国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/01/28


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成21年(2009年) 1月28日(水曜日)
       通巻第2473号 
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 本日、もう一号、臨時増刊あります
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 ダボス会議に集まる世界のリーダーは、どうして色褪せて見えるのか
   金融バブルのスポンサーが逃散して、スイスのリゾートには寒風だけが。。
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 恒例ダボス会議が始まった。ビル・ゲーツも、ジョージ・ソロスもここで演説し、世界のマスコミが注目した。
 ことしは、オバマ米国新大統領が出席しない。

 麻生首相はダボスへでかけて演説をするそうだが、いったい誰が聞くのか。2500名の参加があると言っても、わずかに耳をそばだてるのは基調演説をするゴードン・ブラウン英首相ぐらいだろうが、金融センターとしてのロンドン・シティの凋落激しく、いまさら何を言っても世界を魅了することはないだろう。

 プーチン、温家宝、メルケルら世界40ヶ国の首脳がスイスのリゾートの高級ホテルに揃うが、昨年までの大スポンサーだったAIGもリーマン・ブラザースも降りた。

メリルリンチは不在、シティ・グループは幹部の代理がでて五つのセッションに出席するが、オバマ政権から出講を予定されていたローレンス・サマーズ(大統領府経済会議議長)とジェイムズ・ジョーンズ(大統領安全保障担当補佐官)は土壇場でキャンセルした。

スターが不在。だから目立つと計算して行くのだろうか。予算審議で揉めている、どこかの国の首相は。
 それでもダボス(世界経済フォーラム)のテーマは「危機以後の世界の形成」とか。

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(休刊のおしらせ) 地方講演旅行のため小誌は1月29日―2月2日が休刊です。
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樋泉克夫のコラム

  ――孔子は《中国最大のペテン師》・・・ならば孔子学院とは・・・
        『儒教 ルサンチマンの宗教』(浅野裕一 平凡社新書 1999年)


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 中国であれ日本であれ、いや凡そ儒教文化圏と呼ばれる東アジアに住み、古来、孔子を「大成至聖文宣王」、孟子を「亜聖」と呼び慣わし崇め奉ってきた人々にとって、これは紛うことなき異端の書だ。

儒教道徳を再評価し、荒廃するばかりの社会環境を建て直し、民族の団結と精神の高揚に繋げようなどと考える北京の指導者にとっては、著者の言い分は断固として許すべからざる荒唐無稽な罵詈雑言の類であり、著者なんぞは八つ裂きにしても殺し足りないほどに危険思想の持ち主、極悪非道の無頼漢、無知蒙昧な未開人ということになるに違いない――そこで、なにはともあれ著者の“見解”を追ってみよう。

 東北大学大学院教授で中国哲学を専攻する著者は、先ず「前四七九年、中国最大のペテン師がこの世を去った。
その男は、自ら王者となり、わが手で新王朝を樹立せんとする誇大妄想に取りつかれたあげく、夢破れ挫折する。

かくも偉大なこのわしを、なぜに世間は認めぬのか。自分を受け入れぬ世間への憤りが、男の胸中に鬱積し、膨れ上がっていく。
死の直前、男は悲嘆の涙にくれながら、『天下の無道なるや久し。能く予を宗とすること莫し』(『史記』孔子世家)と訴え、怨みを残して死んでいった」と、“不届き千万”にも孔子を「その男」と呼ぶ。さらに、いうに事欠いてか「中国最大のペテン師」と決め付ける。

そして、孔子に向けて第2、第3の批判・悪罵の矢が放つ。
「だがよく考えてみれば、都を遠く離れた小国・魯の、しかもたかだか下士の倅ごときが、天子になり損ねたと言ってわが身の不幸を嘆くのは、そもそも傲慢であり滑稽であろう」、と。
さらに「詐欺師的人生」を送った「孔子が王者であったとの主張自体が、全くの虚偽でしかない以上、孔子の手に成る礼楽など、どこを探してもありはしない」。

次いで儒教は「一介の匹夫にすぎぬ孔子が、実は孔子王朝を創始すべき無冠の王者(素王)であったと信じ、『春秋経』をはじめとする孔子の教えに従うならば、中国世界に太平の世が到来すると信じる宗教」とされ、「何よりも孔子素王説なる虚構と欺瞞の上に成立する宗教」とこき下ろし、さらに儒家を「孔子素王説を国家権力に公認させ、その権威を借りて、世間の人々にこの虚構と欺瞞を信じ込ませる」ことに邁進したとも糾弾する。
まるで儒家は「ペテン師」のパシリとでもいいたげだ。

清末に登場し失敗したとはいえ清朝再興に尽くした康有為を忠実・忠良無比の孔子学徒、つまり最高級のペテン師とする著者は、康が「儒教のみならず、輝かしき中華文明もまた、実はすべて孔子一人が創立・制定したのだと力説する」と主張し、康の著作の持つデタラメぶりを解説する。

「虚構と欺瞞」と断言する「孔子素王説」にしても、天を絶対最高神とする中華世界の根本原理を打ち立てたがゆえに世俗社会の最高権力者たる天子=皇帝を超えた存在であると孔子を位置づけたことから、「孔子を顕彰して見せる演出が、中華の支配者たる正統性を示す早道になった」。

これが中華帝国皇帝が秘める正統性のカラクリなのか。
閑話休題。数年前から北京は世界各地に「孔子学院」なる教育機関を設け、語学・文化教育を施すことで親中派の育成・拡大を目指す。ソフトパワー外交の海外拠点だ。孔孟の教義はデタラメだという主張に異論はあろうが、孔子=ペテン師という考えに従えば「孔子学院」は「ペテン師学院」だ。まさか・・・フーン、成る程・・・そうなのか。
《QED》

(ひいずみかつお氏は愛知県立大学教授。日本の華僑研究では第一人者)。
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(読者の声1)さすがは宮崎メルマガの中露情報。中露共に難局を迎えたたようです。
現実とは非情なもの。
日本人でも宮崎先生ぐらいの世代までがしっかりと認識している。
戦争へのマグマが高まっていく。オバマは、「グルジア、ウクライナでの米露衝突を考えず、ロシアとの共通点を探りたい」とプーチンに語りかけた。
「いつでも、話し合いに応じる」とプーチン。
オバマは弱気ですね。
いかにもオバマ、バイデン、ヒラリー、リード、ペロシでは性根がぺらぺらですから。
オバマが共和党上院議員(42名)を無視したことが報道された。まだキャンペーンをやっているつもりなんだ。指揮系統(Chain of Command) 反則は、システム重視のアメリカでは危険なのです。
トヨタの現場でよく紛争になった。日本人も犯しやすいところがある。
オバマの未熟さ、ウチの女房(アメリカ人)でも心配しているぐらい。オバマ政権が失敗することは良くない。だがこういう未経験者独特の初歩的エラーが重なって、また暗闇へ戻る。そういったアメリカ史を42年も見た。
(伊勢・ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)日本での一種風がわりな“オバマ・ブーム”。まだ、続いています。



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(読者の声2)貴誌2472号「読者の声2」の(doraQ)様へ。
 私がリブニ(イスラエル外相)を「工作員」と表現したのはモサドがいわゆる「スパイ組織」であるためで、「モサドの職員=モサドの工作員」という程度の意味で使ったのに過ぎません。少し大雑把な表現であったかもしれません。
なお「イルグン」についてですがその組織の規模からしてイスラエル建国運動の主流であったとはいえないということは十分承知しております。
かのベギン元首相が爆破工作員として活動していたのは有名ですが。ただ建国運動というのは一種の戦争ですから破壊活動も当然無視できない要素です。
その意味で「大きな役割」と書いたわけです。「女性に安全保障を任されられないなんて偏見」と申しましたのは拝読した限りでは女性に任せられないという明確な根拠のようなものが読み取れませんでしたので、偏見をお持ちなのかと解釈したのです。
イスラエルの政治情勢の詳細な分析は大変参考になりました。有難うございました。     
(予備役空軍大尉)


(宮崎正弘のコメント)自衛隊は退役後、予備役になる人がすくないうえ、現役も少ない。女性も含めた国民皆兵体制は、とんでもなく遠い世界となりました。
 さてイスラエル各紙の事前予測(27日現在)に拠りますと、獲得予測議席数はリクード30、カディマ22、労働党17、イスラエル我が家16(イスラエル国会(クネセト)の定員は120)。
先週の世論調査は同順だったが、リクード28、カディマ24、労働党16、イスラエル我が家16だった。カディマの2席をリクードが上乗せしそう。右派優勢は確実のようです。
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(おしらせ1)過日のシンポジムで「英霊の声」を読む場面の映像です(四分45秒)。
http://jp.youtube.com/watch?v=kDoS2m_LCKc
(おしらせ2)小誌は明日からしばし休刊です。
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宮崎正弘の新刊 
 『やはり、ドルは暴落する! 日本と世界はこうなる』(ワック文庫)
     定価980円<税込み>。
     http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
              ▲

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  • 名無しさん2009/01/28

    面白く拝見しました。

    DVDで見る左の人達は夢想家が多い様ですが紛争地帯に行けば最初に殺されてしまうのでしょうね。