国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/02/15

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年) 2月15日(金曜日)
通巻 第2085号 
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 米国FBIが中国のスパイ四人を逮捕
  台湾籍中国人スパイの摘発に米台関係を損なう恐れと台湾が大揺れ
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 ニューオーリンズに二十年を過ごした郭台生が中国のスパイとして逮捕された。
 郭台生は台湾生まれだった。
 FBIが、ほかの三人の中国人をふくめ、米国から軍事機密を盗み出して北京に送っていた男らをスパイ容疑で逮捕したのだが、この事件を「間諜案件」として台湾のマスコミは連日大きく伝えている。

 「郭はニューオーリンズのレストランやゴルフ場を舞台に軍事関係者を買収するなどして機密を入手していた」(多維網、2月15日付け)。
 ペンタゴンの従業員で中国スパイへの協力者はグレッグ・バーガーセンという男で、ほかに台湾へ供与する最新鋭武器の機密も渡した。

 事件はFBIの内定によりルイジアナ州から発信された暗号電話が、IMBに関する機密軍事情報を大量に含んでいた(07年9月2日発覚)。
これは「共同行動管理委員会」(IMB=Inter―opearatibity Management Board)のマニュアルと言われる。
つまり台湾と米軍の共同作戦のシナリオの中枢をなすもの。

 「米中台の三角関係の微妙な時期にネットなどを通じての暗号通信で、ますます機密漏洩作戦には高度なテクニックを駆使されるようになった」(フィナンシャルタイムズ、2月12日付け)。

 衝撃を受けたのは台湾軍部である。
 「郭は武器商人として商業ベースで台湾軍に出入りしていた。我々とは顔見知りである。
逆に核は台湾からも軍事機密を盗み出している疑いがあり、特別捜査チームを設立した」と軍スポークスマン。
 台湾参謀次長の劉渓烈は、「米軍にもっと詳しい説明を要求している」と記者会見している(多維網、2月15日付け)。


▲台湾籍と言っても中華統一で北京と共通認識の輩がスパイになりやすい


 このスパイ事件で注目すべき二つのポイントがある。
 第一に中国は在米台湾籍の中国人を猛烈にリクルートしていること。それは台湾籍と言っても、蒋介石と台湾へ逃げ込んだ外省人の末裔らが主体で、中華思想による中国統一というメンタリティが北京と共通している。
したがってスパイ確保が容易である。

 第二に中国が、米国の米台基本法に基づく台湾防衛の機密情報を、電子情報からではなくヒューミント(人間関係を基礎とする間諜)と通じて、ペンタゴンから盗み出すことに、軍事技術盗取と同様なほどに力を入れていることである。

 この事件は氷山の一角に過ぎず、これからまだまだ台湾籍中国人のスパイ活動が米国において暴露されるだろう。

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(読者の声1) 貴誌2084号「神戸のKI氏」の(読者の声1)やMC氏の民族主義談義を興味深く読ませていただきました。
主権は英語ではsovereigntyでこれは、Old Frenchのsoverain から取り入れたsovereignつまり主権者から派生した語です。
したがって、「主権者}(絶対王政時の君主)が元で、「主権」はそれから派生した概念です。絶対王政時代一般国民、貴族、僧侶を含め国内のすべての人間に対して殺傷与奪の権利とその権利を行使するための権力をもった主権者の権利を記述する概念として主権という語が作られました。
それ以降の歴史は、この主権を如何に制限するかの国民の戦いの歴史でした。それが、フランス革命で一変します。主権者がいなくなったのです。その時主権などという恐ろしい概念は現実の存在としての主権者とともに廃棄すればよかったのに、残ってしまったのです。
そこで生まれた、あるいはもっと正確に言えば、擬態としてでっち上げられた概念が国民主権、人民主権です。
考えても見てください、人間が幸福に生きていくために主権などという恐ろしいまでに強力な権利は必要でしょうか。持っていたとしても行使する場すら人生の中に存在しません。
そこで、国民の代表者である議会や民主主義政府が主権を代理して行使するという考えが出てきました。これが如何に危険な考かは、フランス革命政権やナチスドイツやスターリン治下のソ連、ポルポト治下のカンボジアを思い出せばわかります。
主権を行使する対象は国民なのです。我々日本人は幸福にも今まで主権者などというものを一度も持ったことがありません。
今後も持たないことを祈念いたします。主権など大和魂とは共存できません。
   (ST生、神奈川)



    ♪
(読者の声2) 貴誌13日付け、「読者の声2」に反応させてください。
(1)民族主義は万国共通:民族主義の思想は生存や再生という現実の生活を大切にする思想です。したがってあらゆる民族は民族主義を持っています。
おっしゃるように、朝鮮(人)民族主義、ロシア(人)民族主義 があります。日本もありますが眠りこけています。
民族主義は英語でナショナリズムといいますが、万国共通の生存の思想なので他国は非難出来ません。
このため外国は日本の民族主義を軍国主義、日本帝国主義、侵略主義などという意味のない用語に変えてごまかし非難しているわけです。
(2)愛国主義
これは民族主義と同根ですが、生存を意識する民族主義よりも団結と連帯を強調する思想に思われます。
これも万国公認の思想であり誰も非難できません。
(3)攘夷主義
民族主義は国家が安全だと寛容ですが、危機になると敏感になり、外人排斥、攘夷論となります。
これがショービズムと言われるものです。歴史上では支那の義和団事件のような大規模な反キリスト教、反西欧人暴動もあります。
ただショービズムの根本は民族の生存であり、それが環境によって過剰に出るだけで民族主義と別のものではありません。
(4)国民の保護
民族主義国家は国民を強く守ります。外国による自国民の拉致を許しません。そして現実的な厳しい予防、救出策を採ります。
今の日本政府のように横田さんを見殺しにするようなことはありません。
即ち民族主義国家では全国民の人権がより強く守られるのです。
    (MC生)



   ♪
(読者の声3) 昨日は「正論を聞く会」に出席、はじめから終わりまで熱心に拝聴しました。
もちろん、宮崎さんの話を聞こうと強い寒風が吹く中、中共のスパイまで大手町の会場に駆け付けていました。詰め掛ける参会者の多さに椅子を増設するほどの大盛会でしたね。
熱気からか(暖房の効き過ぎか?)、出入口のドアを開けて外のフレッシュ・エアを取り込む仕儀にもなりした。
宮崎さんが今発売中の『週刊朝日』の冒頭に書かれた、どぎつい小話を紹介されたら会場は笑いの渦に包まれていました。
言いたいことをストレートに表せない強権国家の民がつくる笑話には痛いほどの真実があります。
強権共産党政権下のソ連でも、庶民の間で鬱憤晴らしに体制や権力者を揶揄するジョークがたいへん流行りました。中国産のジョークに宮崎製の山椒を塗した小話は秀逸でしばし寒さを忘れました。
(HN生、横浜) 


(宮崎正弘のコメント)中国のジョークは笑って済ませられない凄みを伴います。ロシアのアネグドートとも、フランスのエスプリとも違い、ぞっとする話が現実味を持っている。
ともかくお寒い中、お疲れ様でした。産経プラザは80人の会場に130名ほど参会者があったと主催者の弁でした。図々しく拙著のサイン会もやりたかったのですが、版元に在庫なしということでした。

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