国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/12/24


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年) 12月24日(水曜日) 
         通巻第2432号  
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宮崎正弘の台湾報告第一弾
  『台湾は馬に乗って何処へ行く 小さな中華主義』
   『週刊朝日』発売中の1月2日9日合併号36pに所載!

  ――孔子廟の「開かずの門」を開けさせ(蒋介石もしなかった)、孔子様を礼拝した馬英九総統はまるで皇帝気取り。前総統起訴という異常な台湾で何がおきているのか?
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 金融危機で部数が伸びてアクセスも激増して
  それでも欧米の株式、経済専門紙は赤字転落の怪
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 九月、リーマン・ブラザーズの破綻以後、経済紙誌、株式専門紙誌の需要は爆発的。
 ウォールストリート・ジャーナルのウェッブサイトは通常の二倍、4050万回のアクセスを記録した。
 
 経済専門テレビのCNBCは視聴者が26%増加した。とくに欧州と中東からのアクセスは二倍近くなった。
 ロンドンの老舗『フィナンシャル・タイムズ』は購読者が5%増えた。米紙『ウォールストリート・ジャーナル』の購読者は2・4%増えた。
 フランスでも経済新聞『レエコ』が37%も部数を伸ばした。

 ところが広告収入が減少しており、経営がうまくいっていない。日本とてトヨタが赤字転落で広告出稿を激減、メディアによっては広告を取りやめている。ほかの企業も右へ倣えだから、マスコミの経営が拠って立つ基盤が損壊されているのが現実である。
 テレビも同様な傾向に陥るだろう。

 例外とされたブルームバーグとトムソン・ロイターは経済ニュースと豊富で多角的なデータを端末(ターミナル)に売って業績を著しく伸ばしてきた。が、端末を使用する金融機関が陸続と倒産、廃業、被合併となってユーザーが激減し、これまた深刻な状況に陥っている。

 2009年はマスコミ受難の年になる。
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 樋泉克夫のコラム

 
【知道中国 201回】                   
     ――やはり「過去を忘れることは裏切りに等しい」のである 
                 『雲夢沢の思い出』(陳白塵 凱風社 1991年)


 文化大革命時代、毛沢東は肉体労働の尊さを学習させるべく、農山村に作った「五七幹部学校」に都市の役人や知識人をブチ込んだ。
幹部学校とは名ばかり。昨日まで筆記具や書類より重いものを持ったことのなかった彼らは鋤や鍬を持たされ、劣悪な居住環境のなかで日々過酷な肉体労働を強いられる。
テイのいい労働改造農場。にもかかわらず彼らは「農村に根をおろして一生暮らす」と健気にも毛沢東に誓う。
長いものには巻かれるべし。

この本は、その昔、秦の始皇帝がはるばる咸陽から遊びにやってきたと伝えられる湖北省雲夢沢に置かれた五七幹部学校に放り込まれた著者が、その苦しかった日々を綴ったもの。
自らに降りかかる過酷な運命を笑い飛ばそうとする諧謔の度合いが増すほどに浮かび上がってくるのは、彼が嘗めざるを得なかった体験の悲惨・深刻・滑稽さである。
 たとえば1971年秋、それまで毛沢東の「親密な戦友」であり、憲法で後継者と定められたはずの林彪が毛沢東暗殺を企てたが失敗。
ソ連逃亡途中のモンゴル上空で墜落死したとの情報が伝わるや、「幹部学校の人心は揺れ動いていた。誰ももう農村に根をおろして一生暮らすなどという大言壮語はしなくなった」という。

 それはそうだろう。
昨日まで共に力を合わせて文革を指導してきたはずの「偉大なる領袖」と「親密な戦友」の間で命のやり取りがあったということだから、中国の前途は暗澹。文革の先行きは全く不透明。
はてさて元の職場に復帰できるのか。誰もが浮き足立つ。
このまま「農村に根をおろして一生暮らす」なんて、心の底から信じてなんかいなかったからこそ我先に元気よく大言壮語しただけ。

本当に「農村に根をおろして一生暮らす」こととなったら人生、お先真っ暗だ。
誰だって尻込みしてしまう。
「農村に根をおろして一生繰らす」などというのは、自分こそ《毛沢東の偉大なる教えを実践し肉体労働を厭わず自己犠牲を恐れない人民に生まれ変わり文革を勝利に導く戦士》であることを装っての常套句。
時の勢いに浮かれた口から出任せの過激なスローガン。誰も、そうなりたいわけがない。

そこで著者は「十億の人民の魂がみないじくりまわされたのだ」と文革を総括してみせる。
 巻末の「子供が見た『五七幹部学校』」と題する解説で、「『過去を忘れることは裏切りに等しく』『過去を忘れれば二度目の苦しみをなめる』のである。
中国人は常に『過去の苦しみを思う』必要がある。前のことを忘れず、後のことの師とすべきである」と文革を振り返る。「前のことを忘れず、後のことの師とすべきである」。どこかで聞いたことがあると思ったら、北京の指導者が日中戦争について日本側に訓戒を垂れる折の“決め台詞”だ。


最近、中国では共産党独裁終結を求める「08憲章」への署名がインターネットを通じ民主派活動家のみならず少数民族の間にも静かに広がっている、とか。
憲章は共産党独裁が「中華民族の発展を束縛している」と告発するが、憲章賛同者は共産党独裁が終結した暁に如何なる「中華民族の発展」の姿を描くのか。
中華民族が歩いた近現代史の全ての原因を他に求め、ひたすら被害者を演じ続けることに陶酔しようとするなら、それは共産党の唯我独尊的歴史認識と五十歩百歩。確かに文革は民族の不幸だっただろうが、原因の全てを毛沢東や林彪・四人組だけに負わせて知らん顔はないだろう。
だから「大言壮語」した中華民族に「前のことを忘れず、後のことの師とすべき」ことを切望するのデス。
《QED》

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(読者の声1)さる21日土曜日、佐賀で、佐藤守氏の『我が国の周辺情勢』(日米安保対話の裏話)と題する講演、聴講してきました。
  国家に一身を奉げ日々訓練に励んでいる『自衛隊』に対し、国の邪魔者的に貶めている『朝日新聞』の捏造記事を、スライドを使って憤慨しながら事の真実を説明しておられました。
政府が『自衛隊』悪者の捏造記事を否定しないことにも大変憤慨しておられました。
  「これでは国民が『自衛隊』を邪魔者扱いするのも無理のない事」、と実情を悔まれ「此の侭往くと何時爆発するか分らない」、等とユ−モアを交えながらにこやかに言い切っておられました。
 「正しいことを言っている者が首を切られ、緊急時に適切な判断ができずにうろたえている様な奴が上級職に成る。許せない事だ。」、と実情を憂いておられました。
 「黙している日本人は、田母神さんや佐藤先生の様な方の更なる出現を渇望しています、どうかマスコミの批判に屈することなく国難を広く国民に知ら示めて下さい」と訴えると「いや−、有難う、頑張ります」、とにこやかに握手されました。
   (北九州素浪人)
 

(宮崎正弘のコメント)佐賀での講演会の様子、手に取るように分かりました。有り難う御座います。こういう有意義な会を企画実践される関係者の方々にも感謝したいと思います。
 21日東京で、22日名古屋で田母神閣下の講演会、どこも満員です。
 25日東京は内幸町ホールで、小生の関係団体主催、その後、西村塾でも、また2月11日建国記念日には「紀元節を祝う会」(午後3時、日本青年館)でも田母神閣下が講演をされます。
 大新聞がまったく書かないけれども、国民の反応は異なっている現実。マスコミのつくりだす虚像としての世論と、草の根の国民の意見との乖離。朝日新聞が赤字転落したのも、この現実を見ようともしない怠慢が主因でしょう。

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(((((編集後記)))))●天皇誕生日は九段下の九段会館『奉祝大会』(天長節を祝ふ会、森田忠明実行委員長)で小生「経済混迷と日本のゆくえ」と題して記念講演。おわってからしばし懇談後、こんどはミッキー安川さん主宰の恒例チャリティショーへ。場所は広尾の米軍ホテル。ここは入るにはパスポートが必要なのです。しかも米軍関係のホテルですからなかのレストランとバアで通用する通貨はもちろん米ドルなのです。で、おなじテーブルはエコノミストの高木勝氏と江本孟紀氏、となりに佐藤優氏、上田埼玉県知事、平沢勝栄代議士ら。世相講談のような即席の世間話のあと、歌を聴いたりして忘年会替わりでもありました。
 ●私的なことですが、長男に孫が誕生して一ヶ月。22日は水天宮で祝詞をあげて貰ったあと、家族親戚一同で食事会。人形町の、いつも満員の和食料亭が、がらがらでした。不況の影がいろいろな所に射してきました●過日は桜チャンネルで三時間番組を四時間かけて収録後、近くの居酒屋で忘年会。先に用事があって退席した加瀬英明さんを除き、日下公人、青木直人、水島総の各氏に西尾幹二氏と西部遭氏が隣り合って談笑。過去の経緯を知る人にとって、これは奇観ですが。。。●『路の会』今月の講師は桶谷秀明氏で、演題は、えっ。マルクスについて、でした。中味は『波』に連載され、ちかく単行本になる予定だそうですが、小生が質問したのは「桶谷さんと言えば保田輿重郎、日本浪漫派、村上一郎、そして『草花の匂ふ国家』とくるのに、なぜ、今度はマルクス?」。うぅん、と首をひねる桶谷氏に「通底するのは情念では?」と水を向けると首肯されたのでした。
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  • 名無しさん2008/12/26

    08憲章ですが、中国外内で意見は違うようですよ。

    http://blog.goo.ne.jp/dongyingwenren/s/08%B7%FB%BE%CF



    中国内

    民主化運動をやってる奴 = 西側のスパイ



    中国外

    民主化運動をやってる奴 = 民主主義の風が来た!

  • 名無しさん2008/12/24

    米軍ホテルに入るのにパスポート知らない事は恐ろしい、未だそんな所が大使館以外に有ったのですね?

    あ〜〜明治と変わりはしない、日本に対する侮辱ですね、麻生・小沢なんて騒いで居るマスコミも一度位は報道してほしい。

  • 名無しさん2008/12/24

    08憲章ですが、こちらでは完全にタブー視されていて一般庶民にこの話を持ちかけても全く反応を示しません。その存在さえ知らない国民が大半です。六四から早くも二十年経ちますが、あの事件の後遺症はこの国の国民の大半の脳髄にしみこんでおり、体制批判の危険性を本能的に察しているようです。