国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/04/01


 ◎小誌愛読者14030名。アクセス、スコアともにランキング一位!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成21年(2009年)4月1日(水曜日)貳
          通巻第2544号  
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 ロンドンサミット直前、王岐山副首相が英紙『タイムズ』に論文
  IMF改革を急ぎ、途上国融資を急げと中国のご都合主義丸出し
****************************************

 世界不況を克服するために艱難辛苦を分かち合うという国際社会の決意が必要と説き始めるのは王岐山・副首相である。
 G20(ロンドンサミット)直前の3月27日付けで、王岐山副首相が英紙『タイムズ』に論文を寄稿した。

 以下はその大意。

 「中国は決断早く種々の政策を実行してきたが、内需拡大、雇用促進と経済構造の調整がさらに必要とされ、経済の下降局面に対応するために堅牢な経済成長を維持してゆく。
 昨年のワシントンG20でも国際社会の枢要なメンバーとして、中国は苦境に悩む諸国との間に5800億人民元の通貨スワップを実施してきた。
米国とは200億ドルの貿易金融協定を締結した。
EUには貿易ミッションを派遣し136億ドルの買い付けを行った。アフリカならびにアジア諸国にも、こうした経済支援を拡大していく。

 経済成長を安定化させるためにマクロ経済の政策協力、貿易と投資の拡大、中小企業育成のための協力などがさらに必要であり、資源節約、環境保護、新エネルギーと技術開発が次の発展のポイントとなる」。

 さて、と王岐山論文は、これより金融システムを巡る考察となる。

 「国際的な金融機関の管理ならびに発展途上国の声をよく聞く国際システムの構築が近未来の課題であり、次のサミットでは目標を明らかにして日程表を掲げ、同時に金融危機の再発を防ぐ国際的規模での協力とルール作りが必要だ」
 (このあたりは抽象的だが、狙いが以下に露骨になる)

 「IMF増資に同意したのは安全と資金のリターン、このIMF拡大のために中国が役目を積極的に果たす用意があり、その能力の範囲内で中国は最大限の努力を惜しまない。たとえばIMF債権を発行するのであれば中国は購入を躊躇わないが、貢献する金額を外貨準備高できめるというのは納得しかねる。
 IMF改革はクォータの増加と、現在の融資方法、容量を増加し、貸与対象国の政府構造を、より透明性のたかいものとなし、科学的評価と効果のある活動をとくに発展途上国にはかるべきである」(以上、同紙から拙訳)。

 アフリカ、ラテンアメリカそして南アジアの資源リッチ開発は中国の長期戦略、そのために国際機関が貸し付け、中国の出資分の保証をするならば、中国はカネを出すと言っているに等しいのである。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)下記は貴誌第2535号で触れた、『ワールド・インテリジェンス』Vol.8掲載記事の引用(175〜6ページ)。
http://gunken.jp/blog/archives/2007/09/12_1100.php
(引用)
『ミトロヒン文書』1・2巻を通して最も読み応えがあり、衝撃的であったものが、KGBの破壊工作である。通常、諜報機関の秘密工作は表に出ない。たとえ表に出ても、それはほんの一部である。なぜなら、それを隠匿するためにプロパガンダ(偽情報の配布)などが複雑に絡み合い、詳細な詮索ができずに陰謀説のようなストーリーに仕立て上げられるのが常であったからだ。しかし、ミトロヒン文書によって、KGBの破壊工作のテクニックが明らかになった。これはKGBが諜報活動のなかでも最も得意とした分野であり、その破壊工作とは暗殺、プロパガンダ、公文書などの偽造工作等、幅広いものであったが、とくに偽情報の伝達、いわゆるプロパガンダの手法は高度であり、そのテクニックは社会への浸透と並んで世界でも類のない秀でたものであった。第2次世界大戦後、つまり冷戦時のソ連最大の敵は米国となり、したがってプロパガンダの主体となる標的も当然米国となった。ソ連は、米国が掲げる自由民主主義思想からくるオープンな社会風潮を逆手に取り、メディアの規制が無かったその社会で、米国にとって不利となり得る情報を利用しながら、KGBの破壊工作の格好の場としたのである。(中略)いまだに信じられている別の例として、ディアスポラによって世界に拡散された「ユダヤ人が裏で世界を牛耳っている」というユダヤ人陰謀説が挙げられる。ミトロヒン文書が明らかにするように、ユダヤ人陰謀説は世界中に広がり、KGBのプロパガンダの中でも最も成功した1つでもある。もちろん、反ユダヤ反シオニズム運動はソ連の建国以前まで遡るが、ユダヤ人が世界を裏で牛耳っているという陰謀説と国外へ拡張していく米国の資本主義は共通点があり、社会的に影響力があるユダヤ人コミュニティーをもつ米外交にとっては大きな不安材料となった。とくに反イスラエル感情が強い中東において、米外交にとって不利な要素となり、米国とユダヤ人を連結させることによって反米感情を高めた。現在でも「ユダヤ人の秘密結社であるフリーメーソンが世界を搾取している」という発想は、KGBの破壊工作の結果でもある。以上、典型的な陰謀説とされる極端な2例を挙げたが、ミトロヒン文書が真実を明らかにしなければ、いつまでも陰謀説や怪奇事件として信じ込まれていたであろう。(引用終わり)
(doraQ)


(宮崎正弘のコメント)貴重なご指摘有り難う御座います。
      ◎◎◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
MMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMM
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
宮崎正弘の新刊  http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
  4月16日配本。四月20日には全国主要書店に並びます。
 宮崎正弘・石平『中国人論』(仮題。予価980円。新書版) 
       

宮崎正弘の近刊  絶賛発売中!
『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫、980円)
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円)
 『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
 『北京五輪後、中国はどうなる』 (並木書房、1680円) 
 『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
 『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』(KKベストセラーズ、1680円)
     ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○宮崎正弘●宮崎正弘○宮崎正弘●宮崎正弘○宮崎正弘●宮崎正弘○宮崎正弘●
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
 ◎小誌の購読(無料)登録は下記サイトから。(過去のバックナンバー閲覧も可能です)。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2009 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2009/04/01

    大変参考になりました。読者のコメントよりも

    サハリン1とサハリン2のプロジェクトの推移のほうが心配です。以前勉強会で森さんがえらくこのプロジェクトにご心酔なのが理解できませんでした。やっとわかりましたよ。国策を誤るとどうなるかがわかりました。

  • 名無しさん2009/04/01

    doraQのコメントが文字化けで読めなかった!

  • 名無しさん2009/04/01

    文字化けで半分読めない