国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/12/01


●小誌、次の発行は12月8日付け(開戦記念日特大号)です!
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   「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)12月1日(火曜日)
          通巻2792号  (特大号)
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 中国の炭鉱事故は毎日平均、九人が犠牲になっている
  事故報道は隠され、新聞記者に「書かない」原稿料が支払われる
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 炭鉱事故がおきると警察より先に新聞記者が駆けつける。
 というジョークがよく中国で語られる。新聞記者はすぐに経営者に面会を求め、「書かなくても良いんだが」と言って法外な賄賂をせしめる。事故は「なかった」ことになり、遺族には他言無用という「補償金」が支払われ、しかも事故現場は封鎖される。
 悪辣なブンヤ、あごぎな経営者、泣き寝入りする遺族。

 こういう中世の奴隷工場のような現場が、この世の中にあるかって?
 山西省へ行けばゴロゴロしています。

 じつは北京五輪の一ヶ月前、08年7月14日に、北京から西は僅か160キロの河北省の炭坑で爆発事故が発生し、34名の炭坑夫と救助隊の一人、合計35名が死亡した。現場を管轄する党委員会と地元新聞と経営側は「五輪前、こりゃまずい」と結束し、事故は隠された。

 このため関係する行政、警察、消防など公務員50名に賄賂がばらまかれた。
 かぎつけて炭坑に取材にきた新聞記者への賄賂は合計38万ドル(邦貨換算3300万円)。これは当該新聞への「広告料」と「購読料」という名目で支払われた(チャイナディリー、11月30日)。

 事故から85日がすぎて(五輪も終わり)、インターネットで告発があり、当局が捜査にはいった。合計48名が取り調べを受けたという。

 中国の炭鉱事故は毎年、五千人から八千人が犠牲となる不名誉で世界一位。
 十一月にも山西省の炭坑で八十数名が死亡し、珍しく世界に報道されたが、炭鉱経営者が処罰されたという話は聞かない。

おなじく山西省では二年前に煉瓦向工場で誘拐してきた子供たちを奴隷のように働かせていた実態がばれた。警察はどういう仕事をしていたのか、賄賂を掴まされていたのかと中国全土で批判がおきた。

 十一月二十一日に黒竜江省新興炭鉱で起きた爆発事故では犠牲者が百八名。意外にはやく賠償交渉が成立し、遺族は一人あたり日本円で420万円を受け取る。これは十年前の十倍である。

 事故を隠して毟られる巨額の賄賂より、遺族に補償金を支払った方が安いからか、最近は隠匿するより報道させる方向に転換した炭坑もあるようだ。
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<休刊のお知らせ>小誌、海外取材のため明日12月2日付けから7日が休刊となります。
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●◎ブックレビュー◎●BOOK REVIEW◎●書評◎●ブックレビュー◎●
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 従来のペリー来航目的は「捕鯨中継地」説を覆えす衝撃の考察
  米国の日本開国要求は太平洋の「海のハイウェイ」、シナへの中継港確保だった


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渡邊惣樹『日本開国』(草思社)
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 歴史教科書は「太平の眠りを覚ます蒸気船、たった四隻で夜も眠れず」と教える。
 ペリー来航の『前夜』と『以後』に区別して、日本の歴史は画期された、ということになっている。歴史が回天するには前段階に長い長ぁ−いプロセスと、覆い隠された本当の動機があるものだ。
 従来の歴史解釈の主流はアメリカの鯨油船の中継地として、貯薪(石炭)場確保のために、どうしても日本の開港が必要であり、米国はペリー艦隊を送り込んで江戸湾へ侵入させ砲台を無力化するほどの強大な武力で脅した。
徳川幕府はみたこともない巨艦とその火砲に震え、勅許なく条約に署名したため井伊大老は暗殺され、回天のうねりが本格化した。

 本書はそうした従来の歴史解釈を大きく塗り替える。
ペリー艦隊の本当の理由が、著者の執念と長い資料調査、とくにロックフェラー・アーカイブにおける探索と、隠れた人脈の調査によって明らかにされた。
 じつはこの本を読み出して、ほかの作業をストップした。一晩で読んで、面白かったうえ有益だった。
 考えてみればペリーは日本にやってくる前、先に中国に寄港し、下田で黒船四隻の示威行動のあと、『一年後に来る』と言い残して去った。何処へ? 上海へ行ったのである。
 日米和親条約の締結から、じつに二年後に初代領事タウンゼント・ハリスが下田に赴任する。しかもハリスが孤軍奮闘したものの徳川幕府の遅延作戦にあい、日米通商条約が結ばれるのは、ペリー来航から数えると四年後である。
この空隙に、欧米列強は何をしていたのか?
 表の歴史と裏の真実とに落差があることはうすうす気づいている読者も多いことだろう。

 アメリカは太平洋の『海のハイウェイ』構築が戦略的狙いで、鯨油中継は口実でしかなかった。
 日本の開国を戦略目標として、それを立案し、アメリカの政治を背後から動かした人々がいるに違いない。それもキー・パーソンはいったい誰か?
 聞いたことのないロビィストが本書に登場する。
 その名をアーロン・パーマーという。かれはロスチャイルドの代理人で、パナマ運河開墾工作にも従事し、NY―上海ルート開拓というロスチャイルドの野望とアメリカ外交の目的とが一致したときに猛然とワシントンを動かし、ペリー艦隊の日本派遣を実現させた、裏のフィクサーだった。
 そしてもうひとりオーガスト・ベルモント。おなじくロスチャイルドの代理人。フリーメーソンの会員でもあり、ロスチャイルドというアメリカ政治を裏で動かす人々の利益を代弁した。
 NY―上海が二十五日間で結ばれるとアメリカが裨益するのは阿片貿易による膨大な収益と中国からの労働力輸入の円滑化である。
 もうひとつ大事なことは、このルート開拓を米国は英国と競ったという事実である。ハワイはタッチの差で英国より先に米国が権益を抑えた。
中国は、アメリカへ安価な労働力を提供する巨大策源地であり、阿片では世界最大のバイヤーであり、その闇の商いはルーズベルト大統領夫人に繋がる富豪ルートとも闇の繋がりがあった。これらの一部は周知の事実だろう。
ましてやペリーが来航した1854年が鯨油ビジネスのピーク、その後は鯨油の消費が劇的に落ち込みを始める。
鯨油ビジネス背後説は、説得力をもたなくなる。
ペリーはしかも、下田へ来航する前に那覇と小笠原に寄港して、貯薪場の迂回ルートも確保していた。
 
 著者の渡邊氏は下田生まれ、ハリスが最初に領事館を置いた玉泉寺は氏の散歩コースでもある。
 ハリスは日米和親条約が結ばれてから、二年もあとになってから下田へ赴任し、さらに一年を下田で荏苒と待機を余儀なくされ、ようやく江戸へでむき将軍との面接が許される。1853年ペリー来航から、四年後である。
この「空白」の謎を解いていくには、何が端緒となったのだろう?
 日米和親条約第十一条には「締結後十八ヶ月後に『どちらかの政府』の要請があれば、領事を下田に開設できる」となっている。つまり英語条文は「どちらも」(either)「どちらか」の両解釈が成り立ち、「どちらか一方」と認識した米国は、その条約解釈に従って、一方的にハリスを送り込んできた。

 それにしても歴史の新説を打ち立てるには、それなりの証拠集めが必要。本書はそれらを裏付ける資料をほぼ満たしている。
 一番苦労したポイントは何か? 評者(宮崎)が著者に直接聞いたところ、「アーロン・パーマーとオーガスト・ベルモントの出会いを扱ったロスチャイルドアーカイブスの論文」が決め手となった由で、「この論文に出会った時に全てが氷解した感覚を覚えました。二人がロスチャイルドのエージェントであることと、ベルモントとペリーの縁戚関係が明らかになった時点から「だれそれとだれそれは会っているはず」、「だれそれはこんな主張をしているはず」、「こんな事件があったはず」といった歴史推理が始まり、ほぼ全ての推理が正しいらしいことを示す資料が続々と」と発見されたのだという。
渡邊氏は資料の渉猟に一年を掛けて、この野心的な力作をものにされた。
しかも叙述に際して、用いられた手法は絵画の「点描法」。著者がシカゴ美術館でみたジョルジュ・スーラ(後期印象派)の「グランド・ジャット島の日曜日の午後」。
その所為か、本書では主題に移るまでの前史の叙述が松平定信、阿部正弘、水戸光圀、頼山陽などと話題があちこちに飛び散り、逸話の集大成かと思われるのが半分をしめ、しかしこれらの逸話前史がバラバラの氷塊であるとすれば、隠されてきた米国の意図が、氷塊が熱湯のなかで瞬時に溶けるように一枚の巨大なキャンパスのなかに収斂されていくのである。 
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ジョルジュ・スーラ(後期印象派)の「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は誰もが知る絵画ですが、下記でも確認できます。↓
http://www.salvastyle.com/menu_impressionism/seurat_sunday.html
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(御礼と謹告)下記の書籍を頂きました。拝読後、書評させていただく予定です。取り急ぎ列記紹介に留めます。(編集部)
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但馬オサム『ゴジラと御真影』(オークラ出版)
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石平『謀略家たちの中国』(PHP研究所)
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加瀬英明『徳の国富論 資源小国日本の力』(自由社)
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(読者の声1)貴誌2790号に出たヴィンセント・ウィリアムズの重要書籍への書評をよんで思いだしたのですが、日露戦争時代の日本軍への米ジャーナリストたちの筆致には日本人への尊敬があった。
いまのワシントンポストもNYタイムズも、日本を揺さぶることにシフトした。
ウォールストリート・ジャーナルが、かろうじて日本の立場を擁護するぐらいです。
ブッシュが北朝鮮をテロ国家のリストから外したときのウォールストリート・ジャーナルの記事は「友邦を失う」と書いた。その通りになりましたね。
   (HR生、在米)


(宮崎正弘のコメント)蛇足ですが、二十五年ほど前に『ウォールストリート・ジャーナルで読む日本』(光文社)を構成・編訳しました。日本ではさっぱり売れませんでした。



  ♪
(読者の声2)貴誌2791号(読者の声1)に、「英米の海軍は凄く日本海会戦の勉強をしていたことが判るとありましたが、以下のことを思い出しました。
 日露戦争終了後、帝国陸軍、帝国海軍はともに日露戦争の公式記録を作り刊行いたしました。いずれも大部のものです。
ただし、海軍は、刊行されたものの他に十数部だけ内部用により詳細かつ、公開できないようなことまで書いたものを作成しました。
大東亜戦争終了後、占領軍は海軍省内にあった非公開版の戦史を廃却するように命じました。ただし私はそのうちの何部かは、米軍が持ち去ったのではないかと推察いたします。
そんなことに気づかないほど彼らが馬鹿だとは思えないからです。
今から20年ほど前に、非公開版の戦史が一部皇室に献納されていたことが判明し、研究者の中には研究する人たちがでてきたようです。その結果、「坂の上の雲」に書かれたこ等一般に信じ込まれていたことの間違いが幾つか指摘されています。
ところで先日、私はsquattersについて書きましたが、これについて法律問題を素人に分かりやすく面白く書くことで有名なCharles Rembarの「The Law of The Land」がSimon and Schuster 社からでています。
  (ST生、千葉)



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(読者の声3)貴誌2781号、パキスタンの不安定化の記事ですが、ムシャラフ前パキスタン大統領は、いまロンドンで復帰活動を拡げている。
マケイン(上院議員、アリゾナ)ら共和党が後押しする。米国メデイアもムシャラフに焦点を充てている。パキスタン支援金は、これからも莫大だから、ムシャラフの方が最高司令官に適すと。
しかし在任中、ムシャラフが最高裁判所裁判官を罷免した事件で母国へ戻れば逮捕される恐れもあり、CIAと米国務省は、このアフガン戦争のどさくさにザルダリ大統領をパキスタンから追い出せないものかと焦っている。
確かにムシャラフ・ザカリア対談を聴くと、ムシャラフがよくアフガン情勢を把握していることが歴然です。パキスタンが保有する、60〜100基という核兵器の数字はその通り。だから米国はアフガンで負けられないのですね。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)日本にいると国際情勢が見えてきませんが、米国からみると、アフガニスタンがいかに重要かという皮膚感覚が伝わります。



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(読者の声4)貴誌に紹介のあったウィリアムズ、田中秀雄訳の『中国の戦争宣伝の内幕』(芙蓉書房出版)ですが、あの中に出てくる「満州はサンタクロース」(日本が満州建国に示した善意と善政はまるでサンタクロース)には笑いました。凄いヒット台詞だと思います。
  (TY生、茨城)
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 コラム
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樋泉克夫のコラム
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――虚しい熱狂のみが空回りしていた・・・
             『江青同志講話選編』(河北人民出版社 1969年)
 

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やや下卑た表現だが、30年代半ばに革命の聖地・延安で毛沢東を色仕掛けで誑し込んで以来、政治権力への異常なまでの関心を抱き続けた江青にとって、文化大革命は千載一遇のチャンスだった。
猫に鰹節といったところだろうか。

この本は66年2月から68年9月にかけて――文革前夜から文革勃発を経て中央文革小組の中心メンバーに納まり、江青が念願の最高権力の一角を占めるまでの間、各種の政治集会における彼女の発言を纏めたものである。
発言の間に「長時間熱烈拍手」といった注記が挿入されているだけに、当時の会場の雰囲気がリアルに読み取れてじつに興味深い。

なお裏表紙に「内部発行」の4文字が印刷されているところをみると、この本は一般に発売されたものでもなさそうだ。
当時の社会を振り返れば、まさに驚天動地。中国全土は熱狂の坩堝と化し、権力をめぐっての怨念と執念とが人々を突き動かしていた。

何が起こったのか、中国は何処に向かうのか。誰もが明日の自分の運命すら判らない。ただただ不安と疑心暗鬼と故なき恐怖心とが渦巻まき、中国全土が沸騰していた――疾風怒濤こそ、江青には望むところだったはず。

演壇に立つと沸き立つ「革命的群衆」の熱い視線が彼女に集中的に注がれる。天をも焦がすような革命的熱気に包まれた会場に、甲高い彼女の声が響く。
“革命的常套句”が小気味よく舌鋒鋭く機関銃のように続く。唸りを上げ湧き返る会場。その熱気に彼女の脳中でアドレナリンが迸り絶叫のボルテージは上がり、会場の熱気もまた最高潮に達する。

熱狂が狂騰を呼び相乗効果が生まれ、彼女は至福の一刻に浸る。革命とは、また熱狂する大衆の暴力芝居だった。その一端を67年9月に河南、湖北から北京にやってきた軍隊幹部、地方幹部、それに紅衛兵による集会で行われた彼女の講話にみておきましょうか・・・。

開口一番、彼女は「同志諸君、ごきげんよう」。すると会場から熱烈な拍手と歓声。続いて《熱烈な拍手》。以後、彼女の主な発言を「 」で、会場の反応を《 》で示す。
「私は毛主席、林副主席になり代わり同志の皆さんにご挨拶いたします」⇒《長時間の熱烈な拍手。「毛主席万歳」「毛主席よ永遠なれ」「林副主席よ壮健なれ」の連呼》

「建国18周年の今年は文化大革命2年目の劈頭に当ると共に、決定的勝利を勝ち取る年でもあります」⇒《長時間の熱烈なる拍手。会場を揺り動かして「毛主席の革命路線勝利万歳」「プロレタリア文化大革命勝利万歳」の連呼》

 「文革が起こらず、無敵の紅衛兵小将軍が存在しなかったら、党内に巣食う叛徒集団や特務を摘まみだせたでしょうか」⇒《すかさず「不可能」の声。次いで「劉・!)・陶を打倒せよ」「党内最大の一握りの資本主義の道を歩む実権派を打倒せよ」と会場は沸騰》
「文革を通じ互いに戦ってこそ、人民解放軍と紅衛兵は本当の戦友となれ労働者人民にとっての最も好き人間となれるのです。これで私の話を終わります」⇒《長時間の拍手と共に「毛主席万歳、毛主席万々歳」のどよめき》

さすがに元役者だ。
江青の演説を読んでみると歯切れがよく、心地よく耳に入ってくる。だが内容が空疎に過ぎ、何もいっていないと同じ。最早それは政治演説でも自己主張でもない。明らかな集団洗脳であり、元役者と狂騰する群集による掛け合い漫才でしかない。
壇上で必要以上に舞い上がる江青の姿を思えば、可笑しくも痛々しいかぎりだ。
《QED》

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<休刊のお知らせ>小誌、海外取材のため12月2日―7日が休刊となります。
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