国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/07/27



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成21年(2009年)7月27日(月曜日)
         通巻第2677号 
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 吉林省通化市で大規模な労働暴動、社長が殺害された
  鉄鋼不況、企業再編という中央の業界効率化政策がもたらした悲劇か
****************************************

 吉林省通化といえば、旧世代ならふたつの歴史的事件に思いがいたる。
 大東亜戦争末期、日本軍は旧満州の軍事作戦を立て直すため、参謀本部をここまで南下させ、反撃の基地を構築していた。飛行場もあった。
この通化から南下すると集安、その先は北朝鮮。

 ロシアが満州を侵略し、日本が降伏したあと、通化に日本人数万人が集められた。
引き上げを待っていたが疫病と飢えだ相当数が死んだ。
収容所の扱いは最悪で、日本人の不満が募っていた。
そこで、或るでっち上げ事件(藤田実彦大佐が反乱を首謀したというでっち上げ情報)で、3000人の日本人が殺された。
河は血に染まった(いわゆる「通化事件」。地図入りの詳細は拙著『中国よ、反日ありがとう』、清流出版、45-50pを参照)。

 現在の通化市は人口50万人、町中にはデパートもあり鉄道も繋がっていて、繁栄しているかに見える。通化事件の跡地は殆どなにも残っていない。

 さて通化には製鉄所がある。
その名を通化鋼鉄。従業員三万前後、高炉が七基。
 「減反」ならぬ合理化政策は、自動車業界の再編、製鉄業界の再編という中央政府の効率化が進められ、同製鉄は北京資本の「建龍製鉄」に買収された。
 08年に建龍集団が株式の取得などの手段で買収後、当然のように通化製鉄のほうの「合理化」が実施され、数千の労働者がまず首切り。退職金が3000円しかない。

 激高した通化製鉄の従業員が7月22日から抗議集会抗議行動を始め、24日には数万人の参加者に溢れ、警官隊と衝突、暴動に発展した。
 この暴力沙汰により買収した側の「建龍製鉄集団」の陳国順(音訳)が殺された。

 地元資本と中央資本、国際化と地場産業の対立は根深く、また北京の効率一本の遣り方に地方政府は現地の雇用、経済政策との兼ね合いから調整がうまくいかない。
 まして吉林省南部はと言えば、民族的に朝鮮族が多く、従来は農業に従事してきた土地柄で漢族への反感が堆積されている。
     ▽
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)7月26日号(通巻=第2676号)の下記の「声」に関連して御うかがひ致します。 
 「(読者の声1)貴誌にときおり連載されている「樋泉克夫のコラム」ですが、とくに前号の「陳腐極まりない結論・『中国救荒史』に関して。樋泉克夫先生の支那のお話は縦横自在で大変面白く、感謝しています。「燕山夜話」は小生の書架にありますが、古典に依拠した面白い随筆が多く、中共幹部の教養程度を相当高いものと誤解していました(東海子)」

上記の『燕山夜話』(毎日新聞社、昭和41年)に、以下に引用の文章がありますが…。 
小生、囲碁を全く知らないため「鎮神頭」といふ「手」が何なのか、また、それが持つ「意味」が分かりません。
どなたか、「鎮神頭」といふ「手」の意味、その手をシナ側が使つた事の意味、また、文章の中で「鎮神頭」の持つ「意味合ひ」…について、ご教示願へれば大変ありがたく存じます。
      --------------------------------

「ある古代の日中囲碁戦」[評“三十三鎮神頭図”](同書、pp.158-159)
      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
物語は唐の宣宗の大中年間、すなわち、九世紀のなかごろに起ったことである。
日本の王子が中国にやってきて、唐の皇帝に沢山の進物を献じ、唐の宣宗が宴を開き、日本の王子をねぎらい、多くの劇とか雑技を催して貴賓を歓迎した。
日本の王子は囲碁が得意で、中国の棋士との試合を望んだ。
宣宗は第一級の棋士・顧師言を指名し、試合をさせた。
双方、おのおの三十三手まで打ったが、勝敗がつかない。

顧師言はついに絶妙の奇手“鎮頭神”という一手を打った。
日本の王子は勝てないとみて、顧師言は一体、第何流の棋士かと聞いた。
ところが、そばで勝負を見ていた役人がいつわって第三流だと答えた。
王子は第一流のものに、手合わせをと望んだが、その役人はまたもや、まず第三流の棋士に勝って、第二流のものと、さらに第二流のものに勝って初めて第一流のものと手合わせすることができるといった。
日本の王子は長嘆一声、小国は当然大国に及ばないと、ついに自分の敗北を認めた。

『杜陽雑編』のこの物語は信頼していいものである。
われわれが、もし現代の眼で、これを評価するならば、唐朝人のこの種の国際的な試合に対する態度は、はなはだ問題だと言わざるを得ない。
唐の宣宗の、日本の王子に対する歓待ぶりは、中国人が古来、客を好む民族であることを示している。
また、顧師言が“鎮神頭”の一手を打ったということも決して間違ってはいない。

ただ、碁を見ていた役人が、大国にして小国を愚弄するという、実にうとましい態度をあらわにしている点がよくない。
好事家がまたその後もさらに、“三十三鎮神頭図”を描いて、わざと誇大に顧師言の勝利を見せびらかすようなことをしたているが、これは全く間違っているのである。
このような悪い風儀は、過ぎ去った封建時代とともに永久にすてらるべきであろう。
(showa78)


(宮崎正弘のコメント)うぅーん、小生も囲碁将棋まったく分からず、どなたかご教示乞う。



  ♪
(読者の声2)貴誌前号にでた足立さんの論文への感想です。
1.朝鮮戦争の原因について
金日成が仕掛けたという意見があります。しかしこれは新しい情報から、スターリンが金日成にやらせたというのが事実のようです。その理由は、1950年の朝鮮戦争勃発時、国連安保理事会で国連軍(米軍)の朝鮮派兵問題の議決がありましたが、ソ連代表は拒否権が発動できたのに、発動せず退席し、国連軍派遣案を通過させました。これは専門家の間で近代史の謎として長く残っていました。
しかし1991年のソ連の崩壊後、東欧から当時のスターリンと東欧指導者の間の極秘会話の記録が現れました。
これによるとスターリンは第二次大戦で占領した東欧をソ連圏に本格的に組み込むために、米国の関心を欧州からアジアへそらせたいと考え、金日成をつかって南朝鮮を攻撃させたというものです。
そのため米軍の朝鮮出兵を誘導するため安保理事会ではソ連は意図的に退席し出兵をやらせたというものです。合理的です。

2.朝鮮戦争と中共:
 当時中共全土では大衆集会を開いて、中共の朝鮮出兵支援に金を出させましたが、国民は結構賛成したようです。
というのは朝鮮出兵は支那の朝鮮支配のためであると理解したからだそうです。支那人は古来朝鮮を属国としてみていたので、その征伐は民族意識を満足させたものと思われます。
停戦後中共軍の捕虜の8割は共産党の恐怖政治下にあった中共への帰国を拒否し、中共は国際社会で大恥をかきました。

3.スターリンの戦略:
 スターリンは狡猾残忍で代理戦争を得意としていました。
すなわち支那事変は西安事件で捕らえた蒋介石を使った対日代理戦争でした。ソ連は蒋介石に三億ドルの巨費を軍事借款として与え、軍用機一千機、将軍を含む赤軍軍事顧問団四千名を派遣しています。
朝鮮戦争でも、兵器、武器弾薬はすべてソ連製であり、ミグなど軍用機はソ連パイロットが操縦していました。金日成のためにスターリンが朝鮮戦争を起こすほどスターリンはお人よしではありません。もともと金日成はソ連極東軍の大尉でありスターリンが傀儡に使っただけです。
その証拠にスターリンが死去すると、朝鮮戦争は実質停戦になってしまいました。スターリンが戦争の黒幕であった明白な証拠です。
     (東海子)


(宮崎正弘のコメント)世界を振り回し、欧米を手玉にとったスターリンは、政敵の存在も許さず、トロッキーへの刺客はメキシコまで送り込んで、ついに暗殺に成功。毛沢東の朝鮮戦争への参戦も、スターリンの命令だった。
 ローマ皇帝ネロなんて、スターリンの残虐に比べたら雅児の類いでは?
     △ △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆。. ☆。.:*:・ '☆*。.:*:・☆:* 。.:**:・'☆*。.:*:・ ☆:*。.:*:☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
最新刊
宮崎正弘『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)

 ♪
宮崎正弘のロングセラー 絶賛発売中!
 http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html

『絶望の大国、中国の真実――日本人は中国人のことを何も分かっていない』
(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫、980円)
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円) 
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
  < 下記サイトから注文できます ↓ >
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url?%5Fencoding=UTF8&search-type=ss&index=books-jp&field-author=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%20%E6%AD%A3%E5%BC%98
        ★★
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ◎小誌の購読(無料)登録は下記サイトから。(過去のバックナンバー閲覧も可能です)。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2009 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。