国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/03/23


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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成21年(2009年)3月23日(月曜日)
       通巻第2535号  
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(読者の声特集)
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(読者の声1)貴誌の馬英九へのコメント。「馬英九は狂っていない。かれの目は北京よりワシントンを先に見ている。米国が「トラブルを起こすな」と言えば、その通り「独立」を口にせず、それが地域の安定に繋がり「われわれはピースメーカーを目指す」などと本気に信じている節がある。台湾の主権、台湾の自主性という概念は、かれには希薄である。」
 (引用止め)
 小生は、貴見に全く賛成です。
 次いで、貴見、「それで良いのか、どうか。」
 ここが問題ですね。馬を当選させた台湾人の劣化した部分は日本人と共有しているところ大。わが身にも不快感あり。
(SJ生)


(宮崎正弘のコメント)やることなすこと、次々とうまく行かず、人気凋落の馬政権ですが、しかし、民進党のほうも、組織がまだ団結できず、年末の地方選挙の結果を待たないと、2012年奪回の展望が開けるか、どうか。



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(読者の声2)何年か前、九段南での保守主義研究会で宮崎さんが御講演された時は、加瀬先生、西尾先生、石平、山崎行太郎、西村幸祐の各氏が結集して大いに盛り上がったことを思い出しました。
さて3月20日に生放送していた日本テレビの番組で「いまひどいことをやっているのはユダヤ人ですよ」と佐々淳行氏が米国発世界金融恐慌について発言しました。
十数分後、司会者が、「先ほどの佐々氏のユダヤ人は、という発言は、日本人が、アメリカ人が、というのと同様差別を助長する発言であり、司会者としてお詫びします」とのナレーションを入れました。
これを面前でやられた佐々氏は「私の発言の責任は私にあります」と憮然とした表情で対応していました。
佐々氏の発言は放送局の自己規制コードに引っ掛かる表現だったのでしょう。佐々発言を放置しておいたらスポンサー企業がサイモンセンターに代表されるユダヤ人団体から圧力を受けて番組から降りかねません。そうなるとテレビ局は困るのです。
良い悪いではなく、これが国際社会の力学です。丸の内の某商社社内ではユダヤ人を「くいち」というジャーゴンで呼び慣わしていました。その心はく(九)足すいち(一)はじゅう(JEW)。そのうち「ユダヤ」という表現は「支那」と同じタブーとなる末路をたどり、企業スポンサーに支配される媒体から消えてしまうかも知れません。
  (NH生、品川)


(宮崎正弘のコメント)前段の拙講演会ですが、3月20日の独演会には多数が詰めかけていただきました。ほぼ満員の盛況で、小生もたっぷり二時間。立って二時間は、しかし、疲れました。参加された読者の皆様、有り難う御座いました。



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(読者の声3)貴誌2533号の有楽生氏による(読者の声2)に接見を加えさせていただきます。
まず、「3月8日のサンプロに田中眞紀子が出た時に田原総一朗が田中角栄をやったのはアメリカとユダヤだと発言。」という箇所を見て、流石に田原総一朗は若い頃に共産主義国ソビエトに憧れていただけの事はあると感心しました。
何故か?というと、実はソビエト連邦崩壊まで「ユダヤ陰謀論」なるものを西側諸国で必死に広めていたのは、泣く子も黙る彼の国の諜報機関KGBだからです。近日中にその引用を書きます(探し中)が、昨年廃刊になった諜報専門誌『ワールド・インテリジェンス』誌のVol.8には気鋭の若手諜報専門家である橋本力氏による元KGBのワシリー・ミトロヒン氏と英国諜報史の大御所クリストファー・アンドリュー氏の共著『ミトロヒン文書?』についての解説があります。
http://gunken.jp/blog/archives/2007/09/12_1100.php
 それによると、冷戦中にKGBは積極的にユダヤ陰謀論を流した。目的は中東などに於ける米国の信用を傷付けて立場を弱める為であったという。世界最大のユダヤコミュニティーを抱える米国は同時に国際貿易を推進する立場にあり両者の利益は重なって見えるので米国はジレンマに陥る事になったというものです。
「アメリカとユダヤ」というわけです。

さて、我が日本でもユダヤ陰謀論を広めた太田龍という男はバリバリの共産党員。またその先輩格の宇野正美は学生時代左翼運動のリーダー。両者はKGBの影響を受けやすい思想、立場、身上であったという点に公安等が注目しなかったとしたら不思議です。
ちなみにソ連の前身帝政ロシアの秘密警察オフラナは『シオン長老の議場書』の創作者。KGBはイデオロギーを超えて、そのロシア諜報の伝統を継承したのでしょう。
同書は日本にはシベリア出兵の時に白系ロシア人が持ち込んだのが広まる機会でしたが、旧日本軍情報部は直に偽書と判断する能力を有していた一方で宗教家など民間人や一部軍人が信じ込んだようです。
面白いのは「ユダヤの陰謀」とか言う場合に、ユダヤ人の誰と誰が、あるいはどの機関がという具体性が全く欠けている事です。これでは話になりません。例えば、ロスチャイルド家のA氏がBという秘密計画を持っているという事を誰か(どこか)が盗聴に成功してメディアにリークというのも一度も無い。
「ユダヤの圧力団体サイモン・ウィーゼンタール・センターが抗議活動をとる動きがある。」という事ですが、このケースでは当然そうなるでしょう。これは田原氏に「ユダヤ人が関わった」という立証義務が生じますが、何れにせよ『マルコポーロ』廃刊は悪い前例になりました。
ウィーゼンタール・センターは廃刊しろとは要求していないのに文芸春秋のいい加減な対応をしたのが今日までの衰退に遠因したのではないでしょうか。「ユダヤの虎の尾を踏んだ」と言っても、相手は濡れ衣と思っている訳ですから注意が必要です。

なお、同項の宮崎先生のコメントで、「サイモン・センターは南京問題で在米の反日団体と協同するので、要注意。」というのは尤もです。中国は米国ユダヤ人の歓心を買い、日本の影響力を弱めて日米関係に亀裂を生じさせたい。
ユダヤ利用論は中国の壮大な世界戦略の一環です。
中国はかつてユダヤ社会があった旧満州ハルビンに壮麗なユダヤ博物館を建てて、如何に(実際に保護したのは日本なのに)中国がナチス等に迫害されたユダヤ人を保護したかという歴史改竄まで始めている。
ここでも黙って置くと日本が何時の間にか(単にナチスと同盟しただけの)悪者にされてしまいます。

貪欲な中国は米国ユダヤ人の政治経済力もさる事ながら、イスラエルの技術も吸い尽くしたい。
一方、イスラエルは莫大な中国市場に目が眩んでいるが両国の関係は接見では「狸と狐の騙し合い」。
具体例として、数年前イスラエルは北京に新しい大使館を建てましたが、早速工事中に中国情報機関は盗聴器を建物に設置。だが、敵もさる者でイスラエル防諜部シャバックは直にそれを見つけ出した。
ここで我国を振り返れば恐らく中国各地の日本大使・領事館などは盗聴されまくりでしょう。情けなぁ〜。
さらに中国は人員養成の為に両国国交20年を待たずして、某外国語大学にヘブライ語科を創設。鈍い日本はイスラエルと国交樹立50年以上になるのに、未だヘブライ語学科を擁する大学は無い。
中国はイスラエルに於いても諜報活動を活発に行っており、数年前秘密警察シャバック内には中国担当部局が設置。
ちなみに(舐められたもので)日本担当部局は未だ存在しない。また、イスラエル対外諜報機関モサッドも中国で諜報活動を積極的に行う中国部局があるが日本部局は無い。
さて騙し合いをしながらも続けてきた両国の軍事交流は米国軍部を苛立たせてしまい、現在、ペンタゴンではイスラエルに親戚がいる候補者を採用しない方針と数年前にイスラエル紙が報道。これは、あまり知られない「アメリカとユダヤ(イスラエル)」の一面です。

そうして犠牲を払ったイスラエルは戦闘機の技術を中国に吸い上がられた後に「中国国産機」をイランやシリヤなど敵対国に売られて安全保障が脅かされるという間抜けぶり。こうして見るとユダヤ万能論やモサッド万能論は中国の世界戦略の前に霞んで見えませんか?
   (doraQ)


(宮崎正弘のコメント)拙著『ユダヤにこだわると世界が見えなくなる』で、ユダヤ陰謀論のデタラメさを書き尽くしました。KGB原作と言うよりロシア皇帝時代の秘密警察が淵源でしょうね。
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  • doraQ2009/03/31

    下記は貴誌第2535号で触れた、『ワールド・インテリジェンス』Vol.8掲載記事の引用(175〜6ページ)です。

    http://gunken.jp/blog/archives/2007/09/12_1100.php

    (引用)『ミトロヒン文書』1・2巻を通して最も読み応えがあり、衝撃的であったものが、KGBの破壊工作である。通常、諜報機関の秘密工作は表に出ない。たとえ表に出ても、それはほんの一部である。なぜなら、それを隠匿するためにプロパガンダ(偽情報の配布)などが複雑に絡み合い、詳細な詮索ができずに陰謀説のようなストーリーに仕立て上げられるのが常であったからだ。しかし、ミトロヒン文書によって、KGBの破壊工作のテクニックが明らかになった。これはKGBが諜報活動のなかでも最も得意とした分野であり、その破壊工作とは暗殺、プロパガンダ、公文書などの偽造工作等、幅広いものであったが、とくに偽情報の伝達、いわゆるプロパガンダの手法は高度であり、そのテクニックは社会への浸透と並んで世界でも類のない秀でたものであった。第2次世界大戦後、つまり冷戦時のソ連最大の敵は米国となり、したがってプロパガンダの主体となる標的も当然米国となった。ソ連は、米国が掲げる自由民主主義思想からくるオープンな社会風潮を逆手に取り、メディアの規制が無かったその社会で、米国にとって不利となり得る情報を利用しながら、KGBの破壊工作の格好の場としたのである。(中略)いまだに信じられている別の例として、ディアスポラによって世界に拡散された「ユダヤ人が裏で世界を牛耳っている」というユダヤ人陰謀説が挙げられる。ミトロヒン文書が明らかにするように、ユダヤ人陰謀説は世界中に広がり、KGBのプロパガンダの中でも最も成功した1つでもある。もちろん、反ユダヤ反シオニズム運動はソ連の建国以前まで遡るが、ユダヤ人が世界を裏で牛耳っているという陰謀説と国外へ拡張していく米国の資本主義は共通点があり、社会的に影響力があるユダヤ人コミュニティーをもつ米外交にとっては大きな不安材料となった。とくに反イスラエル感情が強い中東において、米外交にとって不利な要素となり、米国とユダヤ人を連結させることによって反米感情を高めた。現在でも「ユダヤ人の秘密結社であるフリーメーソンが世界を搾取している」という発想は、KGBの破壊工作の結果でもある。以上、典型的な陰謀説とされる極端な2例を挙げたが、ミトロヒン文書が真実を明らかにしなければ、いつまでも陰謀説や怪奇事件として信じ込まれていたであろう。(引用終わり)