国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/06/04


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)6月5日(木曜日) 
通巻第2211号 (6月4日発行)
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 東トルキスタン・イスラム党、ついに中国に“ジハード”を宣言
  北京五輪直前、中国でさらに凶悪事件の前兆

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  5月21日に東トルキスタン・イスラム党(イスラム原理主義過激派)が、北京へのジハードを宣言していたことがわかった。

 従来、イスラム過激派は「シオニスト」と「帝国主義」を敵と公言してテロ活動を展開してきたが、名指しで中国をあげたのは初めてである。
 以下に宣言がなされている。
 
「異端の中国人占領者は軍人、役人、政治家、経済人の如何を問わず、非合法の存在であり、ジハードの攻撃対象であると信じる…この声明は、彼等に対する宣戦布告である。従って彼等は東トルキスタンから直ちに撤退しなければならない」
ここでは「中国人占領者」と定義付けがおこなわれ、東トルキスタン(すなわち中国がいう「新彊ウィグル自治区のこと」から出て行けと要求している。
「軍人、政治家、役人、ビジネスマンをとわず 、非合法」と決めつけている。

また宣言はこうも言う。

「東トルキスタンに居住する中国人移住者を非合法の存在とみなす。彼等こそ、中国による占領を最も端的に具象化した存在である。彼等はトルキスタンから引揚げ、元の所へ戻らなければならない。この声明は、最初にして最後の警告である」
「最後の警告」というのは、つぎは北京五輪直前になにかをやらかすという宣言かも知れない。

そして「非イスラムの民族主義シンボルをすべて拒否する」としている。中華民族主義はかれらの明らかな敵ということである。
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(読者の声1)アメリカ政界模様を精緻に分析された宮崎さんの論文を拝読し、ヒラリーの深謀遠慮の戦法と起死回生の究極の選択にはビックリです。
オバマが第二のジミー・カーターとは云い得て妙です。
彼の当選は世界最悪の選択です。
共和党内のタカ派とハト派のせめぎ合い、その中でのマケインの立ち位置、評価とその取り巻き、特にキッシンジャーの存在の重要度と彼の世界情勢認識、それについての宮崎さんの知見を伺え有り難く存じます。
今年の正月「神谷町電視台」(東京12チャンネル)のある番組に登場したキッシンジャーがマケインは長い付き合いの友人で彼の当選を心から応援している、と述べていたのが印象的でしたので、宮崎さんのご分析がしっかりと腑に落ちました。 
軍隊’を持とうせずしかもユダヤ人の大敵ナチ・ドイツと同盟した日本を嫌い歯牙にもかけず、ソ連・中国という大国にのみ専意してきた力の信奉者キッシンジャー、彼が老いてもまだ政治的パワーを失っていないならその発言に注意すべきです。
特に彼に好かれていない日本は、彼の動向に関心を寄せる必要があるでしょう。たいへん参考になりました。
    (有楽生)


(宮崎正弘のコメント)日高義樹氏の番組にキッシンジャーがでたのですか。あの二人は仲良しですねぇ。



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(読者の声2)貴見(貴誌2210号)に「だが貿易重視の商業主義、市場重視に立脚する共和主流派の考えはブッシュ政権の立場でもあり、キッシンジャーのような実利主義的戦略が好みである。
 したがって彼らには小さな台湾や無力なチベットがどうなろうが、じつは中国さえ付き合って監視しておけば良い、という考え方に走りがちであり、日本軽視の発想に流れやすいことがわかる」(引用止め)
 ということなのでしょうね。
 この前提から、沖縄の基地や日米地位協定問題を考えると、日本の現状の地位を固定化する働きは着実に強化される。米国にとって、それに納得し同調する政権であればいい、ということでしょうか?
(SJ生)



(宮崎正弘のコメント)ラムズフェルド(前国防長官)の[GREAT TRANSITION](大移転戦略)はかれの退任後も、ペンタゴンで否定されておらず、ひきつづき、極東ではグアムへの海兵隊移転、韓国では米軍基地の南方移転が進んでいます。
 日本は独自の防衛力を整備するべきところ、まったく市ヶ谷も永田町と同様に緊張感が希薄です。



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(読者の声3)貴誌通巻第2210号MC氏(読者の声1)での政府間援助について「。。。有償にすると多少管理が可能になるがそれでも債務不履行が横行する。。。」
とありますが多少誤解があるようです。
以下に両者の違いを略記します。
無償援助: 使途及び発注先を援助国が決める。
      債務、債権は発生しない。
有償援助: 原則、使途を被援助国が決める。
      債務、債権が発生する。
      ただし、日本では、その債権を管轄するはずの行政あるいは特殊法人が、債権をまともに管理せず、不良債権化していても正常債権があるごとくごまかして先送りし官僚・職員が給与をむさぼっています。

「有償にすると多少管理が可能になる」のではなく、「日本政府の有償援助では、債権国として管理しなければならない返済さえ官僚と特殊法人職員たちがサボってなにもしていない」というのが問題です。

もうひとつ。(宮崎正弘のコメント)「四川省地震の被災地で最悪の問題とは何か? 現場を軍が仕切っていることです。人殺しの専門家が救援のエキスパートを差配しているのはポンチ絵ではないでしょうか」
言い得て妙です。
ただし、人殺しだけではなく、だまし、恐喝、強盗、こそ泥、情報操作、嘘等の専門家です。

ところで、今から十数年前のIntelligence Digestに冷戦後のヨーロッパは第一次大戦前の状況にもどって、ドイツが中央に影響力を及ぼすようになると書いてありましたが、ジワジワとそのようになってきていますね。
こういう短兵急でない、将来を見据えたことを日本のマスコミに望むのは難しいようです。
昨年のユーロビジョンというヨーロッパの歌謡コンテストでセルビア代表が優勝しましたが、その勝利の原動力となったのはクロアチアからの大量の投票です。この世の中は民族対立というような簡単な図式では捕らえられません。
こういったところを、宮崎さんのメルマガの本文および読者の声で解き明かしていただければと思います。
   (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)チトーはクロアチア人でした。セルビアはスラブ系、アルバニア系と仲良くなれる筈はないですが、クロアチア人は、セルビアは嫌いでも、それ以上にアルバニア系が嫌いなのではないでしょうか?
 ベオグラード、サラエボ、ザグレブ。これらの地域には両次世界大戦の血のにおいがまだ残っていますね。

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(三島研究会、国防研究会合同「公開講座」のご案内)
6月17日、高山正之氏の公開講座は下記。
http://mishima.xii.jp/koza/index.html
 (あと数席、余裕があります。予約はお早めに)
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(お知らせ)6月6日(金曜日)1300−1440 ラジオ日本「ミッキー安川のずばり勝負」に宮崎正弘が生出演します。関西方面のリスナーは午後二時まで。 △
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宮崎正弘の新刊
『北京五輪後、中国はどうなる』(並木書房、1680円)

 6月15日全国一斉発売。都内主要書店は10日に並びます。
 (予約購読の方はサイン本が9日までにお手元へ届きます。予約は締め切りました)。

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(( 発売中の新刊 ))
  宮崎正弘・黄文雄共著
 『世界が仰天する中国人の野蛮』(徳間書店、1500円プラス税)
  http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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((( 宮崎正弘のロングセラー! )))
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『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』五刷!(KKベストセラーズ、1680円)
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『出身地でわかる中国人』増刷!(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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  • 名無しさん2008/06/04

    軍事を語るには最適?の位置に位置する日本の政治家が軍事と言うだけで震え上がる姿を見ていると「いざ」と言う時の対応を考えただけで背筋が寒くなります、人の嫌がる事はしない内閣の「防衛大臣」も中国・韓国には未だ「引き目」を感じている様子を見ると心細いどころか絶望感すら感じて仕舞います。

    日清・日露・シナ事変・大東亜を戦い戦死した「英霊」に顔向けが出来ない気持ちで一杯。