国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/04/30


◎小誌愛読者14250名!
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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成21年(2009年)4月30日(木曜日)
          通巻第2582号 
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 中国の大学生はとうとう2150万人。圧倒的な質の低下
   学生が増え、大学設備が足りず、銀行は優先的に融資し、いずれ倒産?
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国連ILOの労働対策専門家は次のように分析する。
「4兆元(57兆円)の景気刺激策はあまりにも土木建設志向、カネは要するに国有企業大手にまわり、不良債権をかかえる銀行も、勘定におかまいなく、プロジェクトがあれば融資に応じている。中小企業にはカネが回らず、この景気刺激策は、ほかの政策との整合性が決定的に欠ける。だが最悪の問題は大学生の就職難という悲惨な状況に対して効果的対策がでてこないことだ」。

 新卒学生に職がない事態は、ますます深刻化した。
 過去十年間、中国での大学生は年率30%という桁違い勢いで伸びた。「大学を卒業すれば給与が高い企業で働ける」というのが最大の動機だ。
 1998年に中国の大学生は全部で380万だった。
 昨年、新卒だけで560万人、ことしの新卒学生が610万人。
2008年統計で中国全土の大学生は2150万(大学院も含める)の凄まじい数字となった。上海での大学進学率は65%に迫り、重慶の15%程度と明らかな地域格差も目立つ。

 これに対して大学教員が120万人、十年前の知的レベルと圧倒的に質が落ちている。
医学知識のない教員が薬学部で教えたり、科学的教養に欠ける者がコンピュータ理論を教えたり、大学そのものが拝金主義に走り、高層ビルの校舎を建てたりして借金を膨張させてきた。
たとえば安徽省には50の大学があるが、合計の債務はすでに12億ドルに達している。広東省では省立大学の倒産を予防するために3000万ドルの緊急融資を広東省政府が銀行に命じた。

 ブームに乗っかろうと地方では即席の大学が雨後の竹の子のように誕生し、たとえば南京の或る大学では生徒を募集しても収容できる設備がなく、カフェ・テラスを臨時の教室で借り受けたり、ホテルを貸切りとして応急措置をとった。そうやって学生の急増に対応した。
こうした泥縄対策の結果、中国全部の大学が抱える借金は1000億ドルにも達するという。

 革命以前、中国の教育は儒学だった。戦後、識字率を高めるための教育制度から革命後の中国のシステムは出発したが、これは農村部の人々が軽工業の工場などで働いても最低限度の仕事をこなせば良いという需要だったからだ。


 ▲作り出された駅弁大学のトリック

 以後、改革開放政策のもとで経済成長が豊かさを運んでくると大学ブームが起こる
 中国の中央政府管理の大学は全土に75,これがエリート校。ほかに地方政府などが設立した大学は2100余。

 「産業界が欲している人材を大学ではろくに教えていない。教育現場は恐ろしいほどに需給格差、教育の質のアンバランスと無駄がでてきた」(ウォールストリート・ジャーナル、4月28日)。

 大学教員や管理スタッフも圧倒的に員数がたりないうえに質が落ちた。大学が設備を増築すると言えば銀行は融資を優先した。土木建築には必ず汚職がともない、設計通りの実験設備が出来なかった。運動場もない、高層ビルの建物だけが増殖した。
 学生数は平均で11倍に増えた。図書館の蔵書は、おなじ期間に50%しか増えなかった。

 こうした驚くべき現状を目撃しても、それを報道しないのが日本の大手新聞。
「中国の未来は薔薇色」と日本のマスコミは言い続けるのだろうか?
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(お知らせ1)黄金週間中、小誌はカレンダー通りに休日が休刊となります。
 宮崎正弘ホームページ「新刊案内」を更新
http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
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(お知らせ2)明日5月1日午後1時からラジオ日本「ミッキー安川のずばり勝負」に宮崎正弘が生出演します。番組は1230から1500ですが、宮崎の出演は1300−1445頃まで。
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(読者の声1)秋葉原で買い物。秋葉原デパートは解体中、鉄道を運行しながら建物を取り壊していくのだからたいしたもの。
 通りを歩くと中国人がものすごく多い。日本で生活をしている人たちはもちろん、観光客の団体がぞろぞろ。アメ横はだいぶ以前から店員も中国人が多いですが秋葉原も中国人やインド人の店員がずいぶん増えました。ドイツ人男性の4人組(ドイツ人は男同士で行動することが多いですね)、込み合うレジを通り抜けるのに「スミマセン」とずいぶん日本になじんでいる。サリーのインド女性、タイ人のグループ、マレー系の女性たち、いつも半そで短パンのオージーと国際色豊か。駅前のドネル・ケバブは日本人の嗜好に合わせ牛肉。明石焼(たこ焼き)にも行列が。カレーのチェーン店ではタイ風グリーンカレーまである。タイのカレーよりとろみはあるものの味は十分合格、これで380円は安い。

 ひところメイド服で客寄せしていた秋葉原、今日見たのはキモノ風の膝丈や1970年代風のワンピース(Aライン)の制服、歴史は繰り返す。それにしても秋葉原に来る若い女性の肥満比率のなんと高いことか。世界的に見ると日本女性は相当スリムで、客寄せの女性などもそこそこスタイルはいいのですが、オタク系女性は7割近くが肥満タイプ。それがコスプレ風の衣装では泣けてくる。フィリピンパブのスタイルのいいフィリピーナなどマニラではほとんど見かけることもないし秋葉原に来る外国人女性も肥満比率が高い。アニメオタクの外国人は生身の女性はどうでもいいから問題ない? 
ある意味日本文化の最前線の秋葉原、原宿とはいわないがもう少しセンスのいい若い女性も引き寄せる魅力がほしいもの。

 1980年代までの秋葉原は喫茶店や飲食店が極端に少なく買い物だけの街でしたが、ここ10年ほどで飲食店が増え今では食事に困ることもありません。ユナイテッドの機内誌で読んだ記事では日本の外食産業は売上げが24兆7千億円で自動車産業をしのぐとか。まさかと思い自動車工業会の統計を見ると自動車生産金額ではほぼ同額。コンビニの3倍の売上げというから驚きです。

 外食産業のなかでトップのマクドナルドでさえシェアはわずか2%、上位100社でもやっと20%超。これらの企業が激しい競争をしているのだから日本の外食は安くて美味しい店ばかり。20年前は安かろう不味かろうどころか駅構内など高くて不味い店も多かったのがいまでは不味い店などめったにない(高速のサービスエリアはひどいですが)。
ラーメンなど競争が激しいうえ、地域によって味覚が異なるからか全国展開はなかなか難しいようで名古屋の寿がきやは関東からは撤退。
それでも台湾で見かけたから海外展開もあきらめてはいないのかも。九州の企業は東京よりも中国を目指し、熊本の味千ラーメンは香港・上海で大成功。北京・アメリカ・シンガポール・フィリピン・タイと海外店舗を広げ今では国内103店舗に対し海外375店舗。金沢の8番ラーメンは北陸を中心に展開していますがタイではバンコク中心にすでに87店舗。いつも高校生や大学生で賑わっています。

 低価格イタリアンのサイゼリアは首都圏の店では深夜まで客足が途切れず人気がありますね。
海外では上海ですでに25店舗、広州や北京にも出店、その後香港に出店と逆パターン。上海ではピザハットの3割安の値段で出店すれど全く売れず、主力商品を半額にしたら客数が一気に9倍、以後の出店にはずみがついたとか。コンビニでも北京のセブンイレブンは来店客数が世界のセブンイレブンのなかでトップとなるほどの人気ぶり。香港・台湾では居酒屋チェーンも目立つようになりました。中国では割り勘をケチ臭いとバカにしていましたが、外食の機会が増えるにしたがい持ち回りの勘定では面倒だと気づいたのかAA制だとかAB制だとか割り勘に近い支払いも増えているとか。

 香港・台湾から日本への観光客はすでにリピーターが8割以上。香港の旅行ガイドブックはほとんどレストラン紹介ですが、安くて美味しいと評判の回転寿司などガイドブック片手の香港人もよく見かけます。
本物の日本食を味わう人が増えると現地のいんちきな日本食もどきの店は淘汰されていくことでしょう。アジア各国の経済が成長するにしたがいライフスタイルも日本に似てくるのか外食などまだまだ海外進出の余地があるようです。
  (PB生)


(宮崎正弘のコメント)駅を壊しながら新駅を中心の町をつくり、鉄道は一日たりとも休業させない。こんな芸当は日本だけでしょう。秋葉原に限らず品川新都心が典型、最近も小田原の駅前景観が変わりました。



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(読者の声2)先日、都内でアイリス・チャンを主人公にした映画『南京』を観ました。
『レイプ・オブ・南京』をなぞった中味で、物証や証拠に基づかない、虐殺の生き残りと称する中国人の証言をオンパレードし、南京戦に参加したという自称元日本兵金子某の出鱈目放言をまぶし、南京以外での凄惨な映像フィルムを南京虐殺として挟み込み、シナ映画の刺激シーンをカットバックし、客観性と公平さを保ったんだよと、加瀬英明氏が虐殺否定を述べるインタビューを短く差し込み、カリフォルニアの道路脇に停めた車の中で36歳でピストル自殺したチャンを悼む年老いた両親まで登場させて観衆の紅涙と同情を誘う情緒的宣撫映画でした。
チャンが自殺したのは南京事件の残虐を知って気がふれたからだという描き方でした。
隣に座していた気鋭のジャーナリスト氏がこれを観終わるなり、アイリス・チャンが可哀想との感想を洩らしたので、彼女は元々精神不安定で妄想に駆られる性癖があり、南京虐殺という虚偽を嘘証言と偽装写真で固めた空想話を世界へ撒き散らし、中共の反日活動に加担したのだから同情なんていりませんよ、と申し上げたのですが、南京事件を虐殺だととらえている方なのでその蒙を啓くには時間と労力がたんとかかりそうです。
      (有楽生)


(宮崎正弘のコメント)アイリスが自殺したとき、香港の新聞までが彼女は愛国の殉教者と絶賛しました。このキャンペーンの遣り方は、嘗ての雷鋒を思い出させますね。
 誰でもいいから、政治キャンペーンに利用するのです。
 香港は北京に文句を言えない分を日本非難にすり替えて鬱憤を晴らすのです。
 アイリスは米国で南京虐殺を書いたら、ともかく評判が良かった(なにしろ国民党のでっち上げに便乗して米英が宣伝したことなのですから、もともとは)ので、つぎに挑んだ作品が在米華僑の先祖らの艱難辛苦の物語だった。
いかに華僑の源流が米国へ売られ、苦力貿易で奴隷のように働かされ、あるいは金鉱山の現場で虐待されたかを抉った。これが第2作でしたが、米国マスコミはカチンときた。TIMEの書評も不評でしたね。なにしろインディアン虐殺を米国の歴史教科書は数行でかたづけている国ですから、こんどはアイリスを一転して批判、非難囂々になる。その反応に精神的に悩んでいたのが、自殺の遠因といわれています。

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(読者の声3)民主党が「国立国会図書館法」です。
 気が付けば日本国中がハングル文字になっていた。
空港 港 新幹線 市役所 公共施設 ATM 神社、仏閣の案内まで。次世代の子供が可愛そう。
国の根幹となる国籍法が審議もされず通過した直後、民主党が「国立国会図書館法」の一部改正案を提出。国会図書館内に「恒久平和調査局」なるものを設置し、「徹底的に史料を調べ旧日本軍の悪行を明らかにして」(鳩山由紀夫)。
審議継続 次回は通過するのでしょうか。
沈みそうな日本で ご活躍 配信に有難うございます。
   (Take)



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(読者の声4)豚インフルエンザのことで大騒ぎになっていますね。
この件に関して私が注目しているのが、『はたして、サヨクは米国陰謀説を唱えるかどうか?』ということです。サヨクは、そういうのが大好きでしょう。BSEの時もありましたし…。
米国陰謀説をでっち上げる情況証拠なら、いくらでもあるはずです。
たとえば、(1)メキシコは米国のすぐお隣り。(2)米国とメキシコの間には麻薬・武器の闇取引があるとする説があるほど。(3)米国は対応が(なぜか)遅かった。(4)なのに、重症者が少なかった。(5)感染経路がはっきりしない。(6)WHOの対応が、何となく不自然。(7)「鳥」でなく「豚」だった。(8)オバマ政権は“医療”をウリにしている。
…という具合に、です。
特に(8)については、“ただの空想”が空想には思えなくなるネタのはずです。
 悪趣味かもしれませんが、サヨクには是非とも米国陰謀説を唱えていただきたいものです。でなければ、ダブル・スタンダードになる。
自分たちが支持する政権の時には唱えないという…。
(T.T)



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(読者の声5)貴誌2580号の「(宮崎正弘のコメント)図書館における左翼の跳梁跋扈はまだ続いているようです。岩波が倒産しないのも、目に見えない購入リストがまわって、影の組織的購買があるからだと勘ぐりたくなりますね」。
とありました。
かつて図書館と生協は左翼の巣窟でした。
たいていの図書館では誰も読まない金日成著作集だの化粧した女性がトラクターで微笑む朝鮮画報だのひどいものでした。
今でも戦争関連書籍など左よりの本が多いようです。
1980年代に神奈川県藤沢市に住んでいたことがありますが、朝日の牙城でもあり生協の組織率も非常に高い町で、『諸君!』など書店で見かけることもなく取り寄せでした。
 『諸君』、『正論』が平積みで売られるほど日本の言論もまともになったかと思っていたら『諸君』は廃刊。諸君推進派の田中健五氏もいなくなり、『諸君』反対派の半藤一利が幅をきかす今の文藝春秋では仕方ないのですかね。
  (PB生)


(宮崎正弘のコメント)文藝春秋はもともと文士の会社、菊池寛いらい文藝路線で売ってきた。そのうえ、売り上げの支柱は松本清張、司馬遼太郎ほか、イデオロギーと無関係の作家連中です。だせば数十万部売れる作家と数千も売れない評論家とを秤に掛けたら、文春の社員350名前後にとって、どちらが最終的に大事か?
保守という概念からすれば『諸君』廃刊は信じがたい愚挙だけれども、商業主義概念からのコストを重視すれば、赤字連続のメディアは不要という役員会の結論も頷けます。
 もともと日本文化会議の内紛があって、機関誌的性格から突如、文春独自のオピニオン誌創刊に至ったわけで、この歴史的経緯は石原萌記さんの『戦後知識人の軌跡』(自由社)に詳しく書かれています。
 『諸君』がでてくるまで、日本の保守のメディアは『自由』しかありませんでした。過去十数年、小生も巻頭随筆を書かさず書いてきましたが、その『自由』とて、ことし二月を最後に休刊となりました。一抹のさびしさがあります。
 さらにご指摘のように「諸君推進派」は、人脈的にみても同社内で沈没あるいは少数派に陥没。田中健五、安藤満、村田耕二、竹内修司、堤堯、斉藤禎、白川浩司と歴代の『諸君』編集長はみな定年退社しましたから。
 ですから文春退社組が主力となった雑誌『WILL』は過去の経緯や雑誌づくりのコツも知っているゆえに、保守陣営の中核的メディアになっているわけでしょう。

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(読者の声6)貴誌通巻第2581号に「(宮崎正弘のコメント)渤海という国も本当にあったかさえ疑惑の歴史ですね」
と書かれましが、続日本記にも渤海からの使節に関する記述があるのであったことは確かです。また、元代に編纂された新唐書にも記述があります。

皇族に対する尊称ないし敬称ですが、ひとつの問題点は、現在正式な敬称がうやむやにされていることと、もうひとつには、明治初年から使われている敬称体系に内在する問題があります。
大宝律令および養老律令においては、天皇に対しては、陛下であり、皇后および皇太子に対しては殿下でした。これは、日本の国柄のなかでの天皇というものの特別さを表していると考えます。皇后や皇太子といえども同じ敬称で呼ぶことができないからです。
しかしながら、養老年間以降に書かれた日本の古典を読んでもこれらの言葉は殆ど使われていません。呼び名自身に敬意が含まれ敬称を後に付ける必要のない「帝」、「主上」等々の呼び方が使われていました。
また「天皇」に付ける敬称ではなく、「天皇」自身を大宝律令は、外交では「皇帝」、内政では「天皇」、祭祀では「天子」と呼ぶことに決めていました。ただし、新羅王宛ての書簡には新羅は身内の一部とみなされていたのか「天皇」の名前で出されたこともありました。
日清・日露の両戦役では開戦のみことのりは「大日本帝国皇帝」の名で出されていました。日本政府が、この三つの呼称を「天皇」で統一したのは、昭和の初期です。

敬称に戻りますが、かなりあやふやになってきましたが現行の天皇陛下、皇后陛下、皇太子殿下、皇太子妃殿下、親王殿下、内親王殿下という呼びわけは、おそらく、幕末から明治初年に英国等ヨーロッパ列強での呼び方を日本語に訳したときからの慣行ではないかと推察いたします。
これで天皇に対する敬称と皇后と対する敬称が同じになってしまいました。ここには、もうひとつ「Your Majesty」を陛下と訳すか殿下と訳すかという問題もあります。外国の国王まして皇后が天皇に対するのと同じ敬称で呼ばれてよいのであろうかという問題です。
外交儀礼とつて通用するかという観点も重要です。
天皇陛下と呼ぶ一方英国国王ないし女王を殿下と呼ぶことは外交儀礼上はばかれます。こういったことを総合的に考慮して、明治初期において、「Your Majesty」を陛下と訳し、日本の皇后に対しても天皇に対すると同様「陛下」を敬称として使うということに決めたようです。
しかしどの太政官令、詔で発表したのか寡聞にして知りません。
この日本の国柄にも伝統にも大きなねじれをもっている可能性のある決定をそのまま受け継ぐか、十分見識と学徳のある方々が研究された上で、皇室と国民の一致した決定として、今度は、はっきりと誰でもが何時どのように決まったかがわかる形で発表すべきと考えます。
その場合、外国の王族にに対する敬称の日本訳も正式に決めなければなりません。
私の提案は、来年の5月3日に皇族および外国の王族に対する敬称を国会両議院の決議として発表し、さらに、5月3日を「敬称記念日」の祝日とするというものです。現在5月3日は「憲法記念日」と呼ばれていますが、これが間違いです。日本国憲法の冒頭に「朕は、...、枢密院顧問の諮詢及び帝国憲法第七十三条による帝国議会の議決を経た帝国憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる。」とあります。したがって、現在5月3日は「帝国憲法の改憲記念日」です。
 用語は正確に使いましょう。
  (ST生、神奈川)
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お知らせ

5月2日「内モンゴル自治政府成立を振り返る南モンゴル人デモ行進」
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中共の独裁政権が、国内で漢民族ではないモンゴル、ウイグル、チベットなどの民族に対し、容赦ない弾圧と残虐な虐殺を続けてきました。自由、民主、人権は世界の主流になっています。今日の中国はそれと逆行するかのように、これらの民族への締め付けは、より一層強まり、人権侵害はますます悪化しています。
とくに南モンゴル(いわゆる内モンゴル)では、中国共産党に侵略されてからのこの60年間は中共が、南モンゴルのモンゴル民族を同化する為、南モンゴル人の民族浄化を行う為、いろいろな非人道的なやり方で、南モンゴル人を苦しめつけた60年間であることを、私たちはデモ行進を行うことにより、自由、民主を愛し、人権を尊重する日本や世界中の人々に訴えたいと思います。
1947年5月1日、ウラーンフらにより、内モンゴル自治政府が宣言され、2日には成立式典が行われました。49年には中華人民共和国に参加したため、後の悲劇に繋がっていくことになりました。過去において、私たち南モンゴル人の選択は間違えていたかもしれません。
さらに世界最悪、最大の仮想国家中華民国を標榜する中国国民党も南モンゴルはおろかモンゴル国をも中国の一部とする政策をとっています。
デモ行進を行うことにより、その歴史を振り返り、二度とこのような悲劇を起こさないために、私たち南モンゴル人自身が、モンゴル人によるモンゴル人のための政治を如何に行うかを考えるきっかけとしたいのです。

[中国共産党による悪行の数々]
■人権弾圧
・「内モンゴル人民革命党事件」で、当時の南モンゴル人を10万殺した残虐な重大事件の責任をとれ。
・今も続く南モンゴルの民主化運動家ハダ氏、シネー氏、ホーチンフー氏を含めた大勢の南モンゴル人への迫害を停止し、ハダ氏、ナゴンビリゲー氏などを即時釈放せよ。
■経済破壊
・モンゴル人の伝統的な経済(遊牧)の破壊。
・漢民族の大量入植、人口侵略。
■教育破壊
・民族の教育を発展させると言いながら、南モンゴルのモンゴル人の小、中、高校の廃校、あるいは合併を行い、モンゴル人の教育を破壊している(モンゴル語教育の削減)。
・モンゴル語で大学を出ても仕事ができない(内モンゴル自治区といっても会社、工場のすべてで漢語を使用するため)。
・上述の理由により、内モンゴル自治区ではモンゴル語が通用しないことが多い。
■環境破壊
・南モンゴルの土壌に適合しない過農業による環境破壊。
・天然資源強奪による環境破壊。
・モンゴル人には必要のない無駄なダム建設。
・核関連施設、人工衛星宇宙センター、軍事訓練場など、人体、自然に悪影響を及ぼすことを南モンゴルで行い、環境破壊がさらに進んでいる。

 デモ行進では、上述したこと訴え、南モンゴルのモンゴル人の人権及び自決権、文化、大自然を取り戻すための決意表明としたいと思います。日本人、外国人問わず、多くの皆様のご参加をお待ちあげ申します。(オルホノド・ダイチン)

■日時 5月2日 16:00集合、16:30開会、17:00出発
■場所 渋谷 宮下公園(渋谷区神宮前6−20−10)
■コース 宮下公園→宮益坂上→青山通り→表参道→明治通り→東電電力館前→渋谷駅前→宮益坂下→宮下公園
■主催 内モンゴル自治政府成立を振り返る南モンゴル人デモ実行委員会
■呼び掛け人 オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党幹事長)
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  • bunn2009/04/30

    「絶望の大国、中国の真実」

    解り易いですねぇ

    処女がオオカミの集団の中へ入っていくようなもの、p228.

    私も、昔処女だったから、その怖さはよーく解ります。

    20年も昔ある大企業の経営者とパーティーでご一緒した時に、「中国は駄目ですよ、漢字を略してしまっているが、漢字は、略しては意味がないのです。中国は駄目だ」と。そのことの意味が、今やっと理解できました。

    ましてや20年前の私は、処女ではなかったが、宮崎先生のメルマガも読んでないし、宮崎先生の存在すら知らなかったのだから。中国のことより、子育てで頭はいっぱい

    p203に漢字すら破壊されたでしょ、いま中国人が使っている漢字を見たら、もう漢字の自殺というしかない。と石さん。

    そっか、経営者の方は、このことが言いたかったのだなぁぁ。

    石さんを誘導尋問だとうならせたり、平和の象徴「鳩」で、爆笑させてみたり、石さんのまえがきで「覚悟と諦観」と書かれている割には、楽しく対談が進んでいますよね。

    なんだか全部読んじゃうのが勿体なくて、少しづつ読み進めて、一緒に笑ったり、爆笑しいます。

  • 名無しさん2009/04/30

    文春退社組が主力となった雑誌『WILL』は過去の経緯や雑誌づく

    りのコツも知っているゆえに、保守陣営の中核的メディアになっているわけでし

    ょう。・・・WILLの記事は素晴らしいが、掲載している写真(津島恵子でしたっけ)の趣味には閉口しました。