国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/11/16


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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)11月16日(月曜日)
           通巻2773号 
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 オバマ政権、対中アプローチを劇的に変えた
  当面の目標は人民元切り上げ。人権批判は当面しない方針。
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 変化の兆しは随所にあった。
 一月の指名公聴会で証言したガイトナー財務長官は「中国は為替不正操作しているとオバマ大統領は認識している」と明言した。
 
にもかかわらず四月と十月の財務省議会報告には中国を「為替不正操作国」のリストからはずした。財務長官はこの間、二回、訪中し「米国債への投資は安全です」とひたすらご用聞きに回った。

 オバマはダライ・ラマ法王との面会を避け、それ以前に訪中した「人権」とフェミニズムのチャンピオン=ヒラリーもペロシも北京で「人権」批判をしなかった。
 だから米国の対中姿勢は明らかに変調していたのだ。

 言うまでもない。
 米国は世界一の外貨準備高をほこる中国が保有する米国債の購買継続と維持が目的となり、「西側モデル」「民主化」要求と「人権批判」を抑え込む。
 そればかりか民主活動家の釈放さえ、米国は北京に要求せず、自由と民主を渇望する人々を大いに失望させた。

ネオコンの論客ロバート・ケーガンは言った。
「米国の衰退は、この変化からも明らかである」。

 七月にこういう事件があったという(ヘラルドトリビューン、11月16日付け)。
 中国の財務担当高官が訪米し、米国のカウンターパートとの会談を開催した。
中国側から質問が集中したのは、米国のヘルス・ケアだった。これは“オバマケア”とも渾名される理想的な国民皆保険、医療改革で、先般下院を通過しているが、おそらく上院で大幅に修正されるか、或いは廃案の可能性もある。


 ▲中国がオバマのヘルス・ケアに異常な関心を示した理由

 「?」。中国も国民皆保険、医療費改革の乗り出す?
 とんでもない。
中国の思惑は完全に異なった。かれらの関心はオバマ大統領のすすめるヘルス・ケアが実現した場合、いったい米国の赤字はどうなるのか、どこまでどういう風に増えていくのか、そのとき米国債の価値はどうなるのか、というポイントのみにあった。

ピーター・オーザッグ予算局長が説明に汗を掻き、つまりはヘルス・ケアの社会的意義に関する質問はなかったというのである。

 そして東京へやってきたオバマは演説した。
 「中国を封じ込めることはしない」
「中国の繁栄が国家共同体の強さの源である」
 オバマ訪日とその後のアジア歴訪は、紛れもなく米国の力の凋落を予兆させた。
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  宮崎正弘『朝日新聞がなくなる日』(ワック、980円)
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◇読者の声◇◆ ☆DOKUSHA―NO―KOE▲◎ ☆◇どくしゃのこえ◇◆
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(読者の声1)貴誌前号の書評中、黄文雄さんの新刊の貴論中、ちょっと説明不足があります。
以下に補足します。
NYで、その昔、蒋経国を狙撃した黄文雄は日本の作家と同姓同名ですが、違う人です。 
もう一人の狙撃手は鄭自財さん。本名で建築家、黄文雄の妹と結婚してニューヨークに住んでいたので、蒋経国の狙撃のときは誰が撃つかを4人で相談して、鄭自財が撃つと言ったのに黄文雄が妹のためを思って、自分がやると言い出したのです。
狙撃は失敗して警察が黄文雄を取り押さえたとき、鄭自財は黄文雄を抑えていた警察に近寄ろうとして、傍に居た別の警察に頭部を殴打されて昏倒し、逮捕された。
その後、スエーデンに逃亡し、再逮捕されてニューヨークの監獄に入り、やがて台湾に戻って一年の牢獄生活を経て現在に至っています。建築はもうやめて、油絵を描いていますが、愛国意識はしっかりしています。
   (Andy、在米)


(宮崎正弘のコメント)隠れた裏面史を知ることが出来ました。有り難う御座います。



  ♪
(読者の声2)一昨日11月14日(土)に慶応大学三田キャンパスで行われた学徒出陣66周年・慶應義塾戦没者追悼会は無事成功裏に終えることが出来ました。
約二百名の方々が参列され、慶應義塾からは鳥居泰彦元塾長や阿川尚之常任理事が出席し、厳粛な中に大東亜戦争で散華された慶應義塾の塾員、塾生ら合計2,223名の英霊に対して感謝と追悼の誠を捧げることが出来ました。
最後は「若き血」など慶應の応援歌を肩を組んで歌い、また来賓として出席された早稲田大学出陣学徒の会の皆様への感謝を込めて「紺碧の空」を歌うなどして追悼会を終了しました。
追悼会終了後には会場に「海ゆかば」が流れました。多くの本誌読者のご参加を頂き、ご芳志を頂戴したことに厚く御礼申し上げます。今回の我々の試みが、他の大学への刺激になれば幸いこれにすぐるものはありません。どうも有難うございました。
                     玉川博己
                     慶應義塾戦没者実行委員会代表幹事


(宮崎正弘のコメント)所用あり伺えませんでしたが、旅先から合掌しました。



  ♪
(読者の声3)貴誌を楽しく拝見しております。ユーチューブで以下の動画を見つけました。とても参考になったので、たくさんの方に見ていただきたいと思いメールさせていただきました。
現政権のおかしな動きを見ていると、将来どうなっていくのか心配でなりません。
 主権回復を目指す会・関西支部発足記念講演会 講師 酒井信彦(元東京大学教授) 演題『民主党政権で推進される日本民族の抹殺政策     ―民族が滅亡すれば国家の再生はあり得ない―』 <『行動』する運動>を進める当会の理論的支柱である酒井信彦先 生と、運動推進の支柱である西村修平代表が来阪、デモ行進の前日 、大阪市立生涯学習センターで60余名が出席し、現下のわが祖国 を熱く語った。 
「シナ人は日本民族を滅ぼそうとしている」日本の民族消滅? 日本の真の敵はシナ人!!
(現在(2)が進行中・・・)。(1)精神侵略→(2)人口侵略→(3)軍事侵略・合法侵略
<関西支部発足記念講演会>
(1/9)保守の根本原理
http://www.youtube.com/watch?v=SaD0MrdUW7g
(2/9)教科書事件・靖国参拝
http://www.youtube.com/watch?v=rjee8IFWjI4
(3/9)人口侵略を自ら呼び込む民主党政権
http://www.youtube.com/watch?v=LM2fHmzoMiU
(4/9)1000万人移民計画・東アジア共同体
http://www.youtube.com/watch?v=33UCURB5Zxw
(5/9)拉致被害者、ついでに朝鮮人も山盛り帰国?
http://www.youtube.com/watch?v=2UFV8_2I7PA
(6/9)子孫までに及ぶ民族意識の喪失
http://www.youtube.com/watch?v=JZPIiKzGFYI
(7/9)軍事・合法侵略はこうして始まる?
http://www.youtube.com/watch?v=jhNMHa8UVGI
(8/9)シナ民族主義
http://www.youtube.com/watch?v=5jxgt12qFBc
(9/9)過剰・過小なナショナリズム
http://www.youtube.com/watch?v=SUv9yyRhSxo
  (フム)


(宮崎正弘のコメント)各地で様々な保守回復運動があるようです。その一端が画像で伝わり、参考になりました。



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(読者の声4)安本美典氏によれば、『琉球語は、およそ、千七百年ていどむかしに、南九州から南下した言語とみてよいようである。このようなことは、最近の、言語年代学および語彙統計学の成果からかなりな確からしさで言えることである。……琉球語と日本語とが同系の姉妹語であることを、最初に科学的に論証したのは、イギリスの言語学者チェンバレン(1850〜1935)である。
チェンバレンは「アジア協会会報」23巻(1884刊)の付録に琉球語についての論文を発表した。(チェンバレンは東京帝国大学の教授となり、「古事記」を英訳した。)チェンバレンは、琉球語が、奈良時代以前に分かれた日本語の姉妹語であることを確証した。日本語=琉球語同祖説は、伊波普猷、服部四郎らの比較研究によって、さらに確固たるものとなった。
……いま日本語と同系であることが認められている唯一の言語、琉球語を取り上げてみよう。……日本語と琉球語では母音についても子音においてもこのように規則正しい対応がみいだされる(音韻対応の法則)……』。
 『……すでに、かって、日本語と朝鮮語との関係を深く追求した東洋史学者、白鳥庫吉は、後に、およそ次のようにのべて、慨嘆している。
「私は、かって、日本語と朝鮮語との間には、かならず密接な関係があるはずだと信じていたので、多年にわたって、この二つの言語の比較研究にしたがい、それによって、一般の人々の期待にこたえうるほどの結果をおさめようとつとめた。しかし、事実は予想に反し、研究を進めるにしたがって、この二つの言語の関係は、疎遠なものであり、はじめに期待していたような親密なものではないことを感じるようになった。」(「白鳥庫吉全集」第二巻岩波書店刊)……また、金田一京助の「国語史系統論」では、金沢庄三郎の日韓同系論を、次のように的確に批判している。
「古今の語辞、死語、廃語に至るまで、細大漏らさず、砂中に金を拾うような、それは精緻をきわめる比較である。ただし、それほど精細な比較をもってしても、なおかつ一致する語彙が、この程度にとどまるということは、案外、朝鮮語と日本語との距離は相当なものではないかという印象を受けると評する外人もあった。」……服部四郎は、日本語と朝鮮語との距離を、言語年代学的方法で測定し、日本語と朝鮮語とは、“かりに“、同じ源から分裂したと仮定しても、その分裂の時期は、六千年以上まえ(最下限は、四千七百年まえ)ていどの縄文時代となることを算出している(「日本語の系統」岩波書店刊)。私も、言語年代学とは異なる原理による語彙統計学的な方法で、日本語と朝鮮語との距離を測定し、やはり、日本語と朝鮮語とは、‘’かりに‘’、同じ源から分裂したと仮定しても、その分裂の時期は、五千年以上まえになるという結果をだしている(「日本語の起源を探る」、1985年PHP刊)。』
 『……松本克己氏によれば、日本語は、類型論的(文法)に見るかぎり、世界にもっとも仲間の多い、きわめて平均的かつ標準的な言語であるという。言語の世界で特異な位置をしめるのは、むしろ、西洋の近代諸語であるという。(私は本を読む。I read a book.我 読 書、日本語のような語順は世界の1181の言語中過半数の592言語がしめる。) ……』(安本美典著「研究史日本語の起源より」)。
  (TK生)
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◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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