国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/07/23

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)7月23日(水曜日)
通巻第2266号  
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

桜チャンネル 討論番組 予告編
 「食糧問題と資源外交」
  出席 日下公人、浜田和幸、水間政憲(ジャーナリスト)、山田正彦(民主党代議士)
陳恵運(食品ジャーナリスト)、宮崎正弘。
     司会 水島総、アシスタント 鈴木邦子

 放映日   第一部 24日(木曜) 午後八時―九時半
       第二部 25日(金曜)午後九時―十時


 「小麦大豆を米国に依存する日本だが、米国の農作物輸出が困難を極めると、石油危機のようなパニックになる。コンビニ、スーパーでの食品は在庫が一日分しかない。スイスは国民が一年分の食糧備蓄を義務付けられているのに」(山田)。
 「日本の食べ残しは年間2000万トン、このリサイクルや有効利用はないのか。また海水淡化、浄化技術は日本が世界シェアの六割。日本の水もヒット商品になりうる」(浜田)
 「技術で資源は変化する。石油無しでも日本の技術革新は次のエネルギー時代をリードできるはず。これまでの農政は新農業技術にはいかず、したがって農家は補助金のつく農作物しか作らなかった」(日下)
 「ライフスタイルと国民の意識も大事な問題」(鈴木)
 「輸入食材があまりにも多く、しかも食の安全が中国製品で脅かされている」(陳)
 「食の安全検査で日本はあまりにも員数がすくなく、330人ほど。アメリカは7000人。しかも鉛入りのベビィフードなど検査の対象外。これを食べる児童が大きくなると、殺人を犯したりの犯罪にも走る」(水間)
 「農業を安楽死に追いやったのは農政。農林水産省は、農作漁獲の9兆円よりも、食品、食品加工の80兆円市場に天下りを確保するためにも役人が輸入商社をみており、安全に関して形式的な取り締まりしかしない」(日下)。
 「日本は水のほか森林資源が豊富で、問題は農道をつくる土建発想の農水省のごとく、林道をハイウェイとしても木材を伐採運搬する作業道を造らなかった」(山田)
 と次々と重要発言が飛び出しました。
    ▽
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆.:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)仕事でイタリアに出張しその後シチリアを旅し、今週初め帰国。
シチリアのマフィア連を含むパーティに参加しておりましたが、家庭的で教養があり社交が上手で面白い。
ギリシャ神殿と古代ローマの城郭を臨む歴史に堆く積まれたシチリアの田舎町で、黒ワインを飲みながらEUの内情やイタリア政界のアホさ加減を論評するやブルックナーとモーツアルトの音楽について熱く語る。談論風発に一区切りついたら夜更けまでルンバやチャチャやワルツを老若男女入り乱れて踊る楽しさを享受しておりました。
日本もエリート教養強化の一環に花柳界を再興しますか?
    (KU生、世田谷)


(宮崎正弘のコメント)シチリアは女性が魅力的でしょ?スラブ系からラテン、アジア、黒人。まさにあれこそは文明の通り道、16の民族が混在していると聞きました。

http://miyazaki.xii.jp/travels/index.html
 七年前にシチリアで三泊しました。そのときの印象記が上です。




   ♪
(読者の声2)産経新聞6月22日号に佐藤優氏がボブ.ドローギン氏の「カーブボール」の書評を書いていた。私は、佐藤氏がその中であの本を絶賛していたのにびっくりしました。
その一月くらい前にあの本が米国でベストセラーとなり、映画化されると知り、金欠症の私ゆえ節約してペーパーバックで購入して読み始めていました。とにかく退屈極まりない本です。
膨大な引用にところどころ自分の結論に読者を引き入れるように著者の意見が組み入れられ、それが延々と続くのです。よほど根気がないと読み続けられません。
読み終えただけで、私は佐藤氏の忍耐力を賞賛します。しかし、重要なのはそんなことではありません。今やイラクにWMD(大量破壊兵器)が存在しなかったことは常識です。ブッシュ大統領すら認めました。
その今になって、膨大な公式資料を引用して、なかったにもかかわらず米軍が侵攻したことを証明したとしてもそれがどうだというのですか。

重要なのはそんなことではありません。
実はイラクにWDMがありました。米国政府は、見つけたと公言できないだけです。
私はそう確信しています。イラクにWMDがなかったとするとあまりにも不可解な成り行きです。
米軍のイラク侵攻の前年、イラク政府は国際査察団の受け入れを発表しました。それに対して米国政府は、査察団に課された制約がきつすぎると拒否しました。するとイラク政府は査察団にほぼ全面的な査察の自由を認めると発表しました。
米国政府は、まだ査察の自由が足りないと拒絶して、イラク侵攻を開始しました。
不思議です。
あれほどまでにイラク政府が譲歩したのです。
一端は査察団に参加して、問題となるような制約があればその時点で抗議するなり、軍が侵攻するなりすればよいのです。
なぜ、広汎な査察の自由を与えるとイラク政府が発表したのに有無を言わせず開戦したのでしょうか。
また、もしイラク政府がWMDを持っていたのなら何故、査察の広汎な自由を与えるとイラク政府が発表したのでしょうか。
これらの疑問を解決するのは、簡単です。簡単すぎて今までだれも問題にしてこなかったのです。
米国政府が一番困るWMDとは何かを考えてみるのです。
高度な製造技術と事前に有効性を確認するための実験を必須とするプルトニウム型原子爆弾ではありません。巨大なウラン濃縮装置を必要とする濃縮ウラン型原子爆弾ではありません。取り扱い、輸送、保管が非常に困難でありかつ公月対象だけに確実にダメージを与えることが困難な生物化学兵器ではありません。米国政府が困るのは、
(1)低いレベルの技術、少ない資金で製造でき、
(2)取り扱い、輸送、保管が容易で、
(3)攻撃目標に確実にダメージを与えることができるWMDです。
そんな兵器があるなら、発見してもその存在を発表できません。
発表すればその存在を知るだけで、他の国や団体が簡単に真似をして作ることができるからです。核兵器のように少数の保有国との間で協定を結んで、他国への拡散をコントロールすることができません。
だからこそ、イラク政府は、査察の広汎な自由を許可すると発表できたのです。見つかれば開き直れるからです。
こう考えると多くの謎が解けます。

1.何故CIAのアドバイスを無視して、占領軍はイラク政府、イラク軍からバース党員を排除して混乱を招くようなことをしたのか。
2.何故、フセインの裁判があんなにすばやく終わり、すばやく処刑されたのか。
3.何故9・11事件の3日後14日アマン(イスラエル国防軍情報部)が9・11事件の多くのメンバーがイラクの援助を得ていたなどという全くの嘘を発表したのか。誰が次の米国大統領となろうと、確実にあの兵器を知っている人間がイラクからいなくならない限り米軍はイラクから撤退しないことでしょう。またいなくなれば、たとえ米軍がいなくなればイラクが混乱に陥るような情況でも撤退するでしょう。私は、そう確信しています。
           (ST生、神奈川)




   ♪
(読者の声3)2008年7月7日から9日まで3日間にわたり開催された洞爺湖サミットにおいて、チベット問題は悉く回避され、中国と米仏の2国間レベルの会談、中国を含む新興5カ国を加えたG8拡大会合でもチベット問題は一切取り上げられませんでした。
 チベット問題がサミットで棚上げされた理由は、米国など各国が中国に求めていたチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世側と中国当局者による「実効ある対話」が実現されたという建前のもとに、各国が中国から得られる国益を担保しようとする思惑があったからに他なりません。 
ただし7月9日に行われた「日中首脳会談」の最後に、福田首相は胡錦濤国家主席へ以下のように述べられました。「チベットに関し、ダライ・ラマ側との対話実施を歓迎する。粘り強い対話を期待する。」これはサミット直前の7月1日・2日に北京で行われた中国政府とチベット亡命政府の公式会談を受けた発言であることは明らかですが、首脳会談の席上でチベットが話題になったことの意味は小さくないと考えております。 

一方、今回のサミットでは法王の招聘こそ叶いませんでしたが、日本のチベット・サポーターが本アクションを通じ日本発のムーブメントとして全世界に訴えかけ、一定の認知と理解を獲得したことは非常に意義あることだったと認識しております。 
この『ダライ・ラマ法王をサミットに招聘する』というアイディアは、米国のロバート・サーマン教授が初期の段階で賛同を下さったことからも明白なように、海外の多くのチベットサポーター達の支持を得る事となりました。
英国では政府公認の電子署名サイトにこのアクションから派生した署名が公認され、ドイツ・ロシアでは有志によるFTTJのミラーサイトがそれぞれ立ち上げられました。
国内での署名提出のニュースは、チベット人向けインターネットメディア「パユル」にも取り上げられ、多くのチベット人やチベットサポーター達が知るところとなりましたことを、ここにご報告させていただきます。 

FTTJは、G8アクションの終了と同時に一区切りを迎えたと考えております。
次回のサミット開催国イタリアに、このアクションの意義を引き継いでもらうことを訴えかけながら、このアクションを終わりたいと思います。
しかるべきアクションを起こす時のために枠組は残しておくことになろうかと思いますが、FTTJの活動は休眠状態に入ります。今回残念ながら日本での対話の実現は適いませんでしたが、近い将来においてダライ・ラマ法王と中国首脳との対話が実現し、チベットに真の自由と平和がもたらされる日が来ることを願い、これからもその実現に向けてメンバーはそれぞれの活動を通じて努力していく所存です。 

インターネットを中心とした、特定の定常的組織ではない誰もが参加できる新しいムーブメントとして、今後このような形態の活動が更に活発に機能してゆくことと思われます。その初期段階の試みとして、様々な成果と共に課題や問題点もございました。これらを整理検証し、今後のより有意義な活動へと引き継いでいきたいと考えております。 
ネット発のアクションということで不慣れな点も多く、試行錯誤の連続でありました。至らぬ部分でご迷惑をおかけしたこともあったかと存じますが、どうぞ引き続きチベットへの関心を持って頂けるよう心よりお願い申し上げます。 
                   Free Tibet Team Japan 一同 拝 
 追伸 FTTJのHP(http://fttj.org/ja/ )にて、さらに詳しい活動の総括を掲載しておりますので、よろしければご参照ください。
また署名受け渡しの様子の記事、本文中にて触れました「パユル」の記事のリンク、また日中首脳会談の概要も下記併せてご紹介いたします。 
1)G8アクション修了のご報告 
  http://fttj.org/ja/news/080715_action_report.html 
2)G8アクション報告書(PDFファイル 1.3MB) 
  http://fttj.org/pdf/FTTJ_report_final.pdf 
3)署名受け渡し時の様子 
  http://fttj.org/ja/news/080623-signature.html 
4)パユル(phayul.com)の記事 
  http://www.phayul.com/news/article.aspx?id=21756 
5)日中首脳会談 概要(外務省サイト) 
  http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/visit/0807_sk.html
    ▽
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(休刊のお知らせ)小誌は7月27日から8月1日が休刊となります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
'☆.:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎まもなく発売!
 宮崎正弘の最新刊
 『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ)
  1680円 7月31日ごろ全国書店に並びます
  予約受付は下記サイトへ
 http://www.bk1.jp/product/03024549
  ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
宮崎正弘の新刊 
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円) 重版出来!
(↓下記アマゾンから申し込めます。送料無料)
  http://www.amazon.co.jp/dp/4890632298/
 ♪♪
宮崎正弘・黄文雄共著
『世界が仰天する中国人の野蛮』(徳間書店、1575円)

 宮崎正弘のロングセラー
(下記の書籍もアマゾンから発注できます)
http://www.bk1.jp/webap/user/SchBibList.do?keyword=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E6%AD%A3%E5%BC%98&genreCd=&initFlag=1&x=46&y=11
『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』(KKベストセラーズ、1680円)
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
    ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
 ◎小誌の購読(無料)登録は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2008 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。