国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/12/18


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年) 12月19日(金曜日)
         通巻第2427号  (12月18日発行)
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 テニスの女王、あの胡梛選手はいまどうしていますか?
   米中文化交流を中断、中国が激怒してから26年の歳月が流れた
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 胡梛選手は中国が生んだテニス界の女王。
四川省出身。当時、19歳。万里副首相もテニスを胡梛と楽しんだ。
 アメリカに遠征中、突如、彼女は宿泊先から消えた。そして米国に政治庇護を求めた。
 当時のレーガン大統領は「わたしの養女にしても彼女の自由と人権をまもる」と発言した。
 
 その後、サンディエゴの弁護士(中国系アメリカ人)がかくまったという節が有力だった。1982年のことで、「胡那事件」として世界のジャーナリズムが報道した。
 小生も、隠れ住んでいると噂のあったサンディエゴまで取材に出かけたこともあった。

 中国は、このテニス選手を米国が亡命をそそのかしたと攻撃し、米中文化・芸術、スポーツ交流を中断すると言う暴挙にでた。
中断は1983年までの一年間に及んだ。

 テニスでの勲章は1985年ウィンブルドンで世界十六位。
 
 さて胡梛は在米四半世紀、「殆ど収入のない不遇をかこち、関節炎を患っていた。台湾に治療に通うようになり、やがて台湾に定住する。テレビのスポーツ解説も行い、元気を取り戻し、さらに驚くなかれ、ことし七月、北京を訪問した」(台湾『連合報』、12月10日付け)。
 過去四半世紀のあいだに中国と台湾はチャーター便を飛ばしあうほどに緊張緩和の季節が訪れていた。

 胡梛はいま、台湾でテニス教室を主宰するかたわら(正式な肩書きは「胡梛テニスクラブ理事長」)台湾先住民の子供を三人養女として引き取り、テニスを教えながら養育している。45歳、独身。嘗ての美貌を保ちながら、「人生は前向きに!」をモットーに。

 (胡梛の「梛」は女扁です)
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(おしらせ)<1>12月19日午後一時から二時40分ごろまで「ラジオ日本」の「ミッキー安川ずばり勝負」に宮崎正弘が生出演します。
<2>拙HP、更新されております ↓
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
<3>19日、20日「桜チャンネル」討論番組に出演しております。司会:水島総、出演:日下公人、西尾幹二、加瀬英明、西部遭、宮崎正弘、青木直人(発言順、敬称略)
<4>次回の宮崎正弘講演会は1月22日午後六時半大手町産経プラザ「正論を聞く会」です。演題は「世界金融危機をいかに日本は生き延びるか」。
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<< 書評 >>
 
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浜田和幸『大恐慌以後の世界』(光文社ペーパーバック)
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 いつもの浜田節、世界の裏情報満載の新刊である。
北米大陸の新通貨「アメロ」の裏情報ついでに、新札20ドル札の透かしが異様であり、これは金本位復帰への準備段階、予備演習ではないか、とか。その新ドル札に署名しているのはヘンリー・ポールソンンだ。
 ポールソン財務長官はゴールドマンサックス会長からブッシュ政権入りしたが、彼がいかに親中派の固まりであり、ウォール街を根こそぎ、反共の信念を横に置いて北京に眼を向かせたか。
ポールソンは70回以上の訪中体験があり、温家宝首相や胡錦涛総書記と老酒で何回も乾杯したとか、米中経済蜜月の裏話もたっぷり盛り込まれている。しかし{?}。ポールソンは下戸、酒は一滴も飲めないはず。この箇所はちょっと誇大な比喩だろう。
 
 さて浜田氏はヘッジファンドの裏情報に詳しく、ジョージ・ソロスにも前作で単独インタビューを試みているが、本書でもヘッジファンドとオバマ政権との関係が、いろいろと出てきて、この箇所を読むだけでも本書を手にする価値がある。

 ウォール街は、資本家、投資家が蝟集するアメリカ資本主義の牙城。もともと共和党の金城湯池、金持ち優遇の世界。それがクリントン元大統領あたりからルービン(当時ゴールドマンサックス会長だった)を取り込み、財務長官につけたことで、民主党へ鞍替えする金融機関も増えた。
 ヘッジファンドを運営する猛者たちは、もとより共和党寄りの人々が多く、オバマ政権の誕生を決して望まず、共和党のマケイン候補へ献金をしてきた。
 途中、多数のヘッジファンドがオバマ勝利を見込んで、ひょいと馬車を乗り換え、オバマへ献金を始めたのだ。
理由はオバマがインターネットで政治献金を呼びかけたところ、たちまちヒラリーを抜き去った事態を目撃したからである。
浜田和幸氏は、この点に注目して言う。
 オバマ陣営は、「ネットオークションやソーシャル・ネットワーキングの世界で実績をあげた専門家を多数採用し、彼は、ネットを通じてのキャンペーンと募金活動に新機軸を打ち立てていた」(本書117p)。
 これを目撃したヘッジファンドのマネージャーたちは、いささかの抵抗もなくオバマに乗り換えた。
 世界一の投機家、ジョージ・ソロスはもともと民主党だから当然として、乗り換え組は「ブルーリッッジ・キャピタルの創業社長ジョン・グリフィック氏、「シタデル・インベストメントグループ」のケネス・グリフィン氏、「ローンバイン・キャピタル」のスティーブ・マンデル氏など、ヘッジファンド業界の立役者たちがこぞってオバマ陣営に対する多額の献金を重ねた」のだ。
 しかもゴールドマンサックス会長だったのがポールソン現長官とルービン元長官であり、
そのゴールドマンサックスは二股かけてオバマ陣営に69万ドルの献金をしているのである。
 鵺的空間とは世界金融破綻の震源地となったウォール街ばかりか、ワシントン政界も。
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(読者の声1) 何時もご意見を参考にさせていただいております。
中国の民主化要求「08憲章」についても、記事をお願いします。
  (A生)



(宮崎正弘のコメント)現段階で論評しない理由は(1)署名人数が多すぎる(2)謀略の臭いが消えない。その貳点からです。
第一に中国の多くの知識人が、あの憲章にかかれた概念をほぼ共有していることは事実です。
が、これがインターネットを通じて本物の改革に繋がる前につぶされる恐れが高い。
第二に、従って、この憲章がチェコやキルギスやグルジアでおきたようなカラー革命にむすびつくというより、もし権力側が反体制派を根こそぎ逮捕するために仕掛けた罠であるとすれば、戊戌変法のごとき、後味の悪い結果に終わりかねない。89年民主化運動の失敗は学生指導者の未熟さでした。署名した知識人、それをオルグした人々は、勿論、善意の上での行動でしょうが、中国共産党のごとき謀略の天才を相手に戦っているのですから、善意だけの勝負では未熟という批判を免れないのではないか、と懸念するのです。
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<< 今月の拙論 >>

(1)「台湾よ、馬に乗って何処へ行く」(『週刊朝日』1月2日―9日合併号、12月24日発売)
(2)「やっぱり、ヒラリーのアメリカ」(『月刊日本』1月号、12月22日発売)
(3)「いま台湾で何が起きているのか」(『正論』二月号、12月25日発売)
(4)「ルポ台湾経済も不況入り」(『エルネオス』正月号、下旬発行)
(5)「出版界の保守化を論ず」(『自由』1月号、発売中)
 
<< 宮崎正弘の新刊予告 >>
『やはり、ドルは暴落する! 世界と日本はこうなる』(ワック文庫)
(予価933円。12月26日発売予定!)
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「田母神俊雄(前航空幕僚長)」講演会
     http://mishima.xii.jp/koza/index.html
・日時 12月25日(木) 18時30分から20時30分
・会場 内幸町ホール(千代田区内幸町1-5-1 TEL: 03-3500-5578)
http://www.uchisaiwai-hall.jp/data/koutsu.html

・会場分担金 おひとり2000円、学生1000円
・主催 国防問題研究会 共催 三島由紀夫研究会
・問い合わせ先  daihonei2div@hotmail.co.jp   
         携帯090−3201−1740
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宮崎正弘の新刊予告
 
『やはり、ドルは暴落する! 世界と日本はこうなる』(ワック文庫)
(予価933円。12月26日発売予定!)
*** 発売前ですが、予約殺到中です! 
 一ドルが90円を割り込み、87円をつける喫緊事態となりました!
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┃好┃評┃発┃売┃中┃!┃
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  • 名無しさん2008/12/18

    日本の政・財界人から「漢文」も読まない中国の歴史すら知らない人が多すぎます。

    理想論で中国を見るのは「聖徳太子」の時代です終わりと認識すべきでしょう。



    日本を目指して国作りを始めて60年独裁者と大衆の「格差」を広げて日本より少し多い金持ちに成ったとは云え、10倍とも15倍とも言われる人口を抱えて何処へ行くのか、中国人の「配給」をし、軍備を拡張し、圧力を他国に掛け続けないと生きていけない国(大陸)。



    日本もチャイナを利用する位の知能と根性を持って欲しいものです。