国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/05/08


◎本日は13ページの増大号です!

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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成21年(2009年)5月8日(金曜日)
          通巻第2586号 増大号
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 上海万博にアメリカは不参加の恐れ
   施設中央六万平方フィートが建設予定地。まだ空き地です
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 73億ドルの総予算。2010年上海万博まで、あと僅か。上海政府あげてのインフラ建設がすすみ、地下トンネルもあらたに二本、開通した。
 160ヶ国が参加に名乗りをあげ、それぞれパビリオンの建設に入った。

 重要な国が抜けている。アメリカだ!
 米国政府はもともと、政府予算での出展をやめており、民間プロジェクトが寄付金や事業などを興して、参加する方式(オリンピックも同じ)をとっている。上海万博への参加はブッシュ政権下で決めている。
 愛知万博のときもアメリカ館はトヨタが支援した。
 
 「昨年三月まで米国の上海万博責任者はワーナー・ブラザースの幹部二人だった。映画制作ののりで、楽しい施設を描いていたらしい。
 彼らは「カネが集まらない」という理由で逃げた。上海万博の目玉となる「アメリカ館」が宙に浮いた」(ワシントンポスト、5月7日付け)。

 二月に訪中したヒラリー国務長官は、中国側からせっつかれ初めて深刻な状況を知るにいたる。
しかし政府が直接関与しないプロジェクトだけに外向的には手だてがなく、どうしようもない。
 そこで中国側からアプローチ、中国の土建屋が4億ドル前後の建設費を立て替え、しかし万博修了後はそれをほかに転用するから如何というアプローチもあるという。

 締め切りは三月末。すでにデッドラインは過ぎた。公式的には時間の関係上、アメリカは不参加ということになる。
 水面下の動き、これから本格化しそう。

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(読者の声1)『我に千里の思いあり』を読了しました。二千三百枚余の原稿を抑制の利いたトーンで破綻無く纏め上げた中村彰彦氏の力量に感服しました。
戦国末期から江戸初期を経て十八世紀初頭までの滔滔とした時代の流れを、百万石まで発展しそれを維持することに惨憺腐心する加賀藩前田家歴代君主の生誕してから成長して行くさまを中心に、城内外に生起する日々折々の出来事、君主の生活と諸事に当たっての振る舞い、奥御殿のありさま、他大名や徳川家と取り結ばれる幾多の婚姻のあや、家来への褒賞と処罰、家中の御家騒動、他大名の御家取り潰し、武家のしきたり、君主の心得、幕府から申し付けられる数々の普請労務、金沢や江戸で遭った度重なる大火、それらを天草島原の乱、由比正雪の乱、元禄十五年の赤穂浪士討ち入りなどを巧みに織り込み手垂れの筆致で読む者を飽きさせずいつの間にか読み切らせてしまうのです。
この長編小説は企業マネジメント層向け研修の教科書として使ったらピッタリでしょう。
読書の習慣を忘れた不逞の企業人の忍耐力を養わせるのに格好の長編です。これはと思った箇所を抜き書きさせ、ちりばめられたさまざな訓戒、教訓を学ばせるのです。
心にしみる和歌、心に響く儒書の一節があり、あれこれ古書にも触れられますから古典の素養が自然と培われます。前田家が磨き上げた幕府と付き合う要諦は業務上の気配りに通じます。

将軍が代わる度にその性向にうまく合わせて、落ち度のないよう、野心があると思われず、かわいい奴と思われるようさまざまな策を打ち、自重し、耐え、対応する前田家はなかなかしたたかです。
幕府から睨まれないよう苦心隠忍自重する前田家のさまは軍事庇護と引き替えにアメリカに服従を誓わされた日本の姿に重ね合わせられます。
この長編小説は上、中、下の三巻に分かれていますが肝は下巻に入ってから保科正之が登場する部分です。正之を描くために前田利家、利長、利常、光高、綱紀らが配された物語と解しても過言ではないでしょう。
領下の民に鼓腹撃壌をもたらした加賀藩主たちがいずれも英明だったことはたしかですが、保科正之が前田家に果たした役割は並大抵ではありません。
隣藩福井松平家との先代からの立山の領地争いを綱紀はじっくり腰を落とし正之の助言を得て巧みに解決します。
御家取り潰しに遭った預かり人の待遇についても正之は実に適切なアドバイスをします。正之は幕政について末期養子の禁を弛め、残虐刑を禁じ、大名証人(人質)制度を止めさせ、たいへんな手腕を発揮し、自分の領下会津藩には社倉法を敷いて窮民救済をしました。
綱紀はそれらを見倣って残酷な刑を改め、誤った家来を融和な罰に処し、改作法や高齢者保護制度を敷き領下の執政を堅めました。
生類憐れみの令で死罪になりかけた軽卒のために綱紀は綱吉に直訴もします。あっぱれです。
官僚、政治家にも読ませたい一著です。
    (しなの六文銭)


(宮崎正弘のコメント)保科正之は、秀忠の側室の子、秀忠の正室は信長の流れを汲み、鼻息荒く、嫉妬深く、しかもバツイチのあと、徳川に入ったのに秀忠を睨むほどの威光がある。だから秀忠の側室はそっと故郷に隠れ住んで正之をうみ、それでも刺客を畏れ、武田最後の姫君の庇護をうけて、高遠保科家へ養子にだされる。
三代将軍家光は、ある日、この保科正之が、まごうことなき実弟であることを知り、しばし観察した後に、その無欲にして出しゃばらず、大変な政治力量をもつことを見抜き大抜擢をはかるのですね。
 会津への転封は数倍の領地という破格の待遇。正之はしかし領地の会津へ帰らず、二十三年間、事実上の日本の宰相でした。徳川の基礎を築いた名君です。この業績を歴史から消したのは薩長土肥の維新政府です。徳川の忠誠のあまり、会津松平に伝わった家訓幕末の京都守護職という難題を押しつけられて、巨大な損を覚悟してでも徳川最後の護衛者として振る舞うのです。
 いまの日本に必要なのは、こういう無欲恬淡として国家に命を捧げる政治家ではありませんか。



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(読者の声2)ジャーナリストの高山正之氏によると、「90年代半ばケマル・アタチュルクの記念像が、新潟県の柏崎市がオープンしたテーマパーク、トルコ文化村にトルコ政府から送られた。
トルコの歴史物語の展示館や世界五大料理に数えられるトルコ料理のレストランなどが立ち並ぶ広場の中心に、高さ5メートルのケマル像が堂々と飾られていた。一時は年間30万人の集客を誇ったが、あの失われた10年の不況に見舞われて赤字倒産に至る。
心配したトルコ大使館は在日トルコ企業の出身も含めた支援を、柏崎市の会田市長に伝えた。製菓会社ブルボンも国際親善のためならと再建に手を挙げた。ところが社民党系の会田市長は再三のトルコ大使館の申し出に返事もせず、ブルボンの計画にも関心を払わない。
挙げ句に、地元のラブホテル業者に払い下げてしまった。
払い下げの経緯は不明だが、会田市長は全共闘の出身で、心情は社民党と同じ。テヘランへの自衛隊機派遣を潰して日本が国の恥を晒したのを社民党は手を打って喜んだ。それと同じにトルコが怒り、日本の評判が落ちるのはむしろ彼は望んでいるようにすら思える。
 かくてラブホテル業者の所有となった施設は荒れ放題。ケマル・アタチュルクの像は台座から外され、青いビニールシートにくるまれたまま野晒しにされて今にいたっている。
 トルコ大使館は会田市長の“日本人とは思えぬ品位のない行為”を怒り、“せめて寄贈したケマルの像を、和歌山にある串本のエルトゥール号記念館に移して欲しい”と文章で伝えた。
 しかし会田市長は“売っちまったものに市は口を出せない”と突っぱねたという。
 こんな男が市長として選ばれたことに唖然とする。」(月刊テーミス5月号)そうだ。
      (T33)


(宮崎正弘のコメント)品格と資質の疑わしい市長ですね。
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(読者の声3)バンコク報告です。
連休で4月29日〜5月5日までバンコクでした。中華航空の成田〜台北経由便。成田空港第二ターミナル、チェックインこそ30分ほどかかり手荷物検査でも20分。
ところが出国審査は各列5人ほど。第二ターミナルの北側出国審査場には自動化ゲートもなく、品川の入管で手続きしたのに今回も使う機会なし。
 クアラルンプールなどかなり以前からマレーシア人はパスポートを機械にタッチするだけで出国していたから成田はだいぶ遅れている。
日本では高速道路のETCやJRのSUICAなど、実験は早くからおこなっていても実用化に時間がかかる。
さて免税店を覗くと中国東方航空のパイロット二人、レジの前で携帯の写真を見せ合い、さらに若い方は左手をポケットに入れたまま歩いていく。大陸では男の普通の歩き方、日本では刈上げヘアもありほとんどチンピラ、先進国への道は遠い。マレーシア航空の男性乗務員三名、印・マレー・華の混成、みな眉毛まできれいに手入れしてホストクラブか? 女性乗務員はサロンケバヤに東南アジア系エアライン特有の華やかな化粧。
この制服はシンガポール航空と分離する以前の1968年にピエール・バルマンがデザインしたものが基本、前開きのスリットやボディラインをはっきり出すところは両社共通。
東南アジアの女性はヒップラインが高く、さらにウェストを絞っているので後姿はなんとも魅力的。日本ではまだスチュワーデスといっていた頃の接待に重きを置いていた時代を感じさせる。

 JALはかっちりした制服でいかにも保安要員、化粧も控えめ。中華航空も化粧は控えめ、制服はチャイナドレスをアレンジしたもので上着とスカートに見えるが実はワンピース?背中やおなかが見えることもない。
中華航空のアテンダント、卵顔や丸顔の大陸で一般的な中国人顔は一人もいない。日本人に近い顔立ちや原住民との混血を思わせる顔立ちが多い。これはタイやマレーの華人女性にもいえるがNHKの番組で台湾人を漢民族と言っていたのはいかにも無理がある。

 成田発 9:40 の予定が機材の点検で一時間遅れ。
台北の空港は蒋介石国際空港と以前の名前に戻されるかと思いきや馬総統もそこまで馬鹿ではないようで桃園空港のまま。台北の空港ではインフルエンザ対策で免税店の販売員まですべてマスク着用。乗り継ぎも遅れてバンコク到着は16:40の渋滞時刻。入国審査場はガラガラ、タクシー乗り場はまたもや変更とタイらしい。空港と市内を結ぶ鉄道はほぼ完成。公共工事に時間がかかるタイとしては異例の早さ。8月には営業開始できるとかほんとだろうか。
高速道路は5バーツずつ値上げ、料金所で渋滞、スクンビットの出口で30分の渋滞。さらにアソークのホテルまで25分の渋滞。いつもなら30分程度のところが90分。飛行機が定刻なら渋滞前に抜けられたのに残念。それにしても赤信号が10分以上続く交通管制はなんとかならないものか。隣に並んだタクシー、GPSとあるからカーナビ付か。ドアがへこんで銃痕が5個、だんだん物騒になっている。空港からのおんぼろタクシーはメーターを5割増で回していたが、あまりの渋滞のひどさに怒る気にもなれずそのまま払う(5割増でもせいぜい+120バーツ、時間待ち料金の方が高くついたほど)。バンコクはガソリン価格がやや下がったためか不景気を感じさせないほど渋滞がひどい。これで学校が始まり雨季に入ったらどうなることやら。夜の街も昨年末よりだいぶ賑わいを取り戻しているがソイ・カウボーイでは何軒か店の名前が変わっていた。

 ホテルはエアコンをつけても湿度70%、日中は気温35℃の真夏の暑さ。夜は10時を過ぎてもセミが鳴く。バンコクで蝉の声を聞いたのは初めて。
午前5時、朝だけ出る油条の屋台へ買出し。こんな時間でも声をかけてくる女の子。夜と朝の切り替わる時間だが歓楽街のあるスクンビットの方がペッブリーより30分ほど遅いか。バンコクの油条は中国とは違い10cmほどの短いのが二本くっついた形、あるいは丸のまま揚げたもので3個10バーツ。
 日中は買い物に行くがどこも混雑、定額給付金(2000バーツ)が効いているのだろうか。土曜日でも伊勢丹前など大渋滞で以前と変わらず。BTSの駅からパンティッププラザまで徒歩20分、それでもバスより早い。歩いていると空気の悪さに息切れする。かつてはアジアの元気よさからエネルギーをもらっていたのに、今では日本の良さを再確認する旅に。バンコクの空気の悪さは北京と昆明の中間くらいか(北京のほうがよほどいい気がする)。

 街でも昨年末より観光客は明らかに増えており底を打ったよう。以前と違うのは黄色やピンクのシャツを着ている人が減少。政治的な対立にはみんな飽き飽き、王子は不人気で王室も安泰ではない。いつのまにか月曜日の屋台禁止がなくなったのはうれしい。
スクンビットを走るエアコン路線バスに新型車両。ベンツ・日野・ISUZU+日産UDがメインのバス市場に見慣れないマーク。乗ってみると XIAMEN GOLDEN DRAGON、アモイ金龍自動車。中国企業はここ数年オートバイ・電動バイクのショールームを増やしてきたが、大型バスまで輸出していたとは。そういえばチャオピヤ(チャオプラヤ)川の渡し舟のエンジンも中国製だった。タイでは自動車やバイクは安かろう悪かろうは通用しないからどこまでシェアを取れるだろうか?

 かつてトヨタがアジアカー構想で作った車、インドネシアではキジャンという名前で売れたがタイではさっぱり。いくら安くてもボディや足回りなど悪くては雨季のタイには対応しきれず、すぐに壊れると散々な評判で販売中止。今では技術も上がり同一車種を販売してそこそこ売れている。自動車販売が減少しているのはタイも同じだが高級車は日本より見かけるほど。発売間もないフェアレディZなどタイでは1500万円くらいするがもう走っていた。GT-Rともなると3000万円とまさにスーパーカーだがそんな値段でも何台か売れている。
 昨年1〜2バーツ値上げされたインスタントラーメンやカップ麺、需要減少を招き新たに内容量を減らした低価格品が出てきた。緑茶飲料はブームが終わり、こんどはキリン「午後の紅茶」が大量宣伝中。上海のようにシェアを取れるだろうか。
屋台の食事は昨年25〜30バーツのところが30〜35バーツと5バーツほど値上げされている。屋台の軽食でも寿司は定番、1個10バーツの店はあちこちあったが、通常の半分ほどの大きさの握りや海苔巻きで1個5バーツという店まで出てきた。
美味しいものは何でも取り入れるタイ、寿司の他にもたこ焼、タイ焼、ベトナムの生春巻、ベルギーワッフル、インドのロティやビリヤニ。中華はほとんどタイ料理化しているしココナツミルクを使ったマレー料理も今ではタイ料理。宿敵ビルマ料理とカンボジア料理、フィリピン料理がないのはたいして美味しい料理がないからか。
セブンイレブンではピザに餃子、スパゲティミートソースまで30〜40バーツ程度で売られている。カレーのCoCo壱番屋、カツカレー160バーツといい値段。スパゲティもありミートソースとナポリタンが140バーツ。日本人と金持ちタイ人向けの価格設定。やよい軒はカツ丼109バーツ、定食99バーツでけっこうまともな味。タイスキのMKが運営するだけあって出店速度も速くテレビCMもあり急成長、すでに30店舗を超えている。
現地の日本企業では駐在員家族を帰国させ長期出張者で業務を肩代わりさせるケースが増えており、日本人向けの商売はどこも影響が出ている。新型インフルエンザで出張が控えられるようだとさらに苦しくなる店も増えるかも。

 暑さで日中はマンガ喫茶に避難。在住者向けの店で休日は賑わうがタイの平日にはガラガラ。ワンドリンク(80バーツ〜)で90分、あとは1分1バーツ。平日は11時から17時までワンドリンクで読み放題。山岡荘八原作・横山光輝の「徳川家康」を読み出したら面白くて止まらない。以前小説で読んだがそれとは違った面白さ。小説は中国でも売れているというがどんな読まれ方をしているのか。織田と今川の大国に挟まれ人質として両国を行ったりきたり。10歳にもならない子供でもいざというときには死ぬ覚悟ができていた戦国時代。血気にはやる単純だが主君に忠実な三河武士、諫言を聞き入れ統治者としての器量も大きく成長する家康。信長・秀吉との駆引き、小田原評定で滅亡する北条氏、キリシタン大名の背後のポルトガルとオランダの確執、キリシタンの奴隷貿易や宣教後の砲艦による植民地化を案じてのバテレン追放令など時代背景がよくわかる。伊達政宗に金髪の側室がいたという設定はあやしいがマンガとしては面白い。
現代は米中露三大国+南北朝鮮に囲まれ小田原評定などしている余裕はないはずなのに、相変わらず平和憲法だのと寝ぼけている日本。家康ならどんな舵取りをしたのだろうかと夢想するのでした。
  (PB生)


(宮崎正弘のコメント)文面から拝察するに、よくタイへ行かれるご様子ですね。それも相当タイに魅せられているご様子。世界で唯一の親日記念館がチェンマイの奥にあります。昨年四月に、この館長を日本に招き、記念講演会など行いました(おととし、館長は叙勲の栄に輝きました)。その後、関係者の努力がみのり、政府支援の記念館になります。
 http://www.melma.com/backnumber_45206_4047090/

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(読者の声4)NHKのトンでもシリーズ番組『Japanデビュー』の第二回のテーマは「天皇と憲法」でした。
前半は海外取材を入れ込んである程度実証的な感じでした。立花隆を登場させアバウトな語りをさせた後半はバイアスがかかった代物でした。
本郷の東大キャンパスに出向いた立花が安田講堂前の「東京帝国大学」と刻印されたマンホールの蓋を指差して、東大はまだ帝国大学なんですと意味朦朧の言辞を弄していました。
立花は『天皇と東大』で平泉澄を糞ミソに貶しました。平泉は戦後尾羽打ち枯らして尻尾を巻いて故郷福井に引っ込んでひっそり生き長らえた。そんな平泉より自決した蓑田胸喜の方がマシだとか、ずいぶん酷い書き付けをしていたと記憶します。
この番組の終わりで、沖縄か南方の戦地に晒された幾体もの日本兵の惨い死体の映像が映し出され、それに平泉澄の姿写真が大きく重ね合わされました。あたかも彼が多くの日本兵を無惨な死に至らしめた悪の巨傀のような演出がされていました。
東大出の立花が同じ東大出の平泉を嫌い憎むのは勝手ですが偏頗な演出です。立花が平泉にフォーカスしたのは戦前昭和天皇に一度進講したからでしょうが、それ以降、平泉は遠ざけられたのです。文藝春秋に『天皇と東大』を連載時、蓑田を“基地外”と書いて遺族から訴えられて単行本では・・・・と伏せ字にせざるを得なかった蓑田胸喜を取り上げないのは片落ちでした。
血盟団事件に連座した四元義隆を取り上げて事件後近衛に用いられ、戦後も歴代首相の相談指南役だったと裏付けのないことを述べていました。
血盟団の首領井上日召を近衛が自宅に匿ったことも取り上げなければこれも片落ちです。立花イズムにまみれた偏屈な内容の番組でした
   (有楽生)


(宮崎正弘のコメント)立花隆は「橘隆志」が本名。橘考三郎の分家のように立花を装ったのか、柳川の殿様の末裔にでも扮したかったのか、それにしても本名の隆志から「志」をとった筆名ですから、ね。
 戦後の進歩的知識人の系譜をひきずり、大がかりな衒学という妖術をもちいるニセ知識人の典型でしょう。

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(読者の声5)貴誌2584号での貴見に「米国外交が矮小化され萎縮し、モンロー主義に陥っていく」「米国はいずれハワイ以西を中国と分け合う」との鳥瞰的御意見。加え、日頃直球勝負の(断言を良しとする)先生が「この世界史的大転換期を見据え、日本は衰退する米国にいつまでくっつき、いや、最後もともにするのでしょうか?」という変化球(質問形)(笑)。

私がその質問に答えきれるとは思えませんが、ここで大事な事は「彼を知り己を知らば」では無いでしょうか。
つまり、中国に関する徹底的研究と日本の現状の見直しと対策です。今の日本は「備え無いから憂い有り」状態。ところで「歴史」から学ぶと、ほんの20年程前米国の諜報機関CIAが最も脅威を感じて対策を練っていたのが、何と狼ならぬ忠犬国家の我が日本!「そんな馬鹿な」という感じですが、当時同盟国米国にとって「パックス・ジャポニカ」は既定事項であったのです。
米国指導者はトヨタやソニーに真珠湾での零戦を見ていたのでしょう。
http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?nips_cd=9910512971
http://www.nytimes.com/1991/06/05/news/cia-report-on-japan-economy-creates-furor-at-institute.html

その後、日本は「失われた」10年とも15年とも言われる期間が続きましたが、世界国家米国の頭脳(諜報部)にして全く予想外であったという事実は記憶すべきでしょう。
ここにイスラエルが米国情報機関のイラン報告書などを全然信用しない理由がある。
http://www.dni.gov/press_releases/20071203_release.pdf
http://aljazeera.com/news/articles/34/CIA_report_Israel_will_fall_in_20_years_.html

一方で、疑い深い英国はエコノミスト誌のビル・エモット氏は日本の人口動態等を研究して、「日はまた沈む」を発表。
バブル全盛事にこれを書き発表出来るのは見事というしかない!
彼を反日と見る人がいますが、むしろ親切な人だと言う事が出来きます。問題は氏の指摘に耳を貸さない日本人の方でした。景気が良いのに「縁起でもない」という事だったのでしょうか?
http://item.rakuten.co.jp/book/401828/

ところで、私は数年前に1990年〜92年頃の雑誌を集中的に読んだ事がありますが、日本のエコミストでその後の危機を予想したものは、何と皆無!
いや、一人だけ例外がいました。それは当時東海銀行勤務であった水谷研治氏。エモット氏と水谷氏、両者に共通するのは何か? 世の中の流れに抗していく力です。現在世界的に中国ブームですが、中国の弱点を充分に解っていながら(落とす為に)煽る連中が欧米にいるかもしれません。
あるいは中国指導者は弱点を隠す為にそれに乗っているのかもしれません。いずれにしろ、中国が情報公開しないのは強さであると同時に弱さでもあります。

そもそも、中国は日本の十倍の人口を抱え(て苦しんで)いる国家で、仮に日本と同じGDPになったとしても、それは一人平均が日本の十分の一になったという「調整」にしか過ぎません。日本と大陸国家中国との比較は、いわば英国と全欧州を比べているようなもの。そんな馬鹿な比べ方する人は世界にいない。まして、中国人口は米国と欧州連合を足して2を掛けたような膨大なもの。その、巨大なマンパワーが何を意味するのか、中国現政府が彼らを養っていく事が出来るのか、再革命・暴動分裂か、拡大膨張か、ありとあらゆる方向から分析し対策を立てる必要があるのではないでしょうか。

私は中国の基礎的国力の向上が必ずしも悪いとは思いません。
これは世界に於けるアジア人全体のイメージと地位向上に貢献するからです。北京五輪は政治的問題を於いて置くと、アジア人・黄色人種の身体的能力が白人や黒人に必ずしも劣っていないという証明なりました。
これは、大リーグでイチローが果たしている役割と同じです。

では問題は何か?
それは中国人の自己中心的性質と勘違い。あるいは歴史的コンプレックスからくる現代中華思想でしょう。中国という「ふんどし」に勘違いさせず、国際ルールを守らせて、その「ふんどし」で日本がすもうを取るまでは、日米同盟が有用で有る事を日本国民は肝に銘じて迂闊で幼稚な反米論は慎むべきでしょう。
当面、政策的ヒントとなるのがビスマルクの対仏包囲政策。日台韓と米豪にインド、東南アジアに中国に対する警戒心を基礎とした包囲網を作り、日露戦略同盟で蓋をする。これは橋本、小渕首相時代に佐藤優氏ら外務省のロシアン・スクールが目指していた事なので、日本の政策当事者も決して無能ではないと少し安心しても良いのでは(笑)。
ちなみに鉄血宰相ビスマルクの時代は政治的安定と平和が長く続いた時代でもありました。

ただ、一つだけ問題がある。
それは日本の権力が弱すぎる事。米国でオバマ大統領が選ばれるまで、クリントンとブッシュが8年ずつ最高権力者の地位に就きましたが、同じ時代に日本では何人首相が交代した事か。挙げると、宮沢、細川、羽田、村山、橋本、小渕、森、小泉、安部、福田、麻生の11人!
中国では大雑把に建国以来指導者は毛沢東とトウ小平と江沢民と胡錦涛のたった4人。北朝鮮では2人で500万人の朝鮮人を殺した金親子だけが指導。
ロシアでは1917年の革命以降、レーニン、スターリン、マレンコフ、ブルガーニン、フルシチョフ、ブレジネフ、アンドロポフ、チェルネンコ、ゴルバチョフ、エリツィン、プーチンとメドヴェージェフの前の最高指導者数11人は日本の8年と同じ数。そこでなんですが、日本の為に西村慎悟議員あたりに8年ほど首相を務めて頂くという訳にはいかないのでしょうか?
   (doraQ)


(宮崎正弘のコメント)日独伊三国同盟はあのときの状況から勘案して「最良の選択」だった。後知恵で「あの三国同盟が悪かった」という歴史解釈もおかしいでしょう。
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(お知らせ)小誌は5月9日、10日付けを休刊します。
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((((編集後記))))●ジャック・ケンプ(元共和党副大統領候補)の訃報に接した。アメリカの政治家のなかで、ケンプはきわめてユニークな人物だった。なぜか好感がもてた。
 ケンプは周知のようにアメリカ・フットボール選手。バッファロー・ビルズのクォーターバックとしてチームを二回優勝に導いた有名選手、いわば60年代のアメリカの英雄のひとり。現役引退後、ニューヨークから連邦下院議員に立候補し、連続九回当選、そのカリスマ性が慕われた。議員時代の功績は「ケンプ・ロス法」といわれる減税政策、のちにレーガン政権の主柱となるレーガノミックスの中枢をしめる考え方だった。本人はどちらかといえば、ネオコンの主張に近く、レーガン政権では住宅開発長官(閣僚)をつとめ、88年には共和党でブッシュと大統領候補の指名を争う。このとき、彼の人生でもっとも「大統領」に近い距離にいた。
 92年にも緒戦に名前があがったが、保守はこの時はパット・ブキャナンに流れて、ケンプは早々と撤退した。ボブ・ドールが大統領候補となった96年選挙では、共和党副大統領候補に指名された。共和党保守本流がファンダメンタル、右派、真性保守を取り込むためで、前回のジョン・マケイン候補がサラ・ペイリンを副大統領に指名したようなものだった。善戦した。たえずケンプの動向に注目していた。共和党のなかで、数少ない本物の保守であり、思想的基礎をもつ政治哲学を語れる人は稀だったから。97年頃、ジャック・ケンプと台北のホテルでエレベーターに乗り合わせて、驚いたこともあった。
 癌と闘っていた。メリーランドで家族に看取られて死去。73歳だった。合掌。

 ●このところ急用続きで会合の途中退席やドタキャンが続いた。主権回復記念国民大会も冒頭二十分で急用、九段会館を途中退席した。翌々日「路の会」は講師井尻千男氏の講話のあと、恒例の二次会を、過去十年近い会合出席中、初めて欠席した。連休中、熱海の呉善花女史の別荘で茶会と飲み会、楽しみに切符の手配までしていたが、これもドタキャンとあいなる。家人の病気ゆえ、やむを得ない。週末に回復できた。
 ●というわけで、毎年ゴールデンウィークに中国へ取材している恒例行事はことし不参加。参加した高山正之氏と樋泉克夫氏、O氏、K氏から「無事帰国した」と連絡あり、土産話を楽しみにしている。
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宮崎正弘の新刊  http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
たちまち増刷! (日経6日付け二面広告を参照)
 宮崎正弘・石平 共著
『絶望の大国、中国の真実――日本人は中国人のことを何も分かっていない』
(定価980円。ワック文庫) 
    
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宮崎正弘の近刊  絶賛発売中!
『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫、980円)
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円)
 『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
 『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円) 
 『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
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創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
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