国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/07/31

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)8月1日(金曜日)
通巻第2270号  (7月31日発行)
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北京市内は意外に平静、シビル意識の芽生えか上からの国際協力強制か
 豪華絢爛七つ星ホテルが選手村のそばに開店して周囲を睥睨している
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 戒厳令下の警察国家のようである。
 日本のマスコミ報道に依れば「中国はテロの危険にさらされ不安定」。

 ところが実際の北京市内は至って平静、市民生活のインフレの不満以外は、いまのところ平静。
 会期中の暴動の気配は観測できない。

 日系のホテルに日本人客が殆どいないのも妙な話、往復の飛行機は日本人が一割。あとは行きが夏休みをとる中国人学生で、帰りは日本へ観光旅行にでかける中国人団体様で、これまた満席なのですが。。。

 というわけで北京から無事に帰国しました。
新聞がいうほどの厳戒でもなく、天安門など中枢部分だけをサブマシンガン武装の特殊部隊。あとは平穏、ホテルは半額。日本人ゼロの旅館やレストランも多く、拍子抜けでした。

 詳しくは近日中に。まずは8月4日発売の『週刊朝日』に緊急ルポが掲載されます!
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(読者の声1) 北京の話題沸騰下、池東旭の公開講座(18日)に一言。
とくに「京城帝国大学に『日本は法科しかつくらなかった』と非難叱声の一言にギクッ。ご著作『韓国の族閥・軍閥・財閥』にも同じ字句。まるっきり違います。そのまま事実化されては日本の教育史が泣きます。弘法も筆の譬えだと思いますが。
城大には、法文科、医学部、理工学部もありました。
医学部は本館、付属病院本館、外来患者診療所。外科手術室。別館研究室、薬草園までありました。
場所は殆どいまの位置で、昌慶路を挟んで一方が象、虎、駱駝、孔雀のいる動物園でした。反対側一帯の大学路までの間のスペース、今ソウル大学付属病院、医科大学付属病院のある場所がそうです。
当時はまだ衛生状態が悪く、結核、赤痢、疫痢、伝染病が非常に多かった時代です。医学部は真っ先に着手され、日本全体では6番目の総合大学でした。
創建は関門トンネルがまだ出来ていない時代。九州男児はとくに青雲の志を抱き東京、京都に行くより渡船で京城が近かったし、全寮生の予科があることでも人気が高く競争だったのです。
各学年の全名簿は今も保存され、一歩遅れてできた理工学部は今も日韓同門相信じ。互いに技術情報を交換したり懐旧に花を咲かせ、無国境の人間交流がつづいております。命ある限りの特別のつながりです。
小学校のつながりでは同門100年史が誕生するほど。
反日とは異質の風が吹いています。もう21世紀、李大統領に頑張れの声援を贈っては迷惑でしょうか。
(東京・大陸育ちの戦後派。)


(宮崎正弘のコメント)小生も両親がソウルで生まれて育って学校をでて、ソウルで結婚したので、小学校・中学校の同窓会がソウルで開催ときけば、何回か駆けつけておりました。特別の感情が湧くのでした。
 小生自身は引き上げ後に、金沢で生を受けましたので、ソウルへの思い入れがありませんが。。。。



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(読者の声2) 先週の産経で、佐藤勝と岡本行夫が対談していまして、沖縄の人たちを見る保守派の目が、中国韓国を見る目に似てきていると言うことを、両名が批判していました。
正直、私もそうなった一人です。
それまで大田中将の遺言を正面から捉えて、沖縄の人たちに報いなければならないとまじめに考えていた私は、近年の沖縄の動きを見て、逆の感情を抱くに到りました。このような保守系の方々は少なくないようです。
 その原因は、明らかに沖縄の側にあります。
沖縄県が作った各種の戦争記念館は、南京にある反日施設と同じ路線で作ってあります。 
自民党が、太田知事に対抗して担ぎ出した稲峰前知事も、太田知事に負けぬ反日知事になりました。今の仲居知事も、自分の家系が中国系であることをPRして選挙を戦ったと言うことです。 
そんなに日本が嫌いで、なお、日本に残るのは何のためですか?
佐藤勝と岡本行夫両氏は、近年の沖縄の動きの原因を本土が沖縄に対して戦争の総括をしていないからだと言います。この論理は、朝日新聞が、中国韓国の行動を弁護するときに使う論理と同じです。
唯一、両名の論理で、説得力があったのは、日本政府が東京近辺の米軍基地をなくして、沖縄の基地はそのままにして、安保条約の義務を履行しようとした点です。
これは、民意を考えない官僚の体質が出たものだと思います。
この問題は、確かに日本政府の落ち度でしたが、それ以外に日本政府の対応のどこが、問題なのでしょうか? 戦争の総括をしていないというような抽象的な言葉に逃げることは、卑怯な人間のすることです。

普天間基地の県内移転に反対すると言うのなら、自分らで、本土に人を派遣して、米軍基地を受け容れない本土に、お願いでも、抗議でもしてみたらいいではないですか。
本土の保守派は、中国韓国北朝鮮問題で、福田政権を攻撃する以上に、中国韓国北朝鮮の代表機関、その同盟国であるマスコミに抗議をしている。聖火リレーの抗議もした。
沖縄の人たちは、誰からみても、腰抜けで、子供でも怖くない福田政権を攻撃しないで、我々本土の保守派に直接攻撃をかけたらいいではないか。沖縄の人たちのやっていることは、女々しくて、それでいて、計算高いように思われてならない。
少なくとも「朝日新聞」を除く本土の者には、そう思えてなりません。

沖縄の右派の間で独立論が出てくることを、佐藤勝と岡本行夫は懸念していましたが、そんなに心配することなのでしょうか?
沖縄が独立すれば(先島諸島の方々は日本に残ることを選択するでしょう)、米軍基地を巡って米中が争えばよい。日本のシーレーンが脅かされれば、日本国民は本気で防衛問題を考えます。
沖縄の負担は減って、財政は改善される。どこが問題でしょうか?
 沖縄の右派の間で独立論が出てくるより先に、本土の保守派から沖縄放棄論が先に出るのではないでしょうか?
    (IK生、柏)


(宮崎正弘のコメント)沖縄独立、大いに結構ではありませんか? すでに沖縄放棄論は十年以上も前からでていましたが、現在の保守陣営の主流の論議は安全保障ですので、この点で情緒的論理には反発も強いようです。



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(読者の声3) EV71ウイルスによる「手足口病」が中国で流行っている、との情報を得ていましたので、中国取材を案じていましたが大事無きご様子に安堵しました。
 私が気を揉むことではありませんが『北京オリンピック』は一体どの様なショ−アップに成るのでしょうか。若しかして『北京汚燐ピックアップ』だったりして。
鶴田浩二ではありませんが今時は、「右を向いてもひ〜だりを見ても筋の通らぬ事ば〜かり」で、腹の立つことばかりです。
          (北九州素浪人)


(宮崎正弘のコメント)日本の論争や裁判を見ていると、徒労のための口争い、弁護士が儲かる社会。話し合いという美徳で解決できた平和日本は、あとかたもなく消えてしまった。
 で中国ですね。青島のウィルス1200名説はガセのようでした。異様に病院が混んでおあり脳脊髄膜炎で何人か死者がでていることは事実のようです。
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 樋泉克夫のコラム
 
 
【知道中国 176回】                      〇八・八・初一
     ――500年のまどろみ・・・失地回復


世界が中国を注視する。
いまは北京五輪だが、10年ほど前は香港返還。その10年前は天安門事件、その10年前は改革・開放、またその10年前が文化大革命最盛期、そのまた10年前は結果として大飢饉を招いてしまった大躍進の真っ只中、その10年前は建国――49年から数え10年ほどの周期での「共産党七変化」、いや10年ごとの挙国一致の“発熱と興奮”。熾烈な劇場型の民族性がそうさせるのだろうが、お国柄に落ち着きがなさすぎマス。

思い返してみれば、10年前の香港返還に照準を合わせるかのように『中国可以説不(ノーといえる中国)』など勇ましい名前の本が続々と出版されていたっけ。
今となっては毒にもクスリにもなりそうにないとは思いながらも、改めてそれらを読み返してみた。するとどうだ。酷暑も吹っ飛ぶ面白さ。現在の中国を導いた改革・開放政策に毛沢東政治、ことに文化大革命によって破滅の瀬戸際まで追い詰められた中国を救おうといったレベルを超えた遥かに壮大な文明史的使命を付託しているのだ。

たとえば『中国何以説不 ――猛醒的睡獅』は明代半ばの弘治十三(1500)年から今日までの500年を――封建王朝の腐敗、帝国主義列強による蚕食、軍閥による独裁統治が続き、「旧い歴史を誇る文明国」は永遠に回復困難な状態に置いてけぼりを喰らってしまった。中国が睡り呆けていた500年の間に人類は空前の発達を遂げるが、中国はみすみす大発展の機会を何度となく失くした。

19世紀中葉に世界規模で起こった工業革命に見放され、20世紀50年代以後の科学技術革命の波からも20年から30年は立ち遅れた――と総括する。

そして「20世紀の40年代末に中国人は立ち上がったものの、貧乏という帽子は取り去ることはできなかった」。「新中国成立以後の数10年間、我々は国家建設に当たって奮闘努力を重ねてきた末に、やっと一筋の光明を見出した。

そうだ、中国が真に苦境から脱出する道は世界の大市場に向かって突き進むことなんだ。『社会主義市場経済』という僅か8文字を識るために、我々はタップリと40年間近くも『学費』を払わされた」と毛沢東政治をバッサリと切り捨て、返す刀で改革・開放に踏み出した!)小平の大英断を厳寒の冬に別れを告げる「春雷」とまで讃え、中国が弘治十三年以前の世界に占めていた地位を回復し、大国として当たり前に振舞うことこそが「天下の正しい道」。いまこそ中国は世界に向かって「不(ノー)」をいえるのだ、と胸を張って息巻く。

ここで注目は弘治十三年だ。正史の『明史』を探ってみても、時代を限るような大事件が起きているわけではない。
だが西欧ではコロンブスのアメリカ大陸発見(1492年)、ヴァスコ・ダ・ガマの喜望峰迂回による東インド航路開拓(1498年)、マゼランの世界周航(1519から21年)と、弘治十三年を挟んで世界史的事件が起こり、地球が1つに結ばれる大航海時代が幕を開けようとしていた。

一方の明朝は15世紀初頭に強い意欲をみせていた海洋世界との連携を絶ち内陸国家へと退行してしまう。
いわばこの頃を境に世界に向かって自ら“蟄居閉門”し、国家として蹲ってしまった。巨大な国家とはいうものの、図体がデカイだけ。

以後は、下り坂を転げ落ちるしかなかった。だから「世界の軌(=常軌)」に繋がってこそ、中国は「輝かしい文明を持つ大国」としての振る舞いを取り戻せる、と力説する。

「世界の軌」に接する絶好の機会が北京五輪だ。
お手並み拝見。
そこで老婆心ながらゴ忠言を・・・是非とも「世界の軌」から「不」を突きつけられないよう願いマス。
《QED》
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 下記の書籍の寄贈を受けております。
あらためて書評の機会があるとおもいますが、とりあえず一覧し御礼にかえます。

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石平『中国、「悪魔の辞典」』(小学館)
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浜田和幸『ウォーターマネー「水資源大国」日本の逆襲』(光文社)
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中嶋岳志、西部遭『パール判決を問い直す』(講談社現代新書)
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『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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  • 名無しさん2008/08/01

    京城帝国大学は朝鮮人法文学部は387名・医学部237名の卒業生が出ています。

    沖縄切り離してもよいのではないでしょうか?アメリカも中共の今後を見て決めるのでしょうが「独立」日本の負担も軽くなります。

    日本がそれなりの軍事力を維持できれば在日中国・韓国人も沖縄で暮らして貰う、日本は日本として出口・入口をしっかりと管理して置けばミサイルの時代、中国が輸入大国になってる時代にアメリカの東洋対策にしか役立たないのではないのではないでしょうか?

  • 名無しさん2008/08/01

    ご無事でご帰国されましたね、本当に良かったです。お疲れでしょうに精力的な配信をありがとうございます。マスゴミが一切頼りにならない中、現地の状況を教えて下さる貴誌は本当に貴重です!

    また、樋泉先生のコラムもいつも興味深く拝見しています。今回は支那の大言壮語に笑ってしまいました。楽しく、微笑ましい気持ちで読めました。面白かったです。