国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/02/29


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年)  2月29日(金曜日)  弐
通巻第2107号  
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 偽警官、偽パトカーはあったが、今度は偽救急車に偽高速料金所
   どうなっているんだろう、このモラル損壊の国では
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 北京で売られているミネラルウォーターの半分は偽物という報道があった。
 数年前に拙著『本当は中国で何が起きているのか』(徳間書店)のなかで、ペットボトルを拾ってきた川の水を汲んで売っていることを紹介したが、最近は水道水である。

 川の水は、もはや真っ赤、ピンク、緑の原色など毒性に汚染され、そんなものをペットボトルに入れたらすぐに分かるからだ。

 高速道路の偽料金所は随所にあるが、合計31億ドルの料金をごまかしているという。150の不法料金所があちこちの高速道路につくられており、取り締まりと言っても中央政府のあずかり知らぬ所、県、鎮、村が勝手に料金所を造るため手の打ちようがない(ストレートタイムズ、2月28日付け)

 偽救急車も上海に登場した。
 どういう詐欺をやるか。法外な「輸送費」を取るのである。
病院の電話ボックスや退院患者でリピータになりそうな人たちに名刺をばらまき、電話をしてもこない本物の救急車より、こうした「私設救急車」(合法というから、おして知るべし)を呼ぶ。
救急車の数が圧倒的に不足しているからである。

 餃子問題は、懸念したように「日本側に責任がある」という強弁を弄して、中国は幕引きを狙っている。孔子様は「一日三度反省せよ」(三省)を説いた。わが江田島の教訓は「一日五省」。
いまの中国は「絶対無省」。

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(読者の声1)「騙す、脅す、殺す、『中国は世界一の侵略国家だ』と題された重要な対談がペマギャルポ氏と石平氏とのあいだで行われています。
その一部を抜粋します。

 <中国は唯一の植民地大国>
 ぺマ:大事なことはいまだに、この21世紀においても植民地をもっている国は中国だけであるということです。
 石:中国が一番騙しているのは中国の国民である。

 <「中華」を発明、歴史を改竄>
 ぺマ:中国の一番悪い点は、歴史を作文、つまり改竄することです。それは外国だけではなく、自国民を騙すことになっている。

 石平:ここに中国共産党の公式文書があります。1922年、中国共産党の第二次全国人民代表大会記録で、「我々が目指すのは中華連邦である。中華連邦というのは漢民族中心で、チベット、モンゴル、ウイグルの各民族が、中華連邦に加入するか離脱するかは自由である」と主張しているのです。「中国共産党の歴史を勉強したのか」と言ってこの公式文書を胡錦濤国家主席に見せてやりたいと思いますね。

 <私もぺマ先生も騙された>
 ぺマ:中国は時間稼ぎの時の作戦として、譲歩するかのように見せたりしますが、絶対にその通りにはならない。

 石平:尖閣諸島についても、日本の援助が必要な時には棚上げしておいて、日本の援助が必要でなくなると自分達の領土だと言い始める。そして軍艦も出す。
 私は中国共産党に小学生の時から騙されてきましたし、ぺマ先生も先ほどのお話のように騙された。日本も同様に騙されているわけです。

 ぺマ:中国の歴代皇帝とダライ・ラマとの関係は、お寺と檀家の関係と同じだと言えます。ですから中国の方から毎年、チベットに絹などの贈り物を送ってきていた。
元朝以来、歴代の中国皇帝は、ダライ・ラマに貢いだわけです。中国皇帝はそうして、ダライ・ラマから権威を与えてもらった。そういう意味で、お互いに補い合ってきました。(中略)
 日本人は中国5千年の歴史などと言いますが、中国の歴史は途切れています。中国大陸の歴史は5千年でしょうが、王朝は次々と変わり、途切れている。日本と同じように一つの国の歴史として語ることはできません。

 <解放軍「侵略」の歴史>
 ぺマ:ダライ・ラマへの謁見も何日も前から申し込まなければならなかったし、英国の代表と中国の代表のどちらを上に座らせるかということで抗議を受けた記録文献もあります。そういう意味で駐蔵大臣は単なる大使、代表にすぎなかった。

 石平:チベットが中国の実効支配下に入ったのは、人民解放軍が入ってきたからだということですね。軍隊を派遣して他国に入り、自分達の国の一部だとする。それは明らかに侵略です。

 ぺマ:その通りですよ。いわゆる17ヶ条協定も国際法に照らし合わせると非合法的な条約です。なぜならば、チベットの全権大使は印鑑を持っておらず、中国が用意した印鑑を押したんですね。
 残念なのは1956年にダライ・ラマ法王がインドに行った時、あの条約は押し付けられたものだと言えば国際的に反論するチャンスでしたが、それを言わなかった。
ダライ・ラマ法王には、中国となんとかなるだろうという期待感があったのでしょう。

 石平:今の日本と同じですね。

 ぺマ:そうです。その期待感で、条約を批准していないと訴えるチャンスを逃してしまいました。チベット問題は1911年から国連に提訴していますが、この間、国連は三度の決議をしています。中国軍の即時撤退、チベット人の人権回復、平和的な解決の三つです。しかし何も進まない。

 <台湾の次は日本を獲る>
 ぺマ:インドの初代首相であったネルーと周恩来は「平和5原則」を掲げてアジアの発展を目指していたため、国連でチベット問題を取り上げると欧米が介入してくることを恐れたということもあります。インドが仲介すると言っていたわけです。
 しかし1962年に中国軍がいきなりインドに入ってきて、ネルー首相は命を縮めることになりました。それからインドと中国は二度にわたって交戦することになります。
 
 石平:1950年代、中国にとって、いちばんの友好国はインドでした。その友好関係を使って、戦略的にチベットを獲る。インドの協力がなければチベットを獲ることはできないからです。しかし1959年になって、完全にダライ・ラマを追い出すことに成功し、チベットに対する支配を完全にしてからは、インドを獲りにいくわけです。
 ぺマ:そうですね。

 石平:日中関係もまさに同じ構図ですよ。例えば今は、日本に対して微笑外交をしている。それはまさにこれから台湾をチベットのように支配下に入れるためには、日本の協力、あるいは妥協がなければならないからです。日本を懐柔して台湾を獲った後は、日本を獲りに来るということを歴史が教えています。

 ぺマ:しかし日本はそこまで見ていませんね。今回の福田首相の訪中でかろうじて評価できるのは、温家宝首相が福田首相の言葉を平気で「台湾の独立を支持しない」というふうに意図的に変えて発表した時、福田首相は即座にうまく改めました。
 中国はこうやって既成事実を作っていく国です。あの時、福田首相が黙っていれば、「日本は台湾の独立に反対した」と言われるようになる。そうやって我々チベット人もインド人も、既成事実を作られ、騙されてきました。
 日本にとって中国は隣国ですからつきあわざるを得ませんが、それはあくまでも対等、平等の原則をもってのつきあいであるべきです。
 今の日本の外交はチベットの諺で言うと、「灯明に蛾が飛びつく」だと言えます。つまり、目先の利益に飛びついて結局、死んでしまうということです。日本人は中国のマーケットの魅力しか見ていない。しかし、中国は一晩で全てのカネを没収する可能性もある体制なのです。
 もう一つ、小泉元首相は靖国神社参拝を前倒しして8月13日に行いましたが、あの参拝を15日に行っていれば問題はすべて解決していたと思います。それを前倒ししたため、これならまだ「行くな」ということができると中国は思った。
 我々の経験から言うと、中国はある程度、力を崇拝します。そしていつも脈を見ていて、ここまで行ける、もっと行けると考える。

 石平:そうしながら相手に幻想を抱かせますよね。譲歩したらいいことがある、もっと譲歩したらもっといいことがあると。

 ぺマ:その通り。それから相手の中に入って自分の味方を作ります。我々が中国に交渉に行く時、勉強するために2週間ほど早く現地入りします。その時、中国は案内しながら、誰を懐柔すればよいかというのを見極めている。、毎晩、我々が何を話したかを全て書き留めて、それを分析し、その分析を元に分断工作をします。そして、競争心を煽るために差をつけます。

 石平:まさに先日、日本がやられましたね。まず、小沢一郎民主党代表を北京に呼び、感動させた。感動した小沢民主党代表は中国に対する「朝貢外交」を恥ずかしげもなくやって見せた。すると、後から訪中した福田首相は、小沢代表以上の友好姿勢を示そうということになり、キャッチボールして見せたりする(笑)。こうして中国は懐柔していく。
 その中国の鍛え上げられた罠に、与党と野党のトップがまんまと引っ掛かるというのが今の日本です。一人も見識のある議員がいないのか。

 ぺマ:まだ日本は免疫ができていないですからね。
(「告発対談」WILLー2008年3月号)
   (IT生)


(宮崎正弘のコメント)ペマさんと石平さん、くわえて台湾の金美齢、黄文雄、韓国の呉善花の各氏。日本の保守論壇は、驚くべきかな、外国人籍の論客によって一翼を支えられているのです。

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<<(((((( 今月の拙論 )))))>>

(1)「コソボ独立と台湾」(『週刊朝日』3月8日号、3月4日発売)。
(2)「親日派が台湾からいなくなる日 総統選挙はどうなる?」(『新潮45』三月号20枚、発売中)
(3)「撫順洗脳機関のすさまじさ」(『撃論ムック 拉致と侵略の真実』、発売中)
(4)「中国の雪災害と軍隊」(『月刊日本』、四月号、発売中)
(5)「中国ギョウザ事件の反省」(『宝島』四月号、発売中)
(6)「ダボス会議と中国」(『共同ウィークリー』、3月10日号)
(7)「日本、かくも軽き存在」(『自由』四月号巻頭30枚、3月10日発売)
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  • 名無しさん2008/02/29

    論語はさっと流し読みしただけですが、論語には、過ちを正せ、との言葉はあるのですが、人に過ちを認めよとか、過ちを人に謝罪せよとかの教えはなかったように記憶しています。

    他者に対して過ちを認めたり、謝罪したりする社会規範は、チャイナには、一貫して存在しないということはないでしょうか? チャイナでは、謝罪は、自らするものではなく、相手にあらゆる手段(具体的な力も含む)を使ってさせるものとの考えはないのでしょうか?

    中国側に責任を取らせるためには、日本側の実力行使しかない?(輸入禁止とか、その他)

    かつて、チャイナと武力紛争、戦争になった理由が実感として理解される今日この頃です。

  • 名無しさん2008/02/29

    いつも適切な情報、有り難うございます。・・・いつもの事ですが、日本のマスコミ、政治家の無能さが解ります。ーS・K−

  • 名無しさん2008/02/29

    日本の政治家が本当の「アホウ」だと最近は心から思うように成りました。