国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/08/27


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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)8月27日(木曜日)貳
         通巻第2693号 
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 世界的規模で金鉱山の再編がすすみ、ゴールドスタンダードの足音が聞こえる
   中国、カナダ、豪州は「新ゴールド三角同盟」。従来の「英米・南ア連合」が劣勢
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 フィナンシャルタイムズ(8月26日)が大きく伝えている。
 「エルドラド社がサイノ・ゴールド社(sino gold)を買収の動き」と。

 澳華黄金有限公司(以後、サイノ・ゴールドと企業英文名を表示)は、中国の貴州省や吉林省で金などの採掘を行っている大手鉱山企業。
すでに2007年3月に香港証券取引所に上場、貴州省の金鉱山など11カ所の探査権を持ち、将来有望とされる。

同社は96年に瑞富集団と中国有色金属工業が合併した会社で、2002年にオーストラリアに上場し、メリルリンチやジャーデン・フレミング・キャピタルなど錚々たる国際資本グループが出資した。
換言すれば中国籍のイメージをオブラートで包み込んだのだ。

豪州上場では一億ドルを集め、その資金は吉林省の金鉱開発に回された。
07年には香港で上場し、株式投資家の人気を集めたのは、同社が中国最大といわれる貴州省の燗泥溝金鉱を所有し、また中国第貳位の金産出を誇るジンフェン金鉱の最大株主でもあるからだ。
貴州省の金鉱には鉄鉱石など460万オンスを埋蔵、金の実績だけでも年間18万オンス。
「向こう十五年、最大年間22万オンスの生産が可能と計測されている」(サーチナ、06年3月6日)。

じつは中国はすでに豪州、南ア、カナダをぬいて世界一の金産出国である。07年に南アアングロアメリカを抜き去った。
 業界の再編がおきた。英米+南アという従来のアングロ系列が新興の金産出国家群の前に劣勢に立った。


▲将来のレアメタル確保に日本の憂鬱

ところが不思議なことが幾つかある。
第一は明らかに中国籍と思われるサイノ・ゴールド社は、本社を豪シドニーに設立していること。

第二にこれまでの強気、強気の投資により、上場しても資金が追いつかず「中国建設銀行から一億四千万ドルを借金している」(ブルームバーグ、09年2月23日)。

第三にカナダのエルドラド社からサイノ・ゴールドは14億ドルの出資を仰いでいるが、これは今回の買収オファーの額面と切り離しての金額である。
 両社がもし計画通りに「提携・合同すれば、金の算出は年間55万オンス、2013年には85万オンスになる」(同フィナンシャルタイムズ)。
世界のゴールド価格の値決め操作も可能になるポジションを得る。

 さてエルドラド社(バンクーバーに本社登記)はカナダ籍企業で、トロント市場に上場しているが、中国で金鉱経営のほかカナダのライバル企業からトルコ、ギリシア、コンゴ、南アなどの金鉱企業を買収して肥ってきた企業だ。
中国でも独自の鉱山を採掘している。青海省のチベット居住区では学校建設などのチャリティ事業もおこなっているが、これは青海省に眠る金鉱開発採掘権獲得のための布石だろう。

 エルドラド社は18億ドルでサイノ・ゴールドを買収すると発表し、サイノ・ゴールド側も賛意をあらわした(8月26日)。

 さて具体的な買収プロセスをどうこう論じたのもほかでもない、目に見えない動きは世界的な規模での金山、金鉱企業の再編、新しいゴールド企業のコングロマリット化が最終的に狙うのは何かということである。

 政治的動きと表裏を併せ、いずれ金本位制復帰へ向けての投機行為か、それともドル下落に備えての金暴騰が目的か。野心満々の中国系多国籍企業の動きは注目しておいた方が良いだろう。
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(読者の声1)8月15日から22日(昨日)まで、ラバウルなどニューギニア東部へ戦跡巡りのツアーでした。高山正之さんもご一緒で全員20名、色々と話をお聞きしました。
重爆撃機呑竜はマダンのジャングルに撃墜されて、そのままになっているものですが、その写真をみた人が昔愛読した「丸」で眺めた写真を思い出して懐がりました。
私の戦跡巡りツアーは4年前にインパールへ行った時に印日友好協会のインドの方々が小さな飛行場で我々に花束を下さって驚愕したことから始まりました。東南アジアの国々は日本を憎んでいない、と判ってその後事実・真実を調べております。中国に関しては、昨年のツアーからこれまた頭の整理中です。
話題は変わって、8月24日は千葉で国際ジュニア音楽コンクール(ヴァイオリン部門の最終選=小中学生、)30人の演奏を5時間聴いて、レベルの高さに唖然となりました。
このコンクールは昨年始まって本年は2回目ですが、organizerが私の先生なので、最終日には聴くように誘われたのです。弦楽については日本のジュニアは世界でAクラスだそうで、今後も優秀なViolinistが日本から出るでしょう。
さて先日、客人を東伊豆・熱川温泉のホテルに迎えて、温泉と酒で愉しい夜でした。
つくづく日本は幸せな国と思います。しかしながら今後10年、20年後のVisionはどんなものか、誰も考えていないような気が致します。
   (AO生、静岡)


(宮崎正弘のコメント)そうですか。ラバウルへ。♪「さらばラバウルよ、またくるまでは、しばし別れの涙が滲む。恋し懐かし、あの島みれば椰子の葉陰に十字星」。よく歌いましたね。



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(読者の声2)総選挙と同時に「最高裁判所裁判官国民審査」がありますが、国民の関心が低く、多くはそのまま投票箱へ入れてしまう。
せめて「国籍法の改悪に関与」した判事の名前にバツ印を付けては如何でしょうか。明らかに国益を損なう法律の通過に関与し、冷徹な判断でNo!と判決しなかったのですから、その人達はバツに値すると思います。 
 岡山県選挙管理委員会の「最高裁判所裁判官国民審査公報」に依れば以下の通りです。
「最高裁判所において関与した主要な裁判」の中に、
 平成二〇年六月四日 大法廷判決
 日本人の父と外国人の母との間に生まれ、父の認知を受けた子について、父母が離婚した場合でなければ日本国籍の取得を認めないとしている国籍法の規定は憲法一四条一項に違反するから、このような子は、届出によって日本国籍を取得できる(多数意見(補足意見付加))とあります。
  その時の判事の中で誰がどのような補足意見を付加したのか判りませんが、以下の四人の判事が関わって判決を出していたのは確かです。 
  涌井紀夫、田原睦夫、那須弘平、近藤祟晴
  以上を情報としてお知らせします。なおこの行為は公職選挙法の違反にならないと選挙管理委員会に問い合わせて確認しています。
(M生)
 


  ♪
(読者の声3)8月25日付けの『産経新聞』を開いて衝撃をうけました。法政大の左翼教授・田中優子がなんと一面に登場していました。南京大虐殺の嘘を言いつのった本多勝一やら佐高信らと同じ『週刊金曜日』の編集委員です。
 これで産経も支援者を失うでしょう。産経は田中の経歴を調べたのでしょうか。
    (IM生)


(宮崎正弘のコメント)彼女は江戸学の権威だそうですが、二十年ほど前にデビューの折、「江戸時代を記述するに元号を用いないで西暦のみで表現しています」と喋っているのを何かで読んで、この人、学者だろうか?と率直に疑問を抱き、爾来まったく読んでいない人ではあります。西暦だけの表記は確信犯的な左翼の表現方法ですから。
日本の歴史は元号であらわし、併記してカッコのなかで西暦を入れると良いのです。たとえば昭和が平成になった年号は1989年です。平成元年は昭和64年で、ともに1989年です。元号を併記しないと分からないことがあるのです。西暦だけで江戸時代が分かる? 筈はないでしょう。



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(読者の声4)京都でも御即位二十年奉祝記念パネル展示が開催されます。
■奉祝 天皇陛下御即位二十年記念 天皇皇后両陛下写真パネル展(京都)
●第1回(入場無料)
  日時  平成21年8月26日(水)〜9月1日(火) 11:00〜19:00
          (金曜20:00迄/最終日16:00迄)
  会場  ぎゃらりい西利
        京都市東山区四条通祇園町南側 京つけもの西利 祇園店3階 

●第2回(入場無料)
  日時  平成21年11月7日(土)〜11月12日(木) 終日
   会場  市営地下鉄 烏丸御池駅ギャラリー(駅構内)
●主催 ともに京都府神社庁
     〒616-0022 京都府京都市西京区嵐山朝月町68-8 京都府神社会館内
             TEL 075-863-6677



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(読者の声5)金大中元韓国大統領の拉致事件に関して元防衛庁空自のパイロットから面白い話を聞きました。
当時、哨戒機に出動命令が出て、韓国に向かう舟艇の上を超低空で何度も飛べ、いわゆるローパスをやれという内容で、何の意味かも目的も伝えられず、命令通りやったとのこと。それが金大中の載せられた船だったとのちに分かったというのです。
ちなみに8月25日付のヘラルドトリビューンにロバート・ラナードが当時の駐韓国大使フィリップ・ハビブとラナードの親爺が、拉致された金大中を助けるべく奔走した話が載っていました。
外交圧力ですが、実際に現場で日本が使われたという話は初めてです。
   (MT生、世田谷)


(宮崎正弘のコメント)二十年ほど前の『文藝春秋』に高山正之さんがかいた戦後航空秘史は、戦争中、戦闘機乗りだった日本人パイロットが、戦後、米軍の秘密作戦のために秘密裏に集められ、特殊訓練のあとシナや満州、ウラジオストック上空へ飛んで、米国のスパイを落下傘降下させていた。誰も何も語らずに終わろうとしていた歴史を掘り起こした労作、その辺のスパイ小説より面白かった。
さて金大中の葬儀が国葬となり(北の独裁者にカネを運んだ国賊もどきが?)、さてさて日本からの特使が河野洋平でした。最悪の媚中、媚韓派だった河野前議長でしたから諧謔による当てつけなのか、じつにふさわしい人選でした。
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(編集部より)小誌は9月1日より8日まで海外取材のため休刊します。20日―25日も海外取材のため休刊となります。
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< 宮崎正弘の近刊予告 >
『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ、予価1680円)
9月18日 都内大手書店に配本、9月20日 全国主要書店一斉発売を予定
  and
『朝日新聞のなくなる日』(仮題、ワック。九月下旬刊)

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宮崎正弘のロングセラー 絶賛発売中!
 http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『絶望の大国、中国の真実――日本人は中国人のことを何も分かっていない』
(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫、980円)
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円) 
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
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