国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/02/25


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年) 2月25日(月曜日)  弐
通巻第2101号
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 中国「華為技術公司」が3COM買収は商業目的と開き直り記者会見
     今後も新しいM&A方式を追求
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 米国ハイテク企業「スリーコム」(3COM)の迂回買収を画策してきた中国のハイテク企業「華為」は、対米海外投資委員会が、この買収に待ったをかけたのは「極めて遺憾、あくまで商業目的である」と白白しく声明を発表した(25日。多維網)。
 「ITバブルの瓦解以後、我が社は生存をかけて商業主義の見地から新ビジネスを模索してきたのであり、『華為3COM』という合弁会社設立を企図し、過去六年間に十億ドルを出資してきたのである」と。

 華為技術公司は米国のファンド企業「ペイン・キャピタル(貝恩)」に出資することにより、この米国ファンドを通じて、迂回買収をはかり、3COMが持つハイテク技術をごっそりといただく寸法だったところを議会が反対し、頓挫した。

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(読者の声1) 貴誌通巻第2099号で「KI生」氏が(読者の声3)で、
「。。。この「輔弼」こそは、天皇を神聖無謬とする明治憲法の、ある意味では「根幹」ではないでしょうか。そして、昭和軍閥が錦の御旗にした「統帥(権)」と、輔弼、(あるいは補翼)は、憲法上いかなるバランスにあったのか、明治憲法下にあった時期の日本国の本質をさぐれるキーワードではないでしょうか」
とあるのにお答えいたします。

先ず荀子臣道編をお読みください。
岩波文庫「荀子」の下巻に載っていますが、約20ページですし現代日本語訳も付いています。
争諫輔弼とそれぞれ異なる状況での臣下の君子に対する対応ですが、結局のところは、臣下が『君主のもともとの考えの如何にかかわらず』(ここのところが肝要です)君主を善導してよい政治を行うべきだということを言っています。
そのためには、臣下が義によって身を律することを学んでいることが必須であり、わが荀子行政学学校の学生なら大丈夫ですよというのが、見込み客である諸侯への荀子のコマーシャル・メッセージです。
君主が絶対的権限を持っていた当時のシナではそういわざるを得なかったのでしょうが、本心では象徴君主制を意図していたのではないのでしょうか。
荀子の場合は、既に権力を持っていた諸侯に対して売り込んだのに反して、明治の日本では維新の元勲が幕府を倒したうえで天皇陛下に親政をお願いしたのですから、状況はまったく異なります。助言ではなく輔弼のような強い語を敢えて使ったということは、実質的には臣下が行政をつかさどることを宣言したものと考えます。
明治天皇陛下も伊藤博文も当然以上のことを知った上で、阿吽の呼吸で大日本帝国憲法は制定され、発布されたのであると考えます。
孟子によれば、天意は民に表れ、民が天子に満足していないのは天意がそうなのであり、その場合は易姓革命が肯定されます。
つまり天子と民は、易姓革命の可能性をはらんで相対しており、同じ方向を視つめてともに進むものではありません。
荀子は、義を身に着けた臣下が天子を争諫輔弼する(義の指し示す方向に有無を言わさず天子を導いて)ことにより正しい政治を実現することを目指します。逆説的に聞こえますが、その緊張感あふれる君臣関係には、易姓革命の危険性ではなく、よい政治を求めて天子と臣下と民が同じ方向を目差す姿勢が現れる可能性があります。
もっとも荀子自身がそこまで見通していたかは疑問ですが。
ただし、昭和における統帥権問題は、明治憲法制定時の本旨から大きく外れたところで発生してきたものと私は考えます。
また伊藤博文は統帥権を政府の元におくように憲法草案を作ったのに対して山県有朋が強行に反対して仕方なく伊藤博文が妥協したものと聞いております。天皇の統帥権は明治憲法の中の「aberration」(異常なもの)でしょう。
   (ST生)


(宮崎正弘のコメント)話は脱線しますが、山県有朋は公園、庭園つくりにこだわった。いまの椿山荘もそうです。庭園をつくる思想、造形の美学みたいなものが山形にはあった、と小説化したのが松本清張でしたが。。。。。



   ♪
(読者の声2)小生の国体の定義に対して「ST様」からご意見がありました。
私が定義したのは、国体という言葉が明確な定義の無いまま使われているのはよろしくないと考えたからです。
私はまず国体は現代国際社会における国柄として考えたい。国柄の核心にあるのは他国と比較した日本の固有性です。
それは生存条件の固有性が源であり、皇室を頂く固有の日本の文化、価値観、行動様式を生み出し、その総体が日本の固有の国柄でありそれが国体と思います。
戦後、日本人は国際文化に目を奪われており、この日本の固有性への気づきが欠けています。
その意味で諸外国もそれぞれ固有であり国体をもっているわけです
    (MC生)


(宮崎正弘のコメント)わが経済学の師・木内信胤先生は、いつも「国の個性」が中心にある経済政策を提唱されていました。



    ♪
(読者の声3)陳良宇裁判延期の速報、いやぁ驚きました。陳が北京の泰城監獄にいることも初めて知りました。あそこは「名門」監獄で、江青夫人も、かたや魏京生も、収監されていた。しかし、上海で捕まって、北京に収監され、なぜ天津で裁判が行われるのか、不思議です。
       (TY生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)中国の巨悪、大物の裁判は北京でおこなって脱獄でもされたら大変で、遠くで行うのが、近年の定石のようです。
 泰城監獄の写真をスクープした友人のジャーナリストによれば、付近の警戒ぶりは、昔ほどではないということでした。



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(読者の声4)『月刊日本』の今月号、宮崎さんのコラムを読みますと、中国の雪害は深刻なんだと改めて思い知らされます。
しかし大多数の日本人はくわしい被害状況を知っても実感は湧かないでしょうし、どうでもいいやということでしょう。
雪害の被害や犠牲者は、トウ小平や毛沢東、蒋介石などの暴虐支配者の誅求苛烈さに比べたら大したことはない訳ですし、食品テロを仕掛けてその非を認めようとしない彼の国の人々に今の日本人は同情すべくもありません。
こうして国民と人民の心は互いにさらに離れつつあります。政治経済的な両国間の軋轢のマグマの温度は確実に高まっています。
  (有楽生)


(宮崎正弘のコメント) 雪害で田んぼ全滅地域多数。森林資源は全土の十分の一が失われ、これは呪いかもしれません、自然と敵対してきた報いという人もいます。中国語で大雪被害を「白害」と表記します。

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(((( 2月27日 台湾問題記念講演会 )))))
    周英明博士を偲ぶ集い

【主催】台湾独立建国聯盟日本本部
●日時 2008年2月27日(水)18:30〜20:30
●参加費  1,000円     ※18:00開場
●場所 アルカディア市ヶ谷(私学会館)3階 富士
 
《周英明博士を偲ぶ集い》18:30〜19:00
 黄文雄・盧千恵・前田譲治・金美齢

《講演会》(I)19:10〜19:40
●テーマ 「台湾の立法院選挙結果分析」
●講師 澁谷 司(拓殖大学海外事情研究所 准教授)
 [略歴]東京外国語大学 大学院地域研究科修士修了。拓殖大学海外事情研究所専任講師・助教授。
 主な研究分野は台湾現代政治、中台関係論。将来、中国と台湾の関係がどのように変化していくのか、それを中心的な研究課題としている。今後、東アジア全体の安全保障を考える上でも中台関係は最重要課題の一つであろう。研究活動として具体的には、台湾へのフィールドワークを行い、台湾政治を把握したい。
 訳書「李登輝実録」産経新聞社(2006)。著書:「戦略を持たない日本」経済界(2007)。

《講演会》(II)19:50〜20:20
●テーマ「日本国会からの台湾問題報告」
●講師 中津川 博郷(元民主党衆議院議員)
 [略歴]神奈川県川崎市生まれ。早稲田大学文学部在学中に中津義塾創設、理事長に就任。2003年衆議院議員選挙当選(2期、民主党)。文部科学委員、財務金融委員、予算委員会委員、経済産業委員、沖縄及び北方問題特別委員会理事、民主党民間教育推進議員連盟会長。
「228手護台湾・人間の鎖」に参加。台湾安保経済研究所(民主党の国会議員で構成)設立、会長に就任。衆議院予算委員会にて台湾人の「外国人登録証明書」国籍改名について質す他、台湾からの観光ノービザ化、李登輝前総統来日に尽力。
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(((  宮崎正弘の新刊 ))) 
  『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』 (KKベストセラーズ、1680円)
   3刷は3月上旬に出来!
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((( 宮崎正弘のロングセラーズ )))
http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』 (徳間書店、1680円)
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『2008年 世界大動乱』 (改訂最新版、1680円。並木書房)
『世界“新”資源戦争』 (阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『中国から日本企業は撤退せよ!』 (阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』 (PHP新書)
『三島由紀夫の現場』 (並木書房)
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宮崎正弘全著作一覧 (これまでの127冊の著作リストを閲覧できます)
http://miyazaki.xii.jp/tyosyo/index.html
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