国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2009/01/20


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成21年(2009年) 1月20日(火曜日)
        通巻第2459号
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通貨マフィア御三家が読む十年後の通貨体制
  それでもドル基軸通貨体制に根本的変化は無いだろう
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 日本の通貨政策をリードした御三家といえば、「ミスター・円」の異名を取った榊原英資(早稲田大学教授)が一番有名かも知れない。榊原は次期オザワ政権の財務相に、はやくも名前が挙がっている。

 通貨マフィアには財務官経験者の行天豊雄(前東京銀行会長)、内海孚(前慶応大学教授)らを加えて「御三家」。或いは、このトリオに大場智満元財務官も加えて「四天王」と呼ぶ向きもあるが、さてこれらの人々は通貨体制の行く末をどう見ているのか。

 行天豊雄はおおむね次のように言う。
「ドル基軸体制は向こう30年間は変わるまい。ユーロは30年後もドルをしのぐ地位を確保できるとは思えない。国際決済通貨の50%はいまもドルであり、やや低下したとはいえ、軍事力と金融センターは米国にある。日本円はマイナーな国際通貨として地位を維持できるだろう」

 榊原英資はこう言う。
「米国が軍事大国であり続ける限り、ドル基軸体制は不変だが、20年先をみれば、ユーロはいまより強力にはなっているだろう。すでにユーロ域内では65%の決済がユーロで行われている。
 30年先は「ドル・ユーロ・アジア通貨」の三極体制に移行しているだろう。また10-15年先には人民元とインド・ルピーが「ハードカレンシー」入りしているだろう。しかし三極通貨体制というのは、一極通貨より安定しない」。

 そして内海元財務官は言う。
「ユーロがドルに対抗できる立場に育ったうえ、いまやアフリカを『ユーロ圏』に組み入れた。ECB(欧州中央銀行)はFRBとならぶ信認がある。
 だが米国はドル安を放置できず、またアジア通貨はアジア諸国の経済格差が大きすぎて無理。円が人民元に代替される? その議論そのものがナンセンスだ」。

 (以上の発言は三氏、最近の様々なメディアのインタビューなどから抜粋)
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(読者の声1)カナダ西海岸は年末からひどい降雪で風邪を引いた身体にはいささか辛い雪かきの毎日でした。
武田邦彦教授のファンとしては地球温暖化などと騒いでいる連中に嫌味の一言も進呈したい気分でした。
日本からは自民党が分裂の様相を呈しているニュースが頻繁に入っています。
現主流派を批判する言葉に<党内が『安政の大獄』の状況を呈している>との表現が繰り返し使われているのが気にかかってしかたがありません。
思いを同じくする方も多いのではないでしょうか。

彼我の軍事力の差を眼前にした幕府がとった開国武威の方針に頑迷に反対していたのが過激攘夷派(守旧派)。これを押さえ込まざるを得ないと自らにふりかかるであろうテロを覚悟していたかのように実施されたのが井伊直弼の『安政の大獄』。大獄の時点では幕府側が開明的であったのは間違いのない史実。
その後の公武合体から孝明天皇と徳川家茂の蜜月の時期。ここから更に発展し徳川型文明開化の姿もあり得たことは想像に難くありません。ペリー提督の久里浜上陸以後、幕府はむしろ諸藩に広く意見の具申をもとめたし、よく引き合いに出される吉田松陰が国禁を犯した下田踏海事件に対する処分もむしろ軽いものでした。
現自民党執行部に批判的な塩崎氏や脱党した渡辺氏が(彼らの考えや行動に異を唱える気はありませんが)、『安政の大獄』を口にするたびに『それではあなた達は頑迷な守旧派なのですね』とチャチャを入れたくなる気持ちが拭えません。

 歴史は勝利者によって語られるのはよくわかっていることです。
明治維新を成し遂げた英雄達には満腔の敬意を持っています。しかし敗者の側で全身全霊をかけた(もちろん徳川幕藩体制内でのそれはあったが)、徳川幕臣達の行動にも目を向けておくことは重要なことではないでしょうか。江川英龍、小栗忠順、岩瀬忠震等の事績には素直に頭が垂れます。
いずれにしましても勝者からの視点が色濃く漂う『安政の大獄』という表現を何の吟味もなく安易に使う政治家達の言葉使いに妙に違和感を感じたのでした。
(SW生 在カナダ)


(宮崎正弘のコメント)二流政治家、いや三流政治家そろいの日本の国内政治。そうですね。安政の大獄って、メモ代わりの記号で使っているのでしょうか。歴史への認識が深いとは到底思えませんね。



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(読者の声2)モンゴルとの交流・モンゴルとの提携は日本には必要なのでしょうがモンゴル学者の少ない事も原因なのでしょう。
コサック兵はモンゴル人だと記憶して居ますが人口も少なく成ったのでしょうが、日本はもっとモンゴルとの交流を考えなければいけないのでしょう。
領土の半分中共の「自治区」?ホントにソ連・中共とは勝手な国です。日本ももっと勝手に振舞いたいです。 


(宮崎正弘のコメント)モンゴルに関しては、小生の知る限り宮脇淳子先生の連作が、非常に参考になります。



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(読者の声3)中国は共産圏でありながらかつての日本の高度成長期を思わせる発展を維持できる政府の賢い頭脳集団(ちょっとした家族経営)に対する日本がこれまでの対中関係にどうしても歴史観を払拭できない政府。
いつまで協調外交が続くのだろう。日本人気質であるから仕方がない。あきらめ。日本のかつての栄光はもうないのか? 
 


(宮崎正弘のコメント)日本では次回総選挙でおそらく自民党が破れ、小澤政権となると、いまよりひどい媚中派が外交をつかさどるでしょうから、もっと対中屈辱外交が展開されそうです。
 自民党は度し難いほどに、ひどい惨状ですね。しかしながら。
 『新潮45』貳月号の屋山太郎氏の論文題名、ご存じでしょうか?『君はまだいたのか、麻生太郎』っていうのです。明らかに城山三郎の「きみはもういないのか」に引っかけていますが。。。。



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(読者の声4) オバマの自伝は、William Ayers is a professor of education at the University of Illinois at Chicago が代筆したとの「噂」です。
Wethermanというテロリストとされる。
(伊勢 ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)ともかくオバマ大統領には隠し事が多すぎます。タバコも影ではヘビー・スモーカーらしい。“隠れムスリム”(イスラム教徒)という説までありますね。



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(読者の声5)先日、或る会合で記念講演にたたれた宮崎正弘先生のお話をうかがい、感動しました。
マスコミがつたえない世界の裏側の本当のリアリティをわかりやすく丁寧に解析され、、それも世界のおもな事件を一切のメモもなく、年次、月日、加えて問題となる数字を百科事典のように繰り出され、参加者も宮崎さんの頭脳はコンピュータ付きかと驚いておりました。一言、感謝をこめて。
   (KI生、世田谷)


(宮崎正弘のコメント)。。。。。。。中国語では褒めすぎを「高講(カォチャン)」と言います。
 自分が興味のある事柄は自然に頭の中で記憶の引き出しに分類されて残りますが。。。



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(読者の声6)貴誌通巻第2458号号に中国と韓国の間のわだかまりについて書かれましたが、これが昭和3年の万宝山事件、平壌事件のようなことにならないかと心配です。
あのような中国人、韓国人の性情(性格と感情)をあらわにした事件が起これば悲惨ですが、その逆に何も起こらねばさらに将来の大事件への圧力がたまりかつ中国人、韓国人が自身を省みて反省する機会が失われるので、なおさら心配です。
     (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)万宝山、平壌事件との関連で連想したことがありませんでした。本質的示唆ですね。しかし反省しないのが、韓国人、中国人の特質でもあり、「三省」という言葉を実践しているのは日本くらいでしょう。
 万宝山事件(萬宝山とも書きます)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%87%E5%AE%9D%E5%B1%B1%E4%BA%8B%E4%BB%B6
 平壌事件
http://ameblo.jp/worldwalker2/entry-10129874462.html
 上記ふたつのサイトにおける解説は参考程度に。



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(読者の声7)韓国人の『反日』は建前であり、本音は親日であるとのことですが、私は次のような経験をしたことがあります。
もう10年以上前ことですが、学生の時に韓国旅行をしました。
夜行に乗って行こうとしたのですが、切符の買い方が分からず立ち往生していると、親切な韓国人が、日本語で「どこまで行くのか?」と尋ねてきて、切符を窓口で買ってくれました。
それだけにとどまらず、夜行が発車する夜中まで、次の日に会社があるはずなのに、ずっと一緒に待ってくれていたのです(韓国でも3本の指に入る大手企業のエリート社員でした)
その他、方向音痴の私は、毎日のように道に迷っていたのですが、地図を見ながらうろうろしていると、必ず日本語で、「どこに行くのか?」と韓国人が尋ねてきて、そこまで案内してあげようと、一緒に目的の場所まで行ってくれるのですね。
別れ際に、「僕は日本が大好きです」と言ってくれました。
 本当に良い思い出です。
 なので、私は、理性的には嫌韓流なのですが、感情的には親韓国なのですね。
      (X生)


(宮崎正弘のコメント)個人的にはそういう人も多い。本心は親日感情を抱く韓国人です。
 1985年に小生が国際青年年でジャマイカ大会のアジア代表を務めた折、日本、韓国、台湾が守備範囲で、何回かソウルと台北へ打ち合わせに出かけました。
小生はレーガン政権の担当者から友人として頼まれ、個人的なボランティアだったのですが、先方は日本の総務庁にあたる役所の所管業務です。
ソウルのスポーツ財団のような準役所で昼間、英語で打ち合わせ、夜、飲みました。すると、突如、ぺらぺらの日本語を繰り出して来るではありませんか。ジャマイカ国際会議場では席がとなりでしたので、遠慮無く日本語で会話しましたが。。

 朴政権の頃に、一週間ほど韓国へ取材に行きました。
当時の閣僚は大半が日本語を喋りました。首相も文部大臣も、体育担当大臣も。で、或る知識人らとの会合で、またまた飲み始めると、ひとりがしんみりと日本語で言ったのです。「嗚呼、我が国(韓国)も、日本時代がよかった」。

 またこれも十五年ほど前、ソウルで或るシンポジウムに呼ばれ、小生、高坂正堯、黒田勝弘氏らが御一緒でした。歓迎会には当時の大統領候補だった金大中、鄭周永、金泳三の三人も挨拶に来ましたから、そうとう有力なシンポジウムだったと思います。
 その晩の歓迎会で、二次会的にうち解けた雰囲気の中、高坂さんに日本語で訪ねているどこかの大学教授(韓国人)がいました。
「わたしらは日本時代に哲学も日本語でした。カントの研究で有名な高坂正顕先生の著作は全部読みました。ところで名前が同じだけれどアンタはどういう関係?」
 「はい、息子です」と高坂正堯教授が苦笑していましたっけ。
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     http://miyazaki.xii.jp:80/saisinkan/index.html
         

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  • 名無しさん2009/01/20

    もちろん良いです。私の一言が読者の声として挙げられたから(笑)

    ・新オバマ政権で「ミスター円」こと榊原英資が財務長官候補笑えますね。日本の経済をどうにかしなければならないでしょう。

    単位通貨米ドルの現状維持は必死ではないか?これだけのドル安の中長期にわたるとユーロ圏に基軸