上空通過料金」の値上げを要求しているらしい
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 ロシア与党内部でプーチン政権主流とメドベージェフとの間に強い亀裂が入った模様である。
 今週のTIME(09年12月21日号)には、しかしながらカラーグラビアの見開きページで、プーチンが上半身裸での乗馬風景、その権力の衰えはいささかも感じさせない。。
 
「二頭立て馬車」なら分かりやすいが、プーチン独裁→メドベージェフ傀儡というのがロシアの権力構造。オザワ→ハトヤマ関係と似ていると言えば似ているが、小沢の「独裁」ていどではプーチンの脚もとにも及ばない。

 ロシアは大統領の三選を禁じている。
そのため遵法のジェスチャーとして「首相」のポストに退いた。しかし事実上、プーチンは外交の晴れ舞台を独占し、日、米、NATO、中国との外交を一手引き受け。他方、メドベージェフ「大統領」はセルビアとかカザフスタン、アルメニアとかの裏街道訪問が多く存在が霞んでいる。

 ロシアが誰によって治められているか鮮明に分かる。
 ところが、「側近」とか「一族郎党」が黙っていないのも世の常。
 クレムリン宮殿にとぐろをまくメドベージェフ側近軍団が動き出した。
 プーチン・チームとの軋轢が目立ち、ネットや電話でお互いの誹謗中傷、足の引っ張り合いを執拗に展開している。

 メドベージェフはどちらかと言えば対米外交にフレキシビリティがある。CIAとの協力、核廃絶への協力がプーチンほどかたくなな態度ではない。だが「カラシニコフはロシアが世界に誇るブランド」などと政府が武器の宣伝をする国柄では強面プーチンのほうが人気が高い。

 プーチンは資源外交を強引に牽引してドイツとの「ノルド・ストリーム」(バルト海海底をパイプラインでドイツへ繋ぐ世紀のプロジェクト)の推進、またウクライナやベラルーシへのガス供給の締め付け強化など手口が強引だが「そういう分析は単純すぎる。日本の漫才のように『ボケと突っ込み』が絶妙で欧州政治の叡智に近い」という評価もあり、二人の対立は芝居だと「ニクソン財団」幹事のポール・サンダーズが言う。

 米国が最も神経質なのは過去二年に亘る秘密交渉でロシア上空を通過する対アフガンへの兵站路線の実現だ。

 プーチンは戦略的に賛成しているが、メドベージェフ側近らは「残り少ない利権」拡大のため、米国から引き出す「上空通過料」のつり上げを狙っており米ロ交渉が頓挫している。
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(読者の声1)国会議員多数を含む大規模訪中団を率い得意満面の民主党小沢幹事長は、先の選挙で当選した右も左も判らぬ新人議員にチベット虐殺の責任者・胡錦濤とツーショットを取らせ、親中イデオロギーと自分の「偉大さ」を刷り込んでいます。
  しかしそれにもまして由々しいことは、14日に来日する胡の後継者最右翼であるウイグル弾圧の責任者・習近平(国家副主席)への謁見を天皇陛下に強い奉っていることです。通常外国要人への謁見には「一ヶ月ルール」(予定日の一ヶ月前には宮内庁に文書で打診する)がありますがこれを無視、国家元首ですらない人権と少数民族を抑圧する独裁国家の、それも直近の弾圧事件の責任者を、自分の一存で鳩山首相を通じ宮内庁に強引に謁見をセットさせたのです(宮内庁羽毛田長官は遺憾の意を表明)。これは「日本国王」気取りの小沢の「朝貢」外交です。

 小沢は議会制民主政治というシステムを通じた「数の論理」を頼み、制度の変遷を超えて日本国民象徴の統合であられる天皇陛下の尊貴な御位を、自己の媚中外交の「引き出物」にし、せせら笑っているのです。そして「来年夏の決定的勝利に向けて野戦の司令官として戦っている」などと言っています。これは五十年前、二千万人の死者を出した経済政策の失敗の中で核兵器開発をやり抜いた中共と肩を組み「アメリカ帝国主義は日中人民共同の敵」と嘯いた、浅沼稲次郎社会党委員長に比すべき売国振りと言わざるをえません。
 陛下の謁見を賜るということは、中共の強欲悪辣な覇権主義と人権・少数民族に対する抑圧を、単なる民主党政権ではなく、歴史的な存在としての日本国家・国民が認証したということにつながるのです。これは中共の対日取り込み工作の一環であり、それに呼応する民主党による不敬不遜な皇室の政治利用です。
  国民は怒りをこめてこの暴挙に抗議の意思表示を行うべきです。
 
1.張本人である民主党・小沢一郎幹事長に抗議し、謁見中止を要請しましょう
[小沢事務所]
TEL:03-3508-7175 FAX:03−3503-0096
[民主党本部]
TEL:03−3595−9988 FAX:03−3595−9961
<例文>
・日本の全歴史と全日本国民を代表される天皇陛下を、自分の一存でウイグル人虐殺の責任者=習近平に謁見させる貴方のやり方は皇室に対するおぞましい政治利用であり、国民の良識に対する数を頼んだ裏切りだ。ただちにこの会見を中止させ、責任をとって辞職せよ。
・ウイグル虐殺の責任者=習近平への謁見強行反対!ルール違反の拝謁を強引に進めるとは思い上がりもいい加減にしろ。天皇陛下を媚中利権外交の道具に使う民主党は売国政党だ。参院選では絶対投票しない。等々
 
2.謁見をセットさせた政府・鳩山由紀夫首相に抗議し、謁見中止を要請しましょう
[鳩山事務所]
TEL:03-3508-7334 FAX:03-3502-5295
[首相官邸]
TEL:03−3581−0101
<例文>
・天皇陛下とウイグル人虐殺の責任者=習近平の会見を強引に進める貴方の不見識に抗議する。貴方が「外国との関係を好転させるためならば」政治利用ではないなどというが、そう考える政治家の貴方が決めたのだから政治利用ではないか。人権抑圧・侵略国家との関係「好転」とはどういうことか、その結果に貴方は責任を取れるのか。直ちに会見を中止して辞職せよ。
・日本の全歴史と全国民を代表される天皇陛下に、ウイグル人虐殺の責任者=習近平を無理に謁見させることがあなたのいう「友愛」なのか。平和と自由を踏みにじる独裁国家の権力者を世界の平和を祈られる陛下に謁見させることが「友愛」なのか。欺瞞をやめてこの会見を中止せよ。
・ウイグル人虐殺の責任者=習近平を天皇陛下に拝謁させることに断固反対します。数の横暴を背景に皇室の政治利用を安易に行い、天皇の尊厳と日本の国益を損なう民主党には二度と投票しません。 等々
 
3.この不当な要求を撥ね付けられず陛下をお守りできない宮内庁・羽毛田長官をプッシュし、謁見中止を要請しましょう
[宮内庁]
TEL:03-3213-1111
<口頭大意>
・ウイグル人虐殺の責任者=習近平を天皇陛下に拝謁させることに断固反対します。独裁国家の思惑に迎合する政権党の都合でご体調が懸念される陛下に無理な会見をさせるなどもってのほか。国民に代わってしっかり陛下をお守り下さい。
・天皇陛下のご聖徳を汚す、・ウイグル人虐殺の責任者=習近平との会見を中止させて下さい。全日本国民と日本の歴史を代表される陛下の御位を安売りする悪質な首相や政権党と断固戦ってください。 等々
 
4.連立与党の国民新党、野党の自由民主党に、民主党の横暴を批判、謁見中止を要求させましょう
 [国民新党本部]
TEL:03-5275-2671 FAX:03-5275-2675 
http://www.kokumin.or.jp/
[自民党本部] TEL:03-3581-6211 FAX:03-5511-8855
http://www.jimin.jp/index.html
<例文>
・ウイグル人虐殺の責任者=習近平を天皇陛下に拝謁させようとする民主党の数を頼んだ横暴を止めてください。日本の歴史と伝統を体現された御存在を国益を損なう媚中外交のために政治利用するなどもってのほかです。
・習近平を天皇陛下に拝謁させようとする民主党に至急抗議し中止を要請してください。鳩山首相や小沢幹事長の不敬不遜な皇室の政治利用に歯止めをかけてください。
           (YO生ほか) 

 

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(読者の声2)今回の習近平国家副主席の天皇謁見に関しまして心より憤慨しておりまして、先生の御指摘通りと思います。
この件は、巧妙に細工された北京の罠と思います。実は、北京は、1カ月前申し入れを承知していて、わざと1カ月を切る申し入れをしてきていると思われます。過去の例、大使館からの情報により当然知っているわけです。
ここで鳩山政権がこの申し入れを許せば、中国の方が一段上手に立てることは間違いありません。格下の賓客を最高位の方に謁見させ、さらには、期日を無視した申し入れを許すという、中国の無理を有難く拝受したのですから。
万が一、鳩山政権が、新政権のためにこのことを知らなければ、さらにもう一段上になることを見越していると思われます。外務省は、断ったとされていますが、官僚を小馬鹿にして、結局は、自らが大馬鹿にされるという、どうしようもない情けない政権ですね。
 外交の狡猾さの程度では、鳩山政権は北京の足元にも及ばないと言うよりほかありません。今後の対中外交は、完全に主導権を握られました。何とも情けない話ですね。
 宮内庁も、天皇陛下のお身体の具合を理由に断るのが筋でしょう。それが、外交の常道と思われます。
   (HK生、大阪)  



(宮崎正弘のコメント)もう一つ、北京の見方をさぐりました。権力闘争の果てに、習は李克強には差をつけたと思いきや、重慶特別市党書記の薄き来の追い上げ凄まじく、しかも薄は来年二月頃、訪日予定です。かれは政治局常務委員ではないので、よもや天皇陛下に拝謁は許されない。だから、ここで次期総書記レースに頭ふたつリードするためにも、しかも同時に胡錦涛の顔に泥を塗るためにも、習近平一派が政治利用を思いついたという「穿ちすぎ<?>」の分析があります。



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(読者の声3)皇室の政治利用には心底怒りを感じております。民主党には早速抗議のメールを送りましたが、彼奴等にはカエルの面に小便でしょう。
 それにしても、今回は物言わぬ大多数の沈潜した怒りに火をつける行為です。
 民主党の命運も尽きたと感じています。
全く議員のレベルが国民のレベルとは全く困ったものです。民主党を毛嫌いしている私までそのとばっちりを受けるのですから堪りません。
(GV2)



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(読者の声4)貴メルマガから貴重な情報を通じて世界の政治経済を見ています。このところ、鳩山政権が危なっかしい迷走状態で推移していますが、このまま進んで米国を怒らせたらどうなるか、と言う事も懸念されます。
 ところが、小沢幹事長は中国で相好をくづして破顔一笑のご機嫌な顔、(見たくない顔)を惜しげもなくさらし、愛想笑いのその顔は温家宝中国首相と同じ類だが、迷走する内閣の事など歯牙にもかけていない。
 中国一辺倒の媚中外交で、民主党議員の約半分を引き連れて中国参拝、小沢幹事長の腹の内は、「神輿は軽くて金持ちがいい」と、言ってる様に見える。それにしても、小沢は誰も文句が言えない程の実力者なのだろうか?
 鳩山総理の迷走について、筆者は、結果がどうなるかを見定めるにはいい機会であり、行くところまでやらせて見ればいいと思っている。自民党では、やりたくても出来なかった事だから、米国の動きを知るいい機会ではないだろうか、と捉えている。
  その意味では、鳩山政権は米国を試すリトマス試験紙である。鳩山政権が、それを意識してやっているのであれば及第点だ。だが、後始末ができる実力者は居ない。
  さ〜て、丁と出るか半と出るか、見てのお楽しみ、と斜に構えていられるだろうか? 眠れる獅子が目を覚ましているから油断が出来ない。
   (一読者)



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(読者の声5)貴誌2800号の貴見「アフガン増派の米国に、いずれ米国は自ら国力を弱め、アジア太平洋における中国の覇権確立は、もっと迅速になるだろう」という予言、全面的に賛意を表します。
それに気づいている識者が日本にどれだけいるのか。
(SJ生)


(宮!)正弘のコメント)話がすこしずれますが、来年早々に小生と西部邁さんとの対論形式の共著『日米安保五十年』(海竜社)が出版されます。60年安保闘争をになった西部さんと1970年三島事件前後の思想背景などを比較しつつ、安保条約をいかに改定するべきかを話し合いました。
その本のなかで、御指摘の問題点を、アジアから米軍の存在が希薄となる日、日本はどうするべきなのか。突っ込んで議論しました。年明けに詳しい内容を告示させていただきます。



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(読者の声6)http://bomanchu.blog81.fc2.com/ 英語ですが、W・ポストの東京特派員で編集長が書いている。
 「日本はまだまだ重要である」と。
   (伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)NYタイムズと異なって、『ワシントン・ポスト』には、ときどき良い記事がでますね。
コメント欄でも保守の論客にページを大きく割くあたりは米国ジャーナリズムの広い度量を感じます。『朝日新聞』にはそれがない。だから凋落一途なのでしょうね。
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  • 名無しさん2009/12/12

    鳩山を玩具の様に弄び・転がし最終的には終着点を「党」が示す。人民軍日本地区司令官と考えて口にしたのでしょうが、彼の頭の中には「人民軍」が何かも理解して居ない「痴呆」なのか「傲慢」なのかも判らない。歴史音痴だけに怖いですよ。



    権力・独裁志向が有るのは間違いは有りません、平成のこの世には最悪の人材、日本国民の程度の劣化と共に生まれた民主党、日本の将来に大きな禍根を残さない事を願うばかり。