国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/04/13


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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)4月14日(火曜日)
         通巻第2563号 
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 ついに巨大なゆがみを生んだ中国の一人っ子政策
  子供の男女差、じつに3200万人。地域差が顕著、二分化も特徴
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 1979年に中国は一人っ子政策を導入した。
漢族には厳密に一人っ子、法外な罰金を支払う場合のみ二人、その数倍の金を支払う余裕がある特権階級のみ第三子が認められていたが、香港に近い漁村とか、特殊な富裕層いがい、収入がないから罰金が支払えない。
だから殆ど例外なく「一人っ子」である。
 例外は少数民族で、そのマイノリティの度合いに従って二人、三人までOK。

 近年あまりに弊害が大きく、漢族同士で、さらに一人っ子同士の結婚の場合は二人まで、とかに緩和された。
さらに近年中には一人っ子政策が劇的な緩和方向にあると観測される。

 将来はともかく、現実の現場が問題である。
 農村部へ行くと、小学校のクラスに男子が顕著、地域差はあるが一部には4vs1という男尊女卑の農村もある。
農村平均は143vs100という数字がひろく用いられる(反対に上海など先進的都会では女の子が可愛いと言って男子よりすこし多い)。

2005年調査の平均でも中国全土では、少年120 に対して 少女100という割合が確認されている。
 
 『ブリティッシュ・メデカル・レポート』は過去二十年間で中国の20歳以下の男女比率の格差が顕著となり、いまや男女差は3200万人に達したと衝撃的報告を出した(ニューヨークタイムズ報道、4月11日付け)。


 ▲日本は男尊女卑社会をとうに放棄した


 日本は制限もなにもないのに、出生率1・20とか1・23とか。
 これは女性の結婚観の変化が一番の原因である。結婚しない、或いは結婚しても子供が要らないという日本人女性がなぜ、これほど急増したのか。或いは、極端な女尊男卑(「男尊女卑」ではない)がなぜ、うまれたか、社会科学最大のテーマに成りつつある。

 単に女性の働く場所が増えて収入が増えた、とか四大出の女性はそれにふさわしい収入の男しか求めないとか、そういう現象的な問題ではない。いまや、人生そのものへの取り組み、すぐれて生物学的視点をこえて、哲学の領域で、日本人の考え方は変わったという重大な文明的要素のほうが大きいだろう。
 
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○宮崎正弘●宮崎正弘○宮崎正弘●宮崎正弘○宮崎正弘●宮崎正弘○宮崎正弘○
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(読者の声1)「米海軍特殊部隊、船長救出=海賊3人殺害、1人拘束−ソマリア沖 4月13日5時43分配信 時事通信」。
この記事を見るとアメリカが羨ましくなるとともに、もしこれが日本人だったら政府はきっとアタフタするだけで指をくわえて見ているのだろうなあと想像してしまいます。
それとともに北朝鮮に拉致された方々に救出できなくて御免なさいと申し訳ないと言うか罪悪感のような気持ちが湧き上がります。
世間の反応はいかがでしょう?
   (TM生)


(宮崎正弘のコメント)ハイジャックされたら、特殊部隊が急襲し、犯人を射殺し、人質を救います。問答無用です。これは国際常識です。
ところで日本はダッカのハイジャックで身代金を支払い、世界に恥をさらし、ペルーの日本大使邸人質事件ではフジモリ大統領の果敢な軍事作戦でテロリストを射殺し、多くの日系人、日本人が救出されたのに、満足な御礼も日本政府は出来ず、あろうことか、フジモリ大統領が日本に亡命しても政府は公式になんの対策も講じられず、アルゼンチンで拘束され裁判にかけられたフジモリ元大統領に対して、いかなるアクションも起こさなかった。満天下に怯懦を晒したのです。
怯懦は国を滅ぼすとは古代よりの箴言です。



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(読者の声2)宮崎先生は、評論家・歴史家・軍事分析家・人類史・民族史、飲食学。。。
だがどうも生来の「大放浪人」ではないかと(笑い)思います。ラーメン、樺太の汽車に乗る、蟹とウオッカ、ロシアン・バーねえ。PB生さんのトルコ紀行文を読んでいて、またトルコへ行きたくなってしまいました。
  (伊勢、ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)大陸浪人か、どうか。いまも昔も宮遣えの経験がないので、浪人に近いのは間違いありませんが。



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(読者の声3)貴誌通巻第2541号 <臨時増刊号>で西部遭『サンチョ・キホーテの旅』の書評がありました。
西部氏の著作は以前は欠かさず読んでおり、その論理展開に付いて行くのに困難を感じながらも、妙な親近感を感じていました。
今回の著作の北帰行で、出自のルーツを詳細に書かれているのを読んで、親近感の拠って来たる処を得心しました。西部氏の御祖父は越中富山の真宗寺院出身で北海道に新天地を求められたとのこと。私の生まれたのも富山の真宗寺院で、一族の大半が真宗寺院に関係しており、遠縁には北海道で地盤を築いた人もいます。
西部氏は真宗の教義の影響をほとんど意識されていないようですが、私には「善人なほもて往生す、いわんや悪人をや」にもとづく開き直りが根底にあるように思われます。
  (千葉 IT生)


(宮崎正弘のコメント)西部さんが生と死、とくに自死について語るのを十年ほど前の産経連載コラムで読んで注目しました。じつはそれまでは経済哲学議論では饒舌なレトリックにはしびれても、いささかも感動するところ無く(失礼)、またイデオロギーに近い西部流の反米思想にはちょっと辟易でしたが、それは別として人生への哀切を語る氏の筆致にも瞠目したのでした。
 祖父が富山から北海道へ流れた浄土真宗。我が家の祖父も石川県から満州へ渡ろうとして朝鮮で定住した浄土真宗の徒でした。東本願寺大谷派です。
 石川県松任市には(松任市は現在「白山市」)先祖代々の墓があり、亡父もそこでまつられています。小生は長男ですが、実家は弟に譲り、したがって東京で浄土真宗のお寺をみつけ、お墓も建てました。寿墓ですが、父の分骨を納骨しました。西部さんの宗教的諦念と人生観に通底するところがあるのでしょうね。きっと。



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(読者の声4)先だって阿佐ヶ谷で先生の独演会(3月20日、日本保守主義研究会主催)をおやりになったとか。
是非、聴きに伺いたかったのですが、仕事の都合がありました。じつは貴誌にめぐりあって、初めてお名前を知り(不勉強をお許し下さい)、さらに著作が133冊もおありになる、というので、最近作を慌てて五、六冊拝読し、いずれも目から鱗が落ちる思いでした。
世の中に評論家は数多くとも、ずばり真相に切り込む本質論を展開されている先生は珍しい存在と思います。どうりで、このメルマガも保守系のなかで最大部数なのですね。
 さて、おたずねの件は、先生の次回の独演会です。もし日程が分かれば、こんどこそ拝聴に伺いたいと思いますので。
    (HU生、世田谷)


(宮崎正弘のコメント)過分のご評価に身が縮む思いです。小生の独演会は、つぎは五月十六日(土曜日)です。詳細は追って、この欄にも酷似させていただきます。
 土曜の午後、東京都心部で開催予定。二時間ほど喋ります。
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  • 名無しさん2009/04/14

    日本の女性の結婚、子供についての考え方は同感です。でもこのままで良いのでしょうか?個人の問題と放置していたら現在進んでいる劇的な少子化が益々進みます。女性の考え方を守りながら結婚に向かわせるにはどうすればよいのでしょうか?

  • 名無しさん2009/04/14

    Los Angeles で読ませてもらっていますが上等です。

    H.O.(L.A.USA)

  • 名無しさん2009/04/14

    宮崎氏によると藤森前大統領がアルゼンチンの裁判でーーとありますが、彼は南米、ペルーの前大統領で、今裁判を受けている国はぺルーであります。細部の詰めを正しくしてください。窓口が広すぎるのではないですか?