国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/02/14



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成21年(2009年)2月14日(土曜日)
        通巻第2493号
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 ホルブロッック特別代表、アフガニスタン入り
  早速、カブールでタリバンの自爆テロ三件が「熱烈歓迎」
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 昨年一年間だけで、タリバンによるテロの犠牲は5000人、うち2000名が民間人。米軍がカブールに入って以来、いまが最悪の事態。

 ホルブロック特別代表はオバマ大統領から「パキスタン、アフガニスタン問題」大使格に任ぜられ、パキスタンで四日間現地調査のあと、13日にカブールへ。厳重な警戒の中、同日、三件の自爆テロ、15名が犠牲となり「イラクよりひどい」(ヘラルト・トリビューン、14日付け)。

 ホルブロック特別代表は、カブールでアフガニスタン国防相、内務相、情報相らと会談の後、カルザイ大統領とも面談し、米軍の基本戦略立案のための現状報告をする。

 オバマ政権は三万の増派を決めているが、合計60,000でタリバン退治が可能なのか、どうか。ホルブロック特別代表は現地での記者会見を避け、隠密行動を取っているという。
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(読者の声1)貴誌2491号の、書評「黒船以降、政治家と官僚の条件」に関しまして、「市場開拓を狙うドイツ人の武器商人だったスネル兄弟は河井継之助の長岡藩にガットリング銃を売りつけたが、会津に強力にテコ入れし、最後は榎本軍に従って函館戦争をともに戦った。ドイツはむろん、英仏米露の隙間を狙って日本での武器外交が主眼だった。」
という箇所を読み、プロシア勢と榎本軍の関係につき、下記の史実を思い出しました。 ご参考まで。
 「蝦夷島総裁 榎本武揚がプロシア人ゲルトネルと「七尾村開墾条約」を締結。1868年(明治元年)10月幕府海軍榎本武揚は函館五稜郭に陣取り北海道を支配しますが、この折にプロシア人ゲルトネルは榎本と北海道七尾村開墾条約を結び、三百万坪(約6キロ四方)を99年間租借することに成功します。
勿論、明治新政府は全く知らずに、英国などからの通報抗議があり、1871年1月に賠償金6万2千ドルを支払い、回収しています。これが幕末・維新において唯一外国が日本に租借地を設定した例ですが、国と国との正式な条約ではなく、早期に回収・解消して事なきを得ています」
(KI生、尼崎市)


(宮崎正弘のコメント)榎本軍は「独立」国家の軍だったわけですね。
 土方歳三など、そういう離れ業に興味が無かったのでしょう。武士の美学として死に場所を求めていた新撰組や会津など東北列藩同盟とは違って榎本には次の国家ビジョンがあった。



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(読者の声2)貴誌2490号。足立論文ですが「FF金利を上げてでも国債を内債へチェンジ」。
となりますと、来週辺りに決める「ホーム・モ−トゲージ利下げ(4%かな?)も短期対策? 僕ら夫婦はこれに乗るしかないけれど。
これでルイジアナの沼地に埋葬されるしかない。ネタニヤフが「ユダヤホーム」という小政治団体(ウエストバンク入植の極右。世界中から嫌われている)から距離をとって中道を選び、オバマを懐柔するようです。
このテルアビブ連立政権と永田町呉越同舟政権の未来は似ているのでしょうか?

貴誌2491号書評。中村彰彦・山内昌之『黒船以降 政治家と官僚の条件』(中公文庫)をNYへ注文しました。
明治維新は小説家や、NHKドラマによって伝説化してしまい、実像が掴み難いと思っておりました。
福沢は「独立自尊」が本人の信条だったとすれば偉人です。
しかしなんでもかんでも神話にするのはいけない。
福沢諭吉の英語ですが、子供用の豆本を買ったのは正しいのです。妻方のあかちゃんが言葉を覚える過程を観察していると、母親の胸に抱かれて「音」から耳にはいるんです。六歳が長らくCivil War を Silver War といっていましたし、五歳が、あたまのテッペンを机で打ったとき、I gotta hit my fifth head( foreheadおでこの上だから)といって笑わせました。


(宮崎正弘のコメント)コラプスをコプラスなんて、朝飯前。ある時インドネシア人がアメリカ人に「I ASK YOU」を「I AKS YOU」と言っておりましがが、通じた。アメリカ人曰く。「米国内でもそういう英語を喋る人が結構います」って。



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(読者の声3)貴誌前号にあるニュース。台北「故宮博物院」の宝物の一部を北京「紫禁城」に交換展示か、ですが、このニュースを見て、北京「紫禁城」に展示したのち、全てが台湾へ返されるのでしょうか。
もともと北京にあったものというではありませんか。最後に「これはもともと北京にあったもの、国民党が持ち出したものだから、返却してもらう」ということになりませんか。
     (NE生、大阪)


(宮崎正弘のコメント)交換ですから、替わりに北京の宝物を台北に展示するわけで、とりわけ北京にたくさんあって台北に不足しているのは骨董時計です。
 お互いに返さないままにする、というのも妙案かもしれません。



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(読者の声4)貴誌2491号に掲載された書評に関して、少し申し述べさせていただきます。
薩長同盟は、公武合体が基軸にあるとのことですが、公武合体というのは実質的に幕府の権力を再構築しようとする思想ですから、龍馬が目指した、幕府に代わる近代政権という観点からすれば、公藩合体の思想が基軸になっているというべきではないでしょうか。
書評の中でお示しのように、当時は、藩自体が、実質的に自立していたということが、公藩合体の思想に繋がったと思うのです。
また倒幕の観点から平和主義の龍馬が目障りになっていくのはよく分かりますが、幕府単独封建体制を実質的に瓦解させる薩長同盟の立役者である坂本龍馬が、幕府側から目を付けられたのは間違いなく、西郷、大久保が、薩長同盟の恩人を裏切ってまで、自分達の使命を全うするような、明治維新の品格そのものを傷つけかねない、冷たい政治的人物だったとは思えません。
なにより西郷にしても大久保にしても、その最期の時の様子が、そのような人物ではなかったと思わせるものです。
つまり最後の死に様が、熱く劇的すぎるからです。人の死ぬ時、その言やよし、というそうですが、その様にも現れるのではないでしょうか。
たしかに龍馬が暗殺されずにいたら、西郷、大久保との間はどうなったかは、分かりませんが、今度は恩義を返す番だと、西郷は龍馬を説き伏せたのではないでしょうか。
海援隊、亀山社中を興したにせよ、所詮、龍馬は脱藩浪人にすぎないのですから。状況が、人の役どころを変えるように思います。龍馬も、増長して自分の立場もわきまえなくなるほど愚かな人物とは思えません。
それから福沢諭吉が、経費を誤魔化してまで図書を買い上げたということに関して、実際はどういうことなのかは、よく分かりませんが、福沢独自の開明的な発想や観点からの思い切った行動だったように思います。
むしろ幕府の中枢の官僚であった小栗上野介の評言こそ、逆説的に、福沢の存在感を示していると言えるでしょう。
日本における自由主義の近代教育思想や政治思想の啓蒙、普及に関して、決定的な存在感を持っているのが福沢諭吉です。
むしろ、福沢諭吉を積極的に評価して、それを乗り越える発想をどう持つかが、これからの日本の教育や政治思想の目標の一つになるのではないでしょうか。グローバル化した欧米自由主義が行き詰まっている現代においては。
もっとも、そのような時期に、日本の先鋭な作家達は、明治維新まで、西洋史に学んだ上で、世界標準化しようとしているのでしょうか。
謙虚な姿勢は結構ですが、もっと自信をお持ちなさい、という声がどこかから聞こえてきそうです。
(W生、武蔵野)


(宮崎正弘のコメント)慶応大学校歌は信時潔でしたね。もし慶応大学なかりせば、福沢が今日ほど高い評価であったかも疑問でしょう。大隈重信同様に。
 龍馬への過大評価は、戦前の愛国心高揚キャンペーンの作為として、人工的に突如、揚言されたものですが、実際の龍馬は天衣無縫、ヴィジョン無き行動家といった人物だったのでしょうね。ミーハーや低俗作家は別にして、歴史を知れば知るほど龍馬の神話は剥がれていきます。土佐の志士でヴィジョンを抱きながらも志半ばにして倒れた一例に武市瑞山がいますが、一方で岡田伊蔵とか、わけのわからない天誅屋も目立ちます。



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(読者の声5)浅間山噴火のテレビニュースは2月1日のFoxNewsに簡単ながら報道されています。後続の記事はありませんでしたが。
   (Andy、カリフォルニア)
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『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫。980円)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書、861円)
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円)
 『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
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  • 名無しさん2009/02/14

    私は読ませて頂くだけのものですが、全ての点で当代随一のメルマガだと思います。宮崎先生のご健康、今後の益々のご活躍を祈るや切です。

  • 名無しさん2009/02/14

    麻生さんと小泉さんがロシアを訪問している最中にロシア大使とサンクトペテルブルク総領事が交替になった事態はどう読み解かれますか?