国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/03/17


●小誌愛読者(登録)まもなく、14000部を更新!

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  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成21年(2009年)3月18日(水曜日)
       通巻第2530号 (3月17日発行) 
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 中国がアフリカへの大胆投資を再開、アルジェリアに大学町も建設
  中国アフリカ開発基金はすでに初動の10億ドルを使い切り、20億ドルを追加
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 強気が戻ってきた。
 中国は海外投資を見直すと発表したばかりだが、中味を見ると一億ドルを超える投資は許可制にするだけで、率直に言ってざる法。
 李登輝政権から陳水扁政権初期にかけて、台湾から中国大陸への投資は5000万ドル以下と決められていた。海外子会社を経由したり、香港子会社が海外の銀行から融資を受けたりのあの手この手で台湾企業は、数十億ドルを一社で投資していた。
 おなじ抜け穴を中国の企業家は考えるだろう。

 さて、中国の公的なアフリカ投資は「中国アフリカ開発基金」を基軸に行われているが、軍事援助とのバーターなどで行われる石油ガス取引は、詳細が透明ではない。

 アルジェリアがこんどは注目を集めた。
 コンゴへの90億ドル投資に関して、小誌でも伝えたが、国際社会に負う110億ドルの借金を踏み倒すコンゴに、中国がかくも強気の投資を続行する理由は、コバルト鉱山である。
 同様にアルジェリアは石油とガスがねらい目。

 アルジェリアはフランスからの独立以後、ナショナリズムが強く、西側は投資を嫌がった。リビアよりナショナリズムの熱狂があった。
 ところがアルジェリアは外貨準備高が、じつに1400億ドルに増えていて、たとえ石油代金がこれから一バーレル=20ドル割れをおこしても、十分にやっていける計画であるという。


 ▲北アフリカだけでも中国人技術者が三万人!

 現地の大手銀行のひとつ「スタンダード銀行」は南アが本店、最大株主は中国だが、「最近、アフリカ諸国への中国企業のリターンが顕著だ」という(英紙『フィナンシャル・タイムズ』、2009年3月17日)。

 アルジェリアは、しかしながらスキル不足を理由とされ、せっかくのプロジェクトがあっても技術労働者はごっそりと中国から連れてくる。建設は機械、建材、労働者ごと請負い、徹底的に中国企業に還元される。
 ただし一年に一回か二回しか休日もなく、中国人は働きづめの由。

 アルジェリアに525キロに及ぶ新ハイウエィ建設も中国が行うが、これはCRCC(中国鉄道建設)とCITIC(中国国際信託投資公司)との合弁。
 通信事業アルジェ・テレコムとエジプト系「オラスコム」が合弁ですすめている電話通信プロジェクトも、中国の「華為技術」(携帯電話大手)の参入が予定され、北アフリカだけでも、中国人は三万人以上が駐在している。

 反中国感情は、こうしたビジネスの遣り方への不満が爆発して蓄積されている。
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日本保守主義研究会が「宮崎正弘独演会」
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 予約割引分は間もなく締め切ります(18日午前零時締め切り)。
 予約がなくても、当日参加いただけます!

日時   3月20日(金・祝日) 14時開会(13時半開場)
講師   宮崎正弘
演題   「激動の世界情勢を読み解く〜中国・アメリカそして日本」
入場料  学生無料。予約割引2000円(一般)。当日券3000円
会場   杉並区産業商工会館 (杉並区阿佐ヶ谷南3−2−19)
     http://www2.city.suginami.tokyo.jp/map/detail.asp?home=H04880

 ★下記へ御予約下さい。郵便番号、ご住所、お名前を。折り返し、割引券<2000円になります>の葉書をお送りします)
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 当日券は3000円です。
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(読者の声1)御誌2528号(読者の声2)で「SK氏」がラビ・バトラ教授の「ブラウト理論」の紹介および今後のエネルギー資源問題に関する論考を読ませていただき、まことに稀有壮大なご意見に感服いたしました。
そのなかに、原子力発電を「安全かつ合理的に管理するには一カ所にまとめるのがベスト」とされ、その候補地として「オーストラリアの海に面した砂漠地帯」とされたことには同意いたしかねます。

原子力発電の核反応で発生した熱エネルギーの電力への交換比率は、約50%です。残りの熱エネルギーの大部分は原子炉の冷却水を高温に暖め、高温かつ大量のお湯として外部に排出されます。
当該の候補地に原子力発電所を建設した場合、その高温の排湯は、海に流すことになります。近くにあるエネルギー消費地に電力を供給するだけの発電所ならあまり大きな問題にならない量かもしれませんが、世界中の電力需要に対応するための原子力発電所群を一地域に建設し、稼動させた場合、すさまじい量の温水が海に流れ込むことになり、近傍の海中生物が死滅するだけでなく、ある程度離れたところでは、プランクトンの異常発生、それも時々新聞紙上を賑やかせているものとは、比較にならない規模でおきることでしょう。
海流にも大きな影響を与え、太平洋岸全体に気候変動をもたらしかねません。
現在世界中に或る原子力発電所や火力発電所のように熱エネルギーを元にした発電所は、一箇所に固まっていないからこそ環境への影響を今の程度に抑えていられるのです。
もしこのような提案をしたら、間違いなくオーストラリア政府は拒絶します。まさにオーストラリア国民への死刑宣告とも言えるものだからです。

深い洞察基づく大きな構想を創作することは尊いことです。
しかし、夢みるだけでなく、現実のものにしていくためには、緻密な作業が必要になります。
「現在、『まともな』原発を建設できるのは日本の3社(日立、東芝、三菱)だけと言ってよいが(詳細は長谷川慶太郎氏の最近の著作参照)」と書かれましたが、フランスにもロシアにも『まともな』原発を建設できる企業がないとは到底信じられません。
原子力発電所建設がしばらく中止になっていたから米国企業が投資を止めただけで、今後原子力発電所建設が多く計画されるようになれば、米国企業も多く参入することでしょう。
上記のような書き方を、欧米の識者が読めば、あまりの不見識さにやはり日本人は馬鹿なやつらだと思われること必定です。
思われるだけなら構いませんが、あの内容では揚げ足をとられ、そう決め付けられても反論できません。
また欧米で原子力発電所建設に関するカントリー・リスクとして真剣に議論されている問題があります。
原子炉の炉心を保護する鉄製の鋳物を作ることのできる業者が、ここ20年来の間に脱落し、今では日本の鉄鋼メーカーの内の一社だけになってしまい、受注残が3年分もあることです。
3年も待つのかということだけでなく、いつ何時中国の属国化するか分からない危険な国の企業に頼ってよいのかということも心の底にはあることでしょう。
こういったことを真剣に考える必要があります。
   (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)日立、東芝、三菱の御三家は、世界でも有名ですが、中国の原発はロシア、フランスが圧倒的です。日本は安全基準が厳しすぎるので採算ベースで、よく成り立つと不思議ですが、中電は浜岡を撤去し、東電は柏崎がとまったまま。原子力発電の拡充と同時に、ほかにもエネルギー開発の手を休めるべきではないでしょう。
 ちなみに過去参ヶ月間の御三家の株価は、日立が410円から260円。東芝が440円から257円。三菱重工が430円から293円と、いずれも沈没気味でした。
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