国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/03/27


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年)  3月27日(木曜日) 
通巻第2134号   
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 馬英九・台湾次期総統、就任前の訪米をワシントンは受諾の模様
  ブッシュ大統領は馬英九当選を歓迎した
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 馬英九次期台湾総統は、就任前の訪米を希望していると記者会見で述べた(23日)。
 台湾筋によれば、すぐにヴィザ申請が出された模様で、米国は申請書類をいったん受領後、発行するかどうかの検討に入るとした。
台湾にある米国協会(事実上の大使館)は、「国民投票」に反対する立場から陰に陽に馬英九を支援してきた。
 
 馬英九は親米派として知られ、ワシントンの中国政策を妨害しない理由で、支援された。それは当選後の記者会見でも繰り返したように「われわれはピースメーカーであり(陳水扁政権のような)トラブルメーカーにはならない。(だから米国のいうように)独立も統一もなく、ひたすら現状維持政策を選択する」。

 就任式は5月20日、現政権とどれほど異なる政策が打ち出されるのか、外交筋、政治関係者、マスコミの関心が集中している。
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<<< 書評 >>>

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別宮暖朗『失敗の中国近代史』(並木書房)
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 ユニークな論理展開においては軍学者・兵藤さんと並ぶ、いや別の次元では歴史観が違うから別宮さんの論理を同列に論じるのは危険かもしれないのである。
 司馬遼太郎批判は福井雄三教授にも弐冊傑作があるが、別宮氏にも司馬遼太郎批判が弐冊、克明に戦史を追いかけて司馬遼太郎のいい加減な戦史解説の虚を突かれた。
 本書は従来の中国史観をばっさり、という意味で快刀乱麻を断つ怪著であるばかりか、極めつきに文化的断面からも中国人の中華思想をばっさりと切り捨て、快感をおぼえるほどである。
 別宮史観の特質は情緒を排除したハードボイルド性にある。

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 28日 全国主要書店に並びます! 
上製、280ページで廉価

宮崎正弘・黄文雄共著
『世界が仰天する中国人の野蛮』(徳間書店、1500円プラス税)
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(読者の声1) 貴誌前号にある「このようにふとした(馬英九の)発言に含まれている中華ナショナリズム。なぜ李登輝氏のように「中国が民主化されたあとで、話し合いをすればいい」と言えないのか。つまり馬の価値観のなかでは「民主」の上位に「中華ナショナリズム」があること、それが馬英九にまだ強固に残存する危険性なのである。」
 この指摘は貴台ならではのもので、卓見と思います。
 若い世代(李前総統の求めた新台湾人にすでに自覚無くなっている)には、チベットの騒動は遠い出来事だったのでしょう。
そこを謝候補と周辺はどこまでわかっていたのか、こういうズレも大差敗因の一つでしょうか?
(SJ生)


(宮崎正弘のコメント)台北滞在中、或るスナックで若い女性に片っ端から聞いてみました。「誰に投票した?」「もっち馬英九よ」「あなたは台湾人」「そうよ」「で、なぜ馬英九?」「だって、景気わるいじゃん」。
 或る鍋レストランにて若者三人組(女子学生一人をふくむ)、懸命に鍋をつついている。「誰に入れた?」「。。。。。」「台湾本省人?」「そうです」「誰に入れたかは公表しないんだ」「そうですね」。
 いつも民進党ファンの多い飲み屋。五人の従業員のうち、ふたりが今回ばかりは馬英九に入れたという。「理由は?」「だって格好いいじゃない」。
 滞在中、25回タクシーに乗った。20人が明らかに民進党支持だった。職業、階層、年代を鮮烈に分けた選挙でもありました。



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(読者の声2)昨年に兵役を終え現在大陸で働いている一人の台北人の青年(本省人)と交流があります。どうして民進党の謝氏が二萬票も差をつけられ、国民党の馬氏に惨敗したのか、彼に理由を聞いてみました。
 選挙には行けなかった彼が分析する所、いくつかの原因を挙げ:
【一】それまでの国民党と何ら変わらない程の民進党の腐敗と堕落。
(高雄市長時代から、謝長廷には“九大幕僚”と呼ばれるブレーンがいるそうですが、全員贈収賄の疑惑を抱えている。他にも陳水扁周囲の疑惑等。所謂「腐敗と金権の象徴」は、今や民進党に成りつつある。)
【二】民進党政権下での台湾経済の停滞。
【三】有権者を脅して二者択一を迫るかの様な政策と選挙運動。
 
今更詳しく述べるまでもありませんが、台湾に行ったことのない私が气になったのは【三】の見解です。
彼が言うには民進党の取った選挙運動が、愚劣であったそうです:
「もし国民党の馬氏が当選したら、戒厳令時代の台湾になる。」
「現在の自由と民主主義は損なわれる。」
「そして台湾は中国に侵略される。」
「だから民進党が政権を摂らなければならない。」
ほとんど日本人の思考と変わる所のない二元論的な思考に、少なくとも台湾の若い人たちは鼻白んだとか。
 
選挙運動にしても、彼の表現を借りれば「非黒即白」的な論調で、「民進党に投票しないことは、台湾を愛してないことを意味する」……を繰り返すばかりだとか。
自分達民進党で推進した、新選挙制度で惨敗すると、不服を捲し立てていることも。
民進党系のTV番組のトークショーでも、「国民党が政権を摂れば、台湾の民主主義は消えてなくなる」に類したテーマで、一方的に国民党を罵る……
日本で言うとバラエティー番組に類するかも知れない、そんな幼稚な活動に堕した選挙運動。彼はこれらの理由を挙げて、今年一月に既に民進党の落選を予測していましたが、「今回、民進党が当選しなくて良かった。彼らは自分達がどうして落選したのか、よくよく反省すべきだ。そうしなければ、民進党に将来はない。」と言ってました。
二十代の一台北青年の見方ですが、各紙の評論に抜けている分析だったので、紹介させて頂きました。
  彼の話を聞いて、民進党支持者の批判票が国民党の馬氏に回ったのでは?と思いましたが、前回と今回の投票率と得票率を比較してないので、何とも判断できませんでした。
  (禮)



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(読者の声3)月曜の朝、フジテレビを偶然見ていました。日頃、地上波のテレビ局には出演されない宮崎正弘先生が、台北から馬英九勝利集会の現場から、選挙情勢を臨場感をもって解説されている中継録画をしっかりと拝見しました。
 解説もわかりやすく、おおいに参考になったと同時に今後、地上波の番組にもどしどしでていただきたいと思いました。
      (GY生、西東京市)



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(読者の声4)過日、国会南門で自決した向井正志氏顕彰の法要(於・上聖寺=じょうしょうじ、日蓮宗)に行ってまいりました。
およそ二百名近い参列がありました。福田首相とマスコミに宛てた「要望書」があるそうですが、内容は当局から明らかにされていない模様。その後、遺骨の引き取りに御遺族も現れたとのことでした。
   (SG生、埼玉)


(宮崎正弘のコメント)その向井正志烈士の遺書が公開されないのは不思議です。
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「北京五輪にNOを!」
 緊急国民集会 4月10日豊島公会堂(午後六時)詳しくは下記へ
http://miyazaki.xii.jp/sina/index.html
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   http://www.business-i.jp/news/book-page/debut/200710130007o.nwc
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『世界“新”資源戦争』 (阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『中国から日本企業は撤退せよ!』 (阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』 (PHP新書)
『三島由紀夫の現場』 (並木書房)
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宮崎正弘全著作一覧 (これまでの127冊の著作リストを閲覧できます)
http://miyazaki.xii.jp/tyosyo/index.html
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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創刊日:2001-08-18  
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  • 名無しさん2008/03/27

    馬「I'm a Taiwanese!」は生まれ育ちからしても???ではないか?

    高雄県の田舎に先月滞在してきたが、彼らのTaiwaneseは本気だ。

  • 名無しさん2008/03/27

    馬氏の当選は日本に取って良いか悪いかより「民主的」に選ばれた人で有るに違いが有りません、国民党と日本が戦闘をした訳ですが対話は可能、日本が日本らしく台湾との交流を図る事で敵には成りません。

    一党独裁の中国とは根本的に違う事、そしてアメリカに近いで有ろう馬氏と対中共闘は出来るので社無いでおうか?あくまで日本の対応が先でしようが・・・