国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/07/19


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)7月19日(日曜日)
         通巻第2668号 (日曜版)
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イスラム過激派を世界的規模で敵にした中国とスペイン紙
 「アルカイダによるウィグルの報復 対中テロに安閑としてはられない」とEL PAIS
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「テロ情報に詳しいStirling Assyntによると、先週、アルカイダは新疆ウィグル地区の中国によるイスラム教徒虐殺に対する報復として、アルジェリアなどの北アフリカ地域で中国人および中国利権に攻撃を加えることを傘下のテロ集団に指示した模様である。

 これは同社がアルジェリアに本部を持つ、北アフリカのイスラム過激派の分派であるAQIM(アルカイダのマグレブ支部)からの指示書を見たという人々の情報にもとづいている。「これはビン・ラデンのテロ・ネットワークが攻撃対象を中国に向けた最初のものである」とスペイン紙は伝えた(7月14日)。

 Stirlingによると全世界のイスラム聖戦遂行・過激派組織の中には、中国によるウィグル人民への抑圧に対する対中報復への熱望は急速に広まっている。
 AQIMは「反中国」という点で、アルカイダの有力支部と見られるが、他の分派も歩調をあわせAQIMに追随すると見られる。
 この分析は香港の「South China Morning Post」がすでに報じている。

 香港とロンドンに事務所を持つ、Stirling Assynt社によると、近東およびアフリカには何十万人の中国人が働いているが、そのうち3万人はアルジェリアにおり、「アルカイダの報復計画の情報はリアリティのあるものとして重く受け取られねばならない」としている。

 中国の圧制から外国へ逃れたウィグル人は、中国政府の発表した死者の数はゴマカシで、実際には間違いなく600~800人に及ぶと言う。
 トルコの首相は、「ウィグルでの殺戮はまさしくジェのサイトだ」と批判したが、中国側は「トルコのナンセンスな発言を撤回せよ」と怒りをあらわにしている。

 一方、ほとんどのイスラム諸国は、現在のところ、中国との取引関係にダメージを与えたくないということからか、沈黙を保っている。
 ウィグル人の多くは中国による支配・抑圧は酷く、ウィグル国家の独立を夢見ているが、中国側は中国こそがウィグル地区の開発・発展をもたらしたのだと反論している。ちなみにウィグルは鉱産物、天然ガス、石油が豊な地域である。


▲米国議会はETIM(東トルキスタン独立運動)をテロリスト指定からはずす動き


 中国外務省スポークスマンの秦剛氏は先週、「中国政府はウィグルの(中国からの)分離・独立運動家たちは外国で、一部にはアルカイダのテロ訓練を受けたものだといういくつかの証拠を入手している」と述べたが、詳細の説明は避けた。
 Stirling Assyntのレポートは、過激派の間でのネット交信はきわめて活発であり、イスラム諸国内における中国のさまざまの利権構造のナマ情報が入手可能であるとしている。

 Stirlingはまた「アルカイダはイエーメンにおける中国の諸プロジェクトを狙う可能性もある」としている。
げんに三週間まえに中国人技術者のボディガードを勤めていた24人のアルジェリア人が暗殺されたことにも触れている。
そして、「あの時は、テロ攻撃の対象は中国人技術者ではなく、彼が働いているプロジェクトそのものだったからである」と述べている。「いまはこの種のテロ攻撃は多分、警備員だけでなく中国人技術者たちにも及んでいくものと思われる」 という。

アルカイダ中枢から北アフリカおよびアラビア半島のアルカイダ傘下のイスラム過激派への指令は、それらの地域の中国絡みのターゲットに向けられると思われる。これら各地での攻撃は手っ取り早く、大掛かりな準備を必要としない。

 アルカイダが中国を標的に改めて新たな戦線を形成するということはないが、イスラムの一体感・団結は、同志の相互扶助を必然的なものにするし、お互いに助けている姿を目に見える形で示さざるを得ないという理解が存在しているのである。
 このようなイスラム共同意識の形は世界各地から人的・物的支援や資金調達に大いに役立つのである。

 中国はウィグルのイスラム独立主義者には断固とある態度で当たるとし、いわゆるETIM (東トルキスタン独立運動)の起こした殺害事件を非難している。
  ETIM は9:11事件以後、アメリカでテロ団体に指定されている。
 しかしその道の専門家たちは、ETIM そのものが 新疆ウィグルにとっての脅威だとはいう考え方には懐疑的である。
 アメリカ議会の何人かの議員がETIM の名前が テロリストのリストから外されるよう、動いている。(粕谷哲夫訳)
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 (以上、資料としてスペイン語の新聞を翻訳して貰いました)
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(読者の声1)支那人の黒人蔑視慣習ですが、支那人は、自国を世界の中心「中国」と自称しているので、人種平等はありえません。 
 彼らは外国人を南蛮北テキ東夷西ジュウで区分する慣わしですが、アフリカ人は南蛮になるのでしょうか。
 中共とナイジェリアの関係、ナイジェリアの海岸部は良質な石油がとれるので有名です。
昔パリからナイジェリアのラゴスに向かう途中、エアフランスの機内で中共の制服を着た軍人を何人か見かけました。
当時はビアフラ戦争中で、中共は武器を政府軍に売っており、中共の軍事顧問団が入り込んでいました。おそらく当時から中共は資源工作をはじめていたのでしょう。
 イフェという内陸の町の近郊を通過中、密林の中の道路際に突然支那料理屋の看板を見ました。
店は一軒だけだったと思います。宮沢賢治の「注文の多い料理店」の感じです。入ると黒人の少年が支那人の真赤な服を着て、真赤な防止を被って現れました。料理は一応チャーハン、とか春巻きなどが出てきました。とにかくあまりの意外に驚きました。謎でした。
  (東海子)



(宮崎正弘のコメント)ご承知のように中国の国旗「五星紅旗」は、孫文の「五族協和」に由来しますが、五族平等ではなく、漢族の星が大きく、あと四つ(満蒙蔵回)は小さい。つまり満蒙蔵回は漢族が同化する、という意味です。



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(読者の声2)ウチの家内がアンゴラのルアンダから帰って来た。
最近。開港したばかりの新しいルアンダ空港に着いた。昔はポルトガル風の壁画があったのが、取り払われ、まったく殺風景な近代的なものに変わっていた。
空港には多くの家族連れの中国人が中国語で話していた。エージェントは、この中国人一家はアンゴラに永住するためにきたと言った。
空港も、空港とダウンタウンのホテルをつないでいる電車も、海岸ホテルも、中国が建てた。そのスピードはものすごいもんだそうです。
ところで、ナイジェリア人は恐い黒人たちです。テキサスに来ているナイジェリア人のタクシーは、どれもつり銭はごまかすし、恐ろしい体格です。中国人など一ひねりでポアされる。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)砂漠の村を短時日裡に、五十万都市(コルラ)、香港の隣の漁村は人口八千から、いま八百万(深セン)。ルアンダも、摩天楼だらけになるのは時間の問題ですか。
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●◎ブックレビュー◎●BOOK REVIEW◎●書評◎●ブックレビュー◎●
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薄木秀夫『強面国家・北朝鮮の化けの皮』(講談社α文庫)
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 セーラー服と機関銃という漫画のような映画があったが、北朝鮮ではセーラー服の女性が機関銃を手にしているのは日常茶飯。女性にも徴兵制度があって、機関銃を撃てるのはほかにイスラエルくらいではないか。
 本書は毎日新聞編集委員の薄木秀夫氏が「アジア・ウォッチ・ネットワーク」(宇崎真氏が主宰)と一緒になって貴重な資料をあつめて編んだ、新しい視点の北朝鮮の実態を抉るレポート。
 第一の特色。本書には実に253点の珍しい写真が入っている。写真集のようでもある。それも殆どがオリジナル・コレクションだ。
これまであまり見たことのない写真がずらりと並んでいる。
 これらを集めるには現地のコネクションの深さ、その情報の確かさ、そしてなによりもフットワークの良さが求められる。
 著者の薄木さんは『サンディー毎日』の時代からよく存じ上げており、ソウル特派員時代にはソウルでバンコック特派員時代にはバンコックでお目にかかり、飲みに行った。
 第二の特色は意外なニュースの断片がまとめられている。たとえば美女軍団の母体は金星学院という。在籍5,600名ほどの美女ばかり。まるで宝塚だ。
 金正日の記念切手は誰も(こわくて)使用しない。外国人観光客の土産のために切手を出している。そもそも国内に郵便制度なんぞないではないか、と思いがち、ためしに金正日の切手を貼って日本におくってみたら、はしっこに消印があったが、チャンと着いた由。
 後継者(といわれる)金正雲は、まだ26歳。後継には早すぎるので、金正日が生きている間に帝王学がたたき込まれるだろう、と予測する。
 北朝鮮の通貨はだれも信用しないが、一時期「外貨兌換券」という珍しい通貨があって、ウォンより遙かに良いレートで取引されていた。93年まで中国にも「外貨兌換券」があって、外国人はそれしか使えなかった。
 その兌換券、北朝鮮の場合は、驚くなかれ「青」と「赤」の二種類あって、赤はロシアとか中国からの旅行者(つまり、ルーブルや人民元と交換したからウォンと変わらない紙屑)と青(西側からで日本円、ドルなど)で区別されていた。
笑い話のようであって、本当の話だからこわい。
 いまは、外貨兌換券は廃止され、米ドルが圧倒的に強いそうな。米国を打倒するべき敵と言っている国が? 等々、日本の大新聞からはとても伝わらない、なまの情報が満載されている。抱腹絶倒、やがて切なき北朝鮮。。。。
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◎ブックレビュー ◎BOOK REVIEW ◎書評 ◎ブックレビュー◎
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<< 今月の拙論予定 >>

(1)「胡錦涛の急遽帰国の真相とは」(『サピオ』7月22日発売)
(2)「ウィグル騒乱と権力闘争」(『月刊日本』、8月号、7月22日号)
(3)「中国・韓国の反日記念館とタイの親日記念館」(『BAN』、7月下旬号)
(4)「唐人ナショナリズムと漢族ナショナリズム」(『エルネオス』、8月上旬発売号)
(5)「台湾は香港化するのか」(『ボイス』九月号、8月10日発売)
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宮崎正弘『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
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『絶望の大国、中国の真実――日本人は中国人のことを何も分かっていない』
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『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫、980円)
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円) 
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
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  • 名無しさん2009/07/22

    毎回楽しみに拝読させてもらっています。ところで、昔の写真を見ていたら神戸の中華街の長安門に「友愛」と書かれていて驚きました。これ中国語だったのですね。中国大好きの代表のことはあります(笑)

  • 名無しさん2009/07/19

    独自の視点で見ておられるので勉強になるのですが誤字が多すぎます。今週だって真っ赤な防止を被って・・・とは!