国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/02/25



 ◎ 小誌総発行部数1081万部更新  ◎登録読者数10720名を更新!
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年) 2月26日(火曜日)  
通巻第2102号
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 ヒラリー陣営に悲観論が漂いだした
   NYタイムズがヒラリー支援を密かに変節
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 「わたしが大統領になったら」。。
 そういうヒラリーの口癖が止まった。
昨年師走の『フォーリン・アフェアーズ』に書いた外交論文を筆者は、いまや懐かしく思い出す。
大胆なビジョンを提示しつつ、「私が大統領になったら、某某をどうする、こうする」と自信に満ちていた、あの進軍口調がないのだ。

 最近、ヒラリーは自ら電話をかけて支援者に「戦いが終わったら早く会いましょう」と言ってみたり、敗北を予期したのか、選挙と関係のない哲学的会話を展開し、滅多に「わたしが大統領になったら」の台詞を口にしなくなったとNYタイムズが書いた(2月25日付け)。

 そしてオバマとの予備選のヤマ場、2月4日のスーパー・チューズディ直前にNYタイムズは、「ヒラリー支持」と堂々と社説に書いていたが、あのヒラリー絶賛断固支持というスタンスを変えた。
民主党エスタブリシュメントの沽券と名誉にかけてオバマには譲れないとNYタイムズが判断した時点から一ヶ月も経たないが、情勢が変わって新潮流に乗りたいからだろうか、何時の間にか静かに同紙は論調を変えている。

 「泥と草の木で出来た家に住み、道らしき道もない未開のケニヤの聚落で育ち、米国へわたった男の末裔が次期アメリカ大統領になる」(ニコラス・クリストフ、2月25日コラム)。
 「祖父はルオ族の聚落で初めて背広を着た人物として知られた」とスワヒリ語をすこししゃべる祖母がNYタイムズのニコラス記者に語った。
 ケニヤはキクユ族とルオ族の対立が続き、オバマのご先祖に敵対する部族=キクユ族は強固にヒラリーを支持している。

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(読者の声1) 中国・台湾関連の話題、いつも楽しみにしております。
本日(25日)、中華航空にてバンコク行きの途中立寄りで12時20分に台北到着しました。
 成田の第二ターミナルを利用するのは久しぶりでしたがチェックインから出国まで1時間もかかりました。
チェックインカウンターも出国審査前のX線チェックも長蛇の列、狭すぎてお話になりませんね。
オートゲート用に品川の入管で指紋を登録してきたのに出国審査場は最大5人待ち。せっかくだからオートゲートを利用しましたが指紋の認証は2度目でクリア、パスポートの読み取りと合わせて2分もかかりません。
混雑時にはかなりの時間短縮効果があるのでは。
 台北桃園空港のインターネット環境ですが第一ターミナルではキャセイの電波が、第二ターミナルではベトナム航空やJAAの電波が拾えてネットは無料接続できます。
台北駅前の安ホテルは無線LANが無料(ホテル予約サイトを見ると台北では無料の無線LANが多いようです)。

 出発前に現地の気候を調べるのに weather.yahoo.com を利用していますが、アジアの国々に台湾はあるのに香港・マカオはないのですね。日本のヤフーでは東アジアのなかで中国とは別ですが 英米の weather.yahoo.com では、すでに中国の一都市になってしまいました。
英米ヤフーとも気象データは同じですがイギリスはセ氏℃、アメリカは華氏が最初に出てきます。
気圧がヘクトパスカルではなくmb(ミリバール)というのは懐かしいですね。
相対湿度の他に Dewpoint(露点温度)の表示があるので夜間の湿り具合が予想でき重宝しております。
    (PB生)


(宮崎正弘のコメント)最新情報を有り難う御座います。



   ♪
(読者の声2)25日付け夜のテレビタックルで、「沖縄集会85,000人」と無言のまま、数字を11万人から、するりと減らしていました。
 左翼の常套手段とはいえ、数字をいつの間にか変更するというのはどういう神経なのでしょうか?
    (JI生)


(宮崎正弘のコメント)当該番組を知りませんが、あいにくテレビを見ないので。
ただ、嘗ての沖縄集団自決、軍命令あったとかをでっち上げて、またもや歴史教科書に容喙した沖縄左翼集会が、集会の動員を「11万人」と豪語し、航空写真から判断して科学的に数え直した警備会社が「2万人弱だった」と証拠を突きつけても、産経と読売いがい数字を訂正しなかったのが大手新聞でした。
テレビは、静かにあの人員のいい加減さを減らし始めた、というのが、もし真実であるとすれば、テレビ局にも若干良心のあるスタッフがいるという証左でしょうか?

             △
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((((( 重要記事の再録 ))))))
      流れゆく報道のなかでの痛恨の思い
            平成20年 2月24日
                   衆議院議員  西村眞悟

 今日の朝刊の一面は、アメリカのロサンジェルス警察が、三浦和義氏を二十七年前の妻殺しの容疑に基づきサイパンで逮捕したということだった。
 一日前までは、千葉県野島崎沖のイージス艦と漁船の衝突事故報道が連日一面に載っていた。
 そして、はてと振り返ってみれば、中国からの毒入り餃子に関する報道は完全になくなっていることに今更ながら気付く。
 中国当局は、野島崎沖の事故のおかげと思わずほくそえんでいるのではないか。
 
 先日、日本の警察が、餃子に混入していた毒に関して、「日本国内で混入された可能性は少ない」との調査結果を発表したことに対して、中国の広報官は強い不快感を表明した。つまり、中国は、餃子に入っていた毒は「日本国内で入れられた」と主張しているのだ。中国としてはこの反論に対して、日本で猛烈な反発が起こるのを覚悟していたのかもしれない。いくら北京オリンピックのためとはいえ、厚かまし過ぎる居直だったからである。
 すると、肩すかしのように、日本のマスコミの関心が毒入り餃子からイージス艦事故に移ったのだ。
 中国がほくそえんで当然であろう。
 さて、私はTVニュースを必ず視聴し各新聞を精査するタイプではないが、ここ数日のマスコミの報道に接して得た考えや、マスコミを観察して抱いた感想を次に述べておきたい。

1、まず、本日二月二十四日の一面の報道に接して、改めてアメリカには、殺人罪などに時効がないということに気付いた。
 しかし、日本人である三浦和義氏は、すでに日本の刑事司法において今回の逮捕容疑と同じ事実で起訴され、結果は確定しているのだ。アメリカはこのことを無視して、三浦氏がサイパンに出てきたところを逮捕する。まったく自己中心的で、日本の刑事司法とそれに服した三浦氏の人権を無視した態度である。このアメリカの傲慢さが鼻について、はなはだ面白くない。
 西部劇の時代には、賞金稼ぎという無宿者がうじゃうじゃいて、賞金のために何年でも犯人を追いかけまわす。彼らにとっては、相手は標的であって人間ではない。相手がすでに日本で裁きを受けていようが、そんなものはどうでもいい。アメリカの刑事司法は、いまだこのような感覚なのであろうか。

 もっとも、このニュースに接して、わが国においても殺人などの凶悪犯罪に関しては「時効なし」とするのがいいのではないかと思った。本当の凶悪犯罪に対する社会の応報感情、遺族の悲しみは、時効期間が経過したからといって消えるものではない。
 さらに、アメリカ人に関しては、我が国に時効がなければ、次のような人物もとっ捕まえられたではないか。
 例えば、都市の非戦闘員を殺すために無差別爆撃を計画して実施し東京だけで一夜に十万人を焼き殺したアメリカ軍幹部、広島と長崎への原爆投下責任者、また、占領軍演習場で薬莢を拾っていた農家の婦人を狙いを定めて射殺してから堂々とアメリカに帰っていったジラード一等下士官(小学校三年生の時の悔しさはいまだ忘れない)。
数え上げればきりがない。

2、次に中国製の毒入り餃子の報道に関して、わが国マスコミは中国の言い分をそのまま伝えすぎる。
このことはイージス艦に関する報道と対比すれば明らかであろう。
 わが国のイージス艦に関しては、まず非難ありきである。当事者は萎縮して怖くて何も言えないという心境になるであろう。
 仮に「漁船のほうがイージス艦より遥かに小回りが利くのだから漁船の側で回避してほしかった。そうすれば衝突はなかったのだ。」、とでも、自衛隊関係者が言おうものなら、どうなるであろうか。
 マスコミは、評論家・知識人、はては街頭でインタビューに応じた人まで動員して非難の集中砲火を浴びせるであろう。
 では、中国は餃子への毒の混入に関して何を言っているのか。中国は関係ない日本国内で毒が入ったのだと言っている。我が国のマスコミは、この中国の居直りをそのまま報道しただけだ。
 そして、マスコミは、中国の捜査当局が餃子の製造工場から総ての製品を押収したと報道していた。中国が言っていることを前提にすれば、この押収は何を意味するのか。それは、明らかに罪証隠滅ではないか。それを我が国のマスコミは、我が国司法の真実解明のための押収と同じように、さも中国も真相究明に乗り出したと無批判に伝えるだけであった。
 我が国のマスコミは、相手は共産党独裁国家であることを忘れている。というより、我が国マスコミは、共産党独裁国家に媚びている。

3、最後に、いよいよイージス艦のことである。
 一連の事態の中で、私にはどうしても引っかかることがある。それは、イージス艦の機密保持ということである。
 二月二十一日の衆議院本会議終了後の安全保障委員会で、防衛相の所信表明が行われた。その中で、防衛事務次官の逮捕とならんでイージス艦の機密漏洩という不祥事が上げられ、二度とこのような漏洩を許さないとの決意も述べられていた。
 まことに、イージス艦の機密漏洩は、我が国の国際的信用を失墜させ、アメリカは高度の機密を持つ戦闘機の我が国への提供を渋り始めるという我が国の国防力に重大な影響を与える事態であった。
 ところが、である。その防衛大臣が、機密漏洩という事態を起こさないという所信を表明しているまさにそのとき、野島崎沖から横須賀に入ったイージス艦で何が行われていたのか。
 捜査当局の艦内立ち入り捜索である。
そして今度は、再び野島崎沖にイージス艦を持っていって現場検証をするという。
つまり捜査当局が、刑事責任の確定のためイージス艦の全性能を把握し、いつどこで何をすれば衝突が回避可能であったかを確定しようとするのである。
この捜査当局の得た資料は裁判所に提出され公表されるのだ。
 これは機密の漏洩どころか機密の公表ではないか。
機密の塊のイージス艦内で捜査が行われているまさにその時、衆議院では機密の保持に努めるという所信を述べていた防衛相は、いったい何を考えているのだろう。
 国防に対して政治的責任を負う防衛相からは、
「イージス艦には日米同盟に影響を与え我が国の国防力を左右する最重要の防衛機密が存在するので、捜査員が艦内に立ち入ることは断じて阻止しなければならない。よって、法務大臣に対し、捜査に対する指揮権発動を求める。総理の了解は得ている。衝突の原因と責任についてはわれわれが厳重に調査して国民に公表する。」
というくらいの発言があってしかるべきである。

 事故の報告が遅れたと部下を非難するのではなく、この事態の中において、大臣には国家の国防力を守るために、また、機密を保持し部隊の士気を守るために、職を賭した覚悟と発言が求められているのだ。

 現行の体制に無批判に身を委ねておれば、平穏な時の政治家としては楽なのであろうが、イージス艦に限らず、犯罪があるという嫌疑さえあれば(例えば、隊員の喧嘩という些細なことでもいい)、高度の防衛機密があっても捜査機関が部隊内のその箇所に捜索押収に入ることができることになる。こういう体制を続けておれば、我が国と同盟関係を築き防衛機密を共有しようという国はなくなる。

 軍隊には自ら自律的に秩序を維持するために一般社会と異なった「軍法会議」という制度がある。
この「軍法会議」のない我が国において、防衛相の所信とは反対の国益にかかわる機密の暴露が、こともあろうに大臣の所信表明と同時に進行しているのだ。
 今回のイージス艦と漁船との衝突事件は、国民にさまざまな課題を見せつけているが、その課題は、我が国が「国防軍」という国民の軍隊を保持し運用する当たり前の国家の方向に進まねばならないと指示している。
 前回の時事通信にも書いたように、そうなっておれば、あのすばらしい漁師の父と子はその日のうちに海から家に帰って暖かい飯を食べられていたであろう。
痛恨の思いである。 
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   3刷は3月上旬に出来!
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http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』 (徳間書店、1680円)
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『世界“新”資源戦争』 (阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『中国から日本企業は撤退せよ!』 (阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』 (PHP新書)
『三島由紀夫の現場』 (並木書房)
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宮崎正弘全著作一覧 (これまでの127冊の著作リストを閲覧できます)
http://miyazaki.xii.jp/tyosyo/index.html
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  • 名無しさん2008/02/26

    中国側は、ヒラリーとオバマはどちらの方が組し易いと見ているのでしょうか?

    オバマは日米同盟重視との話も聞くが今ひとつ不明確。人類みな兄弟を叫んで、中国となし崩し的な融和外交の危険性も?

  • 名無しさん2008/02/26

    さすがに西村氏の言、日本は重く受け止めるべきですね。

    訳の判らない「国」に成りつつあります。自分の言葉がない人間など人間で社無いと思いますが、政治家の多くが人間でなくなりつつ有る日本の将来は怖いと思います。

    「訳の判らない中傷・誹謗」を日本対して「がなり」続けるチャイナ・朝鮮の方が世界にはアピール出来る、未だ世界はそんな程度と日本人は理解し、正論を吐き続ける努力はして欲しいものです。