国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/11/30


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成20年(2008年) 12月1日(月曜日) 
       通巻第2408号 (11月30日発行)
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 いま台湾で何がおこっているのか? 馬政権の急激な北京への歩み寄りは危険
  暴力で言論を弾圧しようとする国民党政権に台湾本省人の危機意識強まる
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 野苺?
 李登輝政権前期、台湾の民主化序曲の時代(80年代後半)、台湾で学生、知識人が自然発生的に運動を展開した。
それを「白百合」運動と言った。その前後に「党外」運動が広がっていた。国民党以外の雑誌はまったく認められていなかった言論状況の中で、町では公然と党外雑誌という台湾の民主化を訴えるメディアがいくつか登場していた。
 過激ではなく静かに民主化を訴えたのだ。

 いま、台北の「自由広場」に自然発生的に集まっている若者たちがいる。これが野苺である。
 野苺という台湾の民主運動は、馬英九政権の独善的暴走、北京へののめり込み外交への批判が基本にある。
弾みとなった事件は、陳雲林(中国共産党台湾担当幹部)の台湾訪問である。
 反対する人並みは、北京代表団が行く先々にあらわれた。これを権力側は暴力による弾圧に出た。
多くの流血があった。
頭から血を流す人、警官に暴行を受けて重傷をおった人々。血の弾圧は国民党への恐怖心を掻き立てた。
「まるで二二八事件の再来ではないか」と民進党は抗議した。

 八年前、陳水扁が当選したときに「あれはインチキ。不正選挙だ」と中華思想組は選挙結果に難癖をつけ、国民党支持者らは総統府前に40日間も座り込んだ。しかし李登輝政権は警察を交通整理に派遣しただけで、抑制に出ることはなかった。言論の自由は守られた。反対派の言論を弾圧する愚をさけたため、世界は台湾に民主主義が復活したと歓迎だった。
 やがて陳水扁下台運動は、自然消滅した。

 二年前、台北駅前に座り込んだ赤シャツ運動(施明徳が陳水扁下野を要求しての座り込み)は、国民党系との野合だったが、台北市を交通渋滞に巻き込み、多くの市民が迷惑した。
しかし陳水扁政権は、これを警察を出して物理的に排除することはなかった。赤シャツ運動も自然消滅した。


 ▲「政治は九流、売国は一流」の馬英九政権

 馬英九政権となって、北京からの使者がにこにこと、気味悪い笑顔で桃園空港に降り立ったときに、北京傾斜に抗議する台湾の民衆が立ち上がって抗議した。
 馬英九は国を売るのか!と。
デモクラシーのくにで当然の行為である。

 陳雲林の宿舎、会議場には数万人の抗議の波が押し寄せた。国民党政権はこれを無視し、しかも「中華民国」の正当性を言ってきた国民党が自らを卑下して「馬先生」と名乗り「中華民国総統」を言わず、あまつさえ中華民国の国旗を立てなかった。自らの由来を否定したのだ。それが馬政権の実態なのである。
自分の国に誇りを持っていないかのような卑屈さ。

 民衆は静かに抗議運動を行った。会談場となったホテルの窓から反対の垂れ幕を垂らしたくらいが過激といえば過激だが、軽犯罪にもあたるまい。
 これを馬政権は暴力で排除した。垂れ幕をホテルの窓から垂らしただけの女性二人を逮捕した。人権を無視した、非民主的な権力側の無謀!

 台湾の学生と知識人がまた立ち上がった。
静かに抗議を繰り返し、各地ではハンガー・ストライキが連続的に展開され、とりわけ自由広場には支援の食料を持ち込む民衆の列がたえず、差し入れのパンが山積みされている。
 台湾の新しい民主運動の主体。それが野苺である。
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(読者の声1)前号貴見にテレビを見ない旨、まことに同感です。わたしもテレビ受像器を捨てましたが何の支障もありませんから。
     (DY生、西東京市)


(宮崎正弘のコメント)いえいえ、テレビをまったく見ないのではなく突発ニュースなどは見ます。一日平均で小生がテレビを見る時間は五分前後ですね。
 世論はネットに移行しているのではありませんか。大新聞の社説が何を書こうと、いまや世論は田母神論文を支持しているように。



  ♪
(読者の声2)元厚生官僚トップの自宅に侵入して、夫婦共に殺害する奇怪な殺人事件が起きたが、ペット犬を保健所に処分された恨みを晴らすための34年越しの仇討ちという前代未聞の理由であった。
可愛がっていた無防備なペットを、冤罪で無残に処刑されたとも思えるような無情な仕打ちと受け取った、犯人の子供の時の衝撃は、他人には、計り知れないものがあったのだろうと推察されます。
 大人になるまでに普通はこのようなトラウマは、成長期の様々な体験と共に、自然に解消されていくものと思われますが、トラウマを大事に育て上げて、明確な殺意に成長させ、この度、34年ぶりに本懐を遂げたとなると、あらためて人間性の不可思議さを思ってしまいます(たしかにペットを喪う悲しみは、時に身近な人の死に勝るとも劣らないほどのことであることは、筆者も知らないわけではありません。)
 おそらく大人に成る日まで、自分の幼き日のペットの不条理な死を乗り越えていくほどの厳しい人間体験や嫌なことに耐える苦労等がなかったのでしょう。
小さなことが小さなことと感じられずに、逆に大きくなってしまった原因は、この他にあげるとすると、
おそらく恩師や友人、読書などを通して得られる必要な情報に恵まれず、温和な生育環境に影を落とした、癒せない心の傷がもたらした歪みを治せないままに、大学で官僚に対する悪のイメージ情報を得たことや、さらに就職した企業社会で純粋ゆえに妥協できず上司との人間関係の躓きから来る社会的不適応性等から来る社会的挫折の繰り返しが、積もり積もって、ご本人の社会的価値観が子供時代の心の傷を晴らすという、純粋な恨み解消の一点に集約されてしまったこと。  
つまり純粋で正直な魂ゆえに社会から孤立し疎外感を深めるという精神的貧困状況と、一方で平和な日本が提供する物質的な豊かさをそれなりに享受する生活との、物心のアンバランスな状況乖離が、やさしく深い若者の純な魂と心を、有り得ない狂気に育ててしまったように思えるのです。
なぜなら食うに食えない状況なら、自分が生きることに必死にならざるを得ず、恨みを晴らそうなどと思う余裕はないからです。
それにしても、心以上の、魂から溢れて来るような深い生命に対する子供心のやさしさが、恐るべき憎しみに満ちた40代中年の、狂気の蛮行に転化するとは何という不幸!
いままでよく見聞きした殺人やテロ事件の例のように、貧困が育てた狂気ではなく、有り余る豊かさによって育てられた狂気とも言えそうで、戦後の豊かさの内実が問われる事件でありましょう。
物質的豊かさだけでなく物心両面にわたるバランスの取れた豊かさ、さらに、その根拠となる、日本人の内なる純粋な魂と人倫主義(ヒューマニズム)の調和こそが、今切実に希求される社会的価値観ではないかと、あらためて感じさせられた事件であります。
 そして他人にはやさしく、自分には厳しくというような、基本的な心の道徳教育が何もなされていないで、過剰な情報を自分の都合のよいように受け取って妄想しやすい人間を育てる、無責任な社会風潮の恐ろしさをあらためて思わずにはいられません。
お互い、気をつけたいものです。この犯人の過ちが我々に警告しているのは、そのようなことかもしれないのですから。
      (W生、武蔵)
 

(宮崎正弘のコメント)GHQと日教組という洗脳機構が日本人のこころを奪った。いまや取り返しの付かない地点にまで日本人の精神の荒廃は達しています。
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  • ちあい2008/11/30

    厚生省といえば麻薬Gメンを思い出すのですが、裏に暴力団が関係しているのではないでしょうか。ペットの恨みにしては不自然すぎます。