国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/11/04


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成20年(2008年)11月4日(火曜日)
         通巻第2374号 
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 この世界同時株安と金融危機に中国の「助っ人」を期待し始める欧米
  中国はIMF増資に応ぜよ、とブラウン英首相。北京はジェスチャーのみ
***************************************

 実際のところ、世界にあまたある株式取引所で、年初来最悪の暴落を続けているのは中国と露西亜である。
 中国は73%、ロシアは79%の暴落を更新中だ。

 ところが欧米が注目しているのは中国の外貨準備高である。推計1兆9500億ドル(10月末時点での推計)。
 この外貨を政治力に利用して、中国が国際政治の主要プライヤーになることを予測する向きが多かったが、北京五輪終了後から、一貫して沈黙している。

中国の国富ファンドがモルガンスタンレーとブラックストーンへの出資(合計80億ドル)で巨大な損失をだした(時価20億ドルに激減)。
くわえてリーマーン破産、ファニーメー頓挫で大損し、豪州通貨暴落でまたも20億ドルの為替差損。
要するに現代の金融工学の仕組みが理解できないらしいのだ。

 ブラウン英首相らは「ありあまる外貨準備高から中国はIMFの増資に協力するべきだ」と北京に要求した。
温家宝首相も「中国は世界経済の安定のために貢献する」などと声を高くしてリップサービスにつとめるが、実行に移されないばかりか、その意図も希薄なようである。

 何をしたか?
 中国は農地の個人使用をみとめ、2020年までに農家の所得を倍増すると発表した。農業、農民、農村という「三農問題」が経済の最大のアキレス腱であることを知覚しているゆえに、中国農業銀行へ190億ドルものテコ入れが行われた。

 くわえて国際協力の対外宣伝を尻目に、中国国内の鉄道建設に2920億ドルを投じると発表した。
公共事業活性化による内需拡大で、失墜最中の経済を安定させようというわけ。外国の市場がどうなろうが「我々には関係がない」というジコチュウ的な態度が濃厚である。

 他方、温首相は北京でのASEMを済ませるとモスクワへ飛んで、プーチン首相と会見し、シベリア原油ルートの確定をきめたほか、武器購入(とにくミグ35新型戦闘機)がほぼ内定。これに加えて、ロシアが中国などを加えての非米同盟(ドル基軸体制から離脱する新システム)の構築を模索することに合意したという。

 まるっきり反対のコースを同時に用意している。孫子いらい、それが中国的生き方の基本でもあるが。。。。

 「中国は国際的な経済危機の救済に主導権を発揮できる立場にあるが、喜んでそれをするだろうか」とニューヨークタイムズが懐疑的分析をしている(11月3日付け)。

   △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@宮崎@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(休刊のおしらせ)地方講演のため11月5日〜6日休刊となります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

   ♪
(読者の声1)田母神論文関連の読者のご意見に対する意見です。貴誌3日付け「(読者の声1)」の「戦後五年も経たず、朝鮮戦争が勃発します。心ある日本人は「それ見たことか」とアメリカをせせら笑ったことでしょう。田母神幕僚長もそう思っているのです。
 戦況がどうにもならなくて、原爆を使用しようとしたマッカーサーは、昭和26年4月11日、最高司令官を解任されます。帰国した彼はアメリカ上下院の合同委員会で4月19日から証言をすることになります。有名な「日本は自衛のために立ち上がった」という証言は5月3日です。やっと彼は日本を理解したのです」。
(引用終わり)

意見:マッカーサーが解任されたのは、失敗したわけではなく、米国は朝鮮戦争で日本軍を使うべく日本を再武装させるために占領政策の影響力の強いマッカーサーを更迭したのです。だから議会証言も日本の再軍備を進めさせるための証言です。別に対日政策を反省しているわけではありません。
 
また同日付け貴誌「(読者の声3)」。「しかし私たちは多くのアジア諸国が大東亜戦争を肯定的に評価していることを認識しておく必要がある。タイで、ビルマで、インドで、シンガポールで・・・・・≫>  本当でしょうか?> 田母神幕僚長は本当に現地に出向かれて現地の声を聞かれたのでしょうか? 私事ではありますが、私が初めてシンガポールの地を踏んだのが1979年。いまから約30年ほど前の話になります。シンガポールはもともと中国の共産化を嫌った中国人が大陸から移住して建国した国です。当時(30年前)のシンガポール人は、現在の中華人民共和国に対し、嫌悪感こそあれ好感は持っていませんでした。彼らの大半は着の身着のままで全ての財産を投げ打って大陸から逃亡してきた人たちだったからです。ただ彼らの言い分は、『今の共産中国は大嫌いだが、日本はもっと嫌いだ!』と言うものでした。なぜなら中国で全ての財産を失い、それでも希望を失わず、どん底から築き上げた財産を、また取り上げたのが“日本軍”だったからです」。
(引用終わり)

意見:一寸順番が違うのではないでしょうか。
中共が成立したのは1949年で日本が東南アジアを占領したのは1942年です。そしてシンガポールの蒋介石軍よりの華僑は英軍と共に武器を取って日本軍と戦ったのではないでしょうか。明白な敵軍だったのです。
アジア人というのは東南アジア人であり、華僑のことではありません。
華僑は華南の貧民が労働者としてきて住みついたもので原住民ではありません。むしろ欧米殖民地国の番頭として現地人を搾取していたという事実があります。
だから恨みを買い独立後インドネシアでもマレーシアでも華僑が大量に虐殺されたのです。日本が東南アジアの独立を助けたことは歴史的な事実です。
白人がなにもしないで撤退したというのでしょうか。現地の独立戦争はなぜ起きたのでしょうか。日本が敗戦した後再植民地化のために来襲したからです。年表を読んで確認してください。
  (MC生)


(宮崎正弘のコメント)日本がアジアを解放したことを英米仏オランダはいまも恨んでいて、反日論調を煽り、現地の華僑の新聞・テレビに「反日」に焚きつけています。
 とくに英仏蘭にとって、自分たちの残虐行為をすり替えるのに一番都合が良いのが日本が悪いと「正義」を「邪悪」とすり替える論理構成です。
 河野談話、村山談話など一連の謝罪は、戦後日本が戦勝国史観で洗脳されてしまった、なによりの証拠でしょう。河野とか村山とか、痴呆老人のたぐいでは?
 インドもインドネシアもベトナムの独立も、日本軍が背後にいたからこそ達成できのではありませんか?
 ところで田母神・空幕長を更迭してはしゃいでいるのは朝日のみならず、日経新聞がそうです。日経の政治的左傾現象は留意しておく必要がある。更迭の相手が違うでしょ。あの無能な日銀総裁を更迭するべきでは?



  ♪
(読者の声2) 貴誌通巻第2373号(読者の声3)で「Niko氏」がシンガポール人青年との接触からの結論として「彼が見せてくれたのが大量の日本軍発行の“軍票”の束です。それは彼の祖父から父に、そして彼(孫)へと引き継がれたそうです。この悔しさ!憎し
み!を忘れるな!!ということらしいです」
と書かれました。
昭和20年8月16日に日本政府は、在外日本軍に連合国からの命令として、軍票を日本軍資産と交換して回収してはならないという命令を伝えました。連合国は日本軍の資産を接収する意図であったからです。
つまり現地人の資産・債権が正当に保護されることよりも、まして日本軍、日本国民の評判よりも、自分たちの利益のほうが優先したのが連合国です。Niko氏に今後どうようの会話をシンガポール人とするこの事実を伝えるようお願いします。
その青年はともかく、実際にその時その場に居合わせた日本軍の軍票を持っていた現地人の多くはそのことを知っていたはずです。にもかかわらずそのように間違ったことを伝えた意図ははっきりしています。
旧連合国、あるいはその後継者である国連に何を言っても取り合わないが、日本人には聴く耳と良識があることを彼らは知っているのです。
つまり取れるところからとろうとするだけです。そのように思われることをむしろ光栄
と考えるべきでしょう。

また西法太郎氏の (読者の声4)に対し(宮崎正弘のコメント)で田母神氏を
「個人的な卓見を、しかしながら組織人としては、発表したらどうなるかという計算が出来なかった。それだけ純粋な人なのですね」
と書かれましたが、むしろ田母神氏は発表したらどうなるか知っていたからこそ発表したのでしょう。
いま澎湃と日本の論壇で田母神氏擁護の動きがありますし、中国共産党幹部たちも、「やっぱり日本人は知っているんだ。知らない振りをしているだけだ。これは気を付けなければならない」と肝を冷やしたことでしょう。
リトアニア訪問での天皇陛下の発言がロシアの外交家たちに与えた衝撃にも似た恐怖心と畏敬の念を引き起こしたことは間違いありません。
(當田晋也)


(宮崎正弘のコメント)今朝のヘラルドトリビューン紙の片隅に田母神更迭の記事があります。「日本の更迭措置を中国が賞賛」と!

      ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
########################################
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(休刊のおしらせ)地方講演のため11月5日〜6日休刊となります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

恒例「憂国忌」が近づきました
宮崎正弘の三島由紀夫論 三部作!
『三島由紀夫の現場』、『三島由紀夫“以後”』(ともに並木書房)
 『三島由紀夫はいかにして日本回帰したか』(清流出版)

  ♪
宮崎正弘の最新刊
 『中国がたくらむ台湾沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円)


宮崎正弘のロングセラー
http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ)
               (全332ページ、写真多数、定価1680円)
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円) 
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との共著。徳間書店、1575円)
『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』(KKベストセラーズ、1680円)
     ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
 ◎小誌の購読(無料)登録は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2008 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • てんとうむし2008/11/04

    連日のように大きなニュースが次々流れる中、国籍法改正案が閣議決定、今国会にて成立目指すというニュースがサラッとでてきて非常に暗澹たる気分になりました。DNA鑑定もなさそうで、罰金は20万円以下。足下から日本が崩れていく思い出、憂鬱になります。

  • 名無しさん2008/11/04

     本論とは直接関係ありませんが、宮崎氏が麻生首相を首相就任以前から特段評価されていなかった意味が今回の空幕長の一件でやっと私もよーくわかりました。



  • 名無しさん2008/11/04

    日本に「まともな」朝日新聞・日教組・その他テレビ屋がのうのうとしている限り、知能低下は進むでしょう、自分で勉強できる教材は自分で見つけるべきと思い、いつも宮崎さんの記事を読んで居ます。

    中国ニュースが減少しています、過去の例から見ると「何」かが有るのですが、マスコミが口が開けない、世界の金融なども中国には関係ないとは言って居られる中国経済ではないと思うのですが?国内公共投資だけで中国生きていけるのでしょうか?

    軍拡で反日路線を強化「核」で脅かし、日本・日本企業でも動かしたいのでしょうか

    「孫子の兵法」を読んで居ます、何かが得られるんじゃないかと思いながら・・・

  • nihon2008/11/04

    村山談話。

    日本がアジアの国々を苦しめた、というより

    日本のせいで植民地を失った欧州列強こそ

    「苦しめられたのは我々だ」とにがにがしく思っているのでしょう。



  • 名無しさん2008/11/04

    健康に気をつけて バンバン 書いてください!