国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/06/14


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)6月14日(土曜日) 
通巻第2219号 
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 (本号はニュース解説がありません)

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(休刊のお知らせ)小誌、明日から16日まで地方講演のため休刊です。
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(読者の声1)年金資産(カナダではRRSPと呼んでいます)を自己責任で運用しなくてはならないので証券市場の動きは毎朝気になります。
先生の予想を信じて(?)ポートフォリオをくんでいますから火傷はありませんが、ご指摘のように中国市場の状況を伝える報道が先生指摘の通り少ないですね。
国内投資家には大やけどをしている方も多いはず。こちらでも配信されるNHK国際放送は洞爺湖サミットを前にした環境啓蒙?番組とお笑い番組のオンパレード。中国証券市場の報道はありません。
さて橋下大阪府政改革の動きが連日伝えられております。期待をして見守っていますが、知事の中国に対する姿勢がいまひとつ不明です。知事になる前の発言とは明らかなギャップがあり意識的にそれを演出しているのが大人なのかも知れません。
しかし府の海外事務所のほとんどを閉鎖するなか上海の事務所は維持しアジア市場(多分中国市場のこと)を重視して大阪の企業を応援する由。
中国側からどんなアプローチがあるのか。期待される人材だけに今後とも注視していく必要があります。
(バンクーバー SW生)



(宮崎正弘のコメント)おっと。投資に関してはご自分の判断で、(ト何だか証券会社の口上ですが)。
 カナダのSWさん、そういえば久しぶりにご意見を頂きました。有り難う御座います。
 中国がカナダの鉱山を片っ端から抑え、バンクーバーに亡命した香港人が、これまた大挙して香港へ戻って(パスポートはカナダのまま)、いまのカナダ経済は一体どうなっているのか、興味がありますね。



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(読者の声2)宮崎さんのメルマガでご紹介のあった海音寺潮五郎『西郷と大久保』を手に取りました。
まことに雄渾で、すがすがしい歴史小説です。
『西郷と大久保』に目を通すと幕末の様相、相貌の一面がつぶさに垣間見えます。
幕末維新の志士たち、水戸の武田耕雲斎、安島帯刀、越前の橋本左内、中根雪江、肥後の長岡監物、宮部鼎蔵、長州の益田弾正、來原良蔵、久留米の真木和泉、土浦の大久保要、岡の平野国臣、尾張の田宮如雲・・。

薩摩精中組の面々、有村俊斎、村田新八、有馬新七、田中新兵衛、堀次郎、森山新蔵、税所喜三左衛門、有村弟、美玉三平、是枝柳右衛門、大山正円、日下部伊三次、横山安武・・。
草奔の志士の心情がよく伝わる書です。

島津久光が薩摩の尊攘激派らを討った寺田屋事件の描写はあまりにリアルです。・・眉間をやり眼球を飛び出させ、胸をV字形に斬りさき、首は前に落ち、横びんを薙ぎおとし、耳を斬りおとし、乳から肩まで切り裂き・・。
あまりに激しく実感の湧かない無機質に思える描写ですが、海音寺氏の筆力に不思議さを感じました。
西郷吉之助は、斎彬亡きあと斎彬の異母弟の藩父島津久光の癇に触れる横紙破りを累ねて、奄美大島次いで沖ノ永良部島(徳之島から移送)に流され、幾年もの間時流から離れ政治舞台から消え、離島で四書や韓非子などを無聊の友とします。
島流しされた西郷はその度に大久保一蔵ら精忠組の懇請尽力で薩摩に引き戻ることができ、日本狭しと晴れ晴れ活躍しますが、それは実にわずかな期間でした。しかし十全にその力量と大人物を見せました。

大久保一蔵について西郷と対比してスポットを当てた作品は乏しく、この書は大いに参考になりました。
薩摩流の諧謔、斎彬と久光の関係、小松帯刀の登庸についてなども教えられました。

また同書のおかげで語藻がふえました。
「清麗、感佩、靡然、遺緒、恟恟、叡感、宸憂、繽紛、熱腸、切所、寵信、石心、鉄腸、軽忽、尽瘁、姦謀、忠奸、刻薄、呪殺、勁烈、勁健、翕然、晏然、醇乎、凄気、言路、吉左右、博弁宏詞、紹述、一諾千鈞、細瑾を顧みず、鳴鶴陰にあり・」。。。。。。

薩摩出身の海音寺氏による『西郷と大久保』には、薩摩の精忠組に光を当てた小気味よさにあります。しかし「木戸はあれほどの人物でありながら、女性的な嫉妬や、ひがみの強い人であった」と断定しているのは、いささか残念です。
『醒めた炎 木戸孝允』と対比して読めばバランスはとれます。
最近の雑誌では週刊新潮連載の幕末物、FACTAの大久保物などがありますが、幕末維新という時代はこれを照らし出す光源を置く場所場所でかなり違う位相が現れる複雑さと深さがあり、興趣が湧きます。
    (有楽生)


(宮崎正弘のコメント)海音寺さんは、偏愛のへきがありましたね。土佐でも吉田東洋の暗殺は是認できると言ったり、長州人に冷たい。ま、薩摩の出身ですから、その点は割り引いて読みましょう。
 この人の小説は、物語というより歴史評論です。司馬遼太郎の原型の風景がありますね。



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(読者の声3)私が浙江省奉化県の鶏口でしたか、そこの蒋介石の寓居、生家とやらに立ち寄りましたのは、今から十三年前の1月17日でした。
前夜遅く上海に着き、翌朝7時虹橋空港発の寧波行きに乗るため5時に目を覚ましホテルの部屋のテレビを点けたら、一時間進んでいる日本の渋谷放送が地震速報を流していました。
寧波空港から車で二時間半ほど山あいに入り取引先の工場にたどり着くと、台湾人の社長が、「今朝関西であった大地震で千人死んだ!」と教えてくれました。
台湾料理を馳走になってから、「せっかくだから」と蒋介石の寓居や山の上にある別荘跡を見学しました。
ずいぶん貧しい打ち棄てられた風情佇まいの家でした。
眺めのいい高台に登ると別荘の脇に毒々しい色使遣いの大寺院がありました。先の大東亜戦の折り、ここで日本軍機の空襲を受けて蒋介石の何番目かの夫人だった蒋経国の母親は死んだのでしたか。
日本の地震被害を思いながらの、気も漫ろの蒋介石寓居巡りでした。
ところで中国が蒋介石を称揚しているのは、巧妙な台湾攻略、国民党懐柔策ではないのでしょうか。
遠謀かつ晦渋な中共政府の外交戦略がない交ぜになっているように見受けます。
   (商社マン、丸の内)


(宮崎正弘のコメント)十三年前はそうでしたか。いまでは公園に整備され、大変な観光地に変わり果てました。
ただし観光バスで団体が大挙して台湾からくるようになってから想像を絶する俗化も進んでいます。まわりは土産屋さんだらけです。曰く。「これは蒋介石が食べた饅頭」「これは、蒋介石が好んだ煎餅」。(嘘つけ、ですね)。



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(読者の声4)福田政府の北朝鮮降伏政策で日本の危機感は一層高まってきました。
さて1991年のソ連の崩壊で共産主義が否定されたのに、なぜかマルクス主義を持ち上げる空気を感じます。狙いは何なのでしょうか。
マルクス主義は、19世紀のドイツ系ユダヤ人マルクスによる暴動をそそのかす思想です。 
論理的には、暴動正当化のためにあれこれ哲学、経済学や歴史論で飾っていますが19世紀の諸学者の学説や思想の借り物であり独自性はありません。
経済学ではリカードの労働価値説一辺倒で誤っています。マルクスも市場価値説の正しさに気づいていますが、慎重に避けているという指摘があります。
労働者が搾取されているという結論が先に決まっていたということです。狡猾です。
歴史観はユダヤ教、キリスト教の宗教的な歴史観(世界の終末と救済史観)の焼き直しです。ただ無制限の暴力を肯定するので人間の暗いねたみや暴力嗜好の情念に訴えるところがあり、これが欲求不満の中途半端な学生や学者、愚かな理想主義者に受けたのです。
この反乱の思想は19世紀後半、労働条件の向上で労働者階級から見捨てられましたが、悪党の現実主義の金持ちの陰謀家が目をつけ、愚かな理想主義者の共産主義者を集めて大衆を扇動、糾合する道具として利用されました。
その結果、無制限の政治権力を手に入れた陰謀家である徹底的な現実主義者のスターリンは、権力奪取の道具に使った共産主義者を用済みとして家族もろとも捕らえ皆殺しにして私利私欲にふけりました。
こうした事実はソ連が崩壊して皆明らかになりました。
マルクス主義には秘密も何もありません。歴史的な詐欺事件に使われた古臭い粗雑な暴動そそのかし論に過ぎません。
   (PC生)



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(読者の声5)同志各位
 (人権擁護法案に反対するあらゆる同志に回覧願います)
 太田誠一会長をはじめとする自民党人権問題等調査会執行部は、反対派議員の欠席や慇懃無礼な進行への根気負けを見計らって審議完了・会長一任を狙っています。
!)参院による首相問責決議の関係もあり国会が21日まで小延長になった
!)13日(金曜日)開催情報(未確認)がある
!)執行部が閉会後も開催すると明言している
!)昨11日の太田私案への有識者ヒアリング等、進行の流れが太田私案を既定のものとして微調整する方向でセットされてきた
!)解放同盟若手幹部からの要請活動が激化しつつあるとの情報がある、
等から考え、ここ10日位の間に数回開催して会長一任に持っていく危険性が高まってきました。
 
会期末はあわただしく、反対派・慎重派の議員も他用や選挙区への報告で出席が億劫になるものと思われ、その隙を突くのが執行部の戦術でしょう。
  これを阻止するには、反対派・慎重派議員に、調査会への監視・出席、及び太田私案をはじめとするあらゆる人権擁護審議会13年度答申に基づいた三条機関(委員会)による人権救済一般法・包括法というアプローチを党の方針として否決するよう、有志国民全力を尽して要請するしかありません。
タイミングは敵の戦術で自民党ウェブの会議情報には直前迄載せない等姑息な手を使うと思われますので、ペーパーを用意して同じものでよいので毎日ボランティアのつもりでファックス送信し、気が向いたら状況を聞くようなつもりで要請電話をするようにしましょう。同志にも電話や口頭で「やろうぜ!」と呼びかけましょう。
  反対要請理由の参考文例(自分のコトバに直してください)
「太田私案」は「話し合いによる解決」を謳っているが、恣意的解釈可能な「人権侵害」「不当な差別」を強大な権力(パリ原則に対応した機関となると三条委員会しかない)が被疑者への調査・資料押収を伴って解決する、特に訴訟支援までも行うという構造は17年度法案と変わっていない。いずれも13年度の人権擁護審議会答申に基づいた国民の言論における表現の自由を侵す法案だ。
司法による話し合い解決に行く前に行政(三条委員会)が申請者の満足するようにどこまでも解決を支援するというのは司法体系の否定で「第四の権力」を作る危険な法案だ。
人権擁護を謳うが、これまでの同和政策の総括が何等なされておらず、いたずらに対象領域を広げるのは問題だ。特に同和利権や逆差別の問題は現在でも危険な状況にある。これらの弊害を無視して同和関係者の糾弾に都合のよい法律を作るのは問題だ。
この法案では北朝鮮による日本人拉致という国家主権の侵害に伴う人権問題は解決できない。
一部の票田の為に、国民全体の人権を売る古賀氏や太田氏のやり方は最悪だ。「太田私案」が通す議員には今度の選挙では投票しない。
人権を掲げた法治ファシズム社会をもたらす全体主義的な太田私案には絶対反対だ。 等々
  必ず、「会期末前後、また国会閉会中も調査会に是非出席され、反対の論陣を張ってください。先生だけが頼みです。お願いします。」と結びましょう。
宛先は以下です。多ければ多い程よいので、「一日一善」と思って作業的にやりましょう。
 
反対派議員
島村宜伸
(TEL)03-3618-1414(FAX)03-3616-8511
中川昭一
(TEL)03-3508-7170(FAX)03-3580-5556
稲田朋美 
(TEL)03-3508-7035(FAX)03-3508-3835 
西田昌司office@showyou.jp 
(TEL)3508-8512(FAX)03-3502-8897
赤池誠章  
(TEL)03-3581-5111(FAX)03-3508-3733 
土屋正忠
(TEL)3508-7031 (FAX)3508-3224
衛藤晟一ttp://www.eto-seiichi.jp/ info@eto-saiichi.jp 
(TEL)03-3508-8233(FAX)03-5512-2233 
早川忠孝info@hayakawa-chuko.com 
(TEL)03-3508-7469(FAX)03-3592-1747 
岩屋毅 info@t-iwaya.com 
(TEL)03-3508-7510(FAX)03-3509-7610 
戸井田徹
(TEL)03-3508-7325(FAX)03-3508-3325
馬渡龍治
(TEL)03-3508-7037(FAX)03-3508-3837
西川京子
(TEL)03-3508-7150(FAX)03-3508-3640
萩生田光一 
(TEL)03-3508-7633(FAX)03-3508-3263
下村博文
(TEL)03-3508-7084(FAX)03-3597-2772
古屋圭司
(TEL)03-3508-7440(FAX)03-3592-9040
高鳥修一
(TEL)03-3581-5111(代表)(FAX)03-3508-3404
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【講演要旨】「二〇〇八年、どうなる台湾」

●李登輝氏は台湾を日本の側へ引っ張ろうとしている
李登輝氏が再び力を発揮しようとしている。台湾の命運を左右する対日政策において。
八日、都内で在日台湾人の林建良氏(台湾の声編集長・日本李登輝友の会常務理事)の講演会が行われた。主催は千田昌寛氏らの「士気の集い」と言うグループ。若い人を集めて国のために活動して行くと言うことで結成され、その第一回の講演会がこれだった。林氏は日台両国の「建国」のために活動している人だから、彼らの講師としては打ってつけだった。

林氏の演題は「二〇〇八年、どうなる台湾」。中国の脅威の前で日本の生命線である台湾に中国よりで、しかも反日の馬英九氏が総統になったものだから、多くの日本人と同様、「これで台湾、そして日本は大丈夫なのか」と懸念する主催者の要望に応えたものだったのだが、ここで強調されたのが、李登輝氏の存在である。
講演の要旨は以下のとおり。

!)二〇〇八年の台湾は「中国一辺倒」になる
 馬英九氏は五八%もの得票率で総統に当選したが、その選挙公約は経済成長率を現在の四・七%から六%にする、だった。しかしすでに先進国になっている台湾で六%にするのは並大抵のことではないが、公約違反と批判されるのを怖がる馬英九氏としては、形だけでも公約を達成しているかのように見せたい。そこで頼る先が中国だ。安全保障を無視して中国との「通航」(飛行機の直接往来)を実現し、中国人観光客の受け入れ制限を緩和し、現在の一日数百人から三千人(年間百万人以上)にまで拡大させると言うのだ。
 観光客の購買力だけで六%が達成されるわけもないが、形だけでも変化を見せようと必死になり、「七月四日には実現する」とまで言いきっている。だがそれによって中国との交渉カードを相手に見せてしまい、今では中国から足元を見られている。
 だから「二〇〇八年の台湾」は、「中国一辺倒」となると断言できる。
 馬英九氏は毎年六月四日、六・四天安門事件の記念集会に出て中国を批判し、民主化を要求してきたが、今年は出なかった。そして声明文は出したものの、内容は四川地震のことばかりで、中国をべた褒めにしていた。もはや中国にはハイハイと言うだけなのだ。

!)「中国一辺倒」を始めたのは陳水扁総統
 だが実は「中国一辺倒」はすでに陳水扁政権以来のものなのだ。二〇〇〇年十二月三十一日、陳水扁総統はテレビ談話で「中国と文化的に統合し、最終的には経済も統合するべきだ」と述べ、翌年の経済発展会議で、中国と距離を設ける李登輝時代の「急がず忍耐強く」を改めた。そしてその結果、わずか数年で中国への貿易依存度は二〇−四〇%となった。対外投資の八〇%は中国向けだ。中国へのIT投資の八〇%は台湾資本で、それで中国は経済力を蓄え、軍拡を進めているわけだから、台湾は自分の首を絞めている。
 台湾は島国で貿易は死活問題。だから中国は一発の銃弾も要らない。一週間、台湾との貿易を拒否すれば台湾はお仕舞だ。
 李登輝氏と陳水扁総統と仲が悪かった。「李登輝氏は陳水扁氏に文句ばかりを言い、その足を引っ張っている」などと非難されていたが、仲違いの一番の理由は、このような「経済統合論」だったのである。

!)必要となった李登輝氏の力
しかし馬英九氏は中国に抵抗もしている。当選後、最初に尋ねたのは李登輝氏だった。北京語の下手な李登輝氏に気を遣い、「台湾語がうまくなったので、台湾語で話します」と言って一生懸命台湾語で話しかけた。つまり李登輝氏に対する最大限の尊重である。
 馬英九氏の政権人事を見ると、閣僚は一人を除き、すべてが「李登輝学校」の出身のテクノクラート(かつて李登輝総統に抜擢された人々)だ。馬英九氏自身も李登輝氏に抜擢された人物。
 総統就任式典では、欠席と連絡していた李登輝氏を最後まで説得して出席させ、しかもその席は総統、副総統の次で、国民党主席の上。つまり最高ランクの席だった。
 これからの台湾のキーパーソンは四人。馬英九総統、劉兆玄首相、王金平国会議長、そして李登輝氏だ。馬氏は何もできない玄奘法師で、劉氏は孫悟空、王金平は玄奘、孫悟空の足を引っ張る猪八戒で、李氏は孫悟空がいくら飛んでもその手の下にいると言う如来である。親中的人間ばかりの国民党の中で馬英九氏は、対中政策の最高責任者である大陸委員会主任委員に、李登輝氏の配下で独立派の頼幸媛氏を起用した。これは李登輝氏ではなく馬英九氏が決めたことだ。
「中国一辺倒」体質から脱するため、李登輝氏の力が必要なのだ。

!)日本との連携が李登輝氏の役割
李登輝氏は「米国とFTAを結べばいい」と言っている。たとえ「中国一辺倒」で行こうとしても、台湾は米国の存在は無視できない。
 そして日本だ。台湾は、米、中、日という三つの「軍艦」が通り過ぎると、その波に左右される小さな国なのだ。
 李登輝氏が力を発揮できる場が、その日本である。台湾内部は日本のことがよくわかっていない。だから対日政策は駐日大使にまかせっきりの状態だったのだが、対日担当者(駐日大使)は間違いなく李登輝氏の人脈になる。すでに国家安全会議の対日担当者は李登輝人脈から選ばれている。
 対日担当者が決まったとき、日本との連携がいかに重要かを、馬英九氏は知ることになろう。
 先日馬英九氏は八田与一氏の慰霊祭に自ら進んで参列したが、これは日本への接近姿勢を見せたものだった。
 李登輝氏の役割は、日本との連携を実現することにある。そこで日本人はそれに協力し、台湾をこちらの側に引っ張ってきてほしい。台湾の流れを変えるのは、同じ価値観を持つ日米だ。中国と言う邪悪な国から守ってほしい。
 「中国一辺倒」は二〇〇八年までのことだ。
 林氏の話は、おおよそ以上のようなものだった。

このように李登輝氏は「日台は運命共同体」「台湾は日本の生命線」と説き、台湾を軽視してきた日本人を覚醒した人物だが、今では日本への理解が足りない台湾人を覚醒しようとしている。このような人物だからこそ、台間に楔を打ち込みたい中国からは、蛇蝎のごとく嫌われてきたわけである。逆に日本から見れば、李登輝氏は最大の恩人であると言うことができよう。
  (ブログ 台湾は日本の生命線!より転載)
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(三島研究会、国防研究会合同「公開講座」のご案内)
6月17日、高山正之氏の公開講座は下記。
『サダムは偉大だったが、スーチーは悪女だ』
http://mishima.xii.jp/koza/index.html
 (もう少しだけ席に余裕があります。予約はお早めに)
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『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『出身地でわかる中国人』増刷!(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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