国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/07/09

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)7月10日(木曜日)
通巻第2251号  (7月9日発行)
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 北京の警備はまるで戦争前夜――五輪まで一ヶ月を切った
  五輪会場付近に迎撃ミサイル、突撃隊には92式自動小銃を装備
***************************************

 北京五輪まで一ヶ月を切った。
 当日の降水確率は47%。

 北京の警備態勢は十万人。洞爺湖警備の五倍の規模。
 ほかに公務員らが私服をつとめ、要所要所はすでに厳戒態勢に入っている。
 「空と海の警備も厳重を究めつつあり、五輪会場周辺には低空で侵入してくるロケット弾を警戒して迎撃ミサイルを配備、また万一にそなえての要人輸送のため垂直離着陸機まで配備している。海は潜水艦を強化している」(『多維網』、7月10日付け)。

 すでに下記の空港は特別警備、手荷物検査は二回。イスラエル並みである。
 北京、上海(浦東、虹橋)、青島、天津、瀋陽、秦皇島、石家荘、太源、済南、杭洲、南京、合肥、長春、ハルピン、フフホト、大連。そしてウィグルとチベットの全ての空港ならびに主要鉄道駅、バスターミナル。

 公安局特殊警備には「藍剣突撃隊」と「雪狼突撃隊」が編成され、運動神経抜群、強健な軍人諸兄らが92式自動小銃を装備して任務に就く。一人あたりの装備費は30万元(450万円)。
 これではまるで戦争前夜ではないか。
 明るい話題? 五輪記念の十元硬貨を600万枚。
       ◎

((((( 余滴 )))))
  ♪
「藍剣」は劉備玄徳と遜権が曹操打倒を誓ったときに使った剣という言い伝えがある。
「雪狼」は2002年に北京武装警察部隊に編成された特殊戦闘部隊で、当時から「雪狼」と銘々された。中国東北部や西域に実際に「雪狼」とよばれるオオカミの一種があるから、それにヒントを得たと考えられる。
 ところが或る中国学者は、この二つの部隊名はセットではないか、藍と雪、剣と狼でセットになっているのではと穿鑿する。つまり藍=沈潜、雪=光輝、剣=鋭利、狼=剽悍というイメージを付帯させ、前衛に雪狼突撃隊を配し、見せる警備。後陣を塵藍剣突撃隊が押さえ万全な警備・・・という意味を持たせているのでは?と言う。
 果たして?
  △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆.:*:'☆.:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)貴誌に香港の情勢がでていました。
アンソン・チャン(陳方安生)の引退はあきらめだと思います。97年の「回収」と50年はそのままという一国二制の行く末は10年経って嘘が明白。
愚かな日本人には、自分の墓穴を掘るのも知らないで、北京政府の尻馬に乗って台湾に適用を論じます。香港と台湾の違いは、台湾人というエスニシティに比して香港人というそれは無かったところでしょう。だから独立論はほとんど台頭しませんでした。
ジャッキー・チェンの動きが香港人の平均意識を象徴しています。あの卑屈さはやりきれませんが、一身のサバイバルのためだけの振舞い。
 ジャッキー・チェンの役割を台湾の中国国民党の少数派である外省人たちが演じているのでしょう。
連戦とか、南京にある孫文の墓に政権奪還の報告をした某要人とか。これも端から見ると、やりきれないですね。本人たちは平気で演じているところが。
北京政府のクールというか冷ややかな思いを秘めての、彼らへのにこやかな応対。
 骨のあった陳方安生の返還後の10年の軌跡と心境を想うと、これも別の意味でやりきれません。
大事な出来事を掲載してくれて、ありがとうございました。
貴誌の出来事の選択眼、いつもながらの冴えに敬服すること、しきりです。
(SJ生)


(宮崎正弘のコメント)香港や、自由は遠くなりにけり。

 昨年、アンソン・チェンと補選をあらそったもうひとりの女傑はレジーナ・イップ(葉劉淑儀)。彼女は親中派で、惜敗しましたが、2017年予定の普通選挙で行政長官最有力。現在のドナルド・ツァン同様に北京の覚えめでたく、今後要注意の政治家ですね。
 
            △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆.:*:'☆.:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宮崎正弘の新刊 
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円)
 http://www.ch-sakura.jp/publications/book.html?id=910
(↓下記アマゾンからも申し込めます。送料無料)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4890632298/

   ♪
宮崎正弘・黄文雄共著
『世界が仰天する中国人の野蛮』(徳間書店、1575円)

(( 宮崎正弘のロングセラーズ ))
『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』 五刷!(KKベストセラーズ、1680円)
 (下記の書籍もアマゾンから発注できます)
http://www.bk1.jp/webap/user/SchBibList.do?keyword=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E6%AD%A3%E5%BC%98&genreCd=&initFlag=1&x=46&y=11
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『出身地でわかる中国人』増刷!(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
    ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
 ◎小誌の購読(無料)登録は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2008 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。