国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/07/24


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)7月24日(金曜日)
         通巻第2674号 
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 中国の海外石油投資は過去一年分だけでも天文学的に
  ロシア、カザフスタン、ベネズエラ、ブラジル四カ国だけに600億ドル超
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 中国は昨秋のリーマン・ブラザーズ倒産による世界金融危機と、直後からの原油大暴落に際して「鉱区の安いところを徹底的におさえる」という路線変更があったようだ。

 ロシアには鉄道輸送による従来の石油輸入を量的に倍加させ、このために先払いの形で30億ドル支払った。日本向けのパイプラインプロジェクトも横から奪い、さきに中国の大慶にパイプラインを敷設することでロシアと合意した。

 いずれも外貨準備高2兆ドルを背景に自信満々である。
 くわえてシベリアにおける石油とガス開発に中国は旺盛な意欲を見せる。
 工事費のローン、先払いによる長期安定供給の補償など、幾つかの支払い方法を取り混ぜ、合計ロシアに支払う額面は250億ドル。このカネでロシアの幾つかの銀行は破産を免れた。

 同様にブラジルに100億ドル。石油輸入代金の長期契約が主である。
 カザフスタンにも100億ドル。

 いささか想定が異ったのは反米政治家で毛沢東主義者が治めるベネズエラである。
 チャベス大統領は六回、北京を訪問し、中国を礼賛し、多くのプロジェクトの誘致に成功したが、目標とした日量100万バーレルの対中輸出は態勢作りが遅れており、現在のところ2009年達成目標の40万バーレルとはるかに下回る日量16万8000バーレルにとどまっている(ジェイムズタウン財団『チャイナブリーフ』、7月24日号)。

 いずれにしても中国はロシア、カザフスタン、ベネズエラ、ブラジル四カ国だけに600億ドル超の投資を決定し、実行に移した。わずか一年間、しかも四ケ国だけで、である。

 ほかにスーダン、アンゴラ、ナイジェリア、アルジェリアで鉱区を抑えた。
 インドネシア、豪州とはガスの長期契約をすでに結んだ。
 イラクには復興第一号の鉱区入札で中国が一番札。
 イランとは200億ドルを超えるいくつものプロジェクト。
 果てしなき中国の資源争奪戦争への挑戦は、まことに未曾有の規模である。

 しかし進出した国々では歓迎されず、反中国暴動がおきたり中国人エンジニアが誘拐、殺害されたり、また工事は中国人が大量にやってきて、機材も建材も建機もぜんぶ中国から運び、現地人の雇用がなく、チャイナタウンをつくり、中国語の新聞も発行し、やがてプロジェクトが終わると、かれらは現地に住み着き、つまりには棄民ではないのか、と現地では不安が拡がる。
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イスラム地下組織が中国への報復のための聖戦を宣言
  中国のウィグル人の差別は犯罪行為、アラーがかならず救いにこられる、と。
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 トルキスタン・イスラム党戦闘隊指揮官(サイフ・アッラー)は、中国内部(広東)並びに東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)のウルムチにおける我がムスリム共同体に対する共産主義者による虐殺に抗議し、次の声明をだした。 
 
中国の共産主義者達は、東トルキスタンを占領し、以来昼夜を問わず公然非公然に東トルキスタンの住民を集団的に虐殺してきた。 
 彼等の野蛮、残忍な犯罪行為は日に日に大きくなった。就職させるなどとさまざまな口実を設けて、青年男女を強制的に中国へ送り出す。これも犯罪行為のひとつである。中国へ移送すると、(中国人は)彼等を奴隷として使い、ロバのように扱うのである。 
 最近中国人が広東の電子ゲーム製作会社でトルキスタン人(ウイグル人)労働者を虐殺した。これは、彼等の犯罪を物語る有力な証拠である。事件はトルキスタン人(ウイグル人)と中国人の喧嘩に端を発する。
本来であれば、間違ったことをされたと考える側が告訴し、問題が法廷で処置されるべきであった。 

広東の企業で200名が殺され、400名が重傷を負った 
 
しかるに中国人は、常習的にトルキスタン人(ウイグル人)を虐待しているが故に、そのような手続きをとらなかった。
その代りに彼等は中国人従業員6000名に応援を求め、警察に応援を求め、そこいらの中国人に手当り次第応援を求めたのである。この連中は、工場のトルキスタン人労働者800名に襲いかかった。そして、彼等はトルキスタン人200名を殺し、400名に重傷を負わせたのである。 

ウイグルの被害は死傷者3000名を越える、2000名以上が投獄された 

 子供達を殺された東トルキスタンの住民(新疆のウイグル人)は、中国政府に殺人者共を裁判にかけるように求めた。
しかし政府は一顧だにせず、住民の願いをまともに扱わなかった。住民は政府に報復するためやむなく立ち上がったのである。彼等は中国人に報復しょうとした。彼等と中国人の間に激しい戦いが生起した。中国の警察は加害者の側に立ち、しいたげられ追害されている人々を虐殺した。
1000人を越える人が殺され、2000人以上が傷つけられ、2000人を越える人が暗黒の刑務所へぶちこまれたのである。 
 
我々は無神論=中国人共産主義者に向かって宣言する。
ムスリム・トルキスタン人に守護者もいなければ友人もいないなどとほざくではない。アッラーが彼等の守護者であり友人である。アッラーは生きておられる。
永遠である。(ウイグル人が)応援を求めれば、必ずこたえられる。彼等が助けを求めれば、必ず認めて下さる。アッラーは御意志により、中国人迫害者共を一瞬のうちに抹殺することも、おできになる。 

 このムスリム住民の背後には、彼等のため中国人に報復する人々が待機していることを知れ。
アッラーの軍勢がすぐに汝らに襲いかかることを覚えておくがよい。 

誇り高きトルキスタン人は立ち上がり、中国人を撃つ 

 中国人に告ぐ。
我等のムスリム同胞に汝等が如何に迫害を強め、残忍性を増し、殺しまくり、拷問法を工夫し、同胞拷問を専らにしようとも、汝等は彼等を奴隷にすることはできない。誇り高きトルキスタン(新疆)の住民は遠からず立ち上り、汝等を撃ち、痛い目にあわせる。汝等を倒すためにセットされた遅延信管付き爆弾は間もなく時間がくる。 
 おお、勇敢なるムジャヒディンよ。おお、東トルキスタン(新疆)の若者達よ、立ち上れ。アッラーの御名を奉じムスリム同胞を守れ。そして、いずこにあろうとも共産中国人を見つけ次第殺せ。彼等をしっかりと捕まえ、包囲し、伏撃せよ。アッラーは言われた。アッラーは言われた。私を助ける者を助けると。 
 私は、トルキスタン人(ウイグル人)同胞全員に呼びかける。君達の信仰へ戻れ。アッラーの御書(コーラン)と預言者のスンナをしっかりと胸に抱き、異端の教えを拒否し、間違った考えに染まったことを悔いあらため、我々の信仰とは矛盾する言葉と行動を棄てよ。
アッラーの御慈悲を信じ、アッラー以外からの助けを求めるな。
サタンが悪しき行いを如何に美しく飾ろうとも、悪しきものは放棄し、力の限り義務を果たして、アッラーの御前に近づくようにせよ。アッラーの教えの擁護に力を尽くせ。
アッラーは言われた。「人間共は、!)信じます!)と言いさえすれば、もうそれで試みられることはない、と考えているのか」(コーラン第29章2)と。アッラーのこの御言葉を心に留めよ。 

アッラーのために聖戦を敢行し、アッラーの敵に報復 
 
我々はアッラーにお願いする。我々のすべての敵そして特に中国人を懲らしめて下さい。御手により或いは我々の手で苦しめて下さい。アッラーのための聖戦を、アッラーの敵に対する報復を。アーメン。 
 我々が全幅の信頼をおく預言者は、迫害される者の祈りとアッラーの間には何の乖離もないと言われた。我等全員、すべてを聴かれすべてを見られるアッラーに向かって、嘆願しようではないか。我々が、アッラーの地にアッラーの法をあまねく公布し、不信心者共の軛から残忍な迫害からアッラーのしもべを解き放つことができますように。
そのために、苦境から抜け出して我々の地で強い存在にして下さるように。日夜アッラーに祈り、お願いしようではないか。 

 最後に、この虐殺事件で殺された我等の男女同胞を許していただくようアッラーに祈り、彼等に天国の場所をお与えくださるようお願いしようではないか。これを授け、そのようにできるのは、アッラーなればなり…。 
戦闘指揮官(IPT)サイフ・アッラー  
 1430年ラジャブ月第15日(2009年7月8日) 


 (この訳文は『MEMRI』、7月23日付けより転載です)  
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(読者の声1)最近の中国の経済発展を思うと何とも歯がゆいを思いをしておりますのは、小生のみではないと思います。
ここで、中国経済発展の要因について小生の拙い意見を申し上げ、御批判を賜りたいと思います。
要点のみを申し上げます。

1 安価な人件費:通常、ここまで経済発展しますと、いすれの国であっても人件費はそれなりにバランスしてある程度高騰します。勿論、中国といえども若干の高騰は見られるようです。
しかし統制経済の強みから、中央において人件費を安価に抑えているのが、今日の揺ぎ無い経済発展をもたらしているといえます。この安価な人件費をめがけて、世界中が中国に生産地を求めて工場を建設し、現地の労働者を雇用します。これが次の問題点を引き起こしています。

2 外国技術の無料導入:海外資本が、中国国内に工場を建設し、安価な人件費の現地労働者を雇用して、安価な製品を生産して海外に輸出します。
ところが労働者がその工場の技術を盗み出し、今度は自立して模造品を製作し国内外にさらに安価に販売します。

3 中央本社のぼろ儲け:本社とは言わずとしれた政府のことです。安価な人件費と、無料の開発費、これで儲けないわけがありません。税金もかからないのです。
人民元のレートの問題以前に、この「安価な人件費」問題が横たわっていてどこをどのようにいじろうが、経済発展しないわけがありません。そして、その儲けの一部が、軍事費に投入されています。
自由主義諸国の中国移転生産は、ますます中国の軍事力を増強させているのです。

4 自由主義諸国の今後の対応:現在ココム規制がありますが、これと似た技術移転規制を設ける必要があるものと考えます。
日米英独韓等々の先進諸国は、協同する必要があります。これを放置して各国経済界が、中国の安価な人件費に頼って、引き続き儲け主義を押し通しますと、結果として自国の安全が脅かされるということに気付くべきです。
我が国経済界も、このことに気付いていただき、同じ安価な人件費の他の東南アジア諸国へのシフトを検討していただきたいものです。

5 中国の経済発展を減速させる活動:こうしたことから中国にこれ以上儲けさせないためには、中国への工場移転を見直すとともに「安価な人件費」を改めさせる必要があります。
ネットを活用して、どんどん世界の人件費の状況を知らせ中国内部からそうした人件費値上げ運動を起こさせる必要があるのではないでしょうか。「中国人による、中国人の人件費の値上げ運動」を外部から支援して行く必要があるものと確信します。
   (K生、大阪)


(宮崎正弘のコメント)経済が牙を剥くときがあり、知らず知らずのうちに西側は敵に手を貸していた。レーニンが言ったように「奴らは自分を吊すロープを売っている」と。



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(読者の声2)貴誌に展開されている戦争中のスパイ「エコノミスト」に関しての補遺です。
1.誤解防止:西木正明の著作については、史実と自分の想像を混ぜて書くので、読者が歴史知識の混乱を起こしているという批判があります。これははっきり根拠のない創作と断るか、やめるべきでしょう。本は後に残り、特に実在の人物の場合は大問題です。
 2.悪用防止:檜山良昭著の「スターリン暗殺計画」という本がありますが、現代ロシアの民族主義者は、この小説本を根拠に日本はスターリンを暗殺しようとしたと非難しているそうです。敵は何でも利用するのです。西木正明の著作はこうした面からも日本を不利にします。根拠がない推定はしっかり記しておくべきです。
3.日本人、ソ連スパイ「エコノミスト」の正体については、専門家は、元老筋の人物と見ているそうです。
   (東海子)


(宮崎正弘のコメント)檜山さんの当該小説は開高健が絶賛していたことがありました。
 西木さんは冒険作家、孫文の女たちを書いたのも中途半端でしたね。
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宮崎正弘『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
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『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫、980円)
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