国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/11/19


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成20年(2008年)11月20日(木曜日)
         通巻第2395号 (11月19日発行)
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 米国債保有、正式に中国が世界一を認めた
  九月末に日本の保有高を抜いていた
***************************************

 08年九月末現在、中国の米国債保有高は5850億ドル。二位の日本は5732億ドル。ちなみに三位は英国で3384億ドル。

 中国は日本を抜き去って、世界一の米国債保有を誇ることとなった。
 対照的に日本は一千億ドル近く、米国債保有を減らしていることが判明した。中国が正式に日本を抜いたと発表したのはこれが初めてである。
    ◆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)今日、塚本三郎先生のご講演を聴いてきました。
岸信介が昭和44年に始めたという自主憲法制定会議の勉強会にお誘い頂いて、久しぶりに塚本節に接しました。
国会議員同期の竹下登、安倍晋太郎など皆死んでしまい、生きているのは自分一人と参議院会館で快気炎を噴き上げておられました。ご健在ぶりには目を見張ってしまいました。
(ぱちくり)


(宮崎正弘のコメント)80歳? 老骨にむち打って壮士然と。などと言いながら、塚本先生の若さを前にすると、小生など萎縮しますね。あの迫力には。



   ♪
(読者の声2)『TIME』誌アジア版(11月24日号)に、中国の経済対策を絶賛するちょうちん記事が載っていました。
今日(11月19日)の産経新聞には「中国2月危機説」が載っていました。
2月の春節までに上海株価指数が2400まで回復し、不動産価格も持ち直さないと暴動が起きる可能性があるというものです。
暴動云々はともかく、近い将来上海株価指数が2400まで上昇(回復)する可能性は皆無ですし、不動産価格も一時的に政府の政策で上がったとしても、中期的には下がり続けると考えます。
Time誌の記事と産経新聞の記事の質の差といえましょう。
投機で市場価値よりはるかに高い相場になり、値崩れしたものが、まだ下がりきらないのに上昇に転ずるとは考えられません。
さらに怖いのは中国政府は外貨準備を取り崩して景気対策を行う予定だということです。外貨準備を取り崩して元に替え、国内で使うと、以下のことが起きます。

1.元の他通貨に対する交換比率があがります。つまり、元高。
2.中国国内における通貨供給量が増加し、これが、インフレ圧力を生みます。
3.景気対策がインフレ圧力を生みます。
その結果、元高のもとでの国内インフレで、中国の産業の価格競争力が弱くなります。さらに国内需要が増えれば、輸出余力が減ります。中国政府が本気で景気対策を行なったら、貿易赤字なんてことも起こりかねません。
これは日本の産業と労働者にとって願ってもないチャンスになります。

そこで提案です。
現在、福祉法人が、身障者を集めて、健常者のサポート付きで、企業から作業を請け負っています。
その際、身障者に払われる賃金はなんと月約1万円です。この価格ではたとえ身障者の生産性が中国の標準的な労働者の10分の1でも十分競争できます。作業の種類を選べば、健常者の2分の1くらいのものもあることでしょう。
かれらにできる作業を中国に投資して、教育してカントリーリスクを負ってまで、中国ですることはありません。積極的に身障者による作業場を使えばよいのです。
そので、あの悪名高き給付金をこれらの福祉法人がサポート要員の健常者の給与に使うのです。退職者のボランティアでこういったことを廉価な給与あるいはただでやる気のなる人は沢山いると思います。
また月1万円の身障者の給与もせめて5万円に増やせば、このお金は、即消費に回り景気を押し上げます。
麻生さんに採用していただくためにも、誰か漫画家にこの案を漫画にしていただきたいものです。
  (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)後節のご提案ですが、ちょっと無理じゃありませんか。工場施設を改修しなければ身障者を雇用できないうえ、雇用ひとりにつき行政がほかに給与を補助していますから。
 中国には、ところで、身障者が8000万人います! 地下鉄もバスも対応システムが出来ていません。公共設備で、北京五輪後のパラリンピックのために突貫工事でスロープを造ったりしたのは都心の一部地域だけです。
 前節のTIMEと産経の論調の差違ですが、中国重視、日本軽視のTIMEとしては、中国経済の頓挫は歯がゆい限りでしょうね。
 産経はフルネーム「産業経済新聞」。しかし、経済の書き手が殆どいない。産経経済コラムを猛烈な勢いで書きまくる田村さんは、日経新聞からスカウトしてきた論客です。
 


  ♪
((読者の声3)アメリカはいよいよとなれば、借金棒引きで乗り切る腹を固めながら、表面的に債務者からの抵抗や圧力を理由にして、協力国に多額の米国債を買わせようと迫ってくる。
その絶好のカモが、イラクにもアフガンにも、本当の軍事協力をしていない日本であることは明らかでしょう。
 とくに民主党の日本への強硬な姿勢は、自動車業界の衰退を招いた日本企業の攻勢だけでなく軍事的な貢献の薄い日本という、二重の面から、大きな顔をして、強硬な貿易制裁をちらつかせながら日本の金を引き出そうとするのではないか。
 このハゲタカ、いや、アメリカはワシですね、このハゲワシめ。
 日本は「平和のハト」であっても、あなたがたのカモではない、「なめたら、いかんぜよと」言ってやりたいところです。
そのために、用意周到に危機打開の方策を準備すること、また、中国首脳とも連携して、アメリカの危機を打開するための、日中の友好友愛に満ちた協力関係は不可欠となるのでしょう。日中友好に実績のある方に、協力を仰ぐことも。
 日本の重い立場を踏まえて、アメリカの根拠のない圧力に負けず、世界の安定と繁栄のために、腹を据えて、アメリカを善導すべきです。日本には、金融危機克服のための、実力も経験もあるし、表面的にアメリカを立てるだけでなく、アメリカに真の協力をするべきではないでしょうか。
 そのようなことができるのは、日本しかないでしょうし、この機会を逃したら日本を真にアピールする機会を失うことになります。
 今度の金融危機ほど、日本をいい意味で売り込むチャンスはないのでは。
あくまで、秘せられることですが、ドルは円の裏づけで、復活できるのではないでしょうか。
 それを知らずに円の価値を棄損して、どうしてドルを防衛できるのでしょう。アメリカを甘やかさないで、むしろ、真の愛をアメリカという国に、日本は公的注入してあげてほしい。
  (W生)


(宮崎正弘のコメント)善意に満ちたご提案でした。しかし世界は悪魔だらけ、高山正之さん風に言えば「世界は腹黒い」んです。悪意に満ちた米国や、それより悪魔的なロシアと中国を相手に、善意の日本の振る舞いが理解されるとは思われません。
 しかし、それより実態の投資現場では何がおきているか。
欧米では、銀行同士が疑心暗鬼でカネが借りられない。シティ、スイス、ウォール街を先週視察した専門家の報告です。ドルを、いま日銀が供給し続けています。日銀様々なのです、よ。世界のバンカーにとっては!
 そのうえ欧米の投資家は、いま「世界一安全で投資目的としても最適な日本株」を集中して買い始めています。ヨーロッパ系の「投資信託・日本株」を通じているので、どの銘柄を、どの投資筋が買っているのかは分からないですが。。。。。。



(((((((((読者の書き込みから)))))))))
(1)良い論文ほど「マスコミ」に殺される日本は、一日も早く「新聞マスコミ」「テレビ」を見離さないとダメでしょう。「東京裁判史観」「日本肯定論」は戦前・戦後を「言論」で煽り続けた「王国」の終焉ですから「必死」でしょう。
宮崎先生の「中国観」「歴史観」がマスコミが取り上げられない大きな理由です。 
(2)懸賞応募論文(佳作)大いに感激いたしました。日本も捨てたものではないな〜。と
これからも佳作論文の紹介をお願い致します。 
(編集部から)上記弐点は「書き込み」からピックアップしました。
(宮崎正弘のコメント)小生は地上波のテレビには出演しない原則です。台湾総統選挙とか、大事な節目を例外として、bs特別番組や桜チャンネルに出演しても、地上波は依頼を受けても出演しない建前を過去四半世紀貫いております。

        ○○○○○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
****************************************
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
宮崎正弘の三島由紀夫論 三部作!
 『三島由紀夫の現場』
『三島由紀夫“以後”』(ともに並木書房)
 『三島由紀夫はいかにして日本回帰したか』(清流出版)

┏━┳━┳━┳━┳━┳━┓ 
┃好┃評┃発┃売┃中┃!┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┛
  ♪
宮崎正弘の最新刊
 『中国がたくらむ台湾沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円)
  

宮崎正弘のロングセラー中国論
http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ)
               (全332ページ、写真多数、定価1680円)
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円) 
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』(KKベストセラーズ、1680円)
     ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
 ◎小誌の購読(無料)登録は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2008 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 親日生2008/11/20

    親米・親中・親韓・・、反米・反中・・嫌米・・。どうも冠の付け方が感情的な響きが強いような感じです。日本人、日本国民が相手国と向かい会うとき、自らの立場を明示する時、反、親、嫌、媚・・の冠でない”知”がありますが、外国人には”知日家”と云いますが、自らを知米派、知中派・・とは聞きませんが。何故でしょうか。もっとほかに適切な”冠”はありませんか?。ご教示くだされば有難く存知ます。

    日本国民が戦後の対米。対中をいかに考えるか。それはこの2国が対日政策でどのように合意したか。の原点はどこか。小生は、キッシンジャー・周恩来(多くの日本人の信者が居るようですが)会談の秘密合意にあるとみています。

    評論家諸氏の今日的時評”百花争鳴”も結構ですが。前記のテーマに集中して国民のコンセンサス形成に論壇をリードする方はいないのでしょうか?。先生のお考えをお伺いしたい。(無冠生)

  • 名無しさん2008/11/19

    世界は悪魔だらけの、混沌とした世界だとの認識は、とても良き自覚の世界観。だと思います。今回も視点が甘い人と、現実的なシビアな感覚を、拝見ぢて良き心がけが再認識が。出来ます。筑後川の日本人。

  • 名無しさん2008/11/19

    21歳の僕が言うのもなんですが、内容が難しい。