国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/08/15


◎小誌愛読者まもなく15000名!
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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)8月15日(土曜日)
         通巻第2685号  (臨時増刊号)
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 中国人民解放軍が「インテリ」の砦に???
  将校・下士官の61%が大学卒という嘘のような最新情報
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 過去二十一年間、中国人民解放軍の予算は毎年二桁増加してきた。
 装備の近代化は破竹の勢い、兵舎も建て替えられ、兵士の給与は上昇した。
 昨今の不況による大学新卒の就職難で、軍は12万人の大学卒も「新兵」に迎え、特別待遇をする。

 一方で中国人民解放軍の古い体質とはトップの老齢化である。
 現在、党軍事委員会の11人メンバーのうち9人が65歳以上。軍管区トップ司令員(副司令員を含め)の平均年齢は61歳。
 かれらが軍のトップの役職を占めて特権を享受し、軍本部でとぐろをまく。

 胡錦濤は総書記兼国家主席兼「党軍事委員会主席」である。
胡は7月20日に馬暁天副総参謀長ら人民解放軍幹部3人を上将に昇格させた。ようやく軍隊内での胡派の扶植を本格化させたのである。

ところがこの三人が党指導者の世襲である事実が判明し、批判が渦まいた。
軍事科学院の劉源・政治委員の父親は毛沢東のライバルだった、かの劉少奇元国家主席だ。劉政治委員は40歳を過ぎて軍に転じた異色の経歴を持つ。
 
成都軍区の張海陽・政治委員の父親はいまでも軍内で大きな影響力を持つ長老の張震である。
張震は江沢民前政権の軍事人脈を強く支えた。それもこれも軍歴がなくて軍を掌握できなかった江沢民が二桁成長の軍事予算を認め続けて軍にゴマをすったからである。

馬副総参謀長は国際畑での活躍が多いため「軍の外相」の異名を持つが、馬の父親は解放軍政治学院教育長だった馬載尭将軍。父の教え子が軍内に夥しく残存しており支援人脈に厚みがある。
 ともあれ胡錦涛はこの人事で軍幹部に取り入ると同時に三人の世襲組は一般的なダラ幹の息子とは異なっており、むしろ「太子党」の分断を図っているかに見える。


 ▲軍人の意識の近代化もかなり進んだ側面があることは事実だ

 さて近代化は装備方面で成し遂げられたが、意識の面ではやや遅れ(国防意識ではなく党の防衛というメンタリティが先にある)、決定的な近代化の遅れは、軍人の性格である。
常識は通じにくい。

 中国人民解放軍は、依然として「長老」が支配し、革命戦争以来の戦争意識が残り、しかも軍閥というよりセクト主義がまかり通る。地方軍閥のセクト主義ではなく、人脈別のセクト主義だ。

 そこで「胡錦涛は年初来、33人の軍高層部をいれかえ、とくに七つの軍管区のトップのうち、四つの軍管区を入れ替え、若返りを主軸に主としてアカデミックなバックグランドを持つ軍人を選んでいる」(『アジア・タイムズ』、8月14日付け、ウィリー・ラムの寄稿による分析)。

 また九人は軍学校出身、七人はアカデミック派で研究開発部門からの抜擢である、とラムはつづけている。
 技術畑や宇宙工学、戦略ミサイル方面はもともと工科大学出身がおおく、また政策研究方面や防衛アカデミィなどは一流大学の法学、政経出身が目立った。

 郭伯雄(党軍事委員会副主席。軍の序列二位)は、「かくて中国人民解放軍は革命的に近代化され、標準化された軍の下士官は知識階層であり、いまや人民解放軍幹部(下士官、将校)の61%は単科大学卒業あるいは同等のレベルにある」と初めて数字をあげて「インテリ化」を誇示した。

 230万人民解放軍の61%ではない。もしそうだとしたら、140万の兵隊が『学士様』となり、末端の兵隊は不足、頭でっかちという構造になる。
61%というのは幹部候補生を含めての下士官以上のランクのなかの割合だろう。
「単科大学卒業」か「或いは同等レベル」という表現にも注意であろう。なにしろ総人口も、GDP成長率も、なにもかも誤魔化す特性をもつ国ゆえに逐一の数字を信頼することは出来ないが、こういう発表には、従来からあった一種独特な軍の劣等意識の存在があり、それが軍の逆のバネに働いた結果ともとれるからだ。

 いずれにしても軍の構成の変化を胡錦涛政権が促進しているのは事実である。

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(読者の声1) 貴誌2684号にでた(上橋泉、柏市)様のご意見に対する感想です。
氏は「ミッドウェイの敗北も、軍令部が日常業務に忙殺され、体力も消耗し、基本戦略を考える余裕がなっかったことが原因と、NHKの特集は述べていました。私もそれが真実だろうと思います」とされています。

ミッドウェイの話は、米国の暗号解読を抜きには語れません。
米国は日本真珠湾反撃の前年、1940年9月には、陸軍の暗号専門家天才フリードマンの努力で日本暗号を解読していました。
だから真珠湾もミッドウェイも知っていたのです。これでは勝てません。真珠湾は誘いの罠でしたが、日本の浅海用魚雷を知らなかったので想定外の大被害(太平洋艦隊の壊滅、戦死者2千名)となりました
暗号解読は本来国家機密ですが、真珠湾事件の被害が多かったので議会調査案件となり、何度も調査が行われた結果、解読成功の事実が明らかになりました。ちなみにナチス・ドイツの暗号エニグマも英国の天才チューリンによって解読されていました。日本の日米戦争は明白な自衛戦争であり、開戦前までのハルノートを含む長年にわたる対日敵視に追い詰められた結果の反撃でした。外交官マクマレはすでに米国国務省に日本を戦争で破壊しても極東はソ連が進出するので米国の自由にならないと上申しています。そのとおりとなりました。
1949年、マッカーサーは「支那の共産化と喪失は米国太平洋政策百年の最大の誤ち」と総括しました。
米国も賢くはなかったのです。
組織作りは日本人も得意です。ただし指導者が必要です。信長、秀吉のような英雄は組織をうまく運営したと思います。今は指導者不在です。
終身雇用の問題は難しい問題です。
というのは圧倒的な人たちは生活の安定を求めます。また文化、社会の連続性には、生活の安定的継続が必要だからです。
しかし人事の渋滞が政治社会機能の非効率を生むことも確かです。適度な移動、適度なリスク、敵度な固定ということで、これは指導者を含む国民の政治問題でしょう。
   (東海子)


(宮崎正弘のコメント)信長は信賞必罰で組織を近代的にオーガナイズしかけ、その工程をついだ秀吉は社会と体制安定の道筋をつけようとしたが、かれの政治工学は基本に謀略があった。
日本歴史で最大の体制破壊者は信長、最大のスパイマスターは秀吉でしょう。
 信長は天皇制を破損して自らがゴッドになろうとしていました。安土の天守は、まさに其れ、安土城の麓の寺はご本尊が信長でした。これは危険、日本の伝統を守らなければと義挙に立ったのが明智光秀。かれこそは英雄です。
光秀には天下を取ろうという野心が最初から無い、そういう打算的思惑で行動をおこしていない。後世の歴史家は、この敗北の美学が分からないので「本能寺の変」から五百年ちかく歴史の本質を誤解していることになる。



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(読者の声2)第2684号の(読者の声2)でTM生さんが、フィリピンにいたことのある90代のおじいさんの話をされていました。おそらく、これが実態(歴史的事実)なのでしょうね。
ところが、私の住んでいる地方の地元紙(北海道新聞)は、『日本軍は敗退する際、地元住民を虐殺し、略奪をはたらき、街を破壊していった』という説を全面肯定する報道を行っています。
なんでも、その動機が『地元住民がゲリラ化し、街がゲリラや米国の拠点と化すから』だったのだそうです。ならば、その証拠(証言)を示すべきなのに、ろくに示さない。示しているのは、全く間接的なドイツ人宗教家の話だけ。
米軍の場合はどうだったのか知りませんが、日本軍の場合、虐殺や破壊などが可能なほど余裕がある場合は、敗退などしなかったと思うのですがね。
そんなに簡単に敗退するようなヤワな『精神』の持ち主の軍なら、(本土以外の地で)玉砕などあり得なかったと思うのですが…。
反日勢力の多くはマルキストであり、マルキストは『矛盾』のことを「発展の原動力」と信じ、神のごとく崇めています。だから、『矛盾』が全く気にならないのでしょう。
それに、自称「唯物論者」ですから、『精神』の問題のことも無視出来るのでしょう。
   (TT生)


(宮崎正弘のコメント)マルクスの亡霊がまたぞろ復活していますか。しかしマルクス主義を信奉するひとを、もしマルクスがみたら、その教条主義的誤解に腰を抜かすでしょうね。マルクスは女中を奴隷同然としてこき使い、エンゲルスの財産を食いつぶし、人生そのものは貴族的で情念の深い人でしたから。



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(読者の声3)貴誌通巻第2684号に「中国経済は空前の破裂が近い? 英ディリー・テレグラフが大胆に予告」とありますが、2週間前のTime誌の記事の方が早かったことになります。
 多くに人が腹の中で思っていることがジワジワと口に上るようになってきたようです。
ところで、NHKの反日うそつき番組が話題に上っていますが、極めつけの反日うそつき本があります。しかも64年前の8月14日に録音され、15日に放送された昭和天皇陛下の玉音放送のCDが付録で、6年前に出版された、小森陽一氏著、「天皇の玉音放送」です。
多くの人にとってはCDがお目当てで、本の方が附録で、買っても読まなかった人も多かったことでしょう。あの本が昨年の8月に朝日新聞出版から朝日文庫の一冊として出版されました。
その内容の出鱈目なこと、また、昭和天皇陛下は終始「天皇ヒロヒト」、今上天皇陛下は「天皇アキヒト」と書かれています。事実誤認、全く事実に反する記述、曲解、うそつき本から引用等々が延々と続いています。
これらに本人でも納得せざるを得ない事実に基づく筋道だった反論をいちいち考えながら読むと、よい議論の訓練、正確に論ずる訓練になること請け合いです。
なにせ1ページあたり10箇所くらい間違いがあるので、かなり長く楽しめます。また、ちょっとのことでは怒らない平常心の訓練にもなります。
著者の小森氏は北海道大学出身で東京大学の教授のようですが、どういう講義を行なっているのか、また試験で学生の答案にどのような点をつけているか興味があります。
悪い影響を与えていないとよいのですが、きっと極悪の影響を与えていることでしょう。
あの本を読んだ学生か、小森教授の講義を聴いた学生が、現在のマスコミで活躍しているのではと思ってみたりします。
  (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)東大教授って、本当にロクなのがいませんね。昭和四十四年の『文藝春秋』に三島由紀夫が寄稿しています。「東大を動物園にしろ」と。



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(読者の声4)あるブログで西尾幹二氏のGHQ焚書に関する連載論文での「敗走千里」 陳登元著/別院一郎訳という本が紹介されていました。
昭和13年に出た本で第二次上海事変から南京へと敗走を重ねる中国軍を内部から描いたものです。
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid699.html
ネットで検索したところ深川図書館にあり早速借りて読み終わりました。
図書館のものは単行本ではなく戦争文学全集第七巻に収録されたものですが昭和14年9月10日初版発行、9月20日には94版発行とありますからよほど売れたようです。
内容は上記リンクにかなり詳細に紹介されていますがとにかく面白い。
親日家の家庭に育った著者は15歳で来日、あっという間に日本語を覚え大学まで進み、あと半年で卒業というときに戦争勃発(昭和12年)、故郷のことが心配で一時帰国したところ強制徴募されてしまいます。
それも地下室に隠れていたところを密告され、あわや銃殺刑になるところを日本の士官学校を卒業した士官に助けられ前線行き。もちろん関係各部署へ1万元もの賄賂も払っています。
さて前線は上海近郊の塹壕。当時の国民党軍としては精鋭といわれていたはずですが、日本の基準ではとても軍隊といえたものではありません。
斥候を募ると参加志願者が押すな押すなの騒ぎ、もちろん略奪するためです。あたりの村であらかた略奪し尽くすと部隊の移動を願い出る。日本軍の攻撃が激しくなってくると今度は隊長に金を掴ませ斥候を逃れようとする。武器・弾薬は豊富で10日分の弾を撃ちつくさないと後方へ下がって休養できないからと飛行機めがけて無駄に弾を撃つ。兵隊たちはいつでも逃亡できるよう便衣を隠し持っているのはもちろんのこと。
農民出身の兵隊は塹壕の土をいじりながら、このあたりに芋畑があるに違いないと三人で芋掘りにでます。大収穫に喜ぶものの芋の袋が重くて匍って帰るには時間がかかりすぎると立ち上がったところへ日本軍からの射撃。
味方の塹壕からも応射があり猛烈な撃ち合いへ。夜が明け始めると逃亡兵とみなされ銃殺の恐れもある。そこはうまく回り込んで何食わぬ顔で塹壕に戻ると誰も気がつかない。
 やっと弾薬も尽き第二線へ下がって休養、ところが5日ほどでまた前線へ出るよう命令が。
作者の中隊は王上尉(大尉)が日本士官学校卒、アメリカ帰りの政治士官のホウ中尉により反戦思想の者ばかりだとされたのだ。国民政府内部の欧米派と知日派の対立、中央と地方軍閥の対立が背景にあり、中央の意思はあくまで雑軍整理。
漢奸狩りも激しく日本帰りとしれたらただではすまない。たいした査問もなく、直ちに銃殺だ。
後方には婦女慰労隊が何十人もいるのだが彼女たちは看護婦兼政治士官の情婦のようなもの。なかでも一番の美人、李芙蓉をめぐるホウ中尉、王上尉のさや当ても前線へ戻される一因に。
前線では日本軍の攻撃は激烈を極め、トーチカの真下までトンネルを掘り強力な爆薬でトーチカを吹き飛ばすほど。
激戦のすえ退却を始めると町の入口には鉄条網、さらに督戦隊が機関銃で容赦なく撃ってくる。死体の山にもぐりこんで生き延びるも敗走に次ぐ敗走、軍首脳部へ次のような疑問が浮かんでくる。
「吾々は最初から長期抗日戦を覚悟し、日軍を奥地に誘導し、以って彼等を奔命に疲らせ、殲滅するの策戦に出づるのだ」というお題目が事実とするなら、吾々の軍隊は尚更、野砲、野重砲の如き威力ある武器を最初から用意しなければならなかったのだ。野戦に於て、機銃や迫撃砲が、野砲、野重砲の敵でないことは戦わぬ前から分かっている筈だ。
それだのにそれらのものを用意しなかったということは、吾々の軍首脳部は上海の市街戦に於て日軍を撃退する−という一本立ての策戦しか立てていなかったことを暗黙の裡に白状しているのだ。「長期抗日戦」−そんなものは、蒋介石一族、親露派、英米派の失敗の跡を誤魔化そうというこけ威かしにしか過ぎないものだ。
そんな疑問を抱えながらの塹壕生活、ある晩、野犬を捕まえて肉を焼いているとまたしても日本軍の砲撃。
月夜で煙が目印となったのだ。なんとも間が抜けている。あとは西へ西へと敗走を重ね敗残兵として味方の炊事兵まで襲って粥を奪う始末。最後は負傷し病院で目覚めるところで終わる。
別院一郎氏の全集の序によると作者陳登元の手記を元にした小説であると断っている。
東京に残してきた恋人への思いや李芙蓉をめぐる恋の駆け引きなどいかにも小説です。略奪、督戦隊、規律のない中国軍の実態を描いた本作品を読むと南京攻略戦での中国軍が一般市民を殺傷して便衣兵となったこと、中国兵の死者のうちかなりの数が督戦隊によるものであったこともわかります。
それと日本兵が百人切りなどしている暇もないことも。戦後は中国兵による略奪・殺人も督戦隊による死者もみな日本軍のせいにされてしまったのですね。
  (PB生)


(宮崎正弘のコメント)まったくその通り、かれらの虐殺の罪まで日本兵に濡れ衣。それを信じ込ませようと涙ぐましい反日宣伝に反日映画。それも、しかしながら中国の新世代にはあまり影響力なし。
 中国においてすら反日過激派はカルト化しています。台湾の高金素梅のように。



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(読者の声5)戦争における事実は自国にとって有利不利を問わず公平に採りあげるのが常識だろうと思いますが、最初に結論ありのわが国のマスコミにはそうした常識は無さそうです。
戦時中に陸軍内部で言われた言葉に「ジャワは天国、ビルマは地獄、死んでも帰れぬニューギニア」というのがありました。
NHKあたりはビルマとニューギニアの実情は伝えますが、ジャワについては採りあげないわけです。戦争は悲惨であるという(戦争が素晴らしいという事はないでしょうが)結論を導くには都合が悪いのでしょうね。
それから配置によっては軍隊時代を懐かしみ、帝国軍人としての経験に誇りを抱いている人もいます(たとえば潜水艦乗り)。
最近公開された「真夏のオリオン」という映画がありましたけど、NHKは黙殺してますね。対応としてはことあるごとに放送局や新聞社の窓口に抗議をするほかないかもしれません。 
(予備役空軍大尉)


(宮崎正弘のコメント)出先で偶然NHKを見ていたら「重慶爆撃」の番組をやっていて、一方的に日本の遣り方が悪いような、お粗末な番組でした。解説にでてきた某大学教授は完全に十五年戦争史観(左翼史観)の持ち主でした。
 つまり一点をのみ、とりあげて大東亜戦争の全体をみない。戦略的解説ではなく、暗い部分のみに光をあてて戦術的断罪を行うという遣り方ですね。左翼の常套手段、NHKに巣くう左翼細胞は全国に二十数カ所あるようです。
 NHKへの集団訴訟は台湾の原住民も名誉毀損されたとして加わり、現在原告は一万人を超えたようです。



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(読者の声6)8月10日(月)午後、同血社の中村宏樹同志が、敗戦屈辱の日に靖国神社公式参拝を麻生総理に促すため、再び断指を決行し、勧告文と共に手交しました。
 
 勸告文
貴殿及自民黨の凋落甚しく、殆ど人力口説を以て挽囘し難き段階にあるは萬民の認めるところである。
假令再生の道が有るとするならば、其れ、靖國神社昇殿を拜し、國乃礎となられた先覺神靈に感謝の誠を奉じ經國の誓を立てる以外に他はなし。
斯くて蒼生を安ずるが如く指導者の本領恢復せむ。
即ち是日本再生唯一無二の理たらしめむ。
予切に念願し、右、勸告す。
皇紀貳仟陸佰陸拾玖年捌月拾日
同血社 中村宏樹
内閣總理大臣 麻生太郎 殿
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   (三沢生)


(宮崎正弘のコメント)本日、靖国神社へ首相参拝はなさそうです。これで自民党の惨敗は避けられないでしょう。
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(編集部から)小誌、次号発行予定は8月21日です。
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樋泉克夫のコラム

「一躍千丈」対「一落千丈」
        『開天日記 1949』(黄献国 北岳文藝出版社 1999年)
 
 ▽
この本は1949年1月1日から建国式典前日の9月30日までの274日間の動きを、毛沢東に率いられた共産党の快進撃を柱に日を追って綴った権力興亡のドキュメントである。
権力の階段を頂点を目指し駆け上ってゆく毛沢東と彼を支える幕僚たち。対するは権力の頂点から無惨にも真っ逆さまに転がり落ちる蒋介石と生き残りの道を必死に模索する部下たち。

「和平」「和解」を目指し両者の間を周旋しつつ、最終的には共産党と合作し中華人民共和国建国への道を選択することになる民主諸党派に知識人――それぞれが千変万化・変幻自在の動きをみせながら、時代は49年10月1日の天安門へと雪崩れ込む。
やがて一時の安堵の時が過ぎ再び疾風怒濤の時代へと突入するのだが、それは、まだ先のこと。

49年1月1日。
南京の総統官邸に国民党と中華民国政府要人が続々と集まり、元旦の宴がはじまる。やがて蒋介石の元旦文告が告げられるが、その最後は「(内戦での)和平が実現するなら、個人の出処進退に拘るものではない。ただ国民の民意を思い・・・」と結ばれていた。
蒋は総統退位と総統再任の意思のないことを告げた。表向きだけだが・・・。

同じ日、河北省の寒村のとある農家で毛沢東は燃え盛る炎に暖をとりながら、共産党幹部と共にラジオから流れるアナウンサーの声に耳を傾けていた。
新華社が「革命を徹底的に進めよ」と題する毛の新年献辞を報じているのだ。「中国人民は偉大なる解放戦争の最後の勝利を勝ち取ろうとしている。
この一点については、もはや敵ですら疑うことはない。
反革命の戦争期、国民党は人民解放軍の3倍半の軍隊を擁していた。解放戦争最初の年、進攻する国民党に対し、解放軍は防御に回った。翌年、戦争は根本的な変化をみせる。

大量の国民党正規軍を殲滅した人民解放軍は南と北の戦線で防御から進攻へと転じ、国民党は攻勢から防御へと転ぜざるをえなくなった・・・」
防御、対峙、反攻と、「解放戦争」は毛沢東の描いた絵図の通りに推移したようだ。46年半ばの国共内戦開戦時、共産党と国民党の兵員数をみると120万人対430万人(1対3.85)。

これが1年後の47年6月には195万人対373万人(1対1.9)。
さらに1年が過ぎた48年6月には280万人対365万人(1対1.3)で建国3ヶ月前の49年6月には400万人対114.9万人(1対0.3)――4倍近くあった彼我の差は、3年の内戦を経て完全に逆転した。

というのも、傅作儀、胡宗南などが率いる国民党軍主力部隊が共産党への投降の道を選んだからだ。
櫛の歯が抜けるように弱体化する国民党軍に対し勢いづく共産党軍。彼我の激変する戦力差を、著者はリアルに描き出す。

傅ら投降した国民党軍幹部をユン・チアンは『マオ』(講談社 2005年)で「冬眠スパイ」と告発するが、彼らの投降を司令官が人民の側に立ち麾下の部隊を挙げて蒋介石に叛旗を翻したと看做す共産党は「起義」と呼ぶ。
「冬眠スパイ」であったにせよ、それと気づかずに虎の子の兵力を与え、戦略的要衝を防衛させていた蒋介石の“不明”はやはり糾弾されても仕方のないことだろう。

民心を得たからこそ毛沢東は天下を己の掌中に納めた。
一方、民心が離反してしまったからこそ蒋介石は天下を失った。
民心の赴くところ歴史の必然あり――著者は孔子サマのようなゴ託宣を並べる。だが、勝利者はなんとでもいえる。
やはり毛沢東が言い続けたように「政権は鉄砲から」しか生まれないという厳然たる事実を、この本は語る。
《QED》
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