国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/03/30


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成21年(2009年)3月29日(月曜日)
        通巻第2540号 
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 深甚な衝撃を運んだ周小川(中国人民銀行総裁)の「SDRを新通貨」に逆提案
  普通なら欧米は冷笑するはずだが、深刻に反論を始める不思議
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 ワシントンで周小川発言への反応が起きた。
3月24日、連邦議会の証言に立ったのはガイトナー財務長官とバーナンキFRB議長。
 中国から飛び出した「ドルの基軸通貨体制は不公平。IMFのSDRを新しい世界通貨に」という突拍子もない提言にどう対応するのか、と質問が集中した。

 「中国はドルを排除し、ほかの通貨を持ってくるという意図か?」と愚直な質問を繰り出したのはミネソタ州選出のミッチェル・バックマン(共和党)下院議員だった。

 「米国はドル基軸体制を守る。中国は人民元を諦めていないということで、中国がいっているのは、外貨準備のドルに替えて、世界的に通用する新貨幣を創造してはどうか、というアイディアの開陳でしかない」とガイトナー財務長官が答えた。

 人民元を切り上げると中国経済が苦しむ。中国は外貨準備高のなかの一兆ドル以上を米ドル建て金融商品で保有しており、人民元が切り上げとなれば、保有するドル資産の価値も目減りする。
だから米国が景気刺激政策を強化したら人民元の高騰に繋がり、インフレに繋がるので好ましくない、とガイトナー財務長官は続けて発言している。

 ――ならば新通貨は機能するのか?

 「1969年に創設されたIMFのSDR(特別引き出し権)は、帳簿上の勘定でしかなく、実際の通貨でもなく、米財務省としては新しいアイディアの議論展開には何時でも窓を開いている。しかし現状はドルが世界を圧倒しており、新通貨の実現なぞが起きうる事態と仮定しても、長い長い時間を経過したあとのことだろう。周小川総裁の提議は米国にとって望ましい意見でもないが、ドルの脆弱性と変動相場制度の不安定状況への警告として傾聴に値する」
とガイトナー財務長官が余裕を示しながら答える。

英米の新聞論調は下記のふたつに集約されてきた。
1971年にブレトンウッズ体制が崩壊を始めた。
為替管理が変動相場制に移行したことを見て、その後の歴代政権は、ドルも「リンゴや銅と同じ、金融商品」と間違えた。通貨は政府が決定する法幣(法定通貨)であり、商品ではない。中国のSDR通貨論議は、その矛盾を突いてきた。

米中間の合意はIMF強化。しかしSDRは通貨ではなく、もし新貨幣として機能すると仮定して、その際には、いったい誰がSDRの値決めを行うのか。これは机上の空論に等しく、警鐘として認識するも、本気の議論にはなり得まい。
 
 4月2日、ロンドンサミットはいよいよ目の前である。
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☆宮崎正弘●宮崎正弘●宮崎正弘●宮崎正弘●宮崎正弘●宮崎正弘●宮崎正弘☆
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(トピックス)スイス、銀行幹部に海外旅行禁止。渡航先で拘束され、秘密口座の取り調べをうける可能性が高いため。米国はテロリストの資金環流やマネーロンダリングの温床としてスイス銀行秘密口座の開示を要求。残り五万二千口座の情報開示をすれば、スイスの銀行伝統が喪われる、とスイスは対応している。
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(今週の本棚)
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山崎正晴『ソマリアの海で日本は沈没する』(KKベストセラーズ)
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 著者の山崎氏は日本で珍しいリスク管理マネジメントの専門家。
 つまりは危機管理のプロフェッショナルだ。27年間、うち20年近くを本場ロンドンで、リスク管理のアドバイスをつとめられ、現在は独立のプロフェッショナルだ。
 本書は専門家の目を通して、ソマリア海賊を描写しながらも、基本は国家の安全保障について、とりわけ腹黒い国際社会にあってカモにされ続ける日本に対して警鐘を乱打し、権謀術数の学び方を説く力作。

 ソマリアは政治学的に『アフリカの角』とよばれ、国際的な安全の要衝である。
 ところが内戦につぐ内戦、部族対立でインド洋に面するソマリア沖(その先にセイシェル群島)と、イェーメンとの間のアデン海では、高度の武器で武装し高速艇をとばして船ごとを人質に取る海賊が横行する。
 このルートを航行する船舶は年間二万隻もあるが、うちの2300隻が日本の船である。
日本の安全保障を扼する、危険きわまりなき海域なのだ。
 2008年に発生した海賊行為による人質は全世界で889人、このうちの885人がソマリア海域で発生した。かれらは漁民が化けたもので、自動小銃とロケット砲で武装し、船主などからカネを巻き上げることに全力を傾ける、つまりビジネスとしての海賊行為を繰り返す。それをソマリア政府は取り締まる能力がない。
いや、ソマリアは、いまや国家とは呼べない。そしてタンカーも捕獲され、ウクライナの船が人質化したときは、戦車を数十両も積んでいた。
 それゆえ事態を憂慮した各国が国連安保決議に基づきNATOや、中国も戦艦を派遣し、ようやく日本も重い腰を上げて護衛艦を急派することとなった。

 そもそもソマリアが海賊国家になりさがった原因は何か?
 日本の国土面積の1・6倍もの広さに、人口は僅か840万。一人あたりのGDPは600ドルにも満たない最貧地域のひとつ。
 このソマリアでは部族対立による内戦が続き、血みどろの殺し合いが続いたが、いったんイスラム原理主義政権が成立した。これをアルカィーダの拠点とみた米国が、反イスラム組織をテコ入れ、さらに隣国のエチオピアも反政府側ゲリラに武器援助、事態はむしろ悪化した。
 ソマリアが無政府状態になると、漁場の宝庫でもあるソマリア海域を外国の漁船団が入り込んで魚を乱獲する。これに腹を立てたソマリアの漁師たちが立ち上がった。海賊の発生である。

 2008年四月、日本郵船のタンカーが海賊に襲われたが、付近で警戒中だったドイツの戦艦に救われた。付近には日本の護衛艦「むらさめ」と海上自衛隊の補給艦がいたが、現行法により、日本の海上自衛隊は先制攻撃が出来ない。だからドイツが救助してくれた。
 平和憲法がいかに現実に即していないか!
 二ヶ月後、洞爺湖サミットに来日したメルケル独首相に対して、ときの福田総理は御礼のコトバを述べなかった。
ドイツは立腹したと著者の山崎氏はいう。 
 思えばダッカ事件で父親の福田赳夫首相は「人命は地球より重い」とかなんとかの迷セリフを吐いて、テロリストに巨額の身代金を渡して暴力に屈服した。
日本は世界の笑いものになった。親子は似ているんだ。
 それはともかくとして、本書は日本では珍しく海賊の詳細を綴りながら、ソマリア海賊問題のみならず世界をひろく見渡して、安全と危機管理の根幹を論じている。
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(読者の声1)過日の「原発と直流送電網」の私見に対し、TH氏のような専門家に「主旨には異論がない」とのお墨付きをいただき、たいへん光栄に存じます。
ご指摘いただいた誤りからも私がこの分野の素人であることはお分かりかと思いますが、素人の「特権」として、専門分野の垣根を無視して、「常識(common sense/ bon sense)」の立場から、ラビ・バトラ教授の「ブラウト理論」を実現する一つの方法として「夢」を綴った次第です。
今回のTH氏とST氏のご意見を拝読し、思い浮かんだことを書かせて頂きます。

1「放射能」と「放射線」
数年前に読んだ「放射能は怖いのか」(佐藤満彦著、文春文庫)の冒頭の部分が頭にあったのですが、現在、その本が行方不明で確認できません。思いつきで手元のAmerican
Heritage Dictionary でRadiation(放射線)を引いたところ「A stream of energy transmitted or radiated in the forms of rays, waves or particles emitted by the atoms and molecules of a radioactive substance as a result of nuclear decay」
とありました。
日本のマスコミがゴチャゴチャに使っている単語がほぼすべて含まれています。TH氏に解説していただければ幸いです。
ちなみに、radioactive は形容詞、radioactivityはその名詞形で不可算名詞。そしてradiation は不可算と可算の両方の用法がありますが、上記は可算名詞の意味です。

2 廃熱の利用
 以下は、ウィキペディアの「海水淡水化」の一部要約です。

「サウジアラビアの海水淡水化公団では多段フラッシュ法の大型海水淡水化プラントを多数稼動させている。同国ではこれらを工業用水や一般家庭用水の主水源としており、更に余剰の淡水を農業用水としても利用している。

多段フラッシュ法:海水を熱して蒸発(フラッシュ)させ、再び冷やして真水にする方式。熱効率が悪く、多量のエネルギーが必要。エネルギー資源が豊かな中東産油国で多く採用されており、多くの国々では飲用水のほとんどをこれら造水プラントで生産している。熱源としては発電所の復水や油井からあがってくる随伴ガスや精製時に発生するオフガスが利用され、冷却にはやはり海水が使用される。このため海水淡水化プラントは精油所や火力発電所に併設される場合が多い。」

・ 中東では、オイル・ガスが枯渇すると飲料水もなくなる!
中東の人口は1970年の約1億9千万人から現在5億人に増加、2020年には6億人と予測される。原油が枯渇するといわれる数十年後、10億(?)の民が飲料水を失う。神よ、余りにも不公平です!

・この方式で、黄河や長江から日本海に垂れ流されている汚染物質も除去できる可能性がある。中国の真の危機は、政治・経済以前に、水と空気ではないでしょうか。原油や食料と違って、輸入できませんから(ペットボトルの水はあくまで嗜好品)。

・カナダも原発基地として、オーストラリアと同じ地理的条件を備えている。北半球と南半球の両国をペアにすると、ちょうど季節が逆になり、電力需要・供給の季節差を埋めることができます。北国では廃熱を地域暖房、道路の融雪、植物工場(大型温室)等に利用可能。

3 三菱と東芝の感情的しこり
 「三菱と東芝の技術者の接触は大学の同窓生であっても三菱側が制限する」とは実に日本的な現象ですね(日本では同じ業界でもA社とB社とでは言語文化が違い、話が通じないと聞いたことがあります)。
しかし、「感情的しこり」と技術の統合は別次元の話だと思います。
World Nuclear University のようなところで世界中の学者・技術者が共同研究する環境では、「感情的しこり」など簡単に消えてしまうでしょう。

4.多様なエネルギー開発

宮崎先生のコメントにもありました通り、「原子力発電の拡充と同時に、ほかにもエネルギー開発の手を休めるべきではないでしょう」。太陽光、風力、地熱、潮力、等々自然エネルギーの芽はたくさんあります。ただ、「夢の技術」が主流になるまでは「悪魔の技術」に頼らざるを得ないというのが現実でしょう。「脱原発」を宣言したドイツ、スウェーデン、イタリアも原発に復帰します。
自国の原発を廃止して、不足分はフランスの原発で発電した電力を買えばよいと考えていたのでしょうが、昨年は原油が高騰し、ロシアからのガスがストップしそうになったので、どの国も考え直したのでしょう。

5.トリウム、もう一つの核燃料
原発反対派の大きな論拠は「ウラン濃縮技術は核兵器への転用が可能と」いうことです。
しかし核分裂性核種を含まないトリウムは、核兵器には不向きだが、核燃料としては利用できると読んだことがあります。
「放射性廃棄物の排出量も少なく、埋蔵量もウランと比べれば格段と大きく、採掘も精錬も容易である」とか。トリウム原発は、1970年代、アメリカで試運転に成功したそうですが、なぜこの方式が普及しないのか、この点もTH氏に教えていただければと思います。

6.エントロピー増大の法則
ST氏ご指摘の環境アセスメントは非常に大切な部分だと思います。
ただ地球を熱的に孤立した系と考えれば、人間の文明的生活は基本的にエントロピー増大の法則に反しています。
つまり人間は、特に産業革命以降、自然の摂理に反する生き方をしているのですから、そう長生きできるとも思われません。
「人間、50を過ぎたら死に方を考えろ」といわれますが、生物としての人間も、そろそろ亡び方を考える時期かも知れません。つい、年寄り臭さが出てしまいました。
   (SK老)


(宮崎正弘のコメント)ご指摘のなかの、中国の水問題。都市化により一億人から三億人ほど中国の新都市移民がうまれ、水枯れ問題は深刻そのものです。



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(読者の声2)日本人は中国を注視していく必要がありますね。
共産党が国内に5つか6つに区分して沿岸部だけを「中国共産党自治区」にすれば良い場所に成ると思うのですが、無理でしょうね。
  (B生)


(宮崎正弘のコメント)50年、百年を単位で考えると中国は五ケ十六国、燕朝十六朝、三国志(魏呉蜀、南宋・金・遼の鼎立)、戦国春秋等々、歴史的空間の三分の一は分裂していた。したがって中国がいずれ分裂するのも確定的シナリオです。ソ連が十五に分かれ、ユーゴスラビアが六、七に分かれたように。
 拙著『中国大分裂』(文藝春秋ネスコ、絶版)をご参照下さい。



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(読者の声3)宮崎先生のご回答、通巻第2539号 (読者の声4)doraQ氏のご回答、非常に勉強になりました。私は英語がいまいちなもので、海外情報は2次的になり、若干まとが外れてしまいます。
今度のオバマ大統領の一連の処置でイスラエルは10年持たない旨のことを書いているブログなどもあります。
ローマ法王もイスラエルを見限っているような発言をしておられますので、カトリックも離反しています。また今回の金融諸問題で米国ユダヤ人達への風当たりも厳しく、アメリカンプロテスタントやヨーロピアンプロテスタントも彼らから離反しているような気が致します。
とするとイスラムはすでに、カトリック、プロテスタントが今回、彼らに三くだり半をつきつけている状況です。(神はまだかもしれません)しかし私は彼らは絶対にかの地を引き上げることはしないと思います。少なくとも愛国者たちはマサダのごとくかの地を枕に全滅まで戦うことでしょう。
 ちょっと短絡的な分類ですが、リベラルで国家意識の薄い(今の日本人よりは数倍あると思いますが)人たちが各国で金儲けをしていて、愛国者がイスラエルで民族生き残りをかけて世界と戦争しようとしているように思います。
 もしもイスラエルに何かあれば今度は行くところがありません。我国へ正式に打診してくる可能性だって否定できません。その時どうするか。これは困難な決断です。
 しかし我国といえば李鵬氏に『日本なんて2020年あたりで消えてなくなる』と言われても抗議どころかいやみの一言も返せない状況ですから、どうなっているかわかりません。
 先帝陛下は大戦の終結に際して三種に神器をお護りできないことをお述べになられましたが、いまそのことを政府は真剣に考える必要があると思います。経済対策より。 
    (万葉至乃輔)


(宮崎正弘のコメント)経済より国体、その通りです。
 イスラエルのことですが、ユダヤ人から見ますと、ルービンもソロスも、ウォール街の大方は改宗しており、自分を安全地帯においてイスラエルの戦争を批判するわけですから現場のユダヤ人からみれば、心情的には許せない対象、愛憎混交の関係です。



   ♪
(読者の声5)貴誌2539号の西村真悟衆議院議員のコメントに「田母神前航空幕僚長の全国行脚が位置づけられる。よって、拉致被害者救出運動と同じだ。この歴史救出運動を、断じて、中断させてはならない」。
 とありました。
田母神さんは、「全国行脚」を続けることによって、日本史に残る方ですね。
「バランスの回復」は、一刻の猶予もない。アメリカ南部人は、"equalizing" とよく言いますね。南北戦争を想い出すのだろうか?
バプティスト教会の牧師でも、「黒人奴隷解放は、豊沃なミシシッピーデルタを手に入れる、リンカーンの口実だった」と言い切る。わが家と道路を挟んだ中学校では、「南部は、北部に侵略された」と教えている。
「工業力が、unequal」だったからと。ここで想い出すのが、軍事大国が軍事小国に押し付ける "Unequal Treaty(不平等条約)"です。
先日、わが家に滞在していた義兄は、アイリッシュ系米人。前IBMのえらいさん。大英帝国のアジア侵略。蒋介石と組んだルーズベルトや、南部人の考え方を話すと驚いていた。「日本を降伏させたアメリカは正しい。リンカーンの南部制圧は正しかった」と信じていたようですので。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)アメリカ人大衆の短絡反応というのは、或る意味で「素晴らしい」ほどトンチンカンですね。1972年、香港から、まだ鎖国していた中国大陸を展望できる場所へ行きました。展望台があって、双眼鏡で「闇」と「謎」の中国大陸をみるのですが、アメリカ人観光客は「あれがコミー」と言っていました。コミー(赤!)ですよ。いまや、それが「ステーク・ホルダー」であり「戦略的パートナー」であり「G2」ですからね。
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(((((((((編集後記)))))))))●長年の知人が急逝したため、国際情勢とはまったく関わりない場所(情報空間)に四日間ほどいた。思考回路も別世界にあった。多くの友人らと一緒に病室で最期を看取り、死に水をさし、「おくりびと」が死に化粧をしている間に関係先に電話し、それから知り合いの葬儀社にも電話で棺桶のサイズなどを打ち合わせ、病院の霊安室で仮通夜、翌日遺体を品川の自宅へ運んだ。霊柩車は故人ゆかりの場所を途中何カ所も寄った。大雨のなかに通夜、翌日は晴れ、小生は近くのホテルに泊まった。ロンドンとパリにいる故人の親友らにも通告し、桐ヶ谷斎場で荼毘に付したあと骨を拾った。涙が枯れるほど出た。葬儀を終えても、思考回路がなかなか回復せず、心身ともに疲れ果て、帰宅してもしばらく新聞を開く気力も湧かない。なにかが虚しいのである。そこでやや克明な備忘録を作成し、散歩に出た。桜はまだ蕾だった。突如「そうか、君はもういないのか」という、或る作家のフレーズを思いだした。●しかし、その蕾の生命力を見ているうちに勃然として精神が元に戻った。猛然と新聞を読み直し、それから桜チャンネルの録画に出た。森木亮、藤井厳喜、三橋貴明、田代秀敏といった「論客」たちと伍して、これからの世界経済を語るには、データを読むよりも、構造的な考えを集中して纏めるという、「瞑想の時間」が一時間ほど必要である。本番では熱戦となった。録画撮りが終わるといつもがっくり疲れるのだが、夜、新宿の会合に出席しなければ行けない。じつは前の駐日台湾大使の許世楷閣下が、いま日本に滞在中なので、お目にかかって色々と懇談する案件がある。知る人ぞ知る、許閣下は大の焼酎好きで、じつは「3M」のファンでもある。いつぞやこの欄に「森伊蔵」と「魔王」はなんとか飲めるルートがあるが、「村尾」は入手できないと書いたら、なんとご親切にも小誌愛読者の或る酒屋さんから定価で分けていただける幸運が舞い込んだ。有り難う、Xさん。●メンタル・タフネス、楽観主義を是として生きてきた。桜を見る例年の会を主催する。屋形船を一隻、チャーターして毎年、ドンちゃん騒ぎをやる。難しい政治経済やイデオロギーに関する話は一切しない。ひたすら喋って、飲んで、カラオケ。それから二次会、さらに数人で三次会となる。予め深酒が分かっているので、最初から酒のピッチを控えるか、カラオケに参加者が興じているあいだにちょっと寝る。昨年は仲間内の会なので、このことを書かないでいたら花田紀凱氏が『夕刊フジ』に概要を書いてしまった。で、ことしは書かれる前に書いてしまう。常連は、ことし大量欠席で、石平、黄文雄、呉善花、ペマ・ギャルポさんら「帰化人四天王」はそれぞれが講演で出張。西尾幹二、田久保忠衛、高山正之、浜田麻記子の各氏は先約。当日、突然やってきたのは中村彰彦、花田紀凱の両氏が連れをともなって。特別ゲストはケント・ギルバートさん。ドイツから来日中のマーン川口恵美、宮脇淳子といった女性陣を前には日頃うるさい堤堯、斉藤勉、富岡幸一郎、遠藤浩一、植田剛彦といった面々さえ存在感が脅かされ、それにしても花岡信昭さんの浪花節的な歌(俵屋玄蕃、9分かかります)は玄人でした。JR事故があってドタキャン数名。それでも30名近くで三分咲きの隅田川桜並木を楽しみました。元気が出てきました。●翌日は息子一家が孫と遊びに来たので、またまた三分咲きの公園に桜を見に行った。所狭しと段ボールやビニール・シートなどが敷き詰められ、飲んで食べている夥しい人々。桜を愛でる伝統は変わらないようである。
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DAIARY NOTE DAIARY NOTE DAIARY NOTE
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宮崎正弘の新刊  http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
  4月16日配本。四月20日には全国主要書店に並びます。
 宮崎正弘・石平『中国人論』(仮題。予価980円。新書版) 
       

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  • 名無しさん2009/03/30

    著者の山崎氏(は日本で珍しいリスク管理マネジメント)ついて全体的なお話は同感ですが、細かい部分ですが、中国の戦艦とかドイツの戦艦とか戦艦という艦種名はやめてもらいたいです。正確には駆逐艦であり巡洋艦だと思います。総称としては軍艦もしくは艦艇です。因みに現在は戦艦は米海軍が保有しているもののみ存在します。福井

  • 名無しさん2009/03/30

    いつも充実した情報を発信していただきありがとうございます。TVからでは単なるニュースが、その向こうには多くの事実がある事の驚く事しきりです。

    更なるご活躍を願っています。



    別件です。

    以前から気になっていたのですが、編集後記が時々文字化けします。

    今回も



    しかし、その蕾の生命力を見ているうちに勃然として精神が元に戻った。猛然と新聞を読み直し、それから桜チャンネルの録画に出た・u桙^耕變次・0羝郡遏∋斡教・澄・賃綵・劼箸い辰拭嶇正辧廚燭舛噺爐靴董△海譴・蕕寮こΨ从僂鮓譴襪砲蓮▲如璽燭鯑匹爐茲蠅癲・渋づ、聞佑┐鮟乎罎靴禿擦瓩襪箸いΑ◆巵堊曚了・屐廚・貉・屬曚鰭・廚任△襦K榿屬任惑・錣箸覆辰拭O寝荵・蠅・、錣襪箸い弔發・辰・衄茲譴襪里世・¬襦⊃圭匹硫餽腓暴仞覆靴覆韻譴亶圓韻覆ぁ・犬弔倭阿涼麁!)耋兮膸箸竜・ぼ干娉爾・△い淨!)椶紡攤瀉罎覆里如△フ椶砲・・辰匿А垢蛤・未垢覦瞳錣・△襦C里訖佑消里襦・・娉爾和腓両特餽イ!)如△犬弔蓮孱械諭廚離侫.鵑任發△襦・い弔召笋海陵鵑法嵜弘紡◆廚函嵋皺Α廚呂覆鵑箸・!)瓩襯襦璽箸・△襪・◆崑屡・廚脇・蠅任!)覆い判颪い燭蕁△覆鵑箸歓得擇砲眈・鎔ζ票圓琉燭觴魏阿気鵑・蘢蟆舛琶・韻討い燭世韻觜・燭・颪す・鵑澄M!)蠧颪Α■悗気鵝・!)瓮鵐織襦Ε織侫優后・擺兌腟舛鮴Г箸靴得犬!)討!)拭・!)鮓・詢稠・硫颪鮗膾鼎垢襦2扱疏イ魄貔鼻▲船磧璽拭爾靴橡菁・▲疋鵑舛磴鸛!)・鬚笋襦F颪靴だ・7从僂筌ぅ妊・蹈・爾亡悗垢誅辰楼貔擇靴覆ぁ・劼燭垢蘆・辰董・!)鵑如▲・薀・院・修譴・蘰鷦_顱△気蕕某・佑濃絢_颪箸覆襦M修畤室鬚・・・辰討い襪里如∈能蕕・藜鬚離團奪舛鮃・u桙ヲるか、カラオケに参加者が興じているあいだにちょっと寝る。



    となっていました。

    普段はあきらめるのですが、今回は強く読んでみたいと思いました。

    ですので文字化け部分を添付してお知らせ致します。



    お役に立つ事を願いつつ。





    田舎の一読者。

  • 名無しさん2009/03/30

    トリウム原発について宮崎先生のご意見を

    是非承りたく!