国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/07/07


●小誌、先月もメルマガ総合ランキング第一位(最下段に詳報)
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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年) 7月8日(水曜日) 
            通巻第2654号 
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 馬英九政権が強引にすすめるETFC(一中市場)、旅行業界にはやくも暗雲
  それでも国民党主席となって馬・胡錦涛会談で「ノーベル平和賞」目論む
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 いつぞや半ば揶揄気味に小誌が書いた。
台湾の国民党主席にどうしても復帰したい馬英九(台湾総統)は、いまの呉伯雄を五輪委員長に祭り上げ、第三次国共合作の一方の主人公をどうしても演じたいらしい。
国家主席同士では北京が台湾を国家と認めていない以上無理だが、国民党と共産党のトップ同士が話し合い、実際上の外交をなす、という中国史特有の手法を用いるわけだ。

 馬英九はどうしても国民党主席に返り咲き、胡錦涛と党首同士の会談を行う。暫定の条約か何かを結び、金大中が見事に獲得したように、それでノーベル平和賞を獲得しようかと狙っているのでは? と書いたのである。
 ところが7日発売の香港誌『開放』七月号(271号)が、まったく同じ分析をしている。『馬が党主席を狙うのはノーベル平和賞狙い』と。

 ところが「一中市場」を急ぐ馬政権に暗雲が広がった。
 中国資本が400もの分野に進出するが、台湾の国防産業などは禁止区域。法的手続きが不備な支店開設や資格のない業者の暗躍など、予測された通り

 予測を大きくはずれたのは大陸からの旅行客である。
 台湾の飛行場を八つ開放し、大陸から一般の観光客も待った。一日三千人が“とらぬ狸”だったが、過去一年間平均で一日二千人。当初の予測は年間45万人、現在32万人。観光客ひとりが台湾に落とすカネも見積もった予定額より遙かに小さく、「両岸旅客去多来少格差楡十倍」(『自由時報』、09年7月3日付け)。

 台湾から大陸へ業務、観光で赴くのは346万人、大陸から来た人32万人。十倍以上の格差が開いた上、観光客がおとすカネたるや、予測の三割強という。
 がっかりする業界、元からやめとけと言ってきた野党、こんな筈じゃないと焦る与党。

 (注 「楡十倍」の「楡」はしんにゅう。超えるという意味)
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(読者の声1)貴誌2623号に掲載の「F22を日本に配備できるかどうかは、今後の我が国防衛や日米関係を占う上で重大なポイントとなる。戦闘機の性能の差は実践訓練をした者にとっては、その意味するところはあまりにも明白である。整備されたF22部隊を揃えれば、中国軍は恐れるに足らない。米国が折角売ると云ってきても、鳩山”友愛”内閣がどう対応するか非常に心配である<佐藤>(千葉 IT生)」に関して一言。

軍事専門家の意見ではあるが、一番肝心の核兵器の話がスッポリ抜け落ちているのが問題だ。戦闘機などは戦術レベルの話で、核がなければ話にならない。
戦闘機の前にまず核ミサイルである。戦後日本は現実を無視して危険な核武装国家の間で丸裸のまま暴走してきたが、今米国のアジア撤退で危険な状況に至っている。国防は最悪に備える発想がないと、仏のマジノ線要塞依存の愚を繰り返すことになる。
日本人はいつ米国が日本から撤退しても良いように、米国の核を当てにできない時代の国防戦略を論じなければならない。古来の諺に「備えあれば憂いなし」とある。
   (東海子)


(宮崎正弘のコメント)佐藤守閣下のF22論は、米国が日本に核武装をさせないという文脈の中での現場の解釈と思います。
 


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(読者の声2)貴誌昨日付けに紹介されたFF子様の「台湾人生」日本各地で上映されるよう希望します。
子供が早い時期にネットで上映のニュースを知り、教えてくれましたが、残念な事に遠方で距離的な理由で断念。
今後も各地で続けて上映される事を希望します。
    (YK子)


(宮崎正弘のコメント)李登輝友の会が全国各地にありますので、そういう集まりの場で上映会もやるとか、或いはDVD化の運動を起こすのもひとつの手段かも知れません。



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(読者の声3)貴誌第2652〜3号でも取り上げられていた「7.5ウルムチ暴動」の報道を見て思ったことです。
 今朝のニュースを見ていたところ、非常に興味深い取材シーンがありました。
ウィグル族の人は、『差別があった』という主旨のことを言って、暴動に対する理解を訴えていました。対して漢民族とみられる人は、「ウィグル族も漢民族も同じ家族なのに」という主旨のことを言って、暴動に批判的な態度をとっていました。
侵略・征服した相手のことを「同じ家族」とは、驚きですね。これが、共産主義者の論理(というか、感覚というか)なのでしょう。
なるほど、この論理に従うならば、北朝鮮がさらっていった拉致被害者も、「同じ家族にしてやった」とか、「もともと同じ家族なのだから問題はない」ということになるのでしょう。これでは、『罪の意識を抱け!』という方が無理なのかもしれないと思いました。
    (T.T)


(宮崎正弘のコメント)今度は外国人マスコミにウルムチ入りを開放して、その上での情報操作をやっています。つまり暴動をおこしたウィグル人会議が犯罪者というキャンペーンです。侵略者=漢族=中国共産党という史実は棚に上げて。。。
 7月7日は廬講橋事件の日でした。廬講橋事件は中国共産党がしかけたもので、しかも、日本が仕掛けたと逆宣伝をしたもの。逆宣伝の原点です。
 ウルムチに特設されたプレスセンターに140社が詰めかけ、このうちの60社が外国記者団です。
 ところで同じ日、北京南駅に近い最高裁判所に突如、1000人が押しかけ抗議集会が開催されたのです。訴えた内容は「中国民主バンザイ 打倒法西斯(ファシスト) 打倒貧官(汚職官僚)」など。「博訊新聞網(7月7日付け)」が伝えています。同紙は在米中国人自由派のネット新聞で世界中の華人が読んでいます。
北京でおよそ千名のひとびとが中国共産党がファシストと訴えたのです。



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(読者の声4)国籍法案が改正(改悪)されてしまいましたが、改悪された法案へのあらためての改正への署名活動は今も継続中のようです。
このサイトの読者の皆様なら理解してくださると思うのですが。来たる選挙で反日勢力の影響力を強く受けた政党が政権を奪取した場合を考えると、私は恐怖感に襲われます(どうにか、自民党政権だからこれまで阻止されてきた、いくつかの日本にとって危険と思われる法案が一気に可決されてしまうのではないか、と)自民党の中にも売国奴はいますが、真剣に国民の事を考え活動して下さっている真面目な議員の方々もいらっしゃいます(一切報道されませんし、もちろん民主党の中にもいらっしゃいますが)、国籍法案への関心を続けて持っていただきたいのです。
国籍法案をまとめたサイトから、危険性などを説明したチラシがダウンロードできます。


(宮崎正弘のコメント)日本は日本人だけのくにではない、とハト。与党内にも外国人参政権に甘い、いや推進派もいます。国体明徴が希釈化し、無国籍化し、宇宙人のようになってしまった日本人。
 韓国で納税している日本人に参政権はありません。どの国もないのに、日本だけがおかしな、国益を自ら毀損する措置をとって、自ら亡国の道を驀進中。
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○宮崎正弘のホームページを更新  http://miyazaki.xii.jp/
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◆樋泉克夫のコラム 

    愛国教育基地探訪(16)
    ――「牛皮癬」の向こうに浮かんだ文革の残影



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 承徳での立ち話。道路に書かれた「牛皮癬」に突飛なことを考え付くものだと感想を話すと、年の頃なら紅衛兵世代と思しき男が道路の牛皮癬を指差しながら、「文化大革命がはじまり、大字報を街の壁という壁、電柱という電柱に貼りまくった頃を思い出す」と話しはじめた。
誰でもいいから敵を作って、そいつに思いつく限りの悪罵を浴びせる。「毛主席の敵」「資本主義の道を歩む中国人民の敵」と過激な批判を書いて貼って、書いて貼って・・・やがて貼る場所がなくなった時、大字報を道路にまで貼った。

若い頃の彼が住んでいた地方の冬は相当に厳しかったらしい。
道路に置いた大字報の上に水をブチ撒ける。たちどころに凍った氷に陽光が当る。キラキラと輝く氷の下の大字報は綺麗なものだった。下手な字も光り輝いて見えたというが、話半分の半分としても興味深い思い出だ。

 毛沢東によって万能の大権を与えられ、「世界は昇る朝日のような君たち若者のものだ」と煽てあげられ、「造反有理」「革命無罪」のお墨付きを押し立てて紅衛兵が暴れ放題に暴れていた文革当初の写真を思い起こすと、確かに大字報は街の至るところ、大袈裟でなく空と水面以外、紙の貼れる場所という場所に貼られていたようだ。
とするなら大字報もまた一種の牛皮癬であり、文革はまた牛皮癬革命でもあったといえるだろう。

文革当時、日本では大字報を壁新聞と訳していたが、現代の牛皮癬が広告やら宣伝といった情報伝達の範疇を超えた摩訶不可思議な雰囲気を醸しだしているように、やはり大字報は壁新聞などといった生易しいものではない。あれを壁新聞と訳したところに、文革を仕掛けた毛沢東の意図や紅衛兵運動に突っ走った若者の思いに対する誤解が生じたようにも思える。

 おそらく毛沢東は大字報という文革版の牛皮癬で全国を埋め尽くし、人々の思考を狂わせ既存の秩序を制御不可能なまで混乱させ、劉少奇らによって奪われてしまった国政の大権を奪い還そうとしたのではなかったか。
毛沢東にとって、大字報は秩序破壊の手っ取り早く安上がりでな強力な武器だった。一方の紅衛兵からするなら、大字報は既存社会への異議申し立てができる絶好の機会だった。なによりも世の中に向けて心の叫びであり、不満のバクハツであり、一種の「エイじゃないか運動」だったはずだ。

大字報は無気質な活字で書かれていたわけではない。活字は確かに情報を伝えるが、書き手の思いは活字の無機質さに途方もなく薄められてしまう。
だが手書きは違う。文字の巧拙は別に、どんな書体、文字の大きさや筆圧、文字配置のバランスによって、書き手の思いが伝わってくる。毛沢東の筆跡をみていると奔放不羈・傍若無人・剛毅不遜の、蒋介石のそれからは律儀だが頑固で融通の利かない性格が、それぞれに浮かんでくるだろう。

つまり大字報が飽くまでも手書きの大きな文字にこだわった理由は、紙による激烈なアジテーションを目指したからだ。我が手を動かして書くわけだから、書かれた文章にも書き手の熱い思いが込められないはずがない。
文字が下手なら下手なりに、手書きの文字は書き手の思い、情念を伝える。
それに激越な内容が加わるわけだから、大字報のアピール度はいや増しに増す。自己主張の激しい彼らが心の丈をぶちまけるには最適の手段だった。
こう考え現代の牛皮癬に目を転ずる。
落ち着きのなさそうな書体から感じられるのは、豊かさとは程遠い生活を強いられた庶民たちの焦りであり、悪足掻きだ。

《この項、続く》

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