国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/06/12


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)6月12日(木曜日)
通巻第2217号 
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 四川省大地震で核施設はどれだけの被害を受けたのか
  なぜアメリカは偵察衛星の情報を公開しないのだろう?
****************************************

 広元から北川、安県、綿陽にかけて四カ所に、大規模な核兵器製造工場、プルトニューム抽出工場、ミサイル基地、中性子爆弾製造工場、研究施設ならびに風洞実験場がある。

 地震発生から数時間を経ずして、人民解放軍が「救済」を表看板に、おっとり刀で現場に駆けつけた。人民武装警察も加わり、その数およそ十四万名。
 まるで戦争である。
 部隊は臨時混成のため、統率はうまく取れず、各部隊の横の連絡が悪く、そもそも合同練習不足、実戦経験無しだから、作戦に整合性がなかった。救援の役にはあまり立たず、いやむしろ現場での指揮は、核施設への交通を遮断したことが第一の任務であり、とくに外国人ジャーナリストと医療救援チームを、これら綿陽から山岳部の機密基地へは絶対に近づけさせなかった。

核施設保護が一番の目的だった。
パラシュート部隊は四千メートル級の山岳地帯に落下傘降下を強行したが、四名死亡、十名行方不明となり、豪雨のなかの降下作戦は中断した。

 温家宝首相はまっさきに特別機で現場に飛んだが、核開発のエキスパートが数名同行していた事実が後日判明した。
三日後に胡錦濤主席と合流したのは綿陽であり、核施設のメッカだった。

 かくて尋常ならざる事態が、地震によって発生していたのだ。
核施設の壊滅的打撃!
 これらの地域に展開されている核ミサイルはインドとロシアに照準を合わせたものだろうと推定される(台湾の有力紙『自由時報』、5月29日)。
 毛沢東時代にロシアを仮想敵国として、中国は四川省の山奥に秘密都市と基地を建設し、山々に洞窟を何本もくりぬいてミサイルのサイロならびに核兵器隠匿場所を建設した。
 ロシアはもちろん、それを知っている。
 地震発生直後に北京を訪問した外国人賓客はメドベージェフ新ロシア大統領だった。

 さて、中国が、これらの情報を一切公表しないのは当然だろう。
 しかし米国は偵察衛星で地上10センチのものまで精密に撮影している筈であり、中国よりも正確な情報を掌握している。

 米国のCIA、ペンタゴンが機密を守るのは、これまた当然だろうが、これまでは必ずマスコミへのリークがあった。
意図的にぼかした写真でも、地震発生から一ヶ月目の本日現在も、発表されていないことが不思議である。

 中国の核戦力がどれほどの壊滅的打撃を受けたのか、あるいは損傷は軽微だったのか、是非とも知りたい情報ではないのか?
 福田首相は、『同盟国』の権利として要求するべきではありませんか?

     ◎ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆.:*:'☆.:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)通巻第2216号の「読者の声」で、インドのチベットから逃げて来た人たちのことが描かれていましたが、5年ほど前ブッダガヤに行った際、チベット人のバザールや食堂などがありました。
ちょうどインドのチベット人が集まる時期だったらしく広場にはチベットの旗やらヤクの毛で作った防寒着(夏場だったので誰が買うのだろう)などがありました。チベット人の食堂にはモモ(餃子のようなもの)がありカレー味に飽きた舌にはホッとする美味しさでした。
カルカッタ(コルカタ)では普通に飲めたビールが新聞紙に包んで出てきたり、インドの田舎ではアルコールは隠れて飲むものなのですね。

ブッダガヤは仏教の街ではありますが、イスラム教徒もおり肉や魚などを扱うのはムスリムが多かったように思います。
鶏卵を売っている農家では母親は目まで隠す黒尽くめ(インドでははじめて見ました)、娘は切れ長の眼差し、褐色の肌の美人でした。
世界各国の仏教寺院が勢揃いしているブッダガヤですが、インド人観光客を見ていると、やはり派手なタイの寺院が人気でした。多神教のインドですから仏教寺院に参拝したところで問題はないのでしょうね。
お釈迦様が悟りを開いたとされる菩提樹の木の下に勝手に座り込んで追い出されたのが麻原彰晃、オウム真理教の悪名はインドにまで伝わっていました。
麻原ほか幹部は高級ホテルに泊り、一般信者は駅で寝泊りしたといいます。

よくインドに行って人生観が変わったとかいいますが、実際なにも変わりません。
カルカッタではゴミ捨て場で犬とカラスと人間と野良牛が残飯を奪い合い、ブッダガヤでも豚と鶏と人間が同じ水を飲み、同じ場所で排泄をする。
中国に劣らず非常に危険な状況です。田舎ではトイレがないのが当たり前ですから、中国以上に感染症などに警戒する必要があるかもしれません。
      (PB生)


(宮崎正弘のコメント)小生がインドへ最初に行ったのは1972年でした。理由は三島由紀夫の『暁の寺』のインドの克明な描写、それもベナレス(バナラシ)の「聖域」。
 村松剛氏から聞いた話。『三島がインド政府の招待でインドへ行くというのでベナレスの話をしたら『なんだ、それ』という顔つきだった。現地で衝撃をうけて、あのような作品になった』と。
 ベナレスの描写は圧巻です。
 爾来、インドへは五回ほど行きましたが、十年ほど前にベナレスを再訪しました。
 デリー、ボンベイ(ムンバイ)、ハイドラバードなどでは激しい都市化が進んでいますが、ベナレスなどは四半世紀、時計が止まっていました。




  ♪
(読者の声2)静岡県の下記二カ所(静岡、浜松)にて、映画「南京の真実」第一部「七人の『死刑囚』」上映会が開催されます。
 入場は無料で、監督の水島総社長もご挨拶される予定です。
 
【静岡市】映画「南京の真実」第一部「七人の『死刑囚』」上映会
 平成 20年 6月 14日(土)14時00分 開場 15時00分
 挨拶 (監督・水島総)
15時30分 開映 
場所  静岡市民文化会館 中ホール (1,170名収容)
   静岡市葵区駿府町2-90
 
 【浜松市】映画「南京の真実」第一部「七人の『死刑囚』」上映会
 平成 20年 6月 28日(土)13時30分 開場
   14時00分 開演 14時30分 開映
   ※ 監督・水島総の挨拶を予定しております。
   場所  天竜壬生ホール (500名収容)
   浜松市天竜区二俣町二俣20-2


(宮崎正弘のコメント)全国各地で上映会が続いております。先月、水島社長のお目にかかった折、すでに四万人ちかい人が観てくれたと言っておりました。凄い数ですね。日本のサイレント・マジョリティは!



   ♪
(読者の声3)地震のあと、華南を大雨が襲っています。
 たとえば下記の報道。
 「8日午後から湖南省懐化市、邵陽市、永州市、衡陽市、株洲市、長沙市などが大雨となり、9日午前8時までに同省では合わせて667ヶ所の郷鎮で大雨となり、185ヶ所の郷鎮で暴雨或いは特大暴雨となった。その中の懐化市芷(し)江県梨渓口の観測点ではその日の最大降水量が175・9ミリを超えたという。現在、雨は戸何周の大部分の地区で降り続いている。
 9日午前までの暴雨により湖南省では45の郷鎮6万1500人が被害を受け、138戸の家屋が倒壊。直接経済損失は12万元以上であった。最新の気象分析によると、今月12日前後に湖南省では再び雨が降るという。連日の強い雨で山体や土壌は大量に水を含んでおり、再び大雨で水浸しとなれば地滑りや土石流など山津波による災害の危険性が高まると考えられている」(中国特快新聞、6月11日)。
 
 いやはや雪害、地震、豪雨ときたら、次は干害か虫害。
湖南省の鳳凰から常徳への省道沿いの山間僻地の風景を思い出します。オカミに《政策》がない。ならば庶民は《対策》のしようがない。中南海の権力闘争の帰趨が楽しみです。いよいよ共産党政権は「泥菩薩」に。・・・泥菩薩過江 難保自身・・・シナ人はうまいことをいいます。
(KH生、愛知県)


(宮崎正弘のコメント)普通、上に政策あれば下に対策あり、ですが。なるほど、上に政策なければ下は対策さえ立てられず、ってわけですね。



   ♪
(読者の声4)御新刊『北京五輪後、中国はどうなる?』(並木書房)を拝読中です。
読みながら考えたのですが、四川省大地震によって、中国のオリンピックを飛躍の大イベントにしようという目論見は、完全に裏目に出ました。
中国のおそるべき前近代性、独善性、悪逆性が世界に周知されるキッカケとなったのはお気の毒な限りです。
大地震は集中砲火を避ける救いの神でもありますが、これからの展開によってはまさしく崩壊のキッカケとなるやも知れないという不気味な可能性を秘めているかと思います。
(HM生、新橋)



   ♪
(読者の声5)貴誌2216号にでた、下記のコメントに関して。
(引用開始)「さて話は飛躍しますが、「秋葉原通り魔」事件。アメリカならポンと一発。犯人を銃撃しておしまいです。後に展開される(しかも国民の税金で弁護士も雇って)裁判も必要ありません。中国も同じです。米中はメンタリティが似ています。日本は警察も、庶民も、悪意のゲームにまったく摺れていないという側面があります。聖徳太子以来、じつに「優しい」のですが、それがいつか命取りにならないよう」(引用止め)。 

ブラジル(サンパウロ市)に駐在経験がありますが、ブラジルではこのような事件が起こった場合、取り押さえられた犯人は、「民衆に、その場で、殴り殺され」ます。 民衆の正義の実行です。
 (電車内の痴漢など、(ほとんどないのですが、)、もし女性が助けを求めれば、周りの男性連が、よってたかって、その痴漢をボコボコにするでしょう)
  ジャカルタ市での駐在経験では、二、三人の集団路上強盗が頻発するのですが、被害者はすべて日本人駐在員です。韓国人駐在員は襲われません。なぜか? 強盗団いわく、「韓国人は殴り返してくる、絶対にひるまない。日本人は無抵抗でやりやすい」。
これはすべての韓国人男性が3年間の兵役中に、「白兵戦の訓練」を積んでいるから、反撃法を体得しているからであろう、というのが当時の私の推測でした。
    (KI生、尼崎市)


(宮崎正弘のコメント)天ハ自ラ助ケル者ヲ助ク ?



    ♪
(読者の声5)レンタルパンダ絶対イラナイ!―6・15 上野に集まろう!
五月六日から来日した、胡錦濤の置き土産であり、年額何億とも噂される「レンタルパンダ」受け入れを決して許すな!
 
 パンダは中国の動物ではなく、チベット固有の動物であり、中国共産党が数多くのチベット人を虐殺して盗み取って来た動物である。これでは、日中友好の印ではなく、中国共産党によるチベット侵略の証拠に他ならない。その“盗品”を法外な価格で貸し出す、中国のパンダ商法は、まさに「盗人猛々しい」と言わざるを得ない。
 
 現在、国際社会で中国のチベットに対する侵略と深刻な人権侵害に批判の声が高まる中、我が国がパンダを中国から受け入れる事は、中国のチベット侵略を黙認し、日本が正義を曲げることにつながる。のみならず、毒ギョーザ問題、尖閣諸島問題、不法入国者問題、台湾問題など、我が国とその周辺を取り巻く、中国を起因とした深刻な諸問題を棚上げにし、国民を欺くものである。
 我々は断固として、このような「レンタルパンダ」の受け入れに反対するため、パンダの受け入れが予定されている上野動物園前で署名運動とアピール行動を行ないます。是非とも、一人でも多くの方のご参加をお待ちしております。
     記 
日時:六月十五日(日曜日)
   午前一時から午後四時半頃まで
 場所:JR上野駅公園口
 参加者・有志による街頭アピールと署名集めと、併行してビラ配りも行なう予定です。もちろん、飛び入り参加大歓迎です。
主催:レンタルパンダいらない署名運動・東京
雨天決行、主旨に沿ったノボリ・プラカードの持ち込み歓迎。
当日は午前十時頃から、有志が同所で署名集めをはじめる予定です。
レンタルパンダいらない署名運動実行委員会ブログ
http://pandairanai.jugem.jp/


(宮崎正弘のコメント)四川省大地震お見舞いのためにも日本から辞退するという姿勢が世論にはアピールすると思います。
     ◎◎◎◎◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(編集部からお知らせ) 小誌の登録読者が12000名を更新しました。
(休刊のお知らせ) 地方講演旅行のため、小誌は6月14日 → 16日を休刊します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(サイト情報)ライス国務長官が『Foreign Affairs』の2008年7・8月号で、「国益を再考する: 米国の新たな現実主義」という論文を発表した。
Rethinking the National Interest  American Realism for a New World、Condoleezza Rice 
From Foreign Affairs, July/August 2008 
http://www.foreignaffairs.org/20080701faessay87401-p0/condoleezza-rice/rethinking-the-national-interest.html 
米国務省−ライス国務長官のこれまでの発言  What the Secretary Has Been Saying、05-2008 、U.S. Department of State 
http://www.state.gov/secretary/rm/ 
    ◎◎◎ ◎◎ ◎◎◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

   ♪♪
(三島研究会、国防研究会合同「公開講座」のご案内)
6月17日、高山正之氏の公開講座は下記。
『サダムは偉大だったが、スーチーは悪女だ』
http://mishima.xii.jp/koza/index.html
 (あと少し席に余裕があります。予約はお早めに)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆.:*:'☆.:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆:*:'★':*.:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'★'.:*:☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
宮崎正弘の新刊
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円)
 http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
 (↓ 下記アマゾンから簡単に申し込めます。送料無料)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4890632298/

   ♪
宮崎正弘・黄文雄共著
『世界が仰天する中国人の野蛮』(徳間書店、1575円)
 
 ♪
(( 宮崎正弘のロングセラーズ ))
http://www.bk1.jp/webap/user/SchBibList.do?keyword=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E6%AD%A3%E5%BC%98&genreCd=&initFlag=1&x=46&y=11

『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』 五刷!(KKベストセラーズ、1680円)
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『出身地でわかる中国人』増刷!(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
    ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
 ◎小誌の購読(無料)登録は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2008 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。