国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/10/31


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成20年(2008年)10月31日(金曜日)弐
         通巻第2370号
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 中ロ首相同士の会談の中味は何だったのか
  NYタイムズはロシアがキャッシュ・リッチ=北京の懐を狙ったと報道
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 29日にモスクワで行われた中国温家宝首相とロシアのプーチン首相との会談。
 日本のマスコミは「非米同盟、とくに『上海シックス』が国際金融危機をきっかけにドル基軸から離れた非米同盟を造るのではないか」と観測した。

 また産業界は中国と露西亜の原油取り決めで日本向けパイプライン建設は完全に袖にされ、ロシアから中国大慶へのパイプライン建設が先に進められることが確定したことを重視した。

 ところがNYタイムズ(10月30日付け)は、「20億ドルから30億ドルの前受金をとってロシアは中国へ長期契約の原油輸出の話をしたのではないか」と報道した。結果は不明で、なぜなら原油価格の先行きはさらに値下がり気味であり、この時点で長期契約を結ぶのは愚かであるからだ。
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(読者の声1)貴誌通巻第2368号にある円高下での対応策は時宜を得たものです。
ひとつ付け加えさせてください。
「第三に医療関係の拡充。とくに国策として医者不足を解消する」と書かれましたが、総数では日本に医師不足はありません。病院特に公立病院で僻地にあるもので、医師不足がひどくなっています。
理由は、日本の保健医療料率が著しく開業医に有利になってきているからです。
厚生労働省の官僚はうるさい圧力団体である日本医師会の要求を唯々諾々とのみしかも、医療費の総額を抑えるため、病院にしわ寄せをしているのです。
これが病院を不正請求や、夜勤医を減らしてコスト削減へと走らせているのです。
また公立病院には仕事が楽な割りに高給取りの役所から派遣されてきた事務職員が、医師や看護師が残業している中、忙しい時でも5時になると♪「すいすいすーだららった、と帰ってしまいます。
これではモラルが下がります。
厚生労働省の官僚と自治労が日本の医療に巣くう癌です。
現在日本で医師の数を増やすことには危険が伴います。実入りの良い開業医になるのは難しく、実入りが悪く医師資格を取るまでの投資の回収も難しい公立病院勤務にも気の乗らないなりたての医師はどこへ向うのでしょうか。
米国でたとえ共和党の候補が大統領になったとしても、健康保険加入者数は徐々に増えていきます。まして民主党候補が当選すれば、米国における医師の需要は飛躍的に増加します。
また中国では、外資系企業で働く欧米人社員や中国人の高額所得者向け私立病院が最近急激に増え、欧米諸国から医師を雇い入れています。
こうしてできた、欧米での医師不足の穴を日本からの出稼ぎ医師が埋めていくことになります。言語のハンディーもあり、低所得者向けの医療機関で低賃金で働くことになることでしょう。
しかも国公立の大学は勿論私立大学の医学部でさえ、多額の税金が補助金として使われています。その成果をそんな形でつかってよいものでしょうか。
 これこそ、日本の医療において喫緊の課題です。
   (ST生、神奈川)



   ♪
(読者の声2)貴誌「強い円の裡に日本がやるべきこと」を拝読しました。円高時代の日本の進むべき方向について、実に明確に示されたご意見、膝を打ちました。おっしゃる通りです。
日頃、不思議でならなかったのですが、自国通貨が強くなる事に対し、日本ほど恐怖感を持つ国は無いのではないでしょうか。
「円高」の後には必ず「不況」がつく、四文字熟語かと勘違いするくらい円高は忌避、唾棄すべきものという常識が今も通用しております。
しかし、自国通貨が上がるとは、国家の信用度が上がることに他なりません。
だいいち、輸出には雨天でも、輸入には晴天ではないですか。内需拡大には絶好のチャンス。かつてのように、土地(地面)にお金を吸い込ませなければいいのです。
 かつて大蔵省財務官として異常な円安誘導により、現在の世界恐慌のお膳立てをしておきながら、最近は「円高が日本の国益だ」と保身のための状況証拠を作り上げている卑しむべき人間がいます。
こうした宦官の言い草とは違って、宮崎先生のご提案はまさに他人事で評論家の如き浮ついた、時勢が変わればまた変化するカメレオン言説ではない、地に足の着いたものと感服致しました。
現政府が先生のご提言の一部でも実行に移せば、後世の日本人は必ずや「日本をドル植民地から救い出した嚆矢」と感謝するでありましょう。
     (KM生)


(宮崎正弘のコメント)かの円高先生は、もしオザワ政権誕生のおりは財務相になるとか。
円高恐怖論は対米輸出メーカーが経団連のトップを占めているからです。鉄鋼、キャノン、自動車、石油化学。。。。日本人メンタリティではなく、経団連の不安心理でしょう。



    ♪
(読者の声3)貴誌2367の読者の声(2)で取り上げられていました年次改革要望書は、在日アメリカ大使館のサイトに掲載されていて日本語の要約を読むことが出来ます。
http://tokyo.usembassy.gov/j/p/tpj-j20071022-50.html
画面右上のEnglishをクリックすれば、英語の正文も読むことが出来ます。
同じサイトで、各年次の「規制改革要望書」を読むことが出来ます。
(none)


(宮崎正弘のコメント)貴重なサイト情報有り難う御座います。



   ♪
(読者の声4)貴誌「孔徳成氏逝去」の記事の中で、若干気付いた箇所がありましたので以下の通りお伝えさせていただきます。
 「79代の孔垂長も老齢であり、2005年から孔子80代末裔の孔佑仁が取り仕切っている。」→「79代の孔垂長氏は1975年7月1日のお生まれなので、現在33歳ですからご老齢ではなく、矍鑠とされています。また、80代末裔の孔佑仁様は2006年1月1日のお生まれなので、現在2歳です」。
私自身、ある方のお陰様でご縁があって1ケ月前の9月29日に台北で孔垂長様や孔佑仁様が出席されておられる会合に同席させていただきましたので、間違いありません。因みに、ご承知のことと思いますが、78代の孔維益氏は1989年2月26日にご逝去されています。
なお、ネットで検索すれば、もっと最新のニュースにアクセスできますが、参考までに「2008年10月28日 聯合報夕刊ニュース」を、既にご入手済みとは思いますが以下に掲載させていただいます。以上、とり急ぎ用件のみ。末筆ながら、貴紙のご発展を祈念しております。


孔子77代嫡孫 孔徳成氏逝去(2008年10月28日 聯合報夕刊ニュース、翻訳は某大学・某教授)

 前考試院院長、至聖先師孔子77代嫡孫 孔徳成氏は、本日午前10時50分心肺機能衰弱により、台北慈済病院にて安らかに永眠、享年89歳であった。
 孔徳成氏は孔子の第77代子孫で、民国24年から大成至聖先師奉祀官に就任し今日に至っていた。ただ、3年前より、歩行に不便との理由で、孔子祭に出席することはなく、今年の孔子祭も秘書の鄭毅明氏が代理で焼香した。孔徳成氏の孫である第79代嫡次孫の孔垂長氏は台北孔子廟での「崇聖祀」において主祭官を務めていた。
 台北市孔子廟によると、孔子の第46代嫡孫から衍聖公の爵位を世襲し、民国24年政府は衍聖公を大成至聖先師奉祀官に改めたが、主要な任務は孔子を祀ることで、中国伝統文化を伝承し、政府に残された唯一の世襲特任官であった。
 孔徳成氏は歩行にいくらかの困難があったものの、この数年健康状態は良好で、台湾大学、輔仁大学、東呉大学の大学院で授業を担当していたが、今年に入って、健康状態はいささか低下していた。そして本月20日、肺炎と敗血症の併発により台北慈済病院に入院治療にあたってきた。その後、薬物および呼吸器でいくらか生命が保たれたが、脳への酸素欠乏が深刻になり、今朝10時50分家族に看取られて永眠した。孔徳成氏の霊堂は台北慈済病院地下2階の助念堂に仮設された」。(10月28日 聯合報夕刊ニュース)
   (MH生)


(宮崎正弘のコメント)原典を一段とばして訳したようです。正確な情報を頂き、有り難う御座いました。



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(読者の声5)貴誌前号の「孔子77代嫡流 孔徳成氏が逝去。89歳だった。孔子廟で執り行われる孔廟祭礼大典を司るのは宋朝いらい孔子の嫡流の義務だった」とあります。

感想:今の中共は盛んに孔子を宣伝していますが、本来の支那の民間宗教は圧倒的に道教ではないでしょうか。
その他現世利益を願う民族性に合致した怪しげな民間宗教が沢山あると思います。儒教は支配者の教理であるように聞いています。
もっとも歴代の支那の権力者は私利私欲を追及するものが多く儒教の価値観では否定されますが。最近では毛沢東は批孔運動を展開し、紅衛兵が孔子の廟堂をぶち壊したと思います。当主がいたら虐殺されていたことでしょう。
儒教は日本人が日本的に解釈して日本流の儒教(日本儒教)として今日伝えられていると思います。ですから支那儒教とは違っており、キリスト教ならロシア正教、イスラムならシーア派みたいなものでしょうか。
ということは今価値観の違う中共の儒教宣伝を日本人は真に受けてだまされないようにする必要があるということです。彼らにとって永遠の真理は「私利私欲」であり、「公」という文字の意味は大昔に支那社会から消滅しています。
中共の儒教宣伝も、今や共産主義宣伝が世界で誰にも相手にされなくなったので、偽装の宣伝道具に使っているに過ぎません。
  (MC生)


(宮崎正弘のコメント)孔孟の教えや、いずこ?
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