国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/06/30


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成21年(2009年) 6月30日(火曜日)
        通巻第2645号 
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 新しい歴史教科書を「読みもしないで批判した」韓国大統領へ
  『つくる会』が公開質問状を発表、英文も作成し韓国へ質問
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 「新しい歴史教科書をつくる会」(会長:藤岡信勝)は、6月22日付けで韓国の李明博大統領に、「友好親善に反する内政干渉は止めるべきである」として4項目の質問書を送付した。
 これは4月9日付けで出された韓国政府スポークスマン声明が「つくる会 歴史教科書」(自由社発行)が文科省検定に合格したことに対して、「歪曲」「誤った歴史認識」などという不当な批判をした上、根本的な是正を促していることに抗議し、何が歪曲しているのかを具体的に指摘するよう迫った。
 http://www.tsukurukai.com/01_top_news/file_news/news_256.htm
 (上サイトに日本語版 四項目の質問状があります)
    ◎
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(読者の声1)月刊誌『テーミス』(THEMIS)最新号(7月号)のコラムに「中国の世界制覇戦略を宮崎正弘氏が暴いた」というコラムがあります。よく読むと貴著最新刊『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ)の内容紹介なのですが、高級な会員誌としてビジネスマンと官界に広く読まれる同誌だけに、貴書が要所の目にとまった証拠ではないかと、ご案内までに。
  (老婆心、永田町)



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(読者の声2)発売直後に買ったのですが、時間がなくて、ようやく日曜日に読みました。貴著『人民元がドルを駆逐する』は、よもやまさかのおとぎ話かと思えるほど、それにしても題名がチトおどろおどろしいかも。中味はいたって常識的でもあり、しかし大胆なシナリオが並びますねぇ。
 金融ジャーナリストの友人に聞くと「多少大げさなところもあるけど、基本の認識としては中国の実力をプラス・マイナス両面から公平に見ている」という評価でした。そこで財務省OBの友人で理論家に貴著の中味に関して訪ねると「良いポイントを見てるね。日本の民間人で、そういう国際的な複眼思考をこらして事態を先んじて分析する人がいるのか」と、ジャーナリスト氏らより、前向きの評価がありました。
 自分のことのように嬉しくなりました。貴著をこれから他の友人にも勧めます。
    (IE生、港区)


(宮崎正弘のコメント)有り難う御座います。ビジネスマンと官界以外の書店では動きがやや鈍いので、励みになります。



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(読者の声3)オバマ政権が金正日征伐を敢行できないならば、日本政府はオバマのアフガニスタン要請を拒否するべきです。そして核保有論を討議するべきです。イランは間違いなく核保有国になります。
 西尾幹二さんの『GHQ焚書図書開封・占領軍に消された戦前の日本』(徳間書店)をNY紀伊国屋から購入。西尾先生の思想および視点(核、歴史をつくる会、慰安婦決議、南京などの視点)にほぼ賛成です。行動する「論客」でいらっしゃる。また「思想反米も、外交親米」もよろしいでしょう。
裏返せばそれが米政権のスタンスだからですね。
  在米42年のぼくと西尾先生の違いは、ぼくは「軍事パワーの具体的均衡」を考えている。つまり、“EQUALIZATION”です。
すると過去に遡って、アメリカを批判することが逆効果(不信を招く)であると気付く。つまり日米同盟を続けながら日本の軍事力を持ち上げるためには、「過去の遺恨」を打ち切らなければ不可能です。
この点をワシントンのロビーストと話した。彼は民主党員だが「日米の安全保障が最大の共通項」と述べた。確かに宮崎さんの指摘するように「日本の保守政権はアメリカの執事」ですね。薄笑いを浮かべて下手に出るので、米高官らは日本政府をなめきっている。つまり、問題は日本人にある。
 来年は、日米安全保障条約60周年の年。現在、ぼくが、英文で書いているテーマが「日本の軍事独立」です。
青い目の家内と日本の文化指導者(西尾先生や宮崎先生の)の焦燥につき話した。“日本人は、第二次大戦で、アメリカにレイプされたと怒っている”〜“答えは何?”〜“アメリカの核の傘(保護)から出て、日本人が自分の傘を作ることだ”〜“アメリカ人は反対しないでしょう”〜“いいや、米民主党は、日本の核に明らかに反対だよ”〜“どうすればよいと想うの?”〜“日本の首相が、非核三原則を破棄すればよいだけだ”〜“どうして出来ないの?”〜“臆病だからだ”〜“本を書いてどうするの?”〜“日米両国の日本の軍事独立反対論者を説得するためだ”云々。
西尾先生の、左翼化に至った(精神が劣化した。マスコミは劣化の代表)日本の国情分析はその通りです。ただしそれを米政府に語って見せても、彼らは笑うだけです。
米国の為政者は“AMERICA FIRST”だから。そこはオバマも同じ。だから日本の為政者は“JAPAN FIRST” でなければいけない。
(伊勢ルイジアナ、メリーランド州にて)


(宮崎正弘のコメント)西尾先生に限らず日本の保守陣営の基本は「思想は反米、外交親米」です。ですがなかには「知米、親米」がいるので、保守は安保論議でも分裂する。
占領中に押しつけられた平和憲法が日本をおかしくした、というのは保守の一致した見解です。情報統制、教育、労働運動など、江藤淳氏も言ったように戦後情報空間が操作されてきた。 
したがって日本人から伝来の武士道精神は奪われ、歴史観はメイドインアメリカの「太平洋戦争」史観に早変わりし、あまつさえ防共同盟を捨てて、共産主義に甘い認識となった。GHQが戦後、「発禁」処分とした日本の正しい歴史、政治、教育、地図に関する書籍は夥しく七千数百冊にのぼります。
これらの総合的な相互作用によって反米、敵意が希釈化されて行ったのでしょう。



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(読者の声4)イラン市民の選挙不正への抗議行動とそれに対する残忍な弾圧にだんまりを決め込んできたオバマですが、共産圏であった旧東ドイツ出身故に人権問題に妥協しないメルケルドイツ首相に煽られたのか、とうとうイラン当局の一般市民への武力行使を非難しました。
 しかし、これはドイツを中心とする欧州諸国にとってまずい事になるかもしれません。
それというのは、イランは秘密裏にヒズボラを使って国外でテロを行う可能性がある。
情報専門家によるとドイツにはヒズボラのスリーパー・エージェントが900人(!)もその時を待っている。そして、これはイランの問題から国際社会の関心を逸らす効果が有る。
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/middleeast/iran/5651837/Iran-election-Tehran-backs-Hizbollah-operations-around-world.html
イランの隣国には同じシーア派(トルコ系)のアゼルバイジャンがあります。だが、イランとは関係があまり良くない。
http://www.tkfd.or.jp/news/today/1_20060614_1.shtml

そのアゼルバイジャンにイスラエルの大統領としては初めてシモン・ペレスが訪問。しかも、複数の大臣や政府高官、農業や軍需産業の専門家を引き連れた大訪問団である。
勿論、イランに対する牽制でもある。さらに、彼らはカザフスタンへも向かう。
http://www.france24.com/en/20090628-israels-peres-landmark-visit-azerbaijan
http://www.mfa.gov.il/MFA/Government/Communiques/2009/President_Peres_visits_Azerbaijan_and_Kazakhstan_28_Jun_2009.htm?DisplayMode=print
同訪問に対して、イランは強い圧力をかけた。
http://www.tehrantimes.com/Index_view.asp?code=197470
だが、アゼルバイジャンはイランの要請を無視。怒ったイラン側は大使を召喚。タイミングがタイミングだけに外交にも凄みがある。
http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=99353&sectionid=351020101
    (DoraQ)


(宮崎正弘のコメント)アゼルとイランは90年まで半世紀ほど絶交、国境を閉ざしていた。しかし拝火教の末裔たちはお互いに親戚がおり、国境を開いて、アゼルバイジャン人同士の往来が盛んだったと聞いていましたが。。。。



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(読者の声5) 「中国の陸の経済と海の経済」について。
29日の日経新聞に「中国、石油備蓄2.6倍に」という記事がある。
この記事によると、中国は「国家戦略石油地備蓄量」を5年後をメドに現在の2.6倍の2億7000万バレルに増やすという。新しく作る備蓄基地は、従来の浙江省にある沿岸部の備蓄基地とは別に、新彊ウイグル自治区や重慶市、甘粛省などの内陸部にも建設が予定されているそうだ。
副島隆彦氏が、「次の世界首都はタシケントだ!」とか、藤原直哉氏が、「英米の海の経済と、談合型の大陸型の経済が分かれつつある」と発言しているのをふまえて考えると、中国の内陸部開発というのは結構重要な視点ではないかと思う。
これからの中国経済、海派と陸派の争いを抜きにして考えられないと思う。
アフガニスタン平定もいずれアメリカは上海協力機構に丸投げする時代が来る。内陸国同士の談合に任せてこの地域を平定させていくのではないか。エネルギーさえ確保すればアメリカは中央アジアには興味がない。
SCO(上海協力機構)にしても、アフガニスタンの治安を安定化させるのは苦労するだろう。アメリカはインド洋に浮かぶディエゴガルシアあたりを拠点に確保して、一種の「オフショア・バランシング」のような体制をとるのだろう。
しかし、それでも世界経済は陸と海の経済に二極化する可能性は高い。
メディアが報じる世界経済は、国際海洋自由貿易体制を基礎にしている英米型の経済である。これ以外に大陸型、シルクロード型といってもいいかもしれないが、海から離れた経済圏という視点、鉄道網や高速道路網という観点で物事を見なければならなくなる。
ロシアと中国の連携を早急に行う必要がある。
  (アルルの男・ヒロシ)


(宮崎正弘のコメント)貴論の「アフガニスタン平定もいずれアメリカは上海協力機構に丸投げする時代が来る」。心情としては丸投げしたいでしょうね。米国は。
 オバマ大統領は世界情勢に無知と思ってきましたが、周囲のブレーンが良いので、大がかりな外交的仕掛けを考え始めたフシが方方にあります。
当面は無政府状態に陥ったパキスタンの核兵器が心配の種。パキスタンに圧力をかけられる唯一の大国は中国。そういう図式が地域、地域では「G2時代」になる、ということでしょうか。
 最初の変化の兆しは北朝鮮問題で北京の微妙な変化です。米中は濃厚に協議をつづけている形跡があります。次号で書きます。



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(読者の声6)NHKの「JAPANデビュー」 ・第1回“アジアの一等国”を見逃しました。是非見たいのですがDVD等の情報を教えてください。
ちなみに昨日放送の第4回「軍事同盟 国家の戦略を見ましたが前3回を見逃してしまいました。
    (MK生)


(宮崎正弘のコメント)桜チャンネルが特集した批判番組のDVDがあるようですが、NHKは著作権があるので、DVDにはしていないのでは?
 全体像を把握されるには本日発売の『撃論ムック NHKの正体』(オークラ出版、1200円)が最適かと思われます。
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  宮崎正弘『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ)
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 <世界通貨は大波乱!>
 ●SDR債権なら500億ドル買う、と中国が豪語。ロシア、ブラジルが支持
 ●ガイトナー米財務長官は北京へ飛んで「米国債は安全」と講演、失笑を買った
 ●マレーシアも貿易決済を人民元でと首相が表明
 ●ブラジルは中国と通貨決済に貳国間の取り決め
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 『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
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