国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/05/19


◎小誌愛読者14400名! 次号で2600号を迎えます
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成21年(2009年)5月19日(火曜日)貳
          通巻第2599号 
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 新聞は「危機に晒された種」(ジョン・ケリー上院議員)
  廃刊の危機に直面するのはNYタイムズだけではない。
****************************************

 嘗て米国の「三大テレビ」と言われたのはABC,NBC,CBSだった。
 90年代に世界を席巻したCNNは二十四時間のニュース局、FOXテレビは映画、スポーツを抑え、これら新興局の登場により、三大テレビは衰退の一途となった。
 三大テレビの視聴率は30%減少した。

 嘗てラジオは慈善団体や、利益を追求しない機関で運営された。
 嘗てデパートには新製品や憩いの場として買い物客が押し寄せた。ショッピングモールや専門店、ブティックの登場により、デパートは衰退傾向となった(日本でも池袋三越などの閉店が目立つ)。

 1994年にラジオを聴く人は47%あった。それが35%に減っていた(英誌エコノミスト、09年5月16日号)。
過去十年間に新聞を読む人は58%から34%に激減した。
とくに18歳から24歳の若者世代では新聞を読まないばかりか、ニュースを見ない人が25%から34%に激増していた(PERリサーチセンター調べ)。
 日本でも学生の三分の一以上は新聞を購読していない。

 新聞は、嘗て彼らが攻撃し批判した政治家からも明日の運命を心配されている。
「新聞は『危機に晒された種』だ」と上院情報メディア小委員会でジョン・ケリー上院議員が言った。明らかにダーウィン『種の起源』に引っかけている。

 NYタイムズは本社ビルを売り飛ばし、メキシコの高利貸しから借り入れ、それでもザルツバーガー家はオーナーを死守するが、山師デーブ・ジェフェンが出資を狙う。NYタイムズ傘下の『ボストン・グローブ』は先月なんとか廃刊の危機を逃れて延命中たが、危機は去ったわけではない。
新聞を救え、と政府支援をもとめる法案が上程されたことは小紙でも報じた。この場合、米国議会多数は民主党が言っているのはリベラル左翼のメディアを救えと同義語で、共和党は自由競争の原則から、こういう法案には反対である。


▲英国の新聞はすでに70紙が廃刊

イギリスではすでに70の新聞が廃刊し、名門インデペンデンス紙とロンドンイブニングスタンダードは外国から買い手を探している。
フランスは早々と政府支援を決め、事実上の補助金を出した。
すでに欧米では地方自治体がネットでニュースレターを刊行し、独自に広告を就けている。

だが、そのネットとて右肩上がりの成長は終わった。
04年から07年までネット広告は15%から32%に上昇したが、08年から下降傾向がみられるようになり、個々の記事が有料でも閲覧される傾向が顕著となった。
「新聞社やテレビが何時までの『情報の総合デパート』であり続ける必要はない」(前掲エコノミスト)。
ひとつの新聞が天気予報からクロスワード・パズルから漫画を連載する意味は希薄となり、ブティック、情報の専門店を求めている。

だからネットでもyahooやgoogleは、デパートだが、左翼専門ブログのサイト(huffington postなど)や保守派のブログ集大成サイトの「FOX NATION」に急な人気が集まるのだ(後者はネット空間における米国版『諸君!』のような存在になりつつある)。

 そしてネットとユーチューブで国民に訴え、ネットで集金して大統領に当選したオバマは、5月24日の記者会見で既存の有力紙からの質問を一切受け付けなかった。かれは真の世論がどこにあるかを知っているのだ。

 過日、NHKの偏向番組に抗議して自然発生的に渋谷のNHK本社を取り囲んだのは組織に属さない、千数百のものいわぬ人々の憤怒の表れだった。この静かなる国民の行動を既存メディアは軽視し、一行の報道もなかった。
日本の既存メディアも真の世論のありかを知らず、いずれ近づく滅びの日を待っているかのようだ。
     △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)貴誌2597号(読者の声6)と(読者の声7)で、中国と日本の呼び名にかんする議論がありましたが、この件に関してコメントさせてください。
昭和7年ころに中華民国政府から「中華民国の略称として支那ではなく、中国を使ってくれ」との依頼があり、日本政府はそれを了承して中国と呼ぶことにしました。
しかしあくまで国名の略称としてであり、地域名としては支那を使い続けました。したがって支那方面軍とか、大学の学科名の支那語学科、支那学科とか支那哲学、支那文学、支那竹、支那ソバとかの名称は継続して使われました。
国名はその当事国の要請によって決めるのが原則です。以前中央アフリカ帝国などというのもありましたが、当事国がそう要請すればそれに従うほかありません。United Steats of Americaをアメリカ合衆国というのは、ペリーが持ってきた国書に「亜米利加合衆国」とあったからです。
以上を考慮すると、中華人民共和国を中国と呼ぶことは不当です。私は中華民国を民国と呼び、中華人民共和国は人国とよぶのが一番自然であると考えます。
 日本人に対する英語の蔑称をJapとしようと提案したのは、アーサー.コナン・ドイルで、1910年代であったと聞いております。ドイツ人嫌い、日本人嫌いであったドイルは、ドイツ人をBosch、日本人をJapと呼ぶように提案しました。
当時、日英同盟のもと第一次大戦で英国側に参戦した日本に対してですが、人の心と同盟関係はまた別物です。
オーストラリア英語では、蔑称としてではなく、略称としてJapを使う人が多く、親日的オーストラリア人でも使うそうです。あるオーストラリア人と結婚した日本人女性が、義理のお母さんがJapいうのを聞いて驚いて、質したところ、オーストラリアでは蔑称ではないと言われたという話を聞いたことがあります。
 ただしこれも人によりまた状況によると思います。
    (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)パパ・ブッシュ政権のとき、ニコラス・ブレディ財務長官は公式の演説で「ジャップ」と言い放ち、翌日だかに釈明しました。仲間内で日頃から躊躇なく使っているから、何気なく出たのでしょう。
 なにしろ湾岸戦争で日本から「戦争協力費」と言って、130億ドルを締め上げたのは、このブレディでした。



  ♪
(読者の声2)貴誌2598号の貴見「必要なのは透明な情報、それを可能とするための言論の自由である。言論の自由がない国では、マーケットは情報操作を受けやすく、決して国際的な取引が出来ない。上海では市場に必要不可欠の企業情報からしてインサイダー取引とデタラメな資産内容、虚偽に満ちた業績報告など、一から出直すべき状況の中で、貧弱な情報空間を放置したまま金融センター化を目ざすという剛気な姿勢は良いにせよ、基本的に矛盾なのである」。
(引用終わり)
「剛気な姿勢」という穏やかな表現を用いていますが、金融市場の制度上のインフラとは何かが要するにわかっていないバカ。トウ小平の社会主義的市場経済は、物を作ることでは効果を発揮しました。が、より高いステージに離陸しようにも、ここにきて壁にぶち当たったわけですね。
貴文から、市場経済の要である株式市場が成立するための潤滑油「言論の自由」が無いために、金融市場の国際化は不可能なことが明らかになっています。
(SJ生)


(宮崎正弘のコメント)それでも目先の利益に目がくらんだ日本企業の多くが、中国でのビジネスを続けています。悲惨な結果にならないことを祈るばかり。

  ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
♪(お知らせ)♪ 次号は2600号記念特大号です。△
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
MIYAZAKI MASAHIRO 宮崎正弘 MIYAZAKI MASAHIRO
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
宮崎正弘の新刊 
http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
宮崎正弘・石平 共著
『絶望の大国、中国の真実――日本人は中国人のことを何も分かっていない』
(定価980円。ワック文庫) 
  
 ♪♪
宮崎正弘の近刊  絶賛発売中!
『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫、980円)
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円)
 『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
 『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円) 
 『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
    ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
 ◎小誌の購読(無料)登録は下記サイトから。(過去のバックナンバー閲覧も可能です)。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2009 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。