国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/11/17


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成20年(2008年)11月17日(月曜日) 
         通巻第2390号  
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西オーストラリアを襲う中国ブームの壊滅と大不況
  鉄鉱石採掘現場にはアボリジニ労働者と逃げの態勢にある資本家と
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 西オーストラリアのピルバラ地方は鉄鉱石の宝庫として知られ、パース港の北に位置し、面積はスペインより広い。
 日本の商社も鉄鉱石買い付けのために進出している。
 この地方には世界的に有名な鉱山会社「BHP」と「リオ・テント」が覇を競う。
 両社は鉱山から港へ通じる鉄道を独自に敷設し、平行して鉄道が走っている。

ここにフォテスキュー・メタルという新参社があらわれ、主に中国向けに鉄鉱石を輸出してきた。
 後者はフォレストという商品ブローカーが米国から30億・豪ドルをかき集めて、最初はニッケル鉱を、つぎに中国の宝山更迭向けに鉄鉱石輸出に転じた。フォレスト社長は豪州一の財閥となった。

 世界同時不況の荒波は、このピルバラ地方を急襲した。
同地方の鉄鉱石は40%以上が中国向け。その中国が鉄鋼生産を20%削減、海上運賃が十分男一に凹んだことは以前にも一度、小誌でも報じた。

 ラッド首相はすぐに追加予算104億・豪ドルの景気刺激策を発表したが、経済成長は三度下方修正し、下半期は2%成長から中央銀行は1・5%に修正(それさえ超楽観的といわれる)。
 ラッド首相は外交官出身の親中派政治家として知られる。

 しかし、中国向け輸出激減のあおりを受けて、リオ・テント社とフォテスキュー・メタル社は生産を10%削減したものの、余剰資源が港湾倉庫に積み重なる。

 古参のBHPとリオテント社は、フォテスキュー・メタル社の鉱区(山奥にある)から港への輸送に両社が平行して走らせている鉄道の使用を要請したが、にべもなく断られる。そこで、政治が介入した。
ラッド政権は鉄道使用を認めよ、と行政命令を出したのだ。

 豪州の失業は6%に迫る勢い。主要産業の鉄鉱石はピルパラ地区の死命を制する産業でもあり、しかも同地方には人口比二割がアボリジニなのである。だから政治判断が必要となったわけだ。

 フォレスト社長はつい先日まで「豪州最大の富豪」と言われ、個人資産20億円。いまはスッカラカンになりつつあり、豪州財閥地図も塗り替わりつつある。
 かくて西豪の中国ブームも去った。
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(読者の声1)今回の田母神さんの件で最も心配なことは、自衛隊の中で自由な戦史の研究がタブーとなる恐れです。
何事も「歴史を学び、歴史に学べ」という諺があります。
特に軍隊にとってこの事は最も重要なことです。歪められた戦史の研究から出て来る結論は間違った物になることは確実です。
 今マスコミの主張する大東亜戦争の歴史は勝者の歴史です。
しかしこの歴史は1949年中共の独立宣言により破綻しています。あれだけの犠牲を払い、中国を助けたアメリカが、中国からシャットアウトされました。その原因追及がマッカーシー旋風ではなかったでしょうか。多くの要人がやり玉に挙がりました。
 その中にはアルジャー・ヒス、ハリー・デクスター・ホワイト、ロークリン・カリー等の名があります。アルジャー・ヒスは戦後の枠組みを決めたヤルタ会談に、大統領顧問として同行した人であり、ハリー・デクスター・ホワイトはハルノートの原案を作った人として知られ、戦後世界銀行の総裁までした人です。またロークリン・カリーはアジア問題担当大統領特別補佐官でした。田母神氏も指摘されているように、近年VENONA文書と言われるソ連との暗号通信の傍受記録が解読されて、上記の事実を裏付ける資料が次々に発掘されています。
またマッカーサー元帥は、アメリカの上院で「日本の戦いは自衛のためであった」と証言しています。更に終戦時の中国戦線アメリカ軍司令官ウェデマイヤー将軍の回想録が「第2次大戦に勝者なし」の名で出版されています。
これを見ても当時の米国が如何に共産主義に汚染され、判断を間違えていたか、明らかです。
 戦後60年以上経っています。戦争による被害の補償は、東京裁判とその後の各国との講和条約、平和条約ですべて終わっています。(北朝鮮とは、韓国が全朝鮮を代表する立場を主張し、玉虫色の解釈となっている)いつまでも引きずるのはおかしいと思いませんか。
 韓国では近年植民地発展論と言われる学説が次第に力を増しつつあると言われます。これは日本の植民地になったから今日の発展があるとの考えです。台湾の八田与一の顕彰も同じ流れです。
田母神発言をチャンスととらえ、政府・マスコミの狙いとは逆に、歴史論争が活発化することを期待します。
   (SG生)


(宮崎正弘のコメント)金融危機も「百年に一度のTUNAMI」(グリーンスパン)だが、同時に「百年に一度のチャンスでもある」(麻生首相、ワシントンでの発言)。



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(読者の声2)貴誌2389号の「読者の声1」の方にありました、名越二荒之助先生のご著書「日韓二千年の真実」を以前読ませていただき、真摯に両国の友好を願われ、どちらにも阿ない視点で書かれた内容に感銘を受けました。
日韓関係他いろいろな本を読ませていただきましたが、まだまだ知らない事実が多くある事も知りました。
ただ韓国側にご配慮されてか、意識的に省かれた内容も多少あるように感じました。同じ事実を書かれた呉先生の本に書かれていて、名越先生の本には書かれていない事がありました。
呉善花先生は自国であるがゆえはっきりと、名越先生は他国人である故、記載を避けられたのでしょう。
名越先生のような方にこそ、日本、韓国、北朝鮮の友好の為に本当の歴史を伝える為に少しでも長くご活動を続けていただきたかった。先生がお亡くなりになられていた事をネットでしり、本当に残念でなりません。
    (YK子)


(宮崎正弘のコメント)そうでしたか。名越先生、一年前の春だったと思います。小生も葬儀には参列させていただきました。



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(読者の声3)アメリカ発金融危機に対して、日本の弁明(ここでの弁明とは、説明して物事をはっきりさせることの意)。                       
今回のアメリカの金融経済の破綻危機を通して、現在のアメリカが抱える問題をもう少し正確に理解し、日米関係の良質な質的変化を考える観点から、我々は、問題を捉え直す必要があるだろう。
9月に起きたアメリカ経済直撃の危急な事態の到来は、危機の元凶になったとされる、サブプライムローンの証券化等の問題の底に見える、アメリカ人の楽天主義、言い方を変えれば、日本経済が背負った戦後の苦労を知らないで育った、その意味で非常に恵まれたアメリカ経済の総体的環境が、時を経て、必然的に背負わされることになった負の運命のようにも思える。

1、サブプライムローンの本質は、危険をヘッジしようとする人間の危機感を薄め、格付け会社のお墨付きの豪華商品の見栄えで、幻の安心感を投資家に持たせることで、リスクの高いサブプライムに元々あった危機感を麻痺させるという、手の込んだ、一種の目くらまし戦術による騙しの手法を用いた、仕組み債という名の、偽のデリバテイブに化けたサブプライムローンという金融商品の詐欺的展開なのだということである。
もちろん、最初から詐欺を狙ったわけではないが、住宅市場が好況の裡に推移することを前提とした楽観的な考え方に立っているから危険な本質は隠蔽されることで、逆に商品の安全度は高くなるという錯覚に陥り、その錯覚に乗ったまま、売買商品としての取引過程そのものが、幻の安心感や信頼感を助長させることになったようである。

2、またサブプライムの詐術にも引っ掛からない用心深い投資家のために、さらに用意された商品こそ、CDS(Credit default swap)という、究極の金融派生保険商品なのである。
サブプライムに連結されたCDSの問題点は、およそ博打事で、完全な損害賠償を保証してくれるような、虫のいい賭け事などあるだろうか、ということである。
つまり、サブプライムローンの破綻による損害を保証する商品になった時、その場合のCDSの総体は、巨額の保険金を請求できる債券に化けるのだ。とにかく、CDSは、虫のいい人間の究極の欲望を満たそうとする、変幻自在の魔球といってよい商品になるのである。そして、CDSは、保険商品なのに、自由に売買できる債券でもあるのだ。
この、物分りが良すぎる変幻自在のCDSの特性を考えた時、CDSの引き起こす恐るべき悪夢が、否応もなく見えて来るだろう。
サブプライムと連結したCDSは、蜃気楼のような幻の商品なのだと思われる。
すなわち、価値ゼロの商品なのである。つまり、その本質を理解すれば、一瞬に契約の実質が吹っ飛びかねない商品なのである。
王様は裸だという表現があるが、サブプライムのCDSは、まさに蜃気楼なのだ。

その理由を説明すると、投資という賭け行為自体に保険を掛けることは不可能だからだ。保険を掛けた瞬間、保険を掛けられた投資商品は、投資という意味を、投資商品という価値を棄損されるどころか喪失するからである。
手っ取り早く言えば、競馬をする時に、丸損した時の保険を掛けて勝負する馬鹿がいるだろうか、ということである。保険料を払うのだからいいではないかという言い草も、投資行為の自由責任の原則を、ある意味で、侵害している言葉であろう。
しかし、百歩譲って容認したとする。競馬とは違う、売買者の間の商行為として。
ただ、その場合でも、経済的活性化に資するから許される商行為ということだろうが、破綻危機を招く状況では、商行為自体が無意味という原則に立ち戻り、契約を無効にすることで、安易な債務膨張を防がなければならない。
その場合、国の民事契約への介入がなされることを前提にしなければならない。つまり、お遊び的な要素の大きい投資行為は、状況によっては厳しく、国から管理規制されることが義務付けられる必要があるのだ。自由主義経済が、自由放任ではなく自由主義混合経済(混合とは、資本主義と国家管理や社会主義等の混合)と呼ばれる所以である。

話を戻す。投資に保険を掛ける行為の、自己矛盾性は、厳然たる事実である。
今年のノーベル物理学賞の、受賞内容の説明ではないが、粒子と反粒子の結合で、一瞬の光となって消えてしまう、対称性という自然科学上の真実は、サブプライムの証券化による投資債券とCDSという保険証券の結合によって、一瞬の蜃気楼が見えた後、価値を喪失して消えてしまう社会科学上の真実と相似形なのである。

もっとも、経済学は、物理学という無機的自然科学よりも、無機的科学をも包摂する複素論理の有機的自然科学、すなわち、科学の女王と呼ばれる数学に守られているようだ。だから、物理的真実と相似形だといっても、直ちに、投資商品に付けられたCDSが廃止されなくても仕方がないということになる。なぜなら、それは、実に相対する虚の世界で成立する真実だからだ。詐欺も、お遊びも、虚の世界では、その存在を許されるというわけだ。
ただ、実の世界以上に虚の世界が膨らめば、バブル崩壊になるのが、人間世界なのだろう。その点は、私達は、天なる父、母なる大地に守られているといってよいだろう。
とはいえ、人間は客観的世界だけでは生きられない、生の感情を持った主観性の世界に生きる存在である。だから、詐欺や無価値と分かって、それを容認できるほど野暮な存在ではないのだ。
だから、かろうじて許せるとしたら、危険状況の出来(しゅったい)によって国の介入を認めるお遊び契約くらいであろう。
経済学は、マネーの動学であり、力学であるから、経済活性化を促すものなら、原則を踏み外したお遊び契約でも、条件付きで、容認しようということである。

経済学は、人間の利害が絡んだ有機物理学とでも呼べるものであろう。だから、上記した、自然科学の真実と経済学の真実が、相似形であるという事柄は、大変意義深い真実ということになる。
すなわち、論理上の自己矛盾に相当する対称性と、矛盾なき論理的整合性及び人間社会の融通性、想像性(イマジネーション)等から成る、対称性の破れという、非論理の想像力の真実をも含む、複素論理の論理的整合性に満たされた、矛盾なき世界である。

もう一言付け加えると、投資証券とCDSを組み合わせた商品が、無価値であることの根拠は、投資家の自己詐欺、自己欺瞞から生まれた商品だからである。
つまり、客観的価値の世界に身を置きながらも主観的な価値判断に生きようとする人間の、自由と責任を両立させることで成立する投資行為への主体的な意欲は、この場合には、全く感じられないのである。すなわち、自らの投資リスクをヘッジしようとするあまり、投資に保険をつけて投資リスクをゼロにすることは、自らの投資行動の自由な意志選択に伴う責任を放棄することであり、万が一に備えての保険債券で、自らの投資行動の安全保障を図ることで、その経済行動の意味を自ら放擲、無化してしまったと言えるだろう。
だから、売った方も悪いし、自己詐欺商品であることを見抜けなかった買い手も悪いのである。双方とも責任があり、仲良く、契約を解消すればよい。

さらに、融資や社債に関するCDSに関しても、CDSの契約基準を設けて、CDS契約発生の必然性の有無を厳しく査定し、既契約を、解消、凍結、縮小、是認、の4つ程度に区分けできれば、投資債券付のCDSと合わせても、想定元本はおよそ6200兆円の1/100程度、すなわち、5〜60兆円ぐらいに圧縮できるのではないか。
(棄損率は今、考慮していない。それを考慮すれば、さらにぐっと圧縮されよう。)
そうすればサブプライム以降、今日まで明らかになった不良債権(100兆円程度)と合算しても、日本のバブル崩壊時の不良債権額(150兆円)と同程度になる。IMFの試算は140兆円だから大体合っているが、IMFの試算は、根拠がない楽観主義の気配が濃厚のようだ(上記で棄損率を考慮すれば、日本の不良債権額にも届かない。)

以上の理論的な考察から、百年に一度の危機ではなく、ただ妄想が無限大に発展した結果、百年に一度の、稀なる大きな錯覚が事態を困窮させてしまった擬危機(危機もどき)なのだろう。
ただノイローゼが高じて心身症になり、高い治療費となれば残念なことだ。高い治療費を協力国が背負わされるのでは残念では済まされない(注、不良債権額の数字は、宮崎正弘氏の論稿に拠る)。
 
現在のアメリカの抱えた金融破綻の闇は、CDSの闇ということだから、今年のノーベル物理学賞の日本人研究者たちの研究成果を米国は学び直して、粒子と反粒子の合体による光発散による質量無化、という物質の対称性の真実が、CDSの闇を解く鍵であることに一刻も早く気づいてほしいものである。
そして、金融破綻の責任者すら問い難い複雑な経済事件は、アメリカが、国家レベルで、
全責任を負うべきであり、公的立場のFRBの議長個人に謝罪させるようなことではなく、アメリカという自由主義の本場でもある国が、自由と責任の原則に従った上で投資と保険の融合は、一つの自己矛盾であることを確認することで、契約無効、あるいは破綻時のお遊び契約の契約無効を宣言し、債務膨張をストップさせなければならない。

結局、日本の金融再生プログラムに学んで、かつCDSの蜃気楼を見抜いて、早急に、不良債権処理を急げば、向こう3年の間に再生の道を切り開くことができるだろう。
日本の金融再生の苦い経験に学び、かつ本年度の日本人ノーベル物理学賞の受賞者に学ぶという謙虚なアメリカ合衆国に立ち返ることが、今まさに必要であろう。
かつてアメリカは破滅存亡の瀬戸際の日本を助けた。戦後の日本があるのは昭和天皇のご聖断とその天皇を日本最高の紳士と称えたマッカーサー将軍を代表とするアメリカの力であることは歴然たる事実である。
今のアメリカは危急に際し、いよいよ日本に学ぶ番が巡って来たのではないだろうか。それは日本のアメリカへのご恩返しでもある。日米関係のさらに良質な深化に期待したい。

もちろん、今後は従来の量的経済学の価値観から、質・量兼備の複合的な経済学の価値観に漸次、パラダイムシフト(基盤価値の転換)していくことになるだろう。
つまりバランスの取れた成長、たとえば環境と成長を両立させるところに、新しい技術開発が進展するような。あるいは相互協力と相互競争が両立するような二国間関係が育む、温かくも厳しい経済環境。
 21世紀は人間性の進化と両立する経済発展がかつてないほど期待されよう。また有限な地球を大切にする国際関係の安定した平和的秩序が不可欠になるから、国際国家は自他共に厳しい姿勢が求められることになる。
アメリカとて今後は、地球環境保護の観点から戦争経済は許されないだろう。
 そして日本は独自の使命があるのだろう。すなわち相互扶助と相互琢磨の精神で世界を支える役割を担っていると。
競争経済と相互協力。環境開発経済と環境保護経済。難しい矛盾するテーマを抱えて、宇宙船地球号は、悩める人類を乗せて、新たな希望と再生の航路に就くことができるのだろうか。
 (若月理行)


(宮崎正弘のコメント)アメリカが虚心坦懐に日本から学ぶ? あり得ない話ではないでしょうか。それより功を焦るオバマ次期政権は、とんでもない経済政策を四月頃にぶち挙げるような気がしてなりません。



   ♪
(読者の声4)昭和天皇とマッカーサーの会見内容を綴った本に、吉田茂はサンフランシスコ講和会議の代表としてサ条約、日米安保条約に調印するのを嫌がり逃げまくったとありました。
昭和天皇にお前しかいないと諭されてようやく代表を受けたようです。
臣吉田茂と署名していたのですから天皇からやれ、と云われたら逃げられませんね。吉田茂は朝鮮戦争が勃発してアメリカから求められた再軍備を断固刎ね退けたと喧伝されています。
ですが、来日したダレスが帯びた使命は、日本の再軍備ではなく在日米軍基地の自由使用だったのです。時間の掛かる再軍備なんて日本に求めても半島の火消しの役に立たないのです。日本が独立国となったら主権侵害になりかねない米軍基地の自由使用こそダレスが吉田茂に突き付けた要求でした。
それをクリアするために日本安保条約が結ばれたのです。
米から再軍備を求められたというのは安保条約を成立させるための吉田政権のブラフだったのです。
吉田茂の『回想十年』あたりをきちんと検証せずに資料とした書籍、論文や吉田におもねった人たちにより、再軍備を拒否し平和国家の礎を築き経済的繁栄に独立した日本を導いたという吉田神話が形づくられました。片岡鐡哉氏の名著『さらば吉田茂』(増補改訂版のタイトルは『日本永久占領』で、吉田神話は突き破られていますが、吉田の孫の麻生政権下、吉田神話の完全崩壊は近いでしょう。
   (憂鬱生)


(宮崎正弘のコメント)故片岡鉄哉先生の『さらば、吉田茂』は名著ですね。いまごろ、冥界で麻生政権をどう評価されているか、聞きたいと思いました。二十年ほど前、片岡さんと新宿ゴールデン街の安酒場で吉田茂をめぐって論争したことを思い出しました。



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(読者の声5)貴見にある「オバマ次期政権は、おそらく原則さえも異なる政策に打って出る可能性が高く、となれば、今回の金融サミットの合意は、その実効性が疑われることになる」。
その一言に尽きます。ドルを切り下げてくるでしょう。
        (C生)


(宮崎正弘のコメント)同盟国ニッポンに冷淡だった米国。頭越しに北京と握手し、北とは核を容認し拉致問題から逃げて、多くの日本人が裏切られてしまった、と考えた。しかしアメリカから見ればインド洋上の給油を中断し、イラクでも自衛隊は、他の国の軍隊が守る給水活動で足手まとい、いやはや。その「同盟国」が、この窮地のアメリカを救うために十兆円もの大金をIMFに出すと言ったのですから、たのもしい「同盟国」と評価が変わったでしょう。だが、オバマ次期政権は、まわりを囲むのがほぼ親中、反日派です。対日政策の激変に耐えるだけの政権基盤を麻生さんは必要としている。

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『三島由紀夫“以後”』(ともに並木書房)
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  • 至乃助2008/11/18

    全世界が金融パニック、国内が田母神空幕長更迭で意識が薄れてしまった間に、「国籍法の一部改正」が4日に閣議決定され、本日18日本会議で可決されようとしている。



    ジャーナリスト水間氏によれば「ソフトクーデター」が起きようとしている。本人の認知があれば簡単に、世界一すばらしい国の国籍が取得できる、このザル法を麻生総理、中川財務相をはじめ、ほとんどの閣僚が中身を知らずに署名したらしい。「なんたる怠慢!」





    この法案は本年6月20日にだされた、最高裁判決による、違憲状態の是正のため起案されているらしいのだが、



    (*最高裁平成20年6月4日大法廷判決

    http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080604174246.pdf



    あまりにもすばやい手続きにはなにかの意図を感じるざるをえない。



    この問題は13日ごろから2チャネル、ミクシー等で浮かび上がり、「二重国籍取得の容認」で座長私案をだした、河野太郎議員のブログやミクシー日記へ多くの意見が寄せられた。ブログやミクシーの日記は現在停止状態である。



    私は13日から署名サイトにてこの事案に対する慎重審議を求める署名を企画したところ、本日現在2万3千を超える署名と声が集まった。



    心ある議員はやっと昨日、平沼元経済産業相、赤池議員らが意見書を提出したが、自民党の村田吉隆国対筆頭副委員長は(反対論は)トゥー・レイト(遅すぎる)だ」と取り合わない。



    この法案の可決はまさしく日本崩壊(いや熔解)の序曲だ。ある情報によると中国では法案可決を当てにして、すでに5千人からが待機中であるらしい。それだけ簡単に国籍が取得でき、また偽装の場合の罰則も軽いのである。



    本日午後2時からの本会議が注目されます。

  • 名無しさん2008/11/17

    日本の「力」で生きて見せると言う「強い」気持ちを持つ政治家がいなイのでしょうか?だらしのない国に成り下がりました。

    麻生さんが唱える「とてつもない日本」自立する気が有れば世界は良く見ていると思います、日本のマスコミが無能な癖に口をはさみ過ぎるのが日本の遅滞を呼んでいると感じて成りません。