国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/12/19


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年) 12月19日(金曜日) 貳
         通巻第2428号  
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中国がソマリア海域へ六隻の軍艦を派遣へ
 国連PKOにも賛意、異例の措置を兵力不足の欧米は歓迎姿勢だが。。
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 ソマリアは部族対立と内戦により、国家の体をなさなくなって十八年、ソマリア海域は無法地帯となり、海賊が荒れくれている。
現在、もっとも深刻な事態はウクライナ船籍の「ファイナ」号である。32台の戦車を積載しているからだ。サウジアラビア船籍のスーパータンカー「シリウススター」も襲撃され、いずれも海賊に人質に取られている。

すでに十月、北大西洋条約機構(NATO)はソマリア沖に艦船を派遣している。同海域では海賊が跳梁跋扈、航行が不安定となっているためだ。
形式として国連要請に基づき、NATO艦隊は世界食糧計画(WFP)の食料輸送船の護衛が主な任務。

NATO加盟国は合計で7隻、ギリシアのフリゲート艦、イタリアの駆逐艦などが食料輸送船の警護にあたり、米国やドイツの計4隻が周辺海域で海賊の動きを監視しているが、効果はそれほど上がっていない。
神出鬼没の海賊は、言ってみれば捉え所がない。

「2008年だけで、1265件の海賊被害が発生、42隻がハイジャックされ、そのうち14隻が、いまも未解決で身代金を要求されている」(IHT,12月19日付け)。

 12月2日、国連安全保障理事会は1年間の期限付きでソマリア領海内での実力行使(軍事力行使)による制圧行為容認を全会一致で採択した。
この決議案は米仏主導、日本も共同提案国に加わっている。
全ての海賊行為を非難し、各国がソマリア領海内で海賊の取り締まりのために「あらゆる必要措置」を取るとしている。

ここへ中国が六隻の艦船を派遣するが、うち貳隻が駆逐艦だ。
先月、香港籍輸送船が二隻、海賊にハイジャックされたため、急遽大型の派遣を決めたもので、NATO並みにいきなり六隻である。
ことし、中国商船は七隻が海賊に襲われたが手製の武器を持ち込んで海賊と戦う“勇敢な”乗組員も多いという(『中国青年報』など)。

中国はアフリカ諸国への進出がめざましく、スーダン、アンゴラから原油を大量に輸入しているほか、中国製品をアフリカへ売り込み、また中国の輸入石油の60%が中東産油国から。

したがってこのシーレーン防衛に貢献することは中国の国際的な責務であるとともに、海軍の実力を示せるチャンスでもある、と海軍中将のJIN YINAN(音訳不明)が誇示しているという。(ヘラルドトリビューン、12月18日付け)。
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