国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/08/06

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)8月6日(水曜日)
通巻第2278号  
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 人権活動家、マスコミ、米国議会はブッシュ大統領開会式出席にまだ不満
   プッシュは中国のキリスト教・地下教会で祈祷を要請したが、北京は拒否
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 北京五輪開会式でのブッシュ大統領のパフォーマンスが中国の民衆になかがしかのメッセージを伝えるはずである。
人権活動家のハリー・ウー(呉弘達)は先週、ホワイトハウスに招かれたときブッシュにそう言った。
「もっとも良い方法は開会式ボイコットだが。。。」

 ブッシュが「中国を尊敬している」というのは単にジェスチャーなのか、先週、呉や“ウィグルの母”とよばれるカディール女史、魏京生らと面会したのもオーバルルーム(大統領執務室)ではなく、ハリディ補佐官の部屋を偶然尋ねて、その場に彼らが居合わせたという演出だった。ダライラマ法王と面談したときと同様のスタイルである。
 議会、マスコミは依然としてブッシュ大統領の五輪開会式出席に異論を唱えている。

 昨日(8月5日)、五輪前に韓国入りしたブッシュ大統領は三万人という異常な警備陣に守られて、米韓同盟の定義見直しを来年に持ち越すとした。
ソウルでは大規模な反米集会が開催され、韓国の異様なナショナリズムの高揚を目撃して同盟関係をどうするかという外交ステップを後退させた。

 北京では希望してきたキリスト教地下教会訪問が実現できないと分かったブッシュは、ならば表通りになるキリスト教会(クアンジェ教会)の日曜礼拝に訪問し、祈祷する。
その夜(10日)、ブッシュは米国バスケットボールチームの試合を観戦し、翌日帰国の途につく。

キリスト教会は中国で弾圧されている。
その教会へ敢然として祈祷へ行くブッシュ大統領。
「五輪開会式から帰国しても、靖国神社は行かない」と放言するどこかの国の首相と、やはり基本の信条、政治力が違う。
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(読者の声1)通勤電車で『週刊朝日』(8月15日号)の宮崎レポートを拝読させていただきました。
 レポートは週刊紙なのですが、3ページとボリュームがあり、読み応えがありました。
今回も、先生の現地ルポで、日本のマスコミ報道にない真の姿を知ることができました。先日、知り合いの中国人からオリンピックの野球のチケットが手に入ったから、一緒に行こうと誘われましたが、急に休暇も取れず残念ながら断りました。
     (MA生、中野)


(宮崎正弘のコメント)行かなくて好かった。ボラレますから。
  ところで日本の旅行代理店に割り振られた切符はまだ余っていて、北京の日本人会が最後は買い上げになるのでは、という噂が立っていました。
 それはそれとして、小生の中国レポ、おかげさまで好評のようです。



  ♪
(読者の声2)貴誌「(読者の声2)」。(パール博士の日本無罪論)。「たしかに、画期的な業績ではあります。しかし、欧米の論者と議論を戦わせるために参考とするのなら、極東軍事裁判でオランダ代表の判事であったやはりB.V.A.レーリンク氏がA.カッセーゼ氏との共著であらわした「レーリンク判事の東京裁判」小管 信子 訳 新曜社 版2,310円(税込) 1996年09月 発行 ISBN 978-4-7885-0569-8 の方が参考になるのではないのでしょうか」。

意見:パル博士の偉業を考えてみました。
1.論理:
日本を非難する軍事裁判の論理の矛盾、隠蔽、歪曲を論理的に明らかにした=英米に冷遇された=日本を支持した。

2.危険性と勇気:
印度は長く英国の殖民地統治下にあり、1947年には英連邦内でやっと自治を認められるようになったが、どう転ぶか分からない状況にあった。
だから反英意見の持ち主は弾圧され迫害され処刑される危険性があった。米英は大東亜戦争の人種戦争、反殖民地戦争の面を隠蔽するために、有色人種のインド人を使って有色人種の日本を非難させようとした。その汚い狙いを看破して、パル博士はきわめて危険な環境にありながら、あえて正論を主張した。これは大変な勇気であり、非常に偉い。レーリンク氏にはそのような政治的な危険はなかった。

3.パル博士の偉大さ:
したがって正しい論理の主張は勿論立派であるが、身の危険を顧みず正義を主張し、日本を擁護したという点ではパル博士にかなう外国人はいないのである。

4.インド人の忠告:日本人は簡単に謝るな:
「現在大多数の日本人は大東亜戦争を侵略戦争だと思っている。ところがこの認識は自分で吟味得心したものではなく、戦勝国の解釈を鵜呑みにしたもので、日本自身はこの事実の把握を怠っているのである。侵略戦争としたらどのような内容の侵略だったのか、どのような歴史状況と経過で起きたのか。支邦の政治状況はどうだったのか。
ソ連の支那工作はどうだったのか、欧州の政治状況はどうだったのか。欧米の殖民地であったアジアの政治経済状況はどうだったのか。日本人が自らの分析と理解なしで罪科だけを認めることは考えられない。それは請求書をチェックしないで大金を支払うようなものである。
殺人罪で子供が告発されたら、詳細な経緯、自白の有効性、証拠の有効性を吟味しないで判決を受け入れる親はいないだろう。以下略。
典拠:M.Kシャルマ著「喪失の国日本」(文藝春秋)
    (MC生)


(宮崎正弘のコメント)ご指摘の「パル博士はきわめて危険な環境にありながら、あえて正論を主張した。これは大変な勇気であり、非常に偉い」はまったくその通りです。



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(読者の声3)アマゾンの書評に「飛山」という人が「現代の大陸浪人」という表題をつけて、宮崎正弘『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ)を論じています。
 下記に引用します。ご参考までに。

 「著者は稀代の“中国ウオッチャー”として知られる人である。中国に関する多くの著書を既に出しているが、最新刊のこの本は、全33省の踏破記録ともいうべき集大成となっている。 
 しかし読んでいてともかく驚くべきことは、著者の中国を知ろうというとてつもないエネルギーである。この情熱、あるいは切迫感のよってきたる所以はなんであろうか。 
 評者が思うに、それは著者の愛国心であり、危機意識に基く憂国の思いである。 
 中国と日本は海を隔てて千年を越える交流を持つ。しかしこの両国の関係が複雑に錯綜し、問題をはらむようになったのは明治維新以降である。つまり両国が近代的な国家関係に入ってからである。
そこにおいて、様々な外交関係における対立が起こり、戦争ということにもなり、それは第二次世界大戦の大きな原因ともなり、結果的には日本の敗戦という形で終った。 
 しかしそれは本当は終っていなかった。靖国神社や歴史認識をめぐる内政干渉というべき声高な中国の姿勢、台湾や尖閣諸島をめぐる領土問題――すべてが過去を引きずっている。そしてこれに対応する日本政府の弱腰の姿勢が著者の憂国の想いを掻き立てる。 
 彼は落ち着いて椅子に座っていられないのだ。居ても起ってもいられず、ともかくも中国の正体を知ろうと旅に立つのだ。 
 著者の達者な中国語や国家経済観がその認識や観点を深く鋭いものとしている。長年の積み重ねられた旅そのものが定点観測にもなっている。鋭いがまた分りやすい。定評のある数多くの著書、そしてこの新刊がまさしくそれを証明している。 
 “中国ウオッチャー”でもよいのだろうが、評者としては、現代の“大陸浪人”と形容したい思いがするのである」
    (HT生、大田区)


(宮崎正弘のコメント)わざわざお知らせいただき恐縮です。でも「大陸浪人」ですか。それにしてはちょっと年をとりすぎた?
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創刊日:2001-08-18  
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