国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/07/13


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)7月13日(月曜日)
         通巻第2661号 (臨時増刊号)
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ウイグル自由人権アジア委員会(Asian Committee for Freedom & Human rights in Uyghur)が本日、外国人特派員に記者会見

出席者は、
 イリハム・マハムティ(世界ウイグル会議日本全権代表・日本ウイグル協会会長)
ペマ・ギャルポ(桐蔭横浜大学教授)
オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党幹事長)
林建良(「台湾の声」編集長)
石平(評論家)
西村幸祐(ジャーナリスト・評論家)

 (記者会見の模様は続報します) 
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(読者の声1)「もし日本に大乗仏教の利他の精神が残っているなら、日本はすぐに核武装すべきです」
昨年の春、在日ウイグル人(新疆ウイグル自治区出身者)の行事に参加した時に出会った数人のウイグル人が、こう語った言葉が今も耳にこびりついています。
当時は、中共政府によるチベット人への弾圧が話題になっていましたが、それはウイグル人にとっても他人事ではなかったのです。
 行事会場外の喫煙スペースで小一時間ほど語り合ったのですが、彼らは私が信用できる人間だと判断するや堰を切ったように「日本核武装論」を語り出しました。彼らは日本人が考える以上に、日本に期待しているのです。
以下は彼らの話の要点をまとめたものです(昨年ある小規模なMLで公表したものに若干手を加えました)。ウイグル人の全てがそう考えているかどうかは分かりませんが、彼らと接する機会のない人には、少しは参考になるかもしれません。

「日本は政治・経済の大国として、アジアの民衆のために役立とうとする気がありますか? 大乗仏教の自利・利他の精神がありますか? もし利他の精神が残っているなら、日本は一日も早く核武装すべきです」
在日歴の長い1人がまず、そう切り出しました。ムスリムらしく宗教から発想する点は、日本人と違って新鮮な印象を受けましたが、利他の精神と核武装がどう結びつくのか……。私は「なぜ?」と問い返しました。彼らは口々に答えます。

「中国が最も恐れているのは日本だからです。この2千年以上、中国は周辺諸国を見下し、次々と武力で侵略してきました(逆に制圧支配されたこともあるけど)。唯一、中国が制圧できなかったのは日本だけです。元寇では台風で自滅し、日清戦争では完敗した。最近の日中戦争では首都まで制圧された。日本はアメリカには負けたけれど中国には負けていない。だから、中国は日本が怖いのです」

「でも戦後日本は、アメリカ・ソ連・中国によって骨抜きにされた。戦争をしないという大義名分の下、経済力だけを伸ばしてきた。でも、それは利己主義です。利他の精神を忘れたのですか? 少なくとも昔(戦前)の日本は、わが身を殺して、アジア諸国の独立を助けた。それを軍国主義と非難するのは中国・韓国と日本の左翼だけです。しかも日本の左翼は『軍備は無意味だ』などと主張する。それは中国が密かに注入した日本非武装論以外の何ものでもありません」

「もし日本に利他の精神が残っているなら、我々アジアの弱小民族のために、もう一度戦争してくれとは言いません、せめて中国の東から核兵器で中国を牽制してください。そうすれば、我々のように侵略を受け、弾圧・虐待されている民族が立ち上がった時、中国は現在のような身勝手なことをやりにくくなります。米国はあてにならない。いつでもアジアを見放して引き上げることができます。でも、日本はアジアから引っ越すことはできません。だからこそ、東側から強国日本が、中国の人権弾圧を睨みつけ介入して欲しいのです」

「核兵器が役に立たない、などという議論は、核所有国が広めたもので、本音は自国の武力の優位性を保持するためのもの。そんな議論をまともに受けて広める日本の左翼は、中国の工作員と何も変わらないと思います。中国が最も恐れるのは、日本の核武装です。米軍が日本から引き上げたら、中国は日本が弱いうちに直ちに攻撃をしかけるでしょう。中国とはそんな国です。日本人は、我々と違って、あの国のいやらしさを知らない。だから、日本は一日も早く核武装すべきです。自利・利他のために」
 現に中共で、弾圧され、虐殺され、投獄されている少数民族の人々は、中国人の残虐さを肌身で知っています。それだけに、日本人に対する期待は、日本人の想像以上なのです。
 しかし、一方で、こんな現実も知っています。
「日本人は自分の民族の誇るべき歴史や英雄を、子供にきちんと教えません。過去の日本は悪かったとばかり教えます。なぜでしょう? 我々の国では、学校の教師は漢族ばかり。漢族が私たちの子供を人質に取り、子供たちにわが民族の歴史を『悪』だったと教え込むので、我々の父母や我々自身が家庭で、子供に民族の誇りを教えています。こうして細々とながら民族の誇りを語り継いできたのです。なのに、日本はなぜ、恵まれた環境があるのに、子供たちの精神を損なうようなことばかりするのでしょうか? いまだに米国と中国の洗脳・呪縛に囚われている大人が多いのでしょうか? それとも工作員ばかりなのでしょうか? 漢族の教師が漢族の生徒にそんなことを教えたら、一生牢獄から出られないでしょう」

彼らは、少数民族の過酷な現状を知らない日本人が多すぎると嘆きますが、その不満をめったな人には話せないのも事実です。
彼らの中にもスパイがおり、日本人の中にも工作員がいるからです(少なくとも彼らはそう信じています)。日本人の多くが戦後いだき続けた観念的な平和思想は、彼らの目から見れば、単なる利己主義でしかないのでしょう。
それはアジアの少数民族を損ない、日本の子供たちの精神を損なっているのではないでしょうか。ウイグル人との会話を通じて忸怩たる思いを禁じえませんでした。この会話から1年後の今日、ウイグル人への弾圧が本格化しています。
チベットの独立運動家を粛清したら、次はウイグル。計画通りの「事件発生」だったのではないかと、私は疑っています。
(池田一貴)


(宮崎正弘のコメント)貴兄にウィグル人が言った、下記の言葉が一番印象的です。
 「我々の国では、学校の教師は漢族ばかり。漢族が私たちの子供を人質に取り、子供たちにわが民族の歴史を『悪』だったと教え込むので、我々の父母や我々自身が家庭で、子供に民族の誇りを教えています。こうして細々とながら民族の誇りを語り継いできたのです。なのに、日本はなぜ、恵まれた環境があるのに、子供たちの精神を損なうようなことばかりするのでしょうか?」



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(読者の声2)ウィグル人への中国の弾圧。これに対しての抗議行動が、7月12日(日)日本ウイグル協会の主催で行われ、700名を超える同志が参加した。
  日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ会長は、涙ながらに「黙っていても殺される。民族が抹殺されるのをただ見ていることはできない。中国共産党政府の虐殺を世界に訴えたいので応援して欲しい」と訴えた。
  チベット人を代表してスピーチを行ったペマ・ギャルポ氏は、「ウイグル、モンゴル、チベットなど中国共産党・人民解放軍の俊略を受けた国々は、団結して抗議の声を挙げよう」と、国際的な連帯を訴えた。
「台湾の声」編集長の林建良氏は、「これは、ウイグルの問題ではない。いま起こっていることは、明日の台湾の姿であり、明後日の日本の姿だ。」と、台湾や日本の同志へも共に闘うことの意味を強調した。
 日本文化チャンネル桜の水島総社長は、「父祖は、欧米の植民地支配と戦った。いま、世界侵略の最悪の権化は、中国共産党政府である。この悪の権化を打倒することなしに、世界の平和は実現できない」と、中国共産党政府への戦闘宣言を高らかに告げた。
 会場には、地方議員の方々も来られていたが、代表して挨拶をされた全国草莽地方議員の会会長の松浦芳子杉並区議は「私達のできることは、皆様の声を国会へと届けること」と、全国の地方議員に働きかけて支援をしていくことを表明された。
  抗議デモには、ウイグル人の参加者も数十名以上に及び、「ウイグルラルガ エルキンリキ!」(ウイグル語で「ウイグルに自由を」の意)と連呼、ウイグル人の虐殺の様子を話すイリハム会長のスピーチには、嗚咽の声が広がり、集会・デモ参加者全員が、「民族消滅の危機」に瀕するウイグルの窮状を日本国民に、また世界の人々に訴えねばとの決意を強くした。
    (藤田裕行) 


(宮崎正弘のコメント)ワシントンで、イスタンブールでそれぞれ数千人のデモが行われました。香港、台北、ミュンヘンでも呼応しています。



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(読者の声3)「自由主義史観研究会」による歴史教育・道徳教育の講演・研究発表のお知らせを致します。
 今年のテーマは【世界が讃えた日本の武士道】です。

 《講演》「世界中を驚嘆させた帝国陸海軍人の武士道」
 惠隆之介氏に、新たに発掘された感動秘話を講演していただきます。

《研究発表1》「海の武士道」安達弘氏
横浜市の教育長が絶賛した、惠氏著『海の武士道』を元にした授業記録・ フォール卿との交歓の模様も添えてお届けします。

《研究発表2》「空の武士道」飯島利一氏
今年10回忌を前に、殉職された二人の航空自衛官に捧げる感動の道徳教育。

[國民新聞6月25日発行より]10年前、私たちが尊ぶべきサムライが逝った。
平成11年11月22日、航空自衛隊のパイロット2名が、埼玉県狭山市の河川敷に墜落、殉職した。エンジントラブルを察知し、あらゆる手を尽くしたが、もはや脱出しかない、と判断を迫られた瞬間、彼らの眼下には民家が広がっていた。見知った飛行コースである。
自分の生命が助かったとしても、それとひきかえに市街地はどのような惨事となるか。
 「ベールアウト(緊急脱出)!」
管制塔に脱出を宣言してからも、彼らは脱出することなく、コントロールのきかない機体を人のいない河川敷までどうにか運んだ。だが、エンジンの止まった飛行機はどんどん地上に近づいていき、彼らは草むらに叩きつけられ、亡くなった。
 その直前、高圧送電線を切断し、近隣都市が停電した。世間は自衛隊を責め、防衛庁長官(当時)を詰り、空自関係者は謝罪に奔走した。
なぜ、彼らを讃えない? 彼らには助かる選択肢もあったのだ。しかし彼らは自分だけ助かろうとはしなかった。地上の生命・安全を守りきって、彼らは逝った。もしこんな時代でなければ彼らは〈神〉であった。
事実、台湾の「飛虎将軍廟」に神として祀られた帝国海軍のパイロットがいる。彼は昭和19年10月、台南上空で米軍機と戦闘中に猛攻を受け墜落しかけるが、 地上の集落への被害を避けるため脱出せず、必死で機体を上昇させるや無人の場所まで飛び続け、ために敵弾に散った。その一部始終を見ていた台湾住民たちは、身を捨てて村を守ったパイロットを「飛虎将軍」として崇め、現在も朝は「君が代」、夕には「海ゆかば」を歌ってお祀りしている。
また昭和5年には、英国留学中の帝国海軍パイロットは、ロンドン上空を操縦中、空中火災事故にあって全身火だるまの重傷を負いながらも脱出しなかった。ロンドン市街に被害を出さないよう機体を捨てず郊外まで飛行を続けたのである。このニュースは英国中を感動させ、英国人子弟の道徳教育にも資された。これが日本人の武士道であり、尊ぶべき歴史なのだ。
歴史を奪われなかった台湾の人々はいまも彼を敬い、一方の日本では、自衛隊機の墜落がいかに民間に迷惑をかけたか、こぞって報道した。
何かおかしくはないか? 
「何かが絶たれてゐる。豊かな音色が溢れないのは、どこかで断弦の時があつたからだ」
 三島由紀夫の『文化防衛論』の冒頭の一節に、強く共感する。我々が讃えるべき英雄、そして彼らが守り伝えてきた我々の歴史が断絶している。これを我らの手で取り戻し、彼らの列に連なりたいと思う。
《自由主義史観研究会広報 「歴史と教育」編集長 飯嶋七生》
http://www.jiyuu-shikan.org/event.html

●日時:平成21年7月25日(土)14時00分
●会場:機山館(文京区本郷4丁目37−2 電話 03-3812-1211)
●交通機関:地下鉄丸ノ内線・都営大江戸線「本郷三丁目」駅から徒歩2分
● お問い合わせ 自由主義史観研究会
電話:03-5800-8515/FAX:03-6682-3260/メール:staff@juyuu-shikan.org
      (自由主義史観研究会)


(宮崎正弘のコメント)いま読んでも名文ですね。「何かが絶たれてゐる。豊かな音色が溢れないのは、どこかで断弦の時があつたからだ」(三島『文化防衛論』)。

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  • 名無しさん2009/07/21

    この記事へのコメントではないのですが、



    S61 「金レアメタル・ストップ断」を読み日本にもこの様な人がいたのか!と感激した事がありました。資源が無い理由で戦争し、次の戦争(経済戦争も)は資源を持ってから始める、が大人の常識です。レアメタルも常に金で買える。確かに平時には。だが非常時を考えるのが政治家なのに、この本が出て既に23年、原油以外に本気の備蓄は聞いた事がありません。今日7月20日レアメタル備蓄増強 42日分に、と記事にありました。たった42日、中や米の言いなりにならぬ様、せめて10年分は備蓄できないのか、と考えます。その間触媒の進歩で不要になるメタルを考慮にいれてもこの位は必要かと思いますが。国民はこの備蓄に対して儲けは無くとも出資する意思はあると見ます。この本を書かれた宮崎様はどうお考えになりますか。