国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/03/17


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年)  3月17日(月曜日)  
通巻第2127号  
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

  血の弾圧、チベット侵略に世界中で怒りの抗議行動が広がる
    甘粛、四川、青海三省でも大抗議行動、死傷者が多数でている
***************************************

 餃子毒入りは日本の所為だ、ラサの暴動はダライラマ一味の陰謀だ。
 このような態度を目撃するにつけても、中華思想、その体質が内包する無反省、傲慢、責任の転嫁という四千年の、破綻した性格が如実に出ている。

 明らかな武力弾圧に対して、かの朝日新聞も昨日の論調は違った。もちろんNHKも。
 NYタイムズは連日一面トップにチベット情報を配信している。
日頃、ダライラマにつめたい左翼新聞も、こういう事件ともなると、ダライ・ラマ猊下のほうが生ぬるいという姿勢に早変わりする。
 猊下は徹底した非暴力を訴えてきた。

 半世紀にわたるチベット抑圧と独自の文化を無造作に破壊して、中華民族主義教育を押しつけてきた北京の政策が、末端のチベット民衆からは怒りを買っていた事実が明確に浮かび上がった。

 チベット自治区に隣接する四川省、青海省、そして甘粛省にチベット民衆の怒りが飛び火して、抗議活動は止みそうにない。
 インドでネパールで、そして昨日は東京でも抗議集会が開催された。ワシントンやニューヨークでもチベット人を中心に支援グループが立ち上がっている。

 ウィグル自治区のイスラム教徒らは、これをどう見ているのだろうか。
先週はウィグル独立をもとめる女性が、飛行機の中でガソリンに点火し飛行機ごと爆発させるテロを狙ったが未遂に終わった。
 北京五輪に向けて、テロの蔓延が中国を襲うことになる可能性が高まった。

◎◎み△や◎ざ◎き◎◎◎ま◎さ△ひ◎ろ◎◎◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
     △
(((((( 今週の書棚 )))))

   ♪
今西光男『占領期の朝日新聞と戦争責任』(朝日新聞社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 戦前、国民的ムードの戦意高揚の波に乗って、朝日新聞は日本の敗北色が濃くなっても精神面を強調した。
大東亜戦争は精神面で勝つ、と獅子吼していた。
 児玉譽士夫は朝日新聞のチャーター機で中国における工作に赴いたという。そうか、つねに朝日新聞は権力側にたつのか。
 左翼という戦後思想界を支配した“ヴァーチャルな権力”のうえにも朝日は君臨した。
 しかし、朝日新聞は戦後、一転して左翼になったのではなかった。知られざる内紛と確執と人事をめぐる抗争、組合との相克の中で、朝日はGHQ路線まっしぐらの方針を決める。GHQににらまれないことから新聞生存の活路を拓いた。
 この期間、社主村山家と主筆格だった緒方竹虎との間には熾烈な闘争があった。

 朝日が路線転換した権力の権化、そのGHQには民政局というやっかいな赤の巣窟があった。日本を共産化する陰謀をもって占領行政にのぞみ、マッカーサーを騙していた時期がある。
 朝日の紙面を飾ったのは鶴見某とか、都留重人だった。

 ハーバ−ト・ノーマンという曰く付きの共産主義者がGHQ幹部に異常接近していた。かれは近衛公を次のように書いた。
 「淫蕩なくせに陰気くさく、人民を恐れ軽蔑さえしながら世間からやんのやんの喝采を浴びることをむやみにほしがる近衛は、病的なほど自己中心で虚栄心が強い」(全集2,増補版に所載。本書より重引)
 ノーマンは軽井沢生まれのカナダ人で、日本語が達者だった。
カナダの外交官の仮面をかぶっていたが、まぎれもなく共産主義者だった。
 ノーマンが「これらの要人の調査報告」を短時日にまとめあげることができた理由は、「米国留学中や駐日カナダ公使館時代に知り合った都留重人、羽仁五郎、そして獄中から開放させた志賀義雄ら共産党の証言、協力があったからではないか」と著者の今西氏は指摘している。

 とくに木戸の親戚筋にあたる「都留(重人)は木戸邸を頻繁に訪れていた。木戸は好意的な情報をノーマンに提供したことは想像に難くない」(本書92p)。
 ノーマンは後年、都留のアメリカでの証言が遠因となってカイロで自殺するが、都留のほうは一橋大学名誉教授に滑り込んで、ガルブレイズを翻訳したりした。マッカーシー旋風のときにアメリカに呼ばれ、証言した過去は語らなかった。

 で、朝日は経営難を突破する目先の目的と、多くが公職追放にあって左翼労働界が編集を牛耳るようになり、どういう変遷を経てか、『あさひる』と皮肉られるまでのメディアに転落したのか、その基盤となった戦後の動きを克明に資料をあげて活写している。
しかも、この本は朝日新聞社としては最後の出版物となる。四月から出版部は分社化し、「朝日新聞出版社」となる。
 掉尾をかざる記念碑的朝日新聞歴史である。
      △ ▽ △ △ △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'☆.:*:'★':*.:*:☆.:*:☆.:*:★':*.:*:☆.:*:'☆.:*:'★':*.:*:☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)稲田議員が映画『ヤスクニ』の欺瞞的なプロパガンダ性を果敢に糾弾しています。頼もしい限りです。
私はこの作品を観ましたが、高金素梅が現れた時点で席を立ちました。ゆえに作品の評価はしかねるのですが、観た限りで申しますと、日本を訪れたことのない外国人がこの映画を観たなら、毎日日本の至る所を軍服を着た軍楽隊のような特異な集団が闊歩しているとの印象を持つだろうということです。日本は軍国主義に毒された奇妙奇天烈至極の国だと思い込まされることでしょう。
写し出されている映像は、平成十七年八月十五日の靖国神社の拝殿前と参道で繰り広げられたありさまです。これをひたすら“ありのままに”写し出します。
これを観たらドキュメンタリーも主観の産物だと納得できます。構想し完成まで十年かけたそうですが、この作品が一定の主観と意図のもとにメイキングされたことは明らかです。この作品の製作に関わった在日シナ人たちはなかなかのインテリジェンスを駆使しました。しかし日本人が国家に納めた税金を引き出し費消したことは命取りでした。750万円のカネをこの作品に據出した官僚や組織はアホです。以後同じ過ちをしでかさないよう稲田議員からお灸を据えてもらいでしょう。
日本を溶かそうとする在日シナ人たちの存在を思い知らされ、跳梁するさまが明らかとなった一件です。
     (有楽生)


(宮崎正弘のコメント)ほかの議員さんは何をしているんですか。オザワとかハトヤマは?



   ♪
(読者の声2)貴誌2126号「読者の声3」への感想です。
 「(読者の声3)14日夜神谷町電視台(テレビ東京)の番組『世界職務衛星』で、食品表示問題を取り上げていました。小谷某女の司会で続いているビジネスマン向けテイストのこの番組は、昨夜食品の表示について強力取材した特集を流しておりました。
さすが大手町経世済民瓦版屋(日本経済新聞)系列の電視台です。
表示の厳密化にはコストアップが伴い商品価格は少なくとも1割は高くなるという企業寄りの纏め方でした」とあります。

感想:健康という最も重大な問題を金に換えるのは日本人の考えではない。子供の健康は金に代えることは出来ないからだ。
今、日本人の取るべき方法は、食糧供給地を他に求めることであり他に方法はない。支那人は約束は守らない。騙されるほうが悪いという考えだからだ。
日本の近隣にはフィリピンのような農業に適した国がある。なぜフィリピンを開発しないのか。とにかく危険な中共には最悪に備えて核自衛を急ぎ、あらゆる関係を出来るだけ薄めることである。
   (MC生)



    ♪
(読者の声3) チベットの事です。憂慮に耐えません。中国は五輪を開催する資格ナンゾあるのでしょうか?
 単なる暴動ではなく、中共政権が樹立された1949年直後に始まり、すでに六十年近く中国政府から殺戮暴行強姦拷問弾圧抑圧非道侮蔑を加えられ、中国人との強制婚を強いられ、自らの民族と文化の消滅が目前となり風前の灯火と成り果てたチベット人が決起し、その存亡と自立を賭けチベット国家の復興をめざして始めた革命戦争と捉えるべきです。
これが中共政権下で同じように抑圧され中国人との強制的な血の混交で民族浄化されつつあるウイグル族、モンゴル族、旧満洲延辺の朝鮮族その他の独立運動のイグナイター(火付け役)となり、台湾民族にも真の独立の意味を覚醒させる契機となることでしょう。
中共政権の瓦解はそう遠くない近未来に起こり、連邦制国家を経るかして、最終的には分裂して行くことでしょう。
こんな強権独裁国で、人種民族の共存平和和合を理想とした五輪競技大会が開かれる理由はありません。
世界がこのまま中国に北京オリンピック大会を開催させそれに参加することは過去のオリンピックの歴史に赤黒い泥水を浴びせる忌まわしい所為となることでしょう。
    (HN生、品川)


(編集部より)チベットへの北京政府の武力弾圧に抗議する趣旨のご意見が多数よせられました。



   ♪
(読者の声4) 愚生は昨年あたりまではもとより,今年に入っても北京五輪が無事に開催される可能性は50%以下と思ってをりました.余りに問題が多く,越えねばならないバリアーがいくつもあるからです。
北京五輪が開催不能に陥る原因としては以下の三つが考へられると思ってをりました。
すなはち,民衆の暴動,イスラム系過激派によるテロ,そして鳥インフルエンザなどの疫病の発生,です。
最後のインフルエンザの可能性は低いと思はれますが,もしSARSのときのやうな騒ぎになれば五輪などたちまち吹っ飛んでしまふでせう。
テロも,二桁の死者を伴ふ自爆テロなどが二件ほども起きたら,そんな危険なところで五輪などやれるものか,と言ふことになります。
民衆の暴動はこれまで年に十万件ほども起きてゐるさうですが,規模が一定以上になるとやはり五輪の成功を企図する北京政府にとって致命傷になるでせう。
なぜなら,放っておけばますますエスカレートするでせうし,軍を使って鎮圧して多数の死傷者が出ればそれはそれで世界中の非難を浴び,北京五輪ボイコット運動の輪が拡がるからです。
今回のチベットの暴動はいよいよ来るべきものが来た,と言ふ感じがします。
これに呼応してあちこちで暴動が起きるのではないでせうか.これで五輪が無事に開催される可能性は50%どころか,20%位に下がった感じがしますがいかがでせうか.このやうな事態は貴台のメルマガを読んでゐれば、当然予想されることですが。。。。。
   (NN生,横浜市)



  ♪
(読者の声5) 今日(16日)の台湾でのデモ(台湾各地で時計を反対回りに逆転勝利を意図する100万人デモ)は、盛り上がりました。若い人が大分出ていました。
 国民党の集会もやはりたくさんいました。
 民進党のデモは「黒心中国」、それを支持する馬英九――がメインテーマのようでした。
どちらもかなりの人数でしたが、まあ、民進党側はようやく盛り上がってきたナという感じです。
あと6日。どこまで持っていけるか楽しみです。
     (KS生、台北)


(宮崎正弘のコメント) チベットへの武力弾圧を非難する謝長廷陣営に勢いがでたのは、紛れもない事実ですね。馬英九陣営は『統一』スローガンを掲げてきた手前、チベット問題は避けて通りたいでしょうが、事ここに至ると避けては通れない。
      △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
((( 宮崎正弘の新刊予告 ))) 
黄文雄氏との共著
『世界が仰天した中国の野蛮』(徳間書店、3月28日発売予定、予価1600円)
△  △
((( 宮崎正弘のロングセラーズ )))
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url?%5Fencoding=UTF8&search-type=ss&index=books-jp&field-author=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%20%E6%AD%A3%E5%BC%98


 四刷!
  『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』 (KKベストセラーズ、1680円)
  http://www.7andy.jp/books/detail?accd=32009305

『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』 (徳間書店、1680円)
   http://www.business-i.jp/news/book-page/debut/200710130007o.nwc
   (書評と申し込み方法 ↑)
     

『2008年 世界大動乱』 (改訂最新版、1680円。並木書房)
『世界“新”資源戦争』 (阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『中国から日本企業は撤退せよ!』 (阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』 (PHP新書)
『三島由紀夫の現場』 (並木書房)
     △
宮崎正弘全著作一覧 (これまでの127冊の著作リストを閲覧できます)
http://miyazaki.xii.jp/tyosyo/index.html
       ◎◎ ◎◎ ◎◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2008 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2008/03/17

    チベットの影響は台湾選挙に良い影響を与えるのではないでしょうか?

    それにしても中国は「チベット」との人民戦争?意味が判りませんが・・元々訳の判らない国、こんなところで五輪をやるのでしょうか、日本の北京五輪を応援する会の皆さん、日銀総裁・ガソリン国会・政権交代?って日本が後退しているのに「フザケルノ」のもいい加減にして欲しい。